【完結】あなたの色に染める〜無色の私が聖女になるまで〜

色なしのアリアには、従兄のギルベルトが全てだった。

「ギルベルト様は私の婚約者よ! 近づかないで。色なしのくせに!」

(お兄様の婚約者に嫌われてしまった。もう、お兄様には会えないの? 私はかわいそうな「妹」でしかないから)

ギルベルトと距離を置こうとすると、彼は「一緒に暮らそう」と言いだした。

「婚約者に愛情などない。大切なのは、アリアだけだ」

 色なしは魔力がないはずなのに、アリアは魔法が使えることが分かった。
糸を染める魔法だ。染めた糸で刺繍したハンカチは、不思議な力を持っていた。

「こんな魔法は初めてだ」

薔薇の迷路で出会った王子は、アリアに手を差し伸べる。

「今のままでいいの? これは君にとって良い機会だよ」

アリアは魔法の力で聖女になる。


※小説家になろう様にも投稿しています。
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