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第五章
80話 よか試合ばしよう
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土産物屋は福岡名産らしい明太菓子や、名物『通りもん』を中心に、豊富な種類が揃っている。母と姉の仏前に供える分と大将の分、と片っ端から手にとってゆく伊織の横で、獅子王がアッと声をあげた。
視線の先には、おなじく黒の黒鋼ジャージを羽織った選手がふたりほどやってくる。よお、と手を上げた獅子王に先頭を歩くひとりの選手が、
「よお、じゃねーばい」
と苦虫を噛み潰したような顔をした。
「あんまり遅かけん、てっきりまた迷うとったいとおもって迎えに来てしもうたやなかか。紛らわしかね」
「スマンスマン。言うとおり迷うとったんだけど、才徳んマネさんに案内してもろうたんや──なあ七浦さん!」
「んあ」
伊織が顔をあげた。
その手中にはこんもりと土産物が乗っている。いったい何人分を買う気なのかと聞きたくなるほどの量に、獅子王のチームメイトはわずかにたじろいだ。対する伊織はそれら土産物をかごの中へいれて黒鋼ジャージのふたりをまじまじと見つめる。
先頭を歩いてきた選手はキッと凛々しい眉と横長の瞳、高くりっぱな鼻筋と薄い唇で、なんとバランスの整った小綺麗な顔だろうか。対するうしろの選手は下がり眉にくりっと小ぶりな瞳がおだやかに弧を描き、愛嬌のある笑みを浮かべている。
まだ蜂谷から各校の選手情報を聞いていないが、なんとなく伊織のなかで彼らはレギュラーのなかでも実力上位の選手だろうと感じた。ゆっくりと頭を下げる。
「才徳のマネで、七浦言います。関西弁やけど神奈川代表やから間違えんとってな」
「わはっ。ほんなこつ関西弁ペラペラやァ。あっそうだ、うちン部長が面倒かけてすんません。黒鋼高校ん大友ちゅうんです。案内してくれたごたって、ありがとうございました」
「はあ! いやそんな、ええんですよどうせ目的地はおんなじやったし──」
「おなじく黒田です。ったく、だいたい地元ん菓子なんやけんしゃっちが買う必要なかやろって言うたとに聞かんで」
「地元のお菓子って意外と買わへんのよね。わかるわかる、京都人が八ッ橋あんま食わへんのとおんなじやんな。ほんでさっき試食したらこの『通りもん』めっちゃうまかってんやんか。三箱買うことに決めたわ」
と伊織がかごを持ちあげる。
それね、と大友は半月型にくしゃりと瞳をつぶして愛らしくわらった。
「福岡からん出張土産には定番らしいよ。地元に住んどうと、ほとんど食べることなかけんさ。おれもそん美味しさはさっき知った」
「えーホンマ? もったいない。まあでもおたくらは少なくとも準決勝までは勝ちあがって、大会期間いっぱいまでここに宿泊するやろ。そないがっつかんでも大丈夫やん」
伊織の視線は獅子王に向く。
──去る前日。
彼岸入りということで如月蓮十郎と千秋が伊織の部屋へおとずれた。なぜならそこにはいまだ納骨していない愛織の遺骨があるからである。ひとしきりの参拝ののち、親子三人は味楽にてささやかな食事会をおこなった。
その際、彼らのあいだで話題にのぼったのは翌日にドロー抽選会を控える全国大会についてである。昨年の全国大会団体戦において無双を遂げた如月千秋は、そのなかで唯一厄介だった相手として名を挙げた選手がいる。──それが、黒鋼の獅子王だった。
「大神の奴は、引退する先輩を気遣ってかS1から外れてた。だからヤれなかったけど、それ以外でおもしれえ試合するなっておもったのは、やっぱり獅子王かなァ。あいつまだ一年だったろ、いまじゃもっと強くなってるんだろうなあ。もっかいやってみたいな」
