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拾参の抄 漸進
其の参
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「文化祭、うちのクラスは夏休み前に決めたとおり──お化け屋敷ですんで」
ホームルームの時間。
教壇に、文化祭実行委員である、四宮松子と野球部所属の堀江健太郎が立つ。
九月中ごろに開催される文化祭にあたり、実行委員中心に学級の出し物を決めたのだが、高村学級は満場一致で『お化け屋敷』に決定した。
当然、他クラスにもお化け屋敷候補はあったのだが、実行委員会において野球部エースの堀江健太郎がジャンケンに勝利したために、見事お化け屋敷の枠を勝ち取ったのであった。
「暗幕はふたつ借りることなってて、段ボールも倉庫から取ってってええらしいから、足りひんもんだけ買い出しいきます。夏休み前に森岡くんが図面引いてくれはったさかい、それをもとに考えてこ。とりま班別にわかれて作業開始して──」
松子がテキパキと人を振りわけて指示をだす。
その指示内容を黙々と黒板に書き記していく健太郎を見て、うまくバランスが取れたもんだ……と高村は教室の隅からふたりを眺めてうなずいた。
口やかましい松子に対して健太郎はどこまでも無口な生徒。
さいしょは松子に圧されてしまわないかと心配したが、無口ながらに意志の強さはあるようで、ふたを開けてみればとても頼もしい組み合わせとなっていた。
「森岡くんはルートづくり班任せてもええ? うちはギミック班入るから堀江くんは買い出し班まとめてもろうて」
「ベニヤ板とカラーペン?」
「せやね、五枚くらい。森岡くん次第でもうちょっと増えるかも」
「了解。……買い出し班集合!」
文化祭まであと二週間。
──この分なら大丈夫だろう。
高村は立ち上がった。
「おい四宮ァ、学級委員ふたりちぃと借りるぞ」
「あ、はーい」
松子は軽く返事をする。
当の学級委員、滝沢京子と刑部八郎は、何事だろうと顔を見合わせ、立ち上がった。
──。
────。
「えっ、修学旅行?」
八郎は笑顔で聞き返した。
廊下の隅に集められるや、高村がその単語を口にしたのである。
「せや。九月の三週目に文化祭やったと思うたら、こんどは十月三週目に三泊の修学旅行やねん。けっこうバタバタするんよなあ」
「修学旅行どこ?」
「九州。たぶん──福岡から入って佐賀抜けて長崎とかやと思うねんけど」
「九州地方なのは例年どおりですね」
と京子はうなずいた。
毎年赴く先は九州地方と決まっており、その年年によって九州地方内の県が変わってくるとうわさで聞いたことがある。
「三日目が班別に行程つくってもらう感じやさかい、そのときはお前たちに仕切りを任せようと思うてな。またくわしいことは文化祭おわってすぐに話すから、その心積もりだけしとってくれ」
「はい」
「文化祭の準備も、実行委員だけで回らへんところあったらフォローいれたってくれな。あのふたりなら大丈夫やと思うけど」
「不安因子はしゅうとタケなんで、あのふたりはしっかり見ときます」
と、八郎は胸をたたいた。
じゃあ私は恵子を、とつぶやく京子にわらって、高村は壁にもたれていた背中を起こす。
「たのむで」
「あっ、高村先生──ちょっと」
八郎がその袖をぐいとつかんだ。
なんだ、と聞こうとしたが察したようだ。京子を見て「先に準備へ戻りなさい」と微笑した。
「国語準備室で聞いてくれへん?」
「……ああ、いいよ」
つまり、周りに聞かれたくないことだということか。
高村はうなずいて歩き出した。
※
一方そのころ。
買い出し班としてホームセンターにやってきた健太郎と、ほか明夫、恵子、武晴、瑞穂の五名。
