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109.🍸ビッチ🍾
しおりを挟む意味もなく愛液を垂れ流して、それでも無視され続けたところだ。
触りたいけれど、そうしたら最後、耐え難いお仕置が待ってる。
(早く、持ち場に戻らないと)
裸になった乳頭を見下ろして、熱い吐息を繰り返す。
ちゃんとこなせば良いだけだ。決められたことをして、彼に一刻も早くお金を返す。
その間は機嫌を損ねないように、そして最低限関わらないようにしないといけない。
───だから、早くここを出ないと。
そう言い聞かせて、脚に力を入れる頃には、もう遅かったのだ。
「開けろよ」
扉下の隙間に、黒い影。
酒焼けした男の声が告げる。
全身が動かなくなる数秒後、コンコンと、静かなノックが響く。
「ドアぶち抜く前に開けてくれない?」
静かな問いかけは脅しだ。
扉を開けた先に彼がいた。
「何してんの」と聞かれて、震える視界を横に振る。
喉はカラカラになって言葉が浮かばない。今にも殴られそうな美形の怒気は、表しがたい恐怖を引き連れた。
「こんなとこ隠れやがって·····もしかしてまた逃げようとしてた?」
(また·····?)
彼から逃げようとしたことなんて、無い。
いつも追いかけていた。鬱陶しがっられて、彼を苦しめても、それでも泣き濡れて駄々を捏ねて付きまとっていた。
逃げるなんて言い方おかしい。
「ち、ちが·····」
言い訳をするより先に、長い指がスイと壁を指さした。
「こっちに尻向けて、壁に手着きな」
怪訝さを隠すこともなく、しかし冷たいエメラルドはこちらを見下ろしている。
穏やかな声は無感情だ。
覚束無い足で立ち上がって、言われた通り壁に手をつく。
金属の擦れる音がする。
怖いのに、ドキドキ高鳴る胸に悲しくなる。
ずっと無視されていたところに、早く咥え込みたい。今は、そんなみだらな欲求で頭の中がいっぱいだった。
しかし、予想は外された。
「───あ"ッ!」
パンと乾いた音が響いた。
遅れてから尻の頬に熱い痛みが広がる。振り返ったミチルは絶句した。
長くて男らしい手がしならせたのは黒革のベルト。
あれで、打たれたのだ。
「へ·····ッな、なんで·····ハルく───あ"ッ"!!」
「またお仕置してやんなきゃいけない俺の苦労考えてる?ホント学習しないね」
頭の中は真っ白になった。
歯を食いしばりながら、内腿は産まれたての子鹿のように震え始める。
「目離した隙にすぐほかの男に股広げやがって」
「あ"ッッ!!」
「このクソビッチが·····」
パシン、パシンと、乾いた爆音が2回連続で打ち付けられる。
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