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拾玖の抄 暗雲の兆し
其の壱
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修学旅行二日目、すなわち土曜日の昼。
前日に刑部浩太郎とその妻、ゆきがドイツへ向けて旅立った。ひさしぶりの夫婦水入らず、ゆきは一週間で帰ると言ったがそれを却下したのは環奈だった。
「二週間くらいダイジョブだよ」
と背中を押して見送ったのである。
環奈からすれば、ゆきだって八郎だって、好きなだけこの家を離れたってかまわないと思っている。なぜならこの家には、いつだって文次郎がいるのだから。
「環奈ちゃん、来たよ」
夕方ごろ。
パソコンを片手に刑部家へとやってきたのは、有沢光。環奈は大はりきりで光を迎え入れた。
肩からさげるバッグに見慣れぬ機材が詰め込まれている。光はにっこりと微笑した。
「うちも柊介がいてへんからさ、ずっと家でお仕事してたよ」
「光クンってお仕事なあに?」
「フリーのウェブデザイナー。海外に行ってたときにたくさんコネクション作ってさ、そっちからの依頼を受けることが多いんよ」
「わわ、すごーい!」
と跳びはねた環奈のうしろ、テーブルの上にはノートパソコンのほかに書籍や史料が積み重なっているところを見ると、彼女も課題の論文を作成しているところだったようだ。
「環奈ちゃんのは、ゼミ課題?」
「ソなの。んもう浜崎センセってね、ホントに容赦なくってたくさん論文書かなくちゃなのネ。書くの好きだからかんなはヘーキなんだけどサ、みんなすっごく怒っちゃうんだ」
「あははは、歴史方面はとにかく論文書くことが大事ってよくいうよね。もしかして夢は研究者?」
「ウーン──まだぜんぜん決めてないンだけど、かんなほかにできることないしなァ」
めずらしく環奈が弱気にうなだれる。
「大丈夫や、まだ大学二年生やろ? できるかできひんかやのうて、まだやりたいか否かで考えてもええ時期やねんから。焦らんと、やりたいことをしっかり積み重ねていったらええねん」
「わ、わァ。光クンがすっごく立派なことゆってる」
「ふふふ。こういうこと柊にいうとどつかれるねん。おまえがいうなってさ」
「うふふふふ」
それより、と光が足元に視線を巡らせる。
「文次郎が来えへんなぁ。いつも飛びかかってお出迎えしてくれよるのに」
「うん。お昼すぎにはっちゃんママたちがお出かけしてから、ぱったり眠ったまま起きてこないの」
環奈が眉を下げた。
もうまもなく、時刻は午後五時半を迎えようとしている。文次郎も、そして環奈たちもご飯の用意をする時間だ。
「まあ、お腹すいたら起きてくるやろ。むりやり起こすのもかわいそうやしね」
「ウン」
そして光は、腰を下ろす間もなく冷蔵庫のほうへと向かう。
「環奈ちゃん、きょうの夕飯カレーはどう?」
「カレー好き!」
「よし、決まり」
これしか作れないんやけど、とはにかむ光に「手伝う!」と環奈が駆け寄ったとき、刑部家の電話が鳴った。
※
出島ののち、ハウステンボスでひと通り遊びつくした生徒たちは、宿泊場所である『雪花抄』に戻ってきた。
続々と部屋へあがってゆく生徒たちのなか、京子はロビーの隅で電話をするふたりの男子生徒を発見した。八郎と柊介である。
夕食までの空いた時間で、どうやら実家に電話をかけているらしい。
「あ、かんちゃん。光さん来てる? よかった。うん、きょうは一日長崎でな。あした一日自由行動やさかいたくさんお土産買うてくかんな! 待っててや」
わーい、とはしゃぐ環奈の声がわずかに漏れ聞こえる。
そばで電話の話を聞いていた柊介の口角がわずかにあがった。
「しゅうに代わる、ちょい待って」
と、携帯を交代した柊介が電話口に出る。
(…………)
そのうしろ姿を見た京子の胸が、ざわりと鳴った。
「ああ。変わったことあるか? いや、ないならええ。文次郎は? ……え。まあ腹が減ったら起きてくるやろ。あとあれや、光が変なこというても相手すんなよ。イヤなことされたら逐一報告せえ。ええな」
(あれ?)
