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拾参の抄 漸進
其の弐
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千堂明夫が松田恵子の存在を知ったのは、高校入学してすぐのころ。
小柄な体躯に似つかわしくない食欲と傍若無人なふるまいから、松田恵子は学年内でちょっとした有名人であった。いつも不機嫌な顔でなにかを食べるか身体を動かすという、まるで野生動物のような娘。
恵子は三組、明夫は四組。あまり交流はなかったが、柊介が恵子とおなじ三組ということもあって姿を見る機会はあった。
しかし彼女はいつ見ても不愛想だった。
はっきりと想いを抱いたのは、一年の体育祭。
競技が押したために昼食時間がうしろにずれてしまい、すでに腹ペコだった恵子はひどく憂鬱そうにしていた。一秒経つごとに不機嫌になる彼女をからかう柊介をたしなめ、明夫がキャンディを渡したのである。
──ありがとう。
といった彼女の笑顔が、いまだ明夫の脳裏に焼き付いて離れない。
当時は「こんな珍獣は触らない方がいい」と遠巻きに見ていただけだったのに、気が付けばいろいろな表情が見たくて、いつでも彼女を目で追うようになってしまう自分がいた。
「…………」
明夫は寝返りをうつ。
あの日、飴を持っていなければ。持っていたとしても渡さずに遠巻きに見ていれば。
いまこれほど思い悩むことはなかったものを──と、瞳を閉じる。
────。
脳みそがじんわりとしびれる感覚。
『風をいたみ 岩うつ波の おのれの身
砕けてものを 思ふころかな』
和歌が聞こえた。
周囲は風が吹きすさび、あおられた波が激しく岩にぶつかっている。
「意気地がないな」
と、横から声をかけられた。
パッとそちらに顔を向けると、そこには高村が口角をあげて風を浴びている。……いや、高村──か?
「た、たか」
「こんな姿で失礼するよ。まったくこれほどまでに吹き荒れて──お前さんはもう少し馬鹿にならんといかんなあ」
と瞳を細める彼に、明夫は顔を伏せた。
そうか。これは──夢だ。
「いや、ええんです。別に、付き合いたいっていうわけちゃうし。付き合うたら食事代すごそうやし……せやけど、ただ」
「あの笑顔をわが物にしたい、とな」
「えっ」
明夫は、焦ったように顔をあげた。
タカムラは「私にはわかる」とうなずく。
「この吹き荒れる風も、ああやって岩にぶち当たる波も、全部おまえの心象──いつもは涼しい顔をしている明夫もけっこう悩んでいるんだなあ」
とのんきにいって、彼はにっこりと微笑んだ。
※ ※ ※
──風がはげしく、岩に打ち当たる波が
自分だけ砕け散るように、
私だけが心も砕けんばかりに
物事を思い悩むこのごろである。──
第四十八首 源重之
冷泉院が春宮と呼ばれしころ、
百首歌をたてまつりけるときに
詠める。
※
夏休みが明けた。
千堂明夫は眠いまなこをこすり、朝食を摂った。
今日は始業式。
学校はとくべつ好きなわけではないが、友人や想い人に会えるという点で明夫の心はしずかに躍る。
恵子への想いを、ひょんなことで友人たちに知られてからは何かと気を回してくれることも多いが、如何せん彼女の興味はもっぱら食にある。どうしたってこちらに興味が向くことはなく、もう二年生も半分が過ぎてしまった。
(残るは、餌付けか──)
一番卑怯かつ簡単に仲良くなる方法としては、定期的に彼女にお菓子を与えることだろう。柊介は明夫の気持ちを知った際、真っ先にその方法を提案してきた。
しかし明夫としては、お菓子に頼るのは悔しいのでこれまで実践してこなかった方法のひとつでもある。
とはいえ、このままなんの進展もなければ、あっという間に卒業──。
明夫は家の戸棚を漁って、ビスケットの箱をかばんに突っ込むと、家の者にツッコまれる前にそそくさと家を出た。
電車に揺られ、最寄りの駅からぼうっと道を歩く。
(ん?)
