不登校の私、過去にタイムスリップする

山本未来

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困難の後の幸せ

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必死に叫ぶトクさんの声を

聞きながら私は死んでしまって

天国にいるのか

夢を見ているのか

それとも未来の世界に

戻れたのか分からないでいた


どれ位その場所にいたのだろう

私は目が覚めると

心配そうに見つめるトクさんと

目が合った


トクさんは涙を流しながら

私の手を握りしめた


「美紀!

やっと目が覚めたか!

心配したぞ、、」


トクさんは安心したように

そう言った


「トクさん、、

ここはどこ?

私達助かったの?」


私は声にならない声でそう言った


「美紀が倒れて困り果てていたら

開拓団の男の人が美紀をおぶって

船まで連れて行ってくれたんだ、、

でも美紀はずっと目が覚めないから

ずっと叫んでいたんだぞ、、

もう助からないのかと思って

心配したんだからな、、」


「そうだったの、、

ちゃんと船に乗れたんだね、、

良かった、、

安心した、、

あの時はもう死ぬのかなって

思ったよ、、」


私は安心してその後また

眠ってしまった


トクさんはあの時高熱があり

必死で船に辿り着き

その後、倒れて熱に

うなされていたそうだ


次子もずっとうなだれていたけれど

少しずつ熱が下がってきて

元気を取り戻しつつあった


富子も長女も長男も元気とは

言えないけれど

疲れてはいるものの熱はなかった


私は2日位目が覚めなかったそうで

みんなとても心配したそうだ


命がけの帰還もなんとか無事に

終わりそうで

船は日本に向けてゆっくりと

進んでいた


私達は収容所にいた時

どん底の日々から開放される日を

ずっと願っていたけれど

まさか日本に戻れるとは

思わなかったし諦めもあったから

こうして日本に帰還する船に

乗れた事が奇跡に感じた


私は頑張って生きてきて

良かったと思った

心からそう思ったし

頑張ってこれた事を

誇りに感じる位

達成感と言うか

物凄い感動と言うか

言葉では表わせない位の

幸せ感と言うか希望が湧いて来ていた



『こんな私でも悲惨な困難に

負けないで乗り越える力があったんだ、、

未来の世界の弱かった私は

何処かに行ってしまったみたいだな、、』


私達は疲労は残っていたものの

希望で溢れていた


戦争も負けてしまったけれど

終わった、、


もう爆弾が落ちて来る事もないんだ、、


私達はこんな悲惨な

状態はないだろうと言う

経験をしたから


日本に帰って一から

生活を始めないと

いけないけれど

なんとかなるだろうと言う

そんな思いだった


困難は人を強くする事を知った


そして日本に近づくにつれ

船に乗り込んだ人達は

少しづつ元気になってきていた
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