京子のなかに違和感がのこる。
それが具体的になにかはわからないが、しかし焦燥感が全身を襲いくるのを感じた。いったいなんだろう。なにが──。
「あ」
おもわず漏れた声。
柊介の目、が。
「京子ちゃん!」
肩を叩かれた。
パッとうしろを振り向くと、春菜が目を丸くしてこちらを見ている。
「どうしたん? 部屋行こう」
「あ、うん──うん。そうやね」
「だいじょうぶ?」
「……うん」
今日は重い荷物もとくにないから、とふたりは階段をのぼる。その途中、二階の踊り場にさしかかった時、京子はわずかに口角をあげて春菜を見つめた。
「春菜ちゃん」
「なあに?」
「……わかってもた」
「え?」
「有沢くんのすきなひと」
「…………」
──見ていればわかる、と。
八郎や春菜のいったことばがいま、痛烈に胸に刺さってくる。
ほんとうにそうだ。そのとおりだった。あれだけ漏れ出ていたのに、どうしていままで気が付かなかったのだろう──。
「勝ち目ないよ、やっぱり」
かすれた声でいった京子に、春菜は苦笑した。
「やろ。うちが……別れを選んだんもわかる気するやろ」
「うん」
あれほどやさしい目で、電話の奥のヒトを見つめる彼を見たことがあるだろうか。
──いや、…………。
「京子ちゃん、いっしょにお風呂はいろ。そんで、いっしょに泣こ」
「……うん」
そんな春菜の心遣いがなんだかとってもうれしくて、京子はにっこりとわらってうなずいた。
──。
────。
三日目。
今日は一日自由行動となる。
一応、自由行動班という班分けはなされており、事前に自由行動予定も立てていたが、あくまでも予定である。
この二日間で事情の変わった松子などの生徒は、早々にパートナーと長崎の街へと消えてゆく。
「友情より愛情って、ホンマやね」
「浮かれてんねん。許したろ」
去りゆく松子のうしろ姿をじっとりと見つめる春菜と恵子。
京子はひとり、柊介の姿を探す。
いっしょにまわろう、という気は毛頭ない。しかし──。
「あ、有沢くん!」
「ぅおッ」
ビビった、と胸をおさえる柊介。
前を通りがかった彼の腕を京子ががっしりと掴んだのである。
そんな行動、これまで一度だって取ったことはなかった彼女に、恵子と春菜はギョッと目を剥く。
「あ、の。……おはよう!」
「え、? ああ──はよ」
「ゴメン、それだけ!」
「えっ」
おどろく柊介を残し、京子は恵子と春菜を連れてその場から逃げ出すように走り出した。
やった。やった。挨拶できた。──いったいどんな顔をしているだろう、と気になったけれど、うしろを見る余裕はない。
「き、京子ちゃんッ」
「あっ」
春菜の悲鳴に、京子がピタッと立ち止まった。
ゼェハァと膝に手をつき、肩で息をする京子と春菜に対して、さして息すらもあがっていない恵子が「京子」と口角をあげる。
「いきなりどうしたん」
「そうそう、積極的やったやん!」
「う、うん。なんか──ふっ切れた」
「ふっ切れた?」
ようやく息を整えた春菜が、身を起こす。
「なんにもしないまま諦めるのが悔しくて、せめて最後に、自分からぜったい挨拶しようって決めててん」
そしたら勇気でた、と京子が笑う。
「最後って──告白せんの?」
「うん。せやって、……フラれたら、たぶんくやしいもん」
といった京子は見たことのない顔をしていた。
悔しい、ということばが彼女から出てくるとはおもわなかった。
「……ま、それでええならええんちゃう」
恵子はそして、いつの間に買ったのだろう肉まんをぱくりと一口食べた。
────。
『恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ』
──その日の夜。
京子の夢にあらわれた言霊が、詠んだ。
いつもは涼やかな彼女の、胸のうちに隠れていたなけなしのプライドが顔を出したのか。
そんなもの、この恋といっしょに捨ててしまえばいいのだ。
蒐集に赴いた篁は、泣き暮れる京子の肩に手を置いて、そんなことをいった。
※ ※ ※
──気力をなくすほどにうらみ尽くして、
