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96.🍸四文字🍾
しおりを挟むキスの余韻であたたかい身体は、彼の腕の形に歪む。
「今日はもう何も言わないから·····」
「ンっ」
この香りは身を変にさせる。
レイを前にして、心を奪われず無事でいられる乙女など存在しないだろう。
そっと顔を覗き込まれる。
ダメな事だとわかってるのに、見つめ返して期待を抱く。
傾いてきた唇とまたキスをした。
彼は痺れるほどキスが上手くて仕方ない。
チュプチュプ鳴る口内に眉を下げたら、大きな手が頭を撫でてくれる。
それが、とても落ち着くし、嬉しかった。
「ン·····♡んちゅ·····♡♡」
じんわり、そこが濡れる気配がする。
だんだん深くなってゆく。
絶対に我慢しないといけないのに腰を揺らしてしまう。もう止めないと。
「へぅ·····っ♡♡」
彼は唇へリップ音を落として離れていった。
こんなキス、意地悪だ。
彼の声もスタイルも全て意地悪である。
自分から拒んだのに、下腹や、濡れたところの入口が切なくて、寂しい。
彼に発情してる。
決して叶わない。いけないことだ。
「送らせて」
紙袋にドレスを入れて、上着を借りた。
車に乗せてもらって夜の東京を走った。彼は運転中ほとんど話さず、穏やかな曲を流してくれた。
夜景を見ながら、時折彼を盗み見る。そうすると胸が痛くなるのに、勿体ないくらい美しい景色だったから。
「あ、」
屋敷まで歩いて10分くらいの通りで降ろしてもらった。
彼は少し心配そうだったが、気をつけてと告げて、それきり別れた。
歩きながらスマートフォンをなぞった。
彼に求められて連絡先を交換した。正直、とても嬉しかった。
しかし使う時が来るだろうか?
こっちからは、絶対に送れない。
────ポンッ。
「!」
ポップアップにメッセージが浮び上がる。
考えていたら、レイからだ。
『おやすみ』。たった四文字の短いメッセージ。
おかしいくらいの喜びが込み上げて、思わず口角が上がる。
「·····、·····っ」
今日はありがとう。おやすみなさい。
臆病な自分でも、それくらいだったら、打てそうだ。
屋敷まであと1、2分。
返信しようとした時───目の前に暗い影が止まった。
「───やっぱり浮気してたんだ」
男の顔は見えない。
暗闇に突如現れた背の高い相手に、2、3歩後ずさって、足元の段差につまずき、転びかける。
宙をふらついた腕をがしりとつかみ上げられた。
「ひっ·····!」
叫びかけた口元を手に塞がれる。そのままひょいと抱き上げられて、先へ進む。
街頭に輝く白金の髪がこちらを見下ろす。
ノエルはじっとこちらを見下ろしていた。
「信じてたのに」
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