「でも、大神には敵わんやろ」
「それは──どうかな。正直なところインターハイで大神と遣り合っておもったけど、獅子王は一年のときにもうあの段階に来てたとおもうよ。それがさらに一年積み上げてきてるはずだから、大神がインターハイ当時のレベルのまま変わっていないのなら、まず勝ち目はないだろうね。やー、やっぱり修羅の国で育っただけはあるな」
「……か、変わってへんことあるか。大神はもっともっと強なっとんねん。舐めんな!」
などと。
啖呵を切ったはいいものの、内心ではすっかり不安に満ちてしまった自分がいる。
ふだんそうそう他人を褒めないあの如月千秋が、獅子王に関しては手放しで称賛を繰り返したのである。足の負傷もあって関東大会を丸々欠場した大神に、九州地区大会を着実に勝ち上がってきた獅子王を倒すことができるのか。
──と、そこまで考えて獅子王を見つめる目をそむけた。
内心に込みあがる焦燥を見られたくなかったからである。が、獅子王はそんなことお構いなしに「いやこりゃ」と両手に提げたカゴを持ちあげた。
「夜食やけん。選手は夜ん外出が制限されとーけんさ、小腹がすいたときんために定期的に補給せないかんのや」
「ほんなら試合の合間にコンビニ行ったらええやないの。たぶん三ラウンド目くらいまではえらい待たされるで」
「そん手があったか!」
獅子王は瞳をかがやかせて、やがて快活に笑いだした。
まったく、うわさに聞くなかで伊織のなかに形成されていた獅子王の『修羅国の帝王』というイメージが、初対面から今までで彼がひと言ことばを発するたびに崩れてゆく。それはもちろん、いい方へ──であるが。
ひとしきり選び終えた伊織が会計を済ませると、次いで獅子王が会計する。
そのあいだに伊織は、ロビーの椅子に腰かけて自チームの部長を待つふたりのもとへ近寄った。黒田の端正な顔はいつ見ても歪んでいる。どうやら、この不機嫌な顔色が彼の平常運転らしい。
ふたりとも、と伊織は彼らの対面に腰かけた。
「わざわざ部長の迎えに来るなんてやさしい部員やね」
「優しいとかやなか」
黒田はさらに眉間の皺を深くする。
「ここで放っといたらアイツいつまでもこん旅館ばさ迷うて、明日以降ん試合に影響が出るやろうけん。仕方のう来とうったい」
「ほうほう。獅子王ん方向音痴はすさまじいっちゃ。テニス以外はいろいろ心配なヤツなんよ」
大友も苦笑した。
(なーんだ)
と伊織は内心でホッとした。
テニスが飛びぬけてうまいというので、どんな凶悪なヤツかと思えばなんてことはない。テニス以外ではふつうの男子高校生のようである。むしろ一番身近にいる大神謙吾という男の方が、よっぽど年相応からかけ離れた人種だ。
「おいお前ら」
と、獅子王が顔をしかめてもどってきた。
「いま俺ん悪口言うてたやろ」
「悪口やなか。事実や」
「はよう部屋もどろっ。明日からんオーダー、見直しばしたかてみんな言いよったけん」
「おっそうばい。七浦さん、部屋まで送らんで平気か?」
獅子王はくるりと伊織に目を向ける。
そんなん、と伊織はわらった。
「うちの部屋まで送ったら、獅子王くんまたそっから迷子になってまうやん。二階のすぐんとこやから平気やで。おおきに」
「はは、そうか。それじゃあまたあした──」
といって獅子王が瞳を閉じた。
次の瞬間、キッと伊織を見つめる瞳に先ほどまでの彼はどこにもいない。まるで虎か鷹のごとき鋭い視線に射すくめられて、伊織のからだは硬直した。
「明日からは、お互いよか試合ばしよう」
獅子王はそして、踵を返しロビーをあとにする。