前に見慣れた姿を見た。
なんという幸運か、松田恵子である。
小さい身体に似つかわしくない、鍛えられた足でだらだらと坂道を歩いている。明夫はわずかにスピードをあげて、恵子の後ろについた。
「────」
勇気を出して、声をかけようとしたとき。
「あ」
恵子がぐるりと後ろを向いた。
ばち、と視線が合って、明夫は思わず額から汗が出る。
「──おはよう」
「おはよ」
想定外の展開に心拍音のあがった心臓を落ち着かせようと、深呼吸をする。
しかし彼女は、こちらの葛藤など知るはずもなく「千堂」とつぶやいた。
「──お菓子持ってる?」
「え」
恵子が視線を送るのは、明夫のリュックだった。
ものすごい嗅覚である。明夫は胸の高鳴りを通りこしてもはや恐怖すら感じる。
「……なんでわかるん」
「やっぱり。匂いがしたような気ィしたんや」
「すごいな」
「鼻がええねん」
恵子は、なんでもないことのように言ってふたたび前を向いた。
一瞬だけ沈黙したが、明夫は重い口を開く。
「あとで、ちょっとあげるよ」
「まじで?」
「ああ──なんや、気分で持ってきただけやし」
「やりい」
サンキュー、とわらう彼女に、明夫の胸はきゅんと小さく鳴った。
初恋に近いこの感情に恥ずかしくなって、逃げるように恵子と距離をとる。幸い、明夫は背が高く足も長いので、普通に歩いていても歩幅で差はつけられた。
学校の敷地に入る。
「あ、千堂」
「なに」
恵子から声をかけてくるのは、めずらしい。
すかさずスピードを緩めてうしろを振り返った。
「今日、始業式のあとってなんかあるっけ」
といいながら追いついてきた恵子を待って、隣に並んで歩き出す。
始業式のあとは、ホームルームの時間に文化祭について話し合いがあったと記憶している。
しかしそれを言えば「わかった」とひと言返されて終わり、このままいっしょに登校できない可能性も否めない。
そのため明夫は、
「多分、ホームルームで文化祭の話し合いやると思うけど──一応、時間とかは掲示板で確認したほうがええかも」
と言った。
恵子はあっそう、とうなずいて掲示板のほうへ歩く。
(…………)
自然だ。
とても自然な感じで掲示板まで行くルートにこぎつけた。
掲示板には、本日の予定として全学年が始業式ののちホームルーム(午前中いっぱい)と記載されている。明夫は内心でホッとした。
「やっぱりそうや」
「行こう」
「ああ。──」
ここまでくれば、自然といっしょに教室まで行ける。
どうした明夫──順調だぞ、と自分に問いかけながら緊張のあまり早くなる鼓動を鎮めようとふたたび深呼吸をした。
教室に入ろうと扉を開けた矢先、
「あっ」
という声を聞いた。
思わず振り返ると、仲宗根春菜が目を見開いて明夫と恵子を見つめている。
「あ、おはよ。春菜」
「おはよう──ふたりとも。いっしょに来たん?」
明夫は、内心焦った。
そういう直接的な表現を投げかけられたら、なんとなく気まずくなるではないか。
ちらりと恵子を見ると、平然と「途中で会った」と回答している。
「ふうん」
と、いやに意味深な視線を投げかけられて、明夫は戸惑った。
こいつ知っているのか──という戸惑いである。知っているのは、男子グループのみだと思っていたが。
動揺を気取られないよう平然と教室に入る。
「よう珍獣。二学期の体育、体力テストあんねんて。握力勝負しようや」
「うちが勝ったらなんかくれるん」
「板チョコ」
「しょぼっ」
柊介と恵子は、学期が明けてもあいかわらずだった。
ふたりのやり取りをぼうっと見ていた明夫は、
(自然だな)
とひとり考える。
当然だ、ふたりは去年も同じクラスだった。チリリと焼けた胸の痛みをおさえるように、明夫はしずかに席につく。
しかしこんなことでへこんでなどいられない。──なにせ今日はビスケットという秘密兵器があるのだ。
