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112.王国騎士団剣術大会
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今日は王国騎士団剣術大会が開催されます。
毎年、国王主催で行われる王国騎士団剣術大会は、五年以内に王国騎士団に入団した騎士が出場します。
加護を使わないで己の実力のみで戦うので、誰が勝つのか予想出来ません。
観覧席のチケットは、金貨一枚で、優勝する騎士の予想券にもなっています。
券の購入枚数に制限はないので、沢山券を購入して一人の騎士に賭ける人もいれば、沢山の騎士に賭ける人もいます。
私の希望が通り、今年から、美丈夫ファンクラブには、最前列の五十席が招待席として確保されました。
公式発表を受けて、美丈夫ファンクラブでは、席の抽選会が行われ、観覧希望者が殺到したそうです。
出場する騎士は、最初に名前や年齢、入団歴等、簡単な自己紹介をします。
それを聞いて、優勝する人を決めるのです。
観覧希望する令嬢達の目的は、好みの騎士を見つけて応援したり、大会後、サロンで仲間と推しについて熱く語り合う。つまり、キャッキャウフフする事だそうです。
「そのキャッキャウフフが楽しいのに、お義母様は若い騎士や筋肉には興味が無いのよ。それに、キャッキャウフフってね、一人では出来ないの。だからお願い。」
結婚式当日の晩餐会で、ルルーシェ妃殿下にお願いされて、観覧するつもりは全くなかったのですが、王家の特等席で観覧する羽目になりました。
大会に出場する騎士達は全員、公式用の白い騎士服を着ています。
公式の場に出る際、所属部署を公にしない為です。
私は騎士と任務を共にして、顔見知りなので、大体、誰がどこの部署か分かります。
黒騎士団は存在自体を隠していますので、当然、誰も出場していません。
出場者の殆どが、赤騎士団と青騎士団の騎士でした。
護衛や警護専門の白騎士団は、ベテランの騎士が多いので、出場者は少ないようです。
隣に座っているルルーシェ妃殿下が、私の腕に掴まって囁くように話し掛けて来ました。
その仕草がまあ、なんて可愛らしいのでしょう。
騎士に人気なのも納得です。
「ね、セシル。セシルは誰が好み?」
「好みですか?考えた事もありませんでした。お義姉様は、何方かいらっしゃいますか?」
並んでいる騎士達に目を向けました。
「私はね、実はゴリマッチョが好みなの。」
「ゴリ?それは初めて聞く単語です。」
「筋肉がムキムキ?分厚いって事よ。ジェーン様が言っていたの。」
流石ジェーン様。語彙力が凄まじいです。
「なるほど。ピューリッツ殿下とは随分違うタイプですね。」
「ピューは細マッチョね。それはそれで好きだし、愛しているのは勿論ピューだけど、見て楽しむのは、また別なのよ。」
「そうなのですね。では、あの、私達から見て、左から二番目のゼイダンは、もしかしてお好みですか?」
遠目から見ても、ガッシリとした肉体だと分かるゼイダンは、赤騎士団の第二部隊長です。
入団して、まだ五年以内だったとは、驚きました。
赤騎士団は戦闘部隊なので、ルルーシェ妃殿下好みのゴリマッチョは、赤騎士団に多い気がします。
「まあ!セシル、分かっているわね!彼は今大会で一番のゴリマッチョよ。つまり、私の推しね。でも、他にも沢山推しがいるのよ。」
ルルーシェ妃殿下は、様々なゴリマッチョの騎士を教えてくださって、筋肉の素晴らしさを熱く語って下さいました。
残念ながら、青騎士団の騎士は、一人も選ばれていませんでした。
「お義姉様に推されているなんて知ったら、騎士達は泣いて喜ぶと思います。レリック様から聞いたのですが、騎士達は、お義姉様から優勝のご褒美を手渡されたいが為に、頑張っているそうですよ。」
「まあ、嬉しいわ。ご褒美で思い出したのだけれど、優勝者には、冠と賞金の二つを手渡すの。セシルも王子妃になったのだから、今後は私とセシルで、一つずつ渡しましょう。折角ドレスを着て、素敵に着飾っているのだから、ね?」
「え?」
これは騙されました。
「観覧席は沢山の目があるから、王族らしくしなくてはなりません」とか言われて、レミとラナがやたらに気合いを入れていましたが、ルルーシェ妃殿下とグルだったようです。
「分かりました。でも、私からご褒美を渡されても騎士達は嬉しくないと思うのですが、大丈夫でしょうか。」
