ホントの気持ち

神娘

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神山side


仕事終わりに、城崎の家に向かった。

インターフォンを押し中に入った。

城崎は一人暮らしで、きちんと片付けられており落ち着く環境だ。


「外寒かっただろ、こたつ入ってろ。
  何飲む?温かいのがいいよな、お茶かココアどっちがいい?」

「お茶がいい。」

冷えきった体をこたつで温め城崎を待った。


「はい、熱いから気を付けろよ。」

お茶を机に置き、俺の正面に座った。


「いきなり本題に入るが、夕紀が何かあったのか?」
 
そうだ。今日は空くんについて城崎なら何か知っているかもしれなと思い会ってもらった。

「何かあるっていう確証はない。でも気になる事があって、実は一昨日の授業中____っていうことがあって、その時の空くんの目が気になって。」

一昨日塾での空くんの様子を伝えた。


「あと、保護者に迎えに来てもらうために連絡したんだけど、それを空くんに伝えた時なんか、変な感じがしたんだ。何て言ったらいいか分からんけど、空くんの表情から不安というか怯えのようなものを感じて……」

どう伝えたらいいかが分からない。
こんな曖昧な情報では困らせるだけか……


「それ、俺以外の誰かに言ったか?」

「いや、言ってない」


 「実は俺も誰にも言っていないことなのだが、昨日の授業の時に____っていうことがあって、明日夕紀と話をしようと思っている。
お前も勘づいていると思うが原因は多分父親だ。」

城崎も知っていることを教えてくれた。
それからもお互いに空くんについて知っていることを共有した。


「今日、夕紀の事を調べていて気づいたんだが、
同じ大学で俺の一個上の名取 陽平なとり ようへいって知ってるか?」


「名取先輩って医学部の?」

接点はなかったが賢くてカッコイイって結構有名だった。

「そう、夕紀の母親の弟がその名取先輩だったんだ。」

世間が狭いと感じる。

「そうだったんだ、空くんの母親は今はどうしてるんだ?」

空くんの母親には会ったことがない。


「夕紀が3歳の頃からずっと海外で働いてるらしい。」


「そうだったんだ……」
空くんから家族の話を聞いたことがなかった。
空くんのこと何も知らなかったんだな……


「正直、先日の夕紀の様子からして怯え方が異常だった。
断言はできないが、俺は虐待を疑っている。
明日夕紀と話して色々聞きたいと思っている。
それと、できれば名取先輩にも話を聞きたいと思っている。」


「名取先輩の連絡先知ってるのか?」


「大学の友達に名取先輩の知り合いがいて携帯の電話番号を聞いた。
まぁさすがに急に携帯にかけたら警戒されそうだから最初は勤務先の病院にかけるつもりだ。
携帯の電話番号は繋がらなかった時の最終手段って感じ」


さすが城崎……とても色々考えて行動している……
なんか自分が情けないな……


「城崎はやっぱりしっかりしてるな。
俺とは違うな……」


「何言ってんだよ、俺から見たらお前だって十分しっかりしてるよ。」

子どものように頭をわしゃわしゃ掻き回し、ニコッと笑った。
城崎と一緒に空くんの問題を解決したい。そう強く思った。
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