いつ渡してやろう、とそわそわしていると、武晴が寄ってくる。
「なんやうんこか」
「…………」
明夫は、机につっぷした。
小柄な体躯に似つかわしくない食欲と傍若無人なふるまいから、松田恵子は学年内でちょっとした有名人であった。いつも不機嫌な顔でなにかを食べるか身体を動かすという、まるで野生動物のような娘。
恵子は三組、明夫は四組。あまり交流はなかったが、柊介が恵子とおなじ三組ということもあって姿を見る機会はあった。
しかし彼女はいつ見ても不愛想だった。
はっきりと想いを抱いたのは、一年の体育祭。
競技が押したために昼食時間がうしろにずれてしまい、すでに腹ペコだった恵子はひどく憂鬱そうにしていた。一秒経つごとに不機嫌になる彼女をからかう柊介をたしなめ、明夫がキャンディを渡したのである。
──ありがとう。
といった彼女の笑顔が、いまだ明夫の脳裏に焼き付いて離れない。
当時は「こんな珍獣は触らない方がいい」と遠巻きに見ていただけだったのに、気が付けばいろいろな表情が見たくて、いつでも彼女を目で追うようになってしまう自分がいた。
「…………」
明夫は寝返りをうつ。
あの日、飴を持っていなければ。持っていたとしても渡さずに遠巻きに見ていれば。
いまこれほど思い悩むことはなかったものを──と、瞳を閉じる。
────。
脳みそがじんわりとしびれる感覚。
『風をいたみ 岩うつ波の おのれの身
砕けてものを 思ふころかな』
和歌が聞こえた。
周囲は風が吹きすさび、あおられた波が激しく岩にぶつかっている。
「意気地がないな」
と、横から声をかけられた。
パッとそちらに顔を向けると、そこには高村が口角をあげて風を浴びている。……いや、高村──か?
「た、たか」
「こんな姿で失礼するよ。まったくこれほどまでに吹き荒れて──お前さんはもう少し馬鹿にならんといかんなあ」
と瞳を細める彼に、明夫は顔を伏せた。
そうか。これは──夢だ。
「いや、ええんです。別に、付き合いたいっていうわけちゃうし。付き合うたら食事代すごそうやし……せやけど、ただ」
「あの笑顔をわが物にしたい、とな」
「えっ」
明夫は、焦ったように顔をあげた。
タカムラは「私にはわかる」とうなずく。
「この吹き荒れる風も、ああやって岩にぶち当たる波も、全部おまえの心象──いつもは涼しい顔をしている明夫もけっこう悩んでいるんだなあ」
とのんきにいって、彼はにっこりと微笑んだ。
※ ※ ※
──風がはげしく、岩に打ち当たる波が
自分だけ砕け散るように、
私だけが心も砕けんばかりに
物事を思い悩むこのごろである。──
第四十八首 源重之
冷泉院が春宮と呼ばれしころ、
百首歌をたてまつりけるときに
詠める。
※
夏休みが明けた。
千堂明夫は眠いまなこをこすり、朝食を摂った。
今日は始業式。
学校はとくべつ好きなわけではないが、友人や想い人に会えるという点で明夫の心はしずかに躍る。
恵子への想いを、ひょんなことで友人たちに知られてからは何かと気を回してくれることも多いが、如何せん彼女の興味はもっぱら食にある。どうしたってこちらに興味が向くことはなく、もう二年生も半分が過ぎてしまった。
(残るは、餌付けか──)
一番卑怯かつ簡単に仲良くなる方法としては、定期的に彼女にお菓子を与えることだろう。柊介は明夫の気持ちを知った際、真っ先にその方法を提案してきた。
しかし明夫としては、お菓子に頼るのは悔しいのでこれまで実践してこなかった方法のひとつでもある。
とはいえ、このままなんの進展もなければ、あっという間に卒業──。
明夫は家の戸棚を漁って、ビスケットの箱をかばんに突っ込むと、家の者にツッコまれる前にそそくさと家を出た。
電車に揺られ、最寄りの駅からぼうっと道を歩く。
(ん?)