涙で濡れそぼる袖さえ口惜しいのに
恋の悪評判のせいで私の名が朽ちるなど
なんてくやしいことでしょう。──
第六十五番 相模
題知らず。
永承六年におこなわれた
内裏歌合にて失恋の情を詠める。
前日に刑部浩太郎とその妻、ゆきがドイツへ向けて旅立った。ひさしぶりの夫婦水入らず、ゆきは一週間で帰ると言ったがそれを却下したのは環奈だった。
「二週間くらいダイジョブだよ」
と背中を押して見送ったのである。
環奈からすれば、ゆきだって八郎だって、好きなだけこの家を離れたってかまわないと思っている。なぜならこの家には、いつだって文次郎がいるのだから。
「環奈ちゃん、来たよ」
夕方ごろ。
パソコンを片手に刑部家へとやってきたのは、有沢光。環奈は大はりきりで光を迎え入れた。
肩からさげるバッグに見慣れぬ機材が詰め込まれている。光はにっこりと微笑した。
「うちも柊介がいてへんからさ、ずっと家でお仕事してたよ」
「光クンってお仕事なあに?」
「フリーのウェブデザイナー。海外に行ってたときにたくさんコネクション作ってさ、そっちからの依頼を受けることが多いんよ」
「わわ、すごーい!」
と跳びはねた環奈のうしろ、テーブルの上にはノートパソコンのほかに書籍や史料が積み重なっているところを見ると、彼女も課題の論文を作成しているところだったようだ。
「環奈ちゃんのは、ゼミ課題?」
「ソなの。んもう浜崎センセってね、ホントに容赦なくってたくさん論文書かなくちゃなのネ。書くの好きだからかんなはヘーキなんだけどサ、みんなすっごく怒っちゃうんだ」
「あははは、歴史方面はとにかく論文書くことが大事ってよくいうよね。もしかして夢は研究者?」
「ウーン──まだぜんぜん決めてないンだけど、かんなほかにできることないしなァ」
めずらしく環奈が弱気にうなだれる。
「大丈夫や、まだ大学二年生やろ? できるかできひんかやのうて、まだやりたいか否かで考えてもええ時期やねんから。焦らんと、やりたいことをしっかり積み重ねていったらええねん」
「わ、わァ。光クンがすっごく立派なことゆってる」
「ふふふ。こういうこと柊にいうとどつかれるねん。おまえがいうなってさ」
「うふふふふ」
それより、と光が足元に視線を巡らせる。
「文次郎が来えへんなぁ。いつも飛びかかってお出迎えしてくれよるのに」
「うん。お昼すぎにはっちゃんママたちがお出かけしてから、ぱったり眠ったまま起きてこないの」
環奈が眉を下げた。
もうまもなく、時刻は午後五時半を迎えようとしている。文次郎も、そして環奈たちもご飯の用意をする時間だ。
「まあ、お腹すいたら起きてくるやろ。むりやり起こすのもかわいそうやしね」
「ウン」
そして光は、腰を下ろす間もなく冷蔵庫のほうへと向かう。
「環奈ちゃん、きょうの夕飯カレーはどう?」
「カレー好き!」
「よし、決まり」
これしか作れないんやけど、とはにかむ光に「手伝う!」と環奈が駆け寄ったとき、刑部家の電話が鳴った。
※
出島ののち、ハウステンボスでひと通り遊びつくした生徒たちは、宿泊場所である『雪花抄』に戻ってきた。
続々と部屋へあがってゆく生徒たちのなか、京子はロビーの隅で電話をするふたりの男子生徒を発見した。八郎と柊介である。
夕食までの空いた時間で、どうやら実家に電話をかけているらしい。
「あ、かんちゃん。光さん来てる? よかった。うん、きょうは一日長崎でな。あした一日自由行動やさかいたくさんお土産買うてくかんな! 待っててや」
わーい、とはしゃぐ環奈の声がわずかに漏れ聞こえる。
そばで電話の話を聞いていた柊介の口角がわずかにあがった。
「しゅうに代わる、ちょい待って」
と、携帯を交代した柊介が電話口に出る。
(…………)
そのうしろ姿を見た京子の胸が、ざわりと鳴った。
「ああ。変わったことあるか? いや、ないならええ。文次郎は? ……え。まあ腹が減ったら起きてくるやろ。あとあれや、光が変なこというても相手すんなよ。イヤなことされたら逐一報告せえ。ええな」
(あれ?)
