ホントの気持ち

神娘

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75、夢?現実?

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空side

ここどこだろう、

水の中にいるような感覚少し重くて動きずらい。

辺りは真っ暗で何も見えない。
怖いけど何故か先になにがあるか気になって仕方がない。
体がどんどん吸い込まれるように前に進んでいく。

見たくないものを見るのではないかという不安に押しつぶされそうなのに体は止まってくれない。

あれ、何だろう。

誰かがいる。

そこには父さんと僕がいた。

2人とも僕には気付いていない。
もう1人の僕何してるんだろう。

父さんと何か話している。良くは聞こえないけど、あまり聞きたくないことのような気がする。

すると急に父さんがもう1人の僕の髪を掴んで水の中に突っ込んだ。

苦しい…?!
もう1人の僕じゃない!!
沈められてるのは僕だ!!
嫌だ!!殺される!!
必死に藻掻くが体は思うように動かない。

一気に体に力を入れる。

バッ!
目を大きく開き勢いよく体を起こした。

「はぁ、はぁ、はぁ…はぁ…」

夢…だったんだ…
肩を上下させ荒い呼吸を繰り返す。

「どうした?」

陽ちゃんを起こしてしまった。

「あ、ごめん、起こしちゃった?トイレ行こうと思って、ちょっと行ってくるね。」

嘘をつき慌ててトイレに向かった。
トイレに座ってみたものの別に尿意はなかったため床に座り込んだ。
手がまだ震えている。

大丈夫ただの夢。現実じゃない。

夢とか陽ちゃんが言っていたフラッシュバックは現実かどうか区別がつかなくなるから怖い。
けどあくまでも夢、大丈夫、我慢できる。
我慢しなきゃ、退院してから陽ちゃんにはいっぱい迷惑かけちゃったからもう我儘言えない。
震えが落ち着いたらベッドに戻ろう。

_______________

さっきより落ち着いたかな…
手の震えもなくなったし、息も普通にできてる。

よし、ベッドに戻ろう。

寝室のドアを開けると、ベッド横のライトを付け陽ちゃんが座っていた。

「随分遅かったな、お腹痛いのか?」

「うーうん、大丈夫だよ。」

「そっか、」

僕は嘘をつくのが下手だから陽ちゃんの顔を見て答えることができない。
顔を背けた。

ベッドに入ると陽ちゃんがトントンしてくれた。
それが心地よくてまたすぐに寝そうになる。
それと同時にさっきの夢が蘇る。

陽ちゃんが僕の頭を撫でるため髪に触れた瞬間、陽ちゃんの手と父さんの手が重なった。
恐怖に耐え切れずその手を叩きベッドから降りる。

「空?!」

陽ちゃんだって分かっているのに…
ちゃんと分かっているのに本当に陽ちゃんなのか疑い怯える僕が心を支配した。

呼吸が荒れ、涙が溢れた。

もう、自分でもどうしたいか分からない。
さっきまで、陽ちゃんに言わずに我慢するって決めたのに…
これじゃまた迷惑かけてるじゃん…

こんな自分が嫌だ…迷惑ばかりかける自分なんて嫌だ…


消えてしまいたい。

自分を傷つけたくて目の前にあった机の角に頭を何度もぶつける。
痛みが落ち着かせてくれる。
楽になりたくて、何度も…何度も…

「やめなさい。」

陽ちゃんは僕の頭を抑え、静かに言った。
怒ってはいないけれど、悲しい目をしている。
どうしてそんな顔するのだろう。
今の僕には分からなかった。
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