前に見慣れた姿を見た。
なんという幸運か、松田恵子である。
小さい身体に似つかわしくない、鍛えられた足でだらだらと坂道を歩いている。明夫はわずかにスピードをあげて、恵子の後ろについた。
「────」
勇気を出して、声をかけようとしたとき。
「あ」
恵子がぐるりと後ろを向いた。
ばち、と視線が合って、明夫は思わず額から汗が出る。
「──おはよう」
「おはよ」
想定外の展開に心拍音のあがった心臓を落ち着かせようと、深呼吸をする。
しかし彼女は、こちらの葛藤など知るはずもなく「千堂」とつぶやいた。
「──お菓子持ってる?」
「え」
恵子が視線を送るのは、明夫のリュックだった。
ものすごい嗅覚である。明夫は胸の高鳴りを通りこしてもはや恐怖すら感じる。
「……なんでわかるん」
「やっぱり。匂いがしたような気ィしたんや」
「すごいな」
「鼻がええねん」
恵子は、なんでもないことのように言ってふたたび前を向いた。
一瞬だけ沈黙したが、明夫は重い口を開く。
「あとで、ちょっとあげるよ」
「まじで?」
「ああ──なんや、気分で持ってきただけやし」
「やりい」
サンキュー、とわらう彼女に、明夫の胸はきゅんと小さく鳴った。
初恋に近いこの感情に恥ずかしくなって、逃げるように恵子と距離をとる。幸い、明夫は背が高く足も長いので、普通に歩いていても歩幅で差はつけられた。
学校の敷地に入る。
「あ、千堂」
「なに」
恵子から声をかけてくるのは、めずらしい。
すかさずスピードを緩めてうしろを振り返った。
「今日、始業式のあとってなんかあるっけ」
といいながら追いついてきた恵子を待って、隣に並んで歩き出す。
始業式のあとは、ホームルームの時間に文化祭について話し合いがあったと記憶している。
しかしそれを言えば「わかった」とひと言返されて終わり、このままいっしょに登校できない可能性も否めない。
そのため明夫は、
「多分、ホームルームで文化祭の話し合いやると思うけど──一応、時間とかは掲示板で確認したほうがええかも」
と言った。
恵子はあっそう、とうなずいて掲示板のほうへ歩く。
(…………)
自然だ。
とても自然な感じで掲示板まで行くルートにこぎつけた。
掲示板には、本日の予定として全学年が始業式ののちホームルーム(午前中いっぱい)と記載されている。明夫は内心でホッとした。
「やっぱりそうや」
「行こう」
「ああ。──」
ここまでくれば、自然といっしょに教室まで行ける。
どうした明夫──順調だぞ、と自分に問いかけながら緊張のあまり早くなる鼓動を鎮めようとふたたび深呼吸をした。
教室に入ろうと扉を開けた矢先、
「あっ」
という声を聞いた。
思わず振り返ると、仲宗根春菜が目を見開いて明夫と恵子を見つめている。
「あ、おはよ。春菜」
「おはよう──ふたりとも。いっしょに来たん?」
明夫は、内心焦った。
そういう直接的な表現を投げかけられたら、なんとなく気まずくなるではないか。
ちらりと恵子を見ると、平然と「途中で会った」と回答している。
「ふうん」
と、いやに意味深な視線を投げかけられて、明夫は戸惑った。
こいつ知っているのか──という戸惑いである。知っているのは、男子グループのみだと思っていたが。
動揺を気取られないよう平然と教室に入る。
「よう珍獣。二学期の体育、体力テストあんねんて。握力勝負しようや」
「うちが勝ったらなんかくれるん」
「板チョコ」
「しょぼっ」
柊介と恵子は、学期が明けてもあいかわらずだった。
ふたりのやり取りをぼうっと見ていた明夫は、
(自然だな)
とひとり考える。
当然だ、ふたりは去年も同じクラスだった。チリリと焼けた胸の痛みをおさえるように、明夫はしずかに席につく。
しかしこんなことでへこんでなどいられない。──なにせ今日はビスケットという秘密兵器があるのだ。
いつ渡してやろう、とそわそわしていると、武晴が寄ってくる。
「なんやうんこか」
「…………」
明夫は、机につっぷした。
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