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廿三の抄 胡蝶の夢
其の伍
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「行ってきまーす」
四月。
刑部桜につぼみがちらほらと見られるようになった今日、八郎は高校三年生を迎える。
門前には、じゃれついてきた文次郎をあしらう柊介の姿もある。対して大学生の春休みはもう少し長いので、環奈は見送りだ。
「いってらっしゃい」
「あー文次郎がおれの制服汚したァ」
「んなもん洗やァとれるやろ。女々しいヤツ」
なんやアホ、と八郎が情けない声で悪態をつく。環奈がクスクスとわらった。その笑い声が響いたか家のなかから母の「コラッ」という怒声がした。
「遅刻すんで、早う行きんさい!」
八郎と柊介は肩をすくめる。
そして、駅へと駆け出した。
──。
────。
生徒がひしめく掲示板前。
みなが一様に見上げるのは、それぞれの新しいクラス表である。
「アッ、おれ二組や。……しゅうもいてるやん。おれらすげえな」
「ほかは?」
「武晴、明夫──あいつらは三組でいっしょや。はは、でもタケのやつまた四宮といっしょになっとる。もう夫婦やな」
八郎はくす、とわらった。
しかし、クラス替えにはもうひとつ重要なことが残っている。
柊介は視線を上にあげた。
「おい」
と八郎の肩を小突く。
紙の上部、『三年二組』という表記の下に書かれた担任の氏名は、須藤真澄。
「ブハッ、須藤先生やん!」
「さいあく……三者面談がいまからおそろしいわ」
「はははッ」
とひとしきりわらう八郎だったが、胸の内は晴れない。
晴れるはずもなかった。
※
あの日。
八郎と柊介、環奈の三人は走っていた。
向かう先は高村のいる廃屋へ。
──高村先生と小町ちゃんがご挨拶にいらしたで。
買い物から帰った三人を出迎えたゆきが開口一番にそう言った。それを聞いた八郎はすぐにわかった。
和本が、完成してしまったのだと。
「なんでやねん、なんもおれらに言わんと勝手に……」
「まさか挨拶もなしで行くわけ」
「────」
間に合え。間に合ってくれ。
三人は廃屋に駆けこんだ。もはやここが老朽化により以前から立入禁止だったことなどお構いなしに。ドタドタと足音を響かせて、いつも高村がいた場所を目指す。
「先生ッ」
扉をあけた。
ソファ、机、絨毯も。
すべてがいつもどおりの光景だった。──が、そこに目当ての姿はない。
「……先生」
「むっちゃん、小町ちゃーんッ」
環奈も声をあげてほかの部屋をさがしにゆく。
八郎の心臓が、鼓動を速める。
うそだ。うそだ。ぜったいにまだいるはずだ。
「…………」
柊介は、いつも高村がその大きな体躯を横たえていたソファを覗いた。
そこに紙がくくりつけられた梅の小枝がひと枝落ちている。
「……あ」
紙をひらく。
そこには、教室の黒板によくみた達筆の字が書かれていた。
──梅の花 香をかぐはしみ 遠けれども
心もしのに 君をしそ思ふ──
「ハチ、環奈」
柊介はふたりにもこの和歌を見せた。
目を通した瞬間に環奈ははらはらと泣き崩れた。八郎は和歌の意味こそ読むことができなかったようだが、それでもこれが高村なりのお別れであることを悟ったようだ。
この日、三人は廃屋のなかで部屋の主を待ってみたけれど、夜の十時を過ぎても彼が戻ってくることはなかった。
そしてそれ以降、篁や小町の姿は夢のなかでさえ、見ることは一度たりともなかったのである。
※
春日大社御蓋山浮雲峰遥拝所。
「ずいぶん久しぶりな顔やなぁ」
来る道の途中、ひとりの神職に声をかけられた。──話を聞くかぎりでは、八郎と環奈が七五三をやった当時、母とともに探してくれた宮司のようだ。
八郎と環奈の顔を交互に見て、ほほをゆるめた。
「お母さんはたまに見かけるけど、ふたりはぱったりやった。大きくなったね」
「その節は、なんやえらい迷惑かけてもうたみたいで──すんませんッス」
「いやいや。いま思うと、……やっぱりふたりは呼ばれとったんよ。カミサマに」
「…………やっぱりって?」
環奈は問うた。
宮司は肩をすくめるそぶりして、奥に見える朱い鳥居をぼうっと見上げた。
「あの先は、われら神職でさえ立ち入ったことがない場所なんよ。なにか理由をつけて入ろうとしても、ふしぎと入れへん。ホンマに聖域やねんな」
