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1章
26話
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一郎は傭兵ギルド長に何度も頭を下げて傭兵ギルドを後にする。その後以前、活動拠点としていた街を見回る。
以前よりもスラムが増えみすぼらしい格好をした街の住民が増えたようである。以前活気のあった広場もどこか寂れている。
そして街にいたるところに張り紙貼ってあり法衣着たヒューマンが他種族を踏みつけている絵が貼られている。
選民化が以前よりひどくなっている。
そのうち鉤十字のマークが出て来てもおかしくない状態である。
一郎は一回り街を見た後、周囲に人気がいないのを確認したのち下水にアンデッド化した小動物達を放ち、忌々しい街を後にする。
そして砦に戻った後、一郎はフルフェイスの仮面と新しい杖を持ち着々と作業を進めていった。
落とし穴に杭を挿したトラップを砦の中に作成し塀の上には各種薬品の詰まった樽を配置、
そしてブラッドスケルトンとフォレストウルフスケルトンを砦の離れたところに埋めておく。
数日後、砦の周りに斥候と思われる人の反応が見られる。
こちらはゾンビオークをうろつかせて様子を見る。その数合計200程度、そしてフルフェイスの仮面をつけて塀の上から目立つように現れて斥候のいる方向を指差しスケルトンフォレストウルフを目立つ様に走らせる。
斥候達は撤退したのを見計らい鳥でその後を追いながら微笑む。
「作戦成功」
あとは餌に食いついた兵を待ち受けるだけである。
依頼を出してから1週間後砦に教会と貴族と傭兵に連合兵がやって来た。その数1000人。
今後セントロイス王国が攻めるのであればこの砦はその通過地点にある為、無視することができない。
本体が来る前に先発隊と街の勢力を集中して早急に障害を排除するようだ。
斥候の情報によりこちらの戦力の5倍を投入して来たことから本腰を入れてきている。
砦の建物から見るに首都から来た兵士は騎兵が多いようである。攻城戦で騎兵は不要ではと思うのだがあちらは突撃する気満々なのだろう。
そして今回は傭兵200名のみを前進させて来た。
罠の有無を確認しながら慎重に前進している。
前回のような全員突撃はなかったので少しは頭