異世界転生しましたが、魔王も復活してヤンデレ勇者も転生してきました

KOUAN

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転生しました。

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よく見ると先に逃げた馬車の上にもスライムがいた。
必死に馬車を引く馬に、手綱を離して荷台に掴まる人が見える。

初めて遭遇するスライムに期待が高まる。
ここは魔法とファンタジーの異世界で、モンスターも存在する。

期待に胸が踊るとはこの事と、興奮覚めやらぬ頭で考えて人命を第一にと優先順位を定めた。


「……体を宙に浮かして、前に進むイメージ」


一歩を踏み出すと、両脚は地面を離れて宙に浮く。
あとは行きたい方向に意識を向ける。
スピードの出し過ぎで頭が飛んではそこで終わりだ。跳ねるウサギのように一歩を踏み出して、高く飛ぶ。これを繰り返して馬車まで近付いた。


「スライムが5体、馬車に2体と後方から3体。他は追いつけずに諦めたようね」


指先を向けて、火球を飛ばす。馬車の2体に命中し、蒸発するようにスライムは消えてしまった。

後方のスライムには新しいイメージを。
指先を指揮棒のように一拍揺らし、空気の刃をイメージする。
スライムは3体同時に弾け飛び、やはり蒸発するように消えてしまう。


しかし、まだ恐怖と混乱の中で馬の足は止まらなかった。
なだらかな草原の坂道で馬の足を止めるのは難しい。

両手をかざして馬と馬車を少しだけ宙に浮かす。
揺れが収まったのに気づいた御者が手綱を引き馬を落ち着かせた。
馬は不思議そうな様子で辺りを見渡し、早く地上に降ろせと言わんばかりに脚を踏み鳴らす。
ゆっくりと降ろすと、馬は落ち着いた様子で足下の草を食み始めた。


「驚いた!!こんなお嬢さんがスライムを倒して、物を浮かすとは」


馬車の後ろから白衣姿の男性が顔を出す。
馬車の揺れに酔っているのかふらふらと足が覚束ない。
パッと上げた顔は爽やかで年齢は30代くらいに見えた。


「本当に助かりました!!僕、死んだお婆ちゃんが見えましたもん……」


御者の少年が麦わら帽子を取って深くお辞儀をした。グズグズと鼻をすすりながら涙を拭く。金髪のふわふわした髪が揺れて反射していた。



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