黒田と大友は軽い会釈ののち、獅子王の襟首を掴んで進路を正し、今度こそ彼らの客室へともどっていった。
(……愛織)
伊織は動揺のあまり、おもわず姉に語りかける。
(とんでもないヤツと出会うてしもた──才徳、ホンマにだいじょうぶやろか)
なんてらしくもない弱音を吐くほどに。
視線の先には、おなじく黒の黒鋼ジャージを羽織った選手がふたりほどやってくる。よお、と手を上げた獅子王に先頭を歩くひとりの選手が、
「よお、じゃねーばい」
と苦虫を噛み潰したような顔をした。
「あんまり遅かけん、てっきりまた迷うとったいとおもって迎えに来てしもうたやなかか。紛らわしかね」
「スマンスマン。言うとおり迷うとったんだけど、才徳んマネさんに案内してもろうたんや──なあ七浦さん!」
「んあ」
伊織が顔をあげた。
その手中にはこんもりと土産物が乗っている。いったい何人分を買う気なのかと聞きたくなるほどの量に、獅子王のチームメイトはわずかにたじろいだ。対する伊織はそれら土産物をかごの中へいれて黒鋼ジャージのふたりをまじまじと見つめる。
先頭を歩いてきた選手はキッと凛々しい眉と横長の瞳、高くりっぱな鼻筋と薄い唇で、なんとバランスの整った小綺麗な顔だろうか。対するうしろの選手は下がり眉にくりっと小ぶりな瞳がおだやかに弧を描き、愛嬌のある笑みを浮かべている。
まだ蜂谷から各校の選手情報を聞いていないが、なんとなく伊織のなかで彼らはレギュラーのなかでも実力上位の選手だろうと感じた。ゆっくりと頭を下げる。
「才徳のマネで、七浦言います。関西弁やけど神奈川代表やから間違えんとってな」
「わはっ。ほんなこつ関西弁ペラペラやァ。あっそうだ、うちン部長が面倒かけてすんません。黒鋼高校ん大友ちゅうんです。案内してくれたごたって、ありがとうございました」
「はあ! いやそんな、ええんですよどうせ目的地はおんなじやったし──」
「おなじく黒田です。ったく、だいたい地元ん菓子なんやけんしゃっちが買う必要なかやろって言うたとに聞かんで」
「地元のお菓子って意外と買わへんのよね。わかるわかる、京都人が八ッ橋あんま食わへんのとおんなじやんな。ほんでさっき試食したらこの『通りもん』めっちゃうまかってんやんか。三箱買うことに決めたわ」
と伊織がかごを持ちあげる。
それね、と大友は半月型にくしゃりと瞳をつぶして愛らしくわらった。
「福岡からん出張土産には定番らしいよ。地元に住んどうと、ほとんど食べることなかけんさ。おれもそん美味しさはさっき知った」
「えーホンマ? もったいない。まあでもおたくらは少なくとも準決勝までは勝ちあがって、大会期間いっぱいまでここに宿泊するやろ。そないがっつかんでも大丈夫やん」
伊織の視線は獅子王に向く。
──去る前日。
彼岸入りということで如月蓮十郎と千秋が伊織の部屋へおとずれた。なぜならそこにはいまだ納骨していない愛織の遺骨があるからである。ひとしきりの参拝ののち、親子三人は味楽にてささやかな食事会をおこなった。
その際、彼らのあいだで話題にのぼったのは翌日にドロー抽選会を控える全国大会についてである。昨年の全国大会団体戦において無双を遂げた如月千秋は、そのなかで唯一厄介だった相手として名を挙げた選手がいる。──それが、黒鋼の獅子王だった。
「大神の奴は、引退する先輩を気遣ってかS1から外れてた。だからヤれなかったけど、それ以外でおもしれえ試合するなっておもったのは、やっぱり獅子王かなァ。あいつまだ一年だったろ、いまじゃもっと強くなってるんだろうなあ。もっかいやってみたいな」
「でも、大神には敵わんやろ」