手分けして買い出し品を集めよう、とベニヤ板を健太郎と瑞穂、武晴。絵具一式やカラーペンなどを明夫と恵子が担当することとなった。無論、この人員配置は武晴によるものである。
思いがけぬ展開に、明夫の手のひらは汗ばんだ。
「絵具一式って、ひとつじゃ足りひんやろ。三セットくらい買おうか」
「ああ」
と返事こそしているが、明夫の意識はとんでいる。
買い物かごを持って売り場をめぐる様子を客観視しては、まるでカップルのようではないか──とひとり眼鏡の奥の眉間をもむのである。
「カラーペンと画用紙、養生テープ?」
「あっちかな」
ほどなくして、必要道具をそろえたふたりは集合場所に戻ろうとしていた。
会計はまとめて健太郎が小口現金から精算するからである。
……しかし、ベニヤ板組はまだ戻ってはいなかった。
「千堂」
恵子がふいに呼びかけてきた。
声をかけられ慣れていない明夫は驚きのあまり「え?」とだけ返す。
「お菓子くれるんやろ。ちょうだい、お腹へった」
「ああ──」
もちろん、忘れていたわけではない。
いつ渡そうかとタイミングを図りかねて、いまのいままでノンアクションだっただけである。明夫が鞄から取り出したビスケットを箱ごと渡すと、恵子は一驚した。
「これ全部ええの?」
「うん──気分で持ってきただけやから」
「サンキュー」
にこぉ、と彼女はわらった。
どっくん。
(────)
明夫の心臓が一回、跳びはねた。
あらためてごまかしの利かない感情なのだと思い知る。
やっぱり好きや。
明夫のこころは、素直にいった。
「ふ、」
おもわず笑みがこぼれる。
胸の底からこみあがる気持ちがあふれてしまって、わずかにあがった口角を隠そうと手の甲で口元をおさえた。
しかし恵子は見逃さなかった。
「なに笑てん」
とビスケットを口に放り込む。
──なんで、だろう。わからなかった。明夫はだから、いま胸を占める気持ちをぽろりとこぼす。
「かわええな、って。……」
「…………」
瞬間、静寂があたりを包む。
恵子は奇妙な顔で明夫を一瞥する。
(あれ)
いまなんといった──と、自分の発言を思い返して、明夫はサッと顔を青ざめさせた。
やばい。
気持ち悪いことを口走ったような気がする。意識がない。自分はいまいったい、なんといった?
ドッドッドッと心臓が一気に早鐘を打つ。
どうしよう、なんといったら誤魔化せよう。ああ──。
と、明夫の意識が混濁しかけたときである。
「お待たせェ」
という呑気な声がした。武晴だ。
うしろにはベニヤを抱える健太郎と、かごを持つ瑞穂の姿もあった。明夫はすかさず健太郎に近寄って「すこし持つよ」とベニヤを受け取る。
「レジにいこう」
健太郎の声で、一同はレジへむかった。
その間、明夫はうしろにいるであろう恵子の姿を一目とも見れなかった。彼女はいまどんな顔をしているのか──自分を軽蔑の眼差しで見つめているかもしれない、とおもうと明夫は恐怖心でいっぱいだったからである。
(…………)
恵子から距離をとって会計を待つ明夫に、武晴が音もなく近付いた。
なんだ、と明夫が顔をあげるや、彼はいった。
「『かわいい』と君が言ったから、九月五日はかわいい記念日。おめでとう明夫くん」
そしてにやにやと握手を求めてきたのだ。
「…………」
──最悪だ。いちばん聞かれたくないやつに聞かれていたとは。
明夫は「やめてください」と呟く。
「いやいや、おまえにしちゃ頑張ったやん」
「いやほんと──マジで調子乗った」
「なに言うてん、女子にかわええて言うくらい普通のことやろ。それがたまたま登場人物が、言われるには屈強すぎる女と、言うには臆病すぎる男やっただけの話や」
武晴はそう嘯いた。
そしていまにも泣き出しそうな明夫の肩を抱き「だいじょうぶ」と口角をあげる。
