ホントの気持ち

神娘

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5、俺じゃ力不足なのか…

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細谷side

走る前に空に見学するか聞いたが、大丈夫だと言われた。
大丈夫な訳が無い。
あいつは昔から我慢しすぎるところがある。
何故そんなに我慢するかは知らない。
でも、今の空がしんどい事は分かる。

本人は大丈夫だと言っていたがやっぱり心配だ。
様子を見ておこう。
って、ん?あれ、空?
校舎の影でうずくまっている生徒がいる。
いや、絶対空だ!!

「空!!大丈夫か?!」

って大丈夫なわけないか、
でも、俺じゃどうすることもできない、

「ちょっと待ってろ!先生呼んでくる!」

ん?!空が俺の腕を掴んで離してくれない。
どうして?

「や、だ…はぁ…はぁ…やだ……やだ…」

嫌だ?嫌って何が嫌なんだ…
考えても仕方が無いか、

「おい、空、手離して先生呼んでくるから」

くそ、逆効果だったかさっきより強い力、
俺がなんとかするしかないのか、
空はずっと嫌を連呼している。

「空、大丈夫。分かったから、大丈夫。大丈夫。」

空と向き合って抱きしめ背中をさすり落ち着くのを待った。

やっと呼吸が落ち着き話せるようになった。

「細谷、ごめん、もう大丈夫だから。」

良かった、まじで焦ったー。

「いや、謝らなくていいよ。落ち着いて良かった。
んで、何が嫌だったんだ?」

一瞬、空の顔が暗くなったが笑顔で
「うーうん、もう大丈夫。ありがとう。」と言った。

いつからそんな作り笑いをするようになったんだろう。
まぁ、空が言いたくないならいいか、

俺には本音で話せるようになったら良いのにな…

「夕紀、大丈夫か?」

空の様子を見に来てくれた。
体育の城崎きのさき先生、実は俺が空を落ち着かせている時、空の異変に気付き来てくれていた。
だが、空を刺激しないよう気を遣ったのだろう空が落ち着くまで遠くから見守ってくれていた。

空は先生の顔を見ると俯き固まってしまった。
様子がおかしいと思い顔を覗き込むと目を泳がせ異常な汗をかいていた。
それを城崎先生に伝えようとしたが、口元に人差し指を付け口パクで『分かってる』と言われ俺は黙った。

「細谷も教室戻っていいぞ、今日は走った人から順に戻ることになってるから。」

「はぁ…はぁ……はぁ」

城崎先生には戻るように言われたが、また空の呼吸がおかしくなっていることに気付き城崎先生の顔を見た。

「大丈夫だ。これでも一応教師だ。あとは任せてくれ」
と、言われたので空のことは城崎先生に任せ教室に戻ることにした。
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