骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

パブロフ

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1章

5話

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一郎は今日も変わらず依頼を受けに行くとギルド内の日頃と雰囲気が異なっていた。

職員はせわしなく働き同業者は数人単位で話し込んでいる。

そして、依頼を貼り付ける壁にはでかでかと依頼の内容が書かれている。

読んでみると次の通り


<<勇者と共にオーク退治>>
南の破棄していた砦跡にオークが住みついたらしい。
討伐の参加を求む!
勇者カミシロ ナオトと共に伝説の一部となろう。
敵の規模オーク約100体
達成報酬金貨5枚+成果によって追加報酬あり
食事応急処置こちらで負担
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まぁ微妙である。

報酬は最低金貨5枚だが一郎はゴブリン狩りを1日行えばお釣りが出る。

しかも攻城戦だと何日かかるかわからない指揮官も不明下手すれば捨て駒として使われる可能性がある。

大規模戦闘には興味はあるがその渦中にいるのはリスクが高そうだ。

募集の締め切りは五日後とのことなのでとりあえず保留にする。

そしてそのほかの依頼に目を向けると南の高原に生息しているのホーンラビットの肉狩猟依頼が出ていた。

今回の討伐の食料に当てられるのか報酬がいつもより高めである。

ホーンラビットは名の通り頭にツノを生やしたウサギである。

期限は4日と南の砦跡を偵察がてら依頼を受けるのにはちょうど良かったので受けることにした。

南の砦はここから徒歩で1日半かかる。一郎は保存食の乾燥肉ドライフルーツとパンを買って街を出た。

南の高原でいつも狩りパターン鳥偵察からの複数のゴブリンスケルトン突撃でホーンラビットを狩る。

ネズミの神風アタックだと肉が細切れになってしまうのでゴブリンスケルトン5体ほど連れて小規模で狩っている。

穴に埋めていたゴブリンの屍体は時間が経つと白骨化して再利用したときにはゾンビではなくスケルトンゴブリンになっていた。

杖の効果と骨に魔法をかけることによって消費魔力は杖なし屍体に魔法をかけた時の半分でお手軽である。

軽いので袋に5匹ほど詰めてもそこまで持ち運べるお手軽さである。

10匹狩った所で一旦終了黙々と血抜きを済ませアンデット化したゴブリンと鳥に周囲を警戒させながら早めに睡眠をとる。

深夜、一郎は警戒のアラームの音で目がさめた。

南の砦跡方面の警戒を行なっていた鳥がモンスターの集団を感知したようだ。

遠隔指揮能力は支配下に置いていれば情報を収取して指揮できる。
一郎が目視していなくても指揮が可能であった。

鳥からの情報は街道沿いに白い点が1つ其の後を獣2匹離れてモンスター2体の反応がある。

どうやら人種が追われているようだ。

戦力増加の為、本日狩ったホーンラビット全てにアンデット化する。そしてそのツノと体に毒薬を塗り草むらの中を走らせる。

狙いはもちろん追ってる獣だアンデットだからと侮るなかれ新鮮な死体なら結構なスピード度が出るである。

しばらくして獣の横の草むらからゾンビラビット(毒付き)が突撃。

獣1匹は反応出来ず横腹と後脚に刺さったがもう1匹は上手くかわし1匹残らず食いちぎった。

そして2匹ともしばらくして千鳥足になりそのまま倒れ込んだ。

「ふー筋弛緩剤系の毒持っててよかった。」

草むらの陰から独り言。続いて後方から追ってくるオークの処理の開始である。

獣の戦闘と並列してゴブリンスケルトンとスモールボムを加えた神風ネズミを草むらから進めていた。

オークは鼻が効くようで死臭を感じて槍を構えている。

そこで神風自爆ネズミ後のゴブリンで袋叩きを行う。

結果はこちらはゴブリンスケルトン5匹とネズミ10匹全滅、オークは一体倒れもう1匹は片腕がぶらぶらしているが生きている。

オークは耐久力、腕力、索敵能力とゴブリンよりかなり優れているようだ。

オークは頭に血が上っているらしくこちらに走って来る。

一郎は懐から瓶を取り出し投げつける。

顔に瓶があたりオークは顔をかきむしるように苦しみだす。

瓶の中身は強力な酸である。これで視覚嗅覚は使い物にならないだろう。

その後、油の入った瓶とスモールボムで火だるまにして戦闘終了である。

一郎は追われていた人のところに姿を表す。

「こんばんわこんな夜更けに大変でしたね。よかったらボーション使います?」

「ありがとうございます。あっ私はミアって言います。南の砦にギルドの依頼で偵察任務にあたっていたのですがオークに追われてコノザマです。助けていただき改めてありがとうございました。」

フードを外した彼女は黒髪に褐色の肌、ルビーのように赤い瞳そして頭上には猫の耳が生えていた。
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