「そんなことでお前を避けるタマか、あのアマが。胸張って堂々としてりゃええねん」
たしかに。
恋愛経験値でいえば、武晴のほうが圧倒的に上である。
明夫は弱々しくうなずいた。
ホームルームの時間。
教壇に、文化祭実行委員である、四宮松子と野球部所属の堀江健太郎が立つ。
九月中ごろに開催される文化祭にあたり、実行委員中心に学級の出し物を決めたのだが、高村学級は満場一致で『お化け屋敷』に決定した。
当然、他クラスにもお化け屋敷候補はあったのだが、実行委員会において野球部エースの堀江健太郎がジャンケンに勝利したために、見事お化け屋敷の枠を勝ち取ったのであった。
「暗幕はふたつ借りることなってて、段ボールも倉庫から取ってってええらしいから、足りひんもんだけ買い出しいきます。夏休み前に森岡くんが図面引いてくれはったさかい、それをもとに考えてこ。とりま班別にわかれて作業開始して──」
松子がテキパキと人を振りわけて指示をだす。
その指示内容を黙々と黒板に書き記していく健太郎を見て、うまくバランスが取れたもんだ……と高村は教室の隅からふたりを眺めてうなずいた。
口やかましい松子に対して健太郎はどこまでも無口な生徒。
さいしょは松子に圧されてしまわないかと心配したが、無口ながらに意志の強さはあるようで、ふたを開けてみればとても頼もしい組み合わせとなっていた。
「森岡くんはルートづくり班任せてもええ? うちはギミック班入るから堀江くんは買い出し班まとめてもろうて」
「ベニヤ板とカラーペン?」
「せやね、五枚くらい。森岡くん次第でもうちょっと増えるかも」
「了解。……買い出し班集合!」
文化祭まであと二週間。
──この分なら大丈夫だろう。
高村は立ち上がった。
「おい四宮ァ、学級委員ふたりちぃと借りるぞ」
「あ、はーい」
松子は軽く返事をする。
当の学級委員、滝沢京子と刑部八郎は、何事だろうと顔を見合わせ、立ち上がった。
──。
────。
「えっ、修学旅行?」
八郎は笑顔で聞き返した。
廊下の隅に集められるや、高村がその単語を口にしたのである。
「せや。九月の三週目に文化祭やったと思うたら、こんどは十月三週目に三泊の修学旅行やねん。けっこうバタバタするんよなあ」
「修学旅行どこ?」
「九州。たぶん──福岡から入って佐賀抜けて長崎とかやと思うねんけど」
「九州地方なのは例年どおりですね」
と京子はうなずいた。
毎年赴く先は九州地方と決まっており、その年年によって九州地方内の県が変わってくるとうわさで聞いたことがある。
「三日目が班別に行程つくってもらう感じやさかい、そのときはお前たちに仕切りを任せようと思うてな。またくわしいことは文化祭おわってすぐに話すから、その心積もりだけしとってくれ」
「はい」
「文化祭の準備も、実行委員だけで回らへんところあったらフォローいれたってくれな。あのふたりなら大丈夫やと思うけど」
「不安因子はしゅうとタケなんで、あのふたりはしっかり見ときます」
と、八郎は胸をたたいた。
じゃあ私は恵子を、とつぶやく京子にわらって、高村は壁にもたれていた背中を起こす。
「たのむで」
「あっ、高村先生──ちょっと」
八郎がその袖をぐいとつかんだ。
なんだ、と聞こうとしたが察したようだ。京子を見て「先に準備へ戻りなさい」と微笑した。
「国語準備室で聞いてくれへん?」
「……ああ、いいよ」
つまり、周りに聞かれたくないことだということか。
高村はうなずいて歩き出した。
※
一方そのころ。
買い出し班としてホームセンターにやってきた健太郎と、ほか明夫、恵子、武晴、瑞穂の五名。
手分けして買い出し品を集めよう、とベニヤ板を健太郎と瑞穂、武晴。絵具一式やカラーペンなどを明夫と恵子が担当することとなった。無論、この人員配置は武晴によるものである。