それでも君たちは入ったんや、と。
宮司が環奈と八郎の肩をたたいた。
「お母さんに聞いたで。『カミサマを見た』って?」
「…………」
カミサマ。
カミサマとは──いったいだれのことだっけ。玄影だろうか。胡蝶? それとも──。
環奈のまぶたが熱くなる。
「その思い出、大切にしいよ」
「…………ウン」
────。
「…………」
環奈と八郎は、遥拝所から奥を見ゆる。
およそ十数年前にこのなかに立ち入ってしまったことから始まった、この不思議な物語。まるでここ一年は夢のなかに生きていたかのような、そんなふわふわとした感覚。
「なんで、なにも言うてくれへんやったんやろ」
「うん?」
「高村先生。さいごにひと言くらい──ありがとうとか、さよなら、とか。あっても良かったやん」
「…………うん」
環奈は微笑してうつむいた。
そよそよと髪を靡かせる春の風はまだすこし冷たくて、ぶるりと身をふるわせた。
「でも、あのうたがむっちゃんの、ホントの心だったのヨ。かんな、きっとことばでサヨナラってひと言よりも、あのうた──あのうたのこと、ぜったいに忘れない」
「……あの和歌の意味、わかる?」
「あれね、万葉集にもともとある和歌なのネ」
「そうなの?」
「ウン、市原王ってシトのうた。だからかんなも分かったの」
そして環奈はふたたび遥拝所奥に見える朱色の鳥居をじっと見つめた。
さらにその先、禁足の地にかつて埋められていた和本も、そこにねむった獣も、娘も──いまはもういないけれど。
「たのしかったね」
環奈は破顔った。
いまだ気持ちの切り替えができていない八郎は、笑顔を浮かべることはむずかしいことだったけれど、それでも心の底からうなずいた。
「……たのしかった」
「うん!」
「まるで、夢を見てたみたいに」
「うふふ。長ァい夢だったのネ」
「まだ夢のなかにいてるみたいや」
八郎はのぼせたようにつぶやく。
わずかに口をあけて、環奈は空をあおいだ。
「これがきっと──胡蝶の夢、なのネ」
遠くで柊介の呼び声がする。
ふたりは顔を見合わせてわらうと、朱色の鳥居に背を向けて、ゆっくりと声のするほうへと歩きだした。
『 梅の花の香りを尊び、
たいせつに思うように
たとえ遠くにいたって、心寄せて
お前たちを思っているよ 』
──カミサマの声が、聞こえた気がする。
四月。
刑部桜につぼみがちらほらと見られるようになった今日、八郎は高校三年生を迎える。
門前には、じゃれついてきた文次郎をあしらう柊介の姿もある。対して大学生の春休みはもう少し長いので、環奈は見送りだ。
「いってらっしゃい」
「あー文次郎がおれの制服汚したァ」
「んなもん洗やァとれるやろ。女々しいヤツ」
なんやアホ、と八郎が情けない声で悪態をつく。環奈がクスクスとわらった。その笑い声が響いたか家のなかから母の「コラッ」という怒声がした。
「遅刻すんで、早う行きんさい!」
八郎と柊介は肩をすくめる。
そして、駅へと駆け出した。
──。
────。
生徒がひしめく掲示板前。
みなが一様に見上げるのは、それぞれの新しいクラス表である。
「アッ、おれ二組や。……しゅうもいてるやん。おれらすげえな」
「ほかは?」
「武晴、明夫──あいつらは三組でいっしょや。はは、でもタケのやつまた四宮といっしょになっとる。もう夫婦やな」
八郎はくす、とわらった。
しかし、クラス替えにはもうひとつ重要なことが残っている。
柊介は視線を上にあげた。
「おい」
と八郎の肩を小突く。
紙の上部、『三年二組』という表記の下に書かれた担任の氏名は、須藤真澄。
「ブハッ、須藤先生やん!」
「さいあく……三者面談がいまからおそろしいわ」
「はははッ」
とひとしきりわらう八郎だったが、胸の内は晴れない。
晴れるはずもなかった。
※
あの日。
八郎と柊介、環奈の三人は走っていた。
向かう先は高村のいる廃屋へ。
──高村先生と小町ちゃんがご挨拶にいらしたで。
買い物から帰った三人を出迎えたゆきが開口一番にそう言った。それを聞いた八郎はすぐにわかった。
和本が、完成してしまったのだと。
「なんでやねん、なんもおれらに言わんと勝手に……」
「まさか挨拶もなしで行くわけ」
「────」
間に合え。間に合ってくれ。
三人は廃屋に駆けこんだ。もはやここが老朽化により以前から立入禁止だったことなどお構いなしに。ドタドタと足音を響かせて、いつも高村がいた場所を目指す。
「先生ッ」
扉をあけた。