「嬉しくないなんて、あり得ないわ。騎士達は皆、もっとセシルに近付きたいと思っている筈よ。」
ルルーシェ妃殿下は、ピューリッツ殿下から何も聞かされていないのでしょう。
私は任務で騎士棟へ出入りしているので、騎士達には、私が結構身近な存在だという事実を。
今更私にご褒美を渡されても、有り難みがないと騎士達には思われるでしょうが、そこは言わない方が良いのでしょう。
「それにしても、セシルは大変だったわね。ピューから聞いたわ。今までレリック殿下のお手伝いや、妃教育が忙しくて、私室から出られなかったと。お茶会も、私とお義母様の時だけだったそうね。どうりで王都の情報に疎かった訳だわ。」
「そう、ですね。」
私が私室に籠っていた設定にされていたとは、知りませんでした。
実際、殆ど転移陣で移動していましたから、そう思われても仕方がないですね。
「だから、行事くらいは、一緒に参加すべきだって、ピューに言ったのよ。」
王太子妃の公務が忙しい中、私の事も気にかけて下さるなんて。
ルルーシェ妃殿下を騎士達が「女神」と呼ぶのも納得です。
「お心遣い、有り難うございます。お義姉様と楽しい時間を過ごせて、嬉しいです。」
「良かったわ。ところで、セシルの推しは見付かったかしら。」
ルルーシェ妃殿下に見つめられて困りました。
皆、それぞれ素敵ですが、同じように感じて特別には思えません。
「そう、ですね。どうしましょう、皆さん魅力的過ぎて選べません。」
「ああ!分かる、分かるわ~!」
苦し紛れの答えでしたが、ルルーシェ妃殿下には満足して頂けたので、良しとしましょう。
その日の夕方。
騎士棟から戻ったレリック様が言いました。
「剣術大会の優勝者は、ゼイダンだと聞いた。で、セシルの推しは誰になったんだ?ゼイダンか?」
レリック様も推しに興味があるなんて、意外です。
推しが流行っているのでしょうか?
本当は、どなたかの名前を挙げるべきなのでしょうが、嘘を吐いても良くないでしょう。
うつむいたまま、窺うように目だけレリック様に向けました。
「その……レリック様以外を選ぶなんて、私には、まだ早かったようです。」
「っ!そうか、それで良い。私以外に目を向ける必要は無い。セシルは、私だけを推していれば良い。」
レリック様が私の頭を撫でながら、目を細めています。
「はい。レリック様ならば、一生推せそうです。」
正直に話して良かったです。
安堵して、私も微笑み返したのでした。
毎年、国王主催で行われる王国騎士団剣術大会は、五年以内に王国騎士団に入団した騎士が出場します。
加護を使わないで己の実力のみで戦うので、誰が勝つのか予想出来ません。
観覧席のチケットは、金貨一枚で、優勝する騎士の予想券にもなっています。
券の購入枚数に制限はないので、沢山券を購入して一人の騎士に賭ける人もいれば、沢山の騎士に賭ける人もいます。
私の希望が通り、今年から、美丈夫ファンクラブには、最前列の五十席が招待席として確保されました。
公式発表を受けて、美丈夫ファンクラブでは、席の抽選会が行われ、観覧希望者が殺到したそうです。
出場する騎士は、最初に名前や年齢、入団歴等、簡単な自己紹介をします。
それを聞いて、優勝する人を決めるのです。
観覧希望する令嬢達の目的は、好みの騎士を見つけて応援したり、大会後、サロンで仲間と推しについて熱く語り合う。つまり、キャッキャウフフする事だそうです。
「そのキャッキャウフフが楽しいのに、お義母様は若い騎士や筋肉には興味が無いのよ。それに、キャッキャウフフってね、一人では出来ないの。だからお願い。」
結婚式当日の晩餐会で、ルルーシェ妃殿下にお願いされて、観覧するつもりは全くなかったのですが、王家の特等席で観覧する羽目になりました。
大会に出場する騎士達は全員、公式用の白い騎士服を着ています。
公式の場に出る際、所属部署を公にしない為です。
私は騎士と任務を共にして、顔見知りなので、大体、誰がどこの部署か分かります。
黒騎士団は存在自体を隠していますので、当然、誰も出場していません。
出場者の殆どが、赤騎士団と青騎士団の騎士でした。
護衛や警護専門の白騎士団は、ベテランの騎士が多いので、出場者は少ないようです。
隣に座っているルルーシェ妃殿下が、私の腕に掴まって囁くように話し掛けて来ました。
その仕草がまあ、なんて可愛らしいのでしょう。
騎士に人気なのも納得です。
「ね、セシル。セシルは誰が好み?」
「好みですか?考えた事もありませんでした。お義姉様は、何方かいらっしゃいますか?」
