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本編
攻略対象を思い出してみました。
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私は部屋を出て行った王子様の背中を見送った。廊下からバタバタした気配を感じるが、とりあえず王子様は帰って行ったようである。
「ねえ、おにいさま」
未だ扉を見ているお兄様に私はとりあえずお伺いを立ててみることにした。
「おふろにはいりたいんですけど、いいですか…?」
さすがに先ほどまで寝込んでたからダメかな?と思いつつもとりあえず聞いてみる。
寝ている間も侍女たちが肌を清めてくれているであろうことは分かっていたけど、さすがに髪まではどうすることもできなかったのだろう。
ベタベタとして不快で仕方なかった。なので、出来るならお風呂に入ってさっぱりしたい。
とはいえ、寝込んでいた身である。一応お伺いを立てておいた方がいいのは明白だったので、おねだりするように問えば、お兄様は振り返って少し呆れたような、困ったような顔をしながらも頷いてくれた。
「エミリアに準備を頼んでおくよ」
それまではおとなしくしているようにいい置いて、お兄様は部屋から出て行った。
多分、これからお父様やお母様に私の体に起こったことを報告しに行ったのだろう。
お兄様は8歳という年齢の割にしっかりしているから、お父様も私の身に起きたことを信じてくれるだろうし…。
ベッドの中からお兄様を見送った後、お湯の準備ができるまで、私はとりあえず攻略対象者のことを思い出してみることにした。
一人は先ほどまで部屋にいた第二王子のハイドライド。
二人目、三人目は彼の学友であるアンスリウムとコランバイル。
二人とも貴族の息子でアンスリウムは宰相の、コランバイルは国防大臣の息子だったはず。
そして四人目は、あぁ、そうだった・・・。
お兄様であるデルフィス・ラナンキュラスも攻略対象に一人だった。
そして、レティーナはハイドライドルートとデルフィスルートのライバルなのである。
…あぁ、なんて面倒くさいの!
とはいえ、お兄様の方のルートは確か一度誰かのルートをクリアしないと開かなかったはず…。
なら、大丈夫よね?
と、言うかそう思いたい。
あとは、確か生徒会長と、他にも先輩の攻略対象がいたはず…。
名前はなんだったかしら…?
確かそのなかの一人がヤンデレだったような…?
そして、その人物のルートだとレティーナは死亡してしまうのである。
なのに肝心な部分が霧がかかったように思い出すことが出来ない…。
…とりあえず、襲われたりしても対応できるようにだけはしておこう。
大体、人の心なんてのは分からないものである。
もし、本当にここがゲームの世界でヒロインがいるとしても、ここに存在している人たちにとっては現実な訳だから、ゲーム通りに攻略対象者との関係が変わっていくとは限らないはずだ。
大体、7年後に本当にそんなことになるかなんて誰にもわかるわけないのだから。
ま、とりあえず身体は鍛えるとして、あとはなるようにしかならないわよねぇ…。
所詮、自分は5歳の子供である。
何かを変える力もなければ、知恵もないのだからアレコレ起こってもいないことを心配して悩んでも仕方ないだろう。
「レティお嬢様、お湯の準備ができました」
レティーナが自分の考えに区切りをつけると、侍女のエミリアが湯浴みの準備を終えて呼びに来てくれたので彼女について部屋をでることにした。
「ねえ、おにいさま」
未だ扉を見ているお兄様に私はとりあえずお伺いを立ててみることにした。
「おふろにはいりたいんですけど、いいですか…?」
さすがに先ほどまで寝込んでたからダメかな?と思いつつもとりあえず聞いてみる。
寝ている間も侍女たちが肌を清めてくれているであろうことは分かっていたけど、さすがに髪まではどうすることもできなかったのだろう。
ベタベタとして不快で仕方なかった。なので、出来るならお風呂に入ってさっぱりしたい。
とはいえ、寝込んでいた身である。一応お伺いを立てておいた方がいいのは明白だったので、おねだりするように問えば、お兄様は振り返って少し呆れたような、困ったような顔をしながらも頷いてくれた。
「エミリアに準備を頼んでおくよ」
それまではおとなしくしているようにいい置いて、お兄様は部屋から出て行った。
多分、これからお父様やお母様に私の体に起こったことを報告しに行ったのだろう。
お兄様は8歳という年齢の割にしっかりしているから、お父様も私の身に起きたことを信じてくれるだろうし…。
ベッドの中からお兄様を見送った後、お湯の準備ができるまで、私はとりあえず攻略対象者のことを思い出してみることにした。
一人は先ほどまで部屋にいた第二王子のハイドライド。
二人目、三人目は彼の学友であるアンスリウムとコランバイル。
二人とも貴族の息子でアンスリウムは宰相の、コランバイルは国防大臣の息子だったはず。
そして四人目は、あぁ、そうだった・・・。
お兄様であるデルフィス・ラナンキュラスも攻略対象に一人だった。
そして、レティーナはハイドライドルートとデルフィスルートのライバルなのである。
…あぁ、なんて面倒くさいの!
とはいえ、お兄様の方のルートは確か一度誰かのルートをクリアしないと開かなかったはず…。
なら、大丈夫よね?
と、言うかそう思いたい。
あとは、確か生徒会長と、他にも先輩の攻略対象がいたはず…。
名前はなんだったかしら…?
確かそのなかの一人がヤンデレだったような…?
そして、その人物のルートだとレティーナは死亡してしまうのである。
なのに肝心な部分が霧がかかったように思い出すことが出来ない…。
…とりあえず、襲われたりしても対応できるようにだけはしておこう。
大体、人の心なんてのは分からないものである。
もし、本当にここがゲームの世界でヒロインがいるとしても、ここに存在している人たちにとっては現実な訳だから、ゲーム通りに攻略対象者との関係が変わっていくとは限らないはずだ。
大体、7年後に本当にそんなことになるかなんて誰にもわかるわけないのだから。
ま、とりあえず身体は鍛えるとして、あとはなるようにしかならないわよねぇ…。
所詮、自分は5歳の子供である。
何かを変える力もなければ、知恵もないのだからアレコレ起こってもいないことを心配して悩んでも仕方ないだろう。
「レティお嬢様、お湯の準備ができました」
レティーナが自分の考えに区切りをつけると、侍女のエミリアが湯浴みの準備を終えて呼びに来てくれたので彼女について部屋をでることにした。
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