ソファ、机、絨毯も。
すべてがいつもどおりの光景だった。──が、そこに目当ての姿はない。
「……先生」
「むっちゃん、小町ちゃーんッ」
環奈も声をあげてほかの部屋をさがしにゆく。
八郎の心臓が、鼓動を速める。
うそだ。うそだ。ぜったいにまだいるはずだ。
「…………」
柊介は、いつも高村がその大きな体躯を横たえていたソファを覗いた。
そこに紙がくくりつけられた梅の小枝がひと枝落ちている。
「……あ」
紙をひらく。
そこには、教室の黒板によくみた達筆の字が書かれていた。
──梅の花 香をかぐはしみ 遠けれども
心もしのに 君をしそ思ふ──
「ハチ、環奈」
柊介はふたりにもこの和歌を見せた。
目を通した瞬間に環奈ははらはらと泣き崩れた。八郎は和歌の意味こそ読むことができなかったようだが、それでもこれが高村なりのお別れであることを悟ったようだ。
この日、三人は廃屋のなかで部屋の主を待ってみたけれど、夜の十時を過ぎても彼が戻ってくることはなかった。
そしてそれ以降、篁や小町の姿は夢のなかでさえ、見ることは一度たりともなかったのである。
※
春日大社御蓋山浮雲峰遥拝所。
「ずいぶん久しぶりな顔やなぁ」
来る道の途中、ひとりの神職に声をかけられた。──話を聞くかぎりでは、八郎と環奈が七五三をやった当時、母とともに探してくれた宮司のようだ。
八郎と環奈の顔を交互に見て、ほほをゆるめた。
「お母さんはたまに見かけるけど、ふたりはぱったりやった。大きくなったね」
「その節は、なんやえらい迷惑かけてもうたみたいで──すんませんッス」
「いやいや。いま思うと、……やっぱりふたりは呼ばれとったんよ。カミサマに」
「…………やっぱりって?」
環奈は問うた。
宮司は肩をすくめるそぶりして、奥に見える朱い鳥居をぼうっと見上げた。
「あの先は、われら神職でさえ立ち入ったことがない場所なんよ。なにか理由をつけて入ろうとしても、ふしぎと入れへん。ホンマに聖域やねんな」
それでも君たちは入ったんや、と。
宮司が環奈と八郎の肩をたたいた。
「お母さんに聞いたで。『カミサマを見た』って?」
「…………」
カミサマ。
カミサマとは──いったいだれのことだっけ。玄影だろうか。胡蝶? それとも──。
環奈のまぶたが熱くなる。
「その思い出、大切にしいよ」
「…………ウン」
────。
「…………」
環奈と八郎は、遥拝所から奥を見ゆる。
およそ十数年前にこのなかに立ち入ってしまったことから始まった、この不思議な物語。まるでここ一年は夢のなかに生きていたかのような、そんなふわふわとした感覚。
「なんで、なにも言うてくれへんやったんやろ」
「うん?」
「高村先生。さいごにひと言くらい──ありがとうとか、さよなら、とか。あっても良かったやん」
「…………うん」
環奈は微笑してうつむいた。
そよそよと髪を靡かせる春の風はまだすこし冷たくて、ぶるりと身をふるわせた。
「でも、あのうたがむっちゃんの、ホントの心だったのヨ。かんな、きっとことばでサヨナラってひと言よりも、あのうた──あのうたのこと、ぜったいに忘れない」
「……あの和歌の意味、わかる?」
「あれね、万葉集にもともとある和歌なのネ」
「そうなの?」
「ウン、市原王ってシトのうた。だからかんなも分かったの」
そして環奈はふたたび遥拝所奥に見える朱色の鳥居をじっと見つめた。
さらにその先、禁足の地にかつて埋められていた和本も、そこにねむった獣も、娘も──いまはもういないけれど。
「たのしかったね」
環奈は破顔った。
いまだ気持ちの切り替えができていない八郎は、笑顔を浮かべることはむずかしいことだったけれど、それでも心の底からうなずいた。
「……たのしかった」
「うん!」
「まるで、夢を見てたみたいに」
「うふふ。長ァい夢だったのネ」
「まだ夢のなかにいてるみたいや」
八郎はのぼせたようにつぶやく。
わずかに口をあけて、環奈は空をあおいだ。
「これがきっと──胡蝶の夢、なのネ」
遠くで柊介の呼び声がする。
ふたりは顔を見合わせてわらうと、朱色の鳥居に背を向けて、ゆっくりと声のするほうへと歩きだした。
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──カミサマの声が、聞こえた気がする。
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