並んでいる騎士達に目を向けました。
「私はね、実はゴリマッチョが好みなの。」
「ゴリ?それは初めて聞く単語です。」
「筋肉がムキムキ?分厚いって事よ。ジェーン様が言っていたの。」
流石ジェーン様。語彙力が凄まじいです。
「なるほど。ピューリッツ殿下とは随分違うタイプですね。」
「ピューは細マッチョね。それはそれで好きだし、愛しているのは勿論ピューだけど、見て楽しむのは、また別なのよ。」
「そうなのですね。では、あの、私達から見て、左から二番目のゼイダンは、もしかしてお好みですか?」
遠目から見ても、ガッシリとした肉体だと分かるゼイダンは、赤騎士団の第二部隊長です。
入団して、まだ五年以内だったとは、驚きました。
赤騎士団は戦闘部隊なので、ルルーシェ妃殿下好みのゴリマッチョは、赤騎士団に多い気がします。
「まあ!セシル、分かっているわね!彼は今大会で一番のゴリマッチョよ。つまり、私の推しね。でも、他にも沢山推しがいるのよ。」
ルルーシェ妃殿下は、様々なゴリマッチョの騎士を教えてくださって、筋肉の素晴らしさを熱く語って下さいました。
残念ながら、青騎士団の騎士は、一人も選ばれていませんでした。
「お義姉様に推されているなんて知ったら、騎士達は泣いて喜ぶと思います。レリック様から聞いたのですが、騎士達は、お義姉様から優勝のご褒美を手渡されたいが為に、頑張っているそうですよ。」
「まあ、嬉しいわ。ご褒美で思い出したのだけれど、優勝者には、冠と賞金の二つを手渡すの。セシルも王子妃になったのだから、今後は私とセシルで、一つずつ渡しましょう。折角ドレスを着て、素敵に着飾っているのだから、ね?」
「え?」
これは騙されました。
「観覧席は沢山の目があるから、王族らしくしなくてはなりません」とか言われて、レミとラナがやたらに気合いを入れていましたが、ルルーシェ妃殿下とグルだったようです。
「分かりました。でも、私からご褒美を渡されても騎士達は嬉しくないと思うのですが、大丈夫でしょうか。」
「嬉しくないなんて、あり得ないわ。騎士達は皆、もっとセシルに近付きたいと思っている筈よ。」
ルルーシェ妃殿下は、ピューリッツ殿下から何も聞かされていないのでしょう。
私は任務で騎士棟へ出入りしているので、騎士達には、私が結構身近な存在だという事実を。
今更私にご褒美を渡されても、有り難みがないと騎士達には思われるでしょうが、そこは言わない方が良いのでしょう。
「それにしても、セシルは大変だったわね。ピューから聞いたわ。今までレリック殿下のお手伝いや、妃教育が忙しくて、私室から出られなかったと。お茶会も、私とお義母様の時だけだったそうね。どうりで王都の情報に疎かった訳だわ。」
「そう、ですね。」
私が私室に籠っていた設定にされていたとは、知りませんでした。
実際、殆ど転移陣で移動していましたから、そう思われても仕方がないですね。
「だから、行事くらいは、一緒に参加すべきだって、ピューに言ったのよ。」
王太子妃の公務が忙しい中、私の事も気にかけて下さるなんて。
ルルーシェ妃殿下を騎士達が「女神」と呼ぶのも納得です。
「お心遣い、有り難うございます。お義姉様と楽しい時間を過ごせて、嬉しいです。」
「良かったわ。ところで、セシルの推しは見付かったかしら。」
ルルーシェ妃殿下に見つめられて困りました。
皆、それぞれ素敵ですが、同じように感じて特別には思えません。
「そう、ですね。どうしましょう、皆さん魅力的過ぎて選べません。」
「ああ!分かる、分かるわ~!」
苦し紛れの答えでしたが、ルルーシェ妃殿下には満足して頂けたので、良しとしましょう。
その日の夕方。
騎士棟から戻ったレリック様が言いました。
「剣術大会の優勝者は、ゼイダンだと聞いた。で、セシルの推しは誰になったんだ?ゼイダンか?」
レリック様も推しに興味があるなんて、意外です。
推しが流行っているのでしょうか?
本当は、どなたかの名前を挙げるべきなのでしょうが、嘘を吐いても良くないでしょう。
うつむいたまま、窺うように目だけレリック様に向けました。
「その……レリック様以外を選ぶなんて、私には、まだ早かったようです。」
「っ!そうか、それで良い。私以外に目を向ける必要は無い。セシルは、私だけを推していれば良い。」
レリック様が私の頭を撫でながら、目を細めています。
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