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193、お外の音 奏side
「今日は落ち着いてるしそのまま帰れそうだね。」
斗真さんに抱っこされたまま廊下を歩く。
「そうだねー、今日もありがとな。」
黒い絵の具は無いけど、横を通る人や話し声、泣き声が怖くて斗真さんに借りてるパーカーのフードを深く被って強く目を瞑る。
「大丈夫、大丈夫、」
斗真さんに頭を撫でてもらって息を整える。
「車着いたよ~、真っ直ぐ家帰っていい?」
「いいよ。帰りも運転させてごめんな、ありがとう。」
「気にすんな~斗真さんは奏くんといてやって、」
「ありがとう、」
行きと同じように後部座席に斗真さん抱きしめられた状態で座る。
「帰ろうね、」
斗真さんに言われ静かに頷く。
「アニメ流しとくね~」
「ありがとう」
「車動かすよ~」
「はーい、」
行きよりも感覚が敏感になって窓は閉まっているのに外の音が鮮明に聞こえてくる。
斗真さんの匂いをいっぱい嗅いだり、斗真さんの鼓動やアニメの音に集中したりするけど、それでも聞こえてくる外の音。
お外は怖い…お外は痛い…苦しい…
分かりきった当たり前が頭を占める。
怖くて…何も考えたくなくてじっと斗真さんの家に着くのを待つことにした。
「奏くんしんどそうか?」
「うん、頭痛いのかな?さっきからフード越しに頭抑えてる」
「ん?耳塞いでるんじゃない?これ使うか?」
「何それ?」
「イヤーマフ、周りの音小さくするヘッドフォン」
「奏くん、これ付けてみよう。」
フードと一緒に耳を掴む手を少しずつ解かれる。
音が耳に入ってくる…怖い…怖い…嫌だ…
ッ________
何かに頭を挟まれたかと思ったら、音が小さくなった…
お外にいるのにお部屋にいるみたい…
怖いのが少し減って、斗真さんの顔を見てみる。
「落ち着いたみたいだね、良かった。
もうすぐ家着くからね。」
コクリ
斗真さんの声も小さく聞こえるけどちゃんと何言ってるかは分かる。
「ストレスがかかると聴覚が過敏になるのかもね…」
「そういうのもあるんだ…」
「うん、そのイヤーマフ貸しとくよ。しんどそうだったら付けてあげて、」
「いいの?」
「職場にまだあるからいいよ。」
耳を触ると何か大きいものが付けられていた。
気になって外してみようとしたら、斗真さんの手に上から包み込まれる。
「お家着くまで付けてようね。」
…コクリ?
音が小さくなったのはこの耳に付いてるやつのお陰なのかな?
それなら付けたままがいい、もう一度頷いて斗真さんの胸に顔を押し付けた。
斗真さんに抱っこされたまま廊下を歩く。
「そうだねー、今日もありがとな。」
黒い絵の具は無いけど、横を通る人や話し声、泣き声が怖くて斗真さんに借りてるパーカーのフードを深く被って強く目を瞑る。
「大丈夫、大丈夫、」
斗真さんに頭を撫でてもらって息を整える。
「車着いたよ~、真っ直ぐ家帰っていい?」
「いいよ。帰りも運転させてごめんな、ありがとう。」
「気にすんな~斗真さんは奏くんといてやって、」
「ありがとう、」
行きと同じように後部座席に斗真さん抱きしめられた状態で座る。
「帰ろうね、」
斗真さんに言われ静かに頷く。
「アニメ流しとくね~」
「ありがとう」
「車動かすよ~」
「はーい、」
行きよりも感覚が敏感になって窓は閉まっているのに外の音が鮮明に聞こえてくる。
斗真さんの匂いをいっぱい嗅いだり、斗真さんの鼓動やアニメの音に集中したりするけど、それでも聞こえてくる外の音。
お外は怖い…お外は痛い…苦しい…
分かりきった当たり前が頭を占める。
怖くて…何も考えたくなくてじっと斗真さんの家に着くのを待つことにした。
「奏くんしんどそうか?」
「うん、頭痛いのかな?さっきからフード越しに頭抑えてる」
「ん?耳塞いでるんじゃない?これ使うか?」
「何それ?」
「イヤーマフ、周りの音小さくするヘッドフォン」
「奏くん、これ付けてみよう。」
フードと一緒に耳を掴む手を少しずつ解かれる。
音が耳に入ってくる…怖い…怖い…嫌だ…
ッ________
何かに頭を挟まれたかと思ったら、音が小さくなった…
お外にいるのにお部屋にいるみたい…
怖いのが少し減って、斗真さんの顔を見てみる。
「落ち着いたみたいだね、良かった。
もうすぐ家着くからね。」
コクリ
斗真さんの声も小さく聞こえるけどちゃんと何言ってるかは分かる。
「ストレスがかかると聴覚が過敏になるのかもね…」
「そういうのもあるんだ…」
「うん、そのイヤーマフ貸しとくよ。しんどそうだったら付けてあげて、」
「いいの?」
「職場にまだあるからいいよ。」
耳を触ると何か大きいものが付けられていた。
気になって外してみようとしたら、斗真さんの手に上から包み込まれる。
「お家着くまで付けてようね。」
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それなら付けたままがいい、もう一度頷いて斗真さんの胸に顔を押し付けた。
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