「それは──どうかな。正直なところインターハイで大神と遣り合っておもったけど、獅子王は一年のときにもうあの段階に来てたとおもうよ。それがさらに一年積み上げてきてるはずだから、大神がインターハイ当時のレベルのまま変わっていないのなら、まず勝ち目はないだろうね。やー、やっぱり修羅の国で育っただけはあるな」
「……か、変わってへんことあるか。大神はもっともっと強なっとんねん。舐めんな!」
などと。
啖呵を切ったはいいものの、内心ではすっかり不安に満ちてしまった自分がいる。
ふだんそうそう他人を褒めないあの如月千秋が、獅子王に関しては手放しで称賛を繰り返したのである。足の負傷もあって関東大会を丸々欠場した大神に、九州地区大会を着実に勝ち上がってきた獅子王を倒すことができるのか。
──と、そこまで考えて獅子王を見つめる目をそむけた。
内心に込みあがる焦燥を見られたくなかったからである。が、獅子王はそんなことお構いなしに「いやこりゃ」と両手に提げたカゴを持ちあげた。
「夜食やけん。選手は夜ん外出が制限されとーけんさ、小腹がすいたときんために定期的に補給せないかんのや」
「ほんなら試合の合間にコンビニ行ったらええやないの。たぶん三ラウンド目くらいまではえらい待たされるで」
「そん手があったか!」
獅子王は瞳をかがやかせて、やがて快活に笑いだした。
まったく、うわさに聞くなかで伊織のなかに形成されていた獅子王の『修羅国の帝王』というイメージが、初対面から今までで彼がひと言ことばを発するたびに崩れてゆく。それはもちろん、いい方へ──であるが。
ひとしきり選び終えた伊織が会計を済ませると、次いで獅子王が会計する。
そのあいだに伊織は、ロビーの椅子に腰かけて自チームの部長を待つふたりのもとへ近寄った。黒田の端正な顔はいつ見ても歪んでいる。どうやら、この不機嫌な顔色が彼の平常運転らしい。
ふたりとも、と伊織は彼らの対面に腰かけた。
「わざわざ部長の迎えに来るなんてやさしい部員やね」
「優しいとかやなか」
黒田はさらに眉間の皺を深くする。
「ここで放っといたらアイツいつまでもこん旅館ばさ迷うて、明日以降ん試合に影響が出るやろうけん。仕方のう来とうったい」
「ほうほう。獅子王ん方向音痴はすさまじいっちゃ。テニス以外はいろいろ心配なヤツなんよ」
大友も苦笑した。
(なーんだ)
と伊織は内心でホッとした。
テニスが飛びぬけてうまいというので、どんな凶悪なヤツかと思えばなんてことはない。テニス以外ではふつうの男子高校生のようである。むしろ一番身近にいる大神謙吾という男の方が、よっぽど年相応からかけ離れた人種だ。
「おいお前ら」
と、獅子王が顔をしかめてもどってきた。
「いま俺ん悪口言うてたやろ」
「悪口やなか。事実や」
「はよう部屋もどろっ。明日からんオーダー、見直しばしたかてみんな言いよったけん」
「おっそうばい。七浦さん、部屋まで送らんで平気か?」
獅子王はくるりと伊織に目を向ける。
そんなん、と伊織はわらった。
「うちの部屋まで送ったら、獅子王くんまたそっから迷子になってまうやん。二階のすぐんとこやから平気やで。おおきに」
「はは、そうか。それじゃあまたあした──」
といって獅子王が瞳を閉じた。
次の瞬間、キッと伊織を見つめる瞳に先ほどまでの彼はどこにもいない。まるで虎か鷹のごとき鋭い視線に射すくめられて、伊織のからだは硬直した。
「明日からは、お互いよか試合ばしよう」
獅子王はそして、踵を返しロビーをあとにする。
黒田と大友は軽い会釈ののち、獅子王の襟首を掴んで進路を正し、今度こそ彼らの客室へともどっていった。
(……愛織)
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