思いがけぬ展開に、明夫の手のひらは汗ばんだ。
「絵具一式って、ひとつじゃ足りひんやろ。三セットくらい買おうか」
「ああ」
と返事こそしているが、明夫の意識はとんでいる。
買い物かごを持って売り場をめぐる様子を客観視しては、まるでカップルのようではないか──とひとり眼鏡の奥の眉間をもむのである。
「カラーペンと画用紙、養生テープ?」
「あっちかな」
ほどなくして、必要道具をそろえたふたりは集合場所に戻ろうとしていた。
会計はまとめて健太郎が小口現金から精算するからである。
……しかし、ベニヤ板組はまだ戻ってはいなかった。
「千堂」
恵子がふいに呼びかけてきた。
声をかけられ慣れていない明夫は驚きのあまり「え?」とだけ返す。
「お菓子くれるんやろ。ちょうだい、お腹へった」
「ああ──」
もちろん、忘れていたわけではない。
いつ渡そうかとタイミングを図りかねて、いまのいままでノンアクションだっただけである。明夫が鞄から取り出したビスケットを箱ごと渡すと、恵子は一驚した。
「これ全部ええの?」
「うん──気分で持ってきただけやから」
「サンキュー」
にこぉ、と彼女はわらった。
どっくん。
(────)
明夫の心臓が一回、跳びはねた。
あらためてごまかしの利かない感情なのだと思い知る。
やっぱり好きや。
明夫のこころは、素直にいった。
「ふ、」
おもわず笑みがこぼれる。
胸の底からこみあがる気持ちがあふれてしまって、わずかにあがった口角を隠そうと手の甲で口元をおさえた。
しかし恵子は見逃さなかった。
「なに笑てん」
とビスケットを口に放り込む。
──なんで、だろう。わからなかった。明夫はだから、いま胸を占める気持ちをぽろりとこぼす。
「かわええな、って。……」
「…………」
瞬間、静寂があたりを包む。
恵子は奇妙な顔で明夫を一瞥する。
(あれ)
いまなんといった──と、自分の発言を思い返して、明夫はサッと顔を青ざめさせた。
やばい。
気持ち悪いことを口走ったような気がする。意識がない。自分はいまいったい、なんといった?
ドッドッドッと心臓が一気に早鐘を打つ。
どうしよう、なんといったら誤魔化せよう。ああ──。
と、明夫の意識が混濁しかけたときである。
「お待たせェ」
という呑気な声がした。武晴だ。
うしろにはベニヤを抱える健太郎と、かごを持つ瑞穂の姿もあった。明夫はすかさず健太郎に近寄って「すこし持つよ」とベニヤを受け取る。
「レジにいこう」
健太郎の声で、一同はレジへむかった。
その間、明夫はうしろにいるであろう恵子の姿を一目とも見れなかった。彼女はいまどんな顔をしているのか──自分を軽蔑の眼差しで見つめているかもしれない、とおもうと明夫は恐怖心でいっぱいだったからである。
(…………)
恵子から距離をとって会計を待つ明夫に、武晴が音もなく近付いた。
なんだ、と明夫が顔をあげるや、彼はいった。
「『かわいい』と君が言ったから、九月五日はかわいい記念日。おめでとう明夫くん」
そしてにやにやと握手を求めてきたのだ。
「…………」
──最悪だ。いちばん聞かれたくないやつに聞かれていたとは。
明夫は「やめてください」と呟く。
「いやいや、おまえにしちゃ頑張ったやん」
「いやほんと──マジで調子乗った」
「なに言うてん、女子にかわええて言うくらい普通のことやろ。それがたまたま登場人物が、言われるには屈強すぎる女と、言うには臆病すぎる男やっただけの話や」
武晴はそう嘯いた。
そしていまにも泣き出しそうな明夫の肩を抱き「だいじょうぶ」と口角をあげる。
「そんなことでお前を避けるタマか、あのアマが。胸張って堂々としてりゃええねん」
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