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🍸68.ミニスカ🍾
しおりを挟む偶然と必然を装い、そっと閉じ込めてしまえばいい。
手に入れたい。
必ず手に入れる。
(落ち着け)
かなりの手違いがあったが、全て上手くいく。
これまでの経過は、ふたりが結ばれるためのストーリーなのだ。
「そう思うだろ?」
突然の問いかけに、専属の運転士は困惑の表情を見せた。
そしてイエスが返ってくる。
今や、全てが思い通りだ。
小さな温もりを抱きしめた。
初めて抱きしめたのは誰でもないこの自分だ。
少しおっちょこちょいで、そしてとても愛らしいお姫様は、やはりその愛嬌で運命の王子様を間違ってしまった。
そんな所も、とても愛おしくて憎らしい。
(ミチル、俺と君は運命なんだ)
────あの雨の日に出会った瞬間から。
────────────────
「ミニスカで走んないでください」
帰りの車で早速小言を言われた。
「股が見えたらどうすんすか?女装してるってバレるでしょ」
小言かと思ったらセクハラだった。
さっきのスマイルを返して欲しい。
「大丈夫」
「何を持って大丈夫なんすか」
見えそうだったから言ってるんですと続けるポーカーフェイスに、はたと手遊びを止める。
「いつから見てたの?」
「は?」
は?だって。
この舐め腐った態度が気に入らない。
「人を変態みたいに言うのやめてください」
しかも、そういうつもりで言ったんじゃない。
面倒臭がりでどうでも良さそうだったのに、こっちの行動を気にしていたなんて意外だったのだ。
赤坂に着く頃、貰ったチョコレートを1粒食べた。
ピンク色のチョコレートだから、いちごかと思ったら、ミルクみたいで、しかし酸味もあるようなチョコレート風味が鼻をぬけてゆく。
ルビーチョコって言うらしい。
1個だけでやめておくつもりだったのに、美味しいからもう1個食べる。
最後に3つ目で終わりにしようと思ったら、つまんでいたチョコがひょいと横から奪い取られた。
「あまっ」
「··········」
この、クソ(自主規制)。
暴言を飲み込んで無言で睨みつけたら、下唇を舐めた無愛想な男は、ちょっとしょっぱいと、なんと文句を付けてきた。
「てかなんか濡れてたし·····指まで舐めたんすか?食い意地貼りすぎですよ」
「なんで勝手に食べるの?」
流石に黙っていられなくて言い返す。
関節キスってこんなにも呆気ないものだったんだ。全然、この前と違うし、よりによってレイから貰ったものを横取りされた。
「客からのもらい物でしょ?」
「!」
「だってミチルさんがこんないいチョコ買うわけないですよ」
もはや、何も言い返せない。
ノンデリ男だ。
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