京子のなかに違和感がのこる。
それが具体的になにかはわからないが、しかし焦燥感が全身を襲いくるのを感じた。いったいなんだろう。なにが──。
「あ」
おもわず漏れた声。
柊介の目、が。
「京子ちゃん!」
肩を叩かれた。
パッとうしろを振り向くと、春菜が目を丸くしてこちらを見ている。
「どうしたん? 部屋行こう」
「あ、うん──うん。そうやね」
「だいじょうぶ?」
「……うん」
今日は重い荷物もとくにないから、とふたりは階段をのぼる。その途中、二階の踊り場にさしかかった時、京子はわずかに口角をあげて春菜を見つめた。
「春菜ちゃん」
「なあに?」
「……わかってもた」
「え?」
「有沢くんのすきなひと」
「…………」
──見ていればわかる、と。
八郎や春菜のいったことばがいま、痛烈に胸に刺さってくる。
ほんとうにそうだ。そのとおりだった。あれだけ漏れ出ていたのに、どうしていままで気が付かなかったのだろう──。
「勝ち目ないよ、やっぱり」
かすれた声でいった京子に、春菜は苦笑した。
「やろ。うちが……別れを選んだんもわかる気するやろ」
「うん」
あれほどやさしい目で、電話の奥のヒトを見つめる彼を見たことがあるだろうか。
──いや、…………。
「京子ちゃん、いっしょにお風呂はいろ。そんで、いっしょに泣こ」
「……うん」
そんな春菜の心遣いがなんだかとってもうれしくて、京子はにっこりとわらってうなずいた。
──。
────。
三日目。
今日は一日自由行動となる。
一応、自由行動班という班分けはなされており、事前に自由行動予定も立てていたが、あくまでも予定である。
この二日間で事情の変わった松子などの生徒は、早々にパートナーと長崎の街へと消えてゆく。
「友情より愛情って、ホンマやね」
「浮かれてんねん。許したろ」
去りゆく松子のうしろ姿をじっとりと見つめる春菜と恵子。
京子はひとり、柊介の姿を探す。
いっしょにまわろう、という気は毛頭ない。しかし──。
「あ、有沢くん!」
「ぅおッ」
ビビった、と胸をおさえる柊介。
前を通りがかった彼の腕を京子ががっしりと掴んだのである。
そんな行動、これまで一度だって取ったことはなかった彼女に、恵子と春菜はギョッと目を剥く。
「あ、の。……おはよう!」
「え、? ああ──はよ」
「ゴメン、それだけ!」
「えっ」
おどろく柊介を残し、京子は恵子と春菜を連れてその場から逃げ出すように走り出した。
やった。やった。挨拶できた。──いったいどんな顔をしているだろう、と気になったけれど、うしろを見る余裕はない。
「き、京子ちゃんッ」
「あっ」
春菜の悲鳴に、京子がピタッと立ち止まった。
ゼェハァと膝に手をつき、肩で息をする京子と春菜に対して、さして息すらもあがっていない恵子が「京子」と口角をあげる。
「いきなりどうしたん」
「そうそう、積極的やったやん!」
「う、うん。なんか──ふっ切れた」
「ふっ切れた?」
ようやく息を整えた春菜が、身を起こす。
「なんにもしないまま諦めるのが悔しくて、せめて最後に、自分からぜったい挨拶しようって決めててん」
そしたら勇気でた、と京子が笑う。
「最後って──告白せんの?」
「うん。せやって、……フラれたら、たぶんくやしいもん」
といった京子は見たことのない顔をしていた。
悔しい、ということばが彼女から出てくるとはおもわなかった。
「……ま、それでええならええんちゃう」
恵子はそして、いつの間に買ったのだろう肉まんをぱくりと一口食べた。
────。
『恨みわび ほさぬ袖だに あるものを
恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ』
──その日の夜。
京子の夢にあらわれた言霊が、詠んだ。
いつもは涼やかな彼女の、胸のうちに隠れていたなけなしのプライドが顔を出したのか。
そんなもの、この恋といっしょに捨ててしまえばいいのだ。
蒐集に赴いた篁は、泣き暮れる京子の肩に手を置いて、そんなことをいった。
※ ※ ※
──気力をなくすほどにうらみ尽くして、
涙で濡れそぼる袖さえ口惜しいのに
恋の悪評判のせいで私の名が朽ちるなど
なんてくやしいことでしょう。──
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内裏歌合にて失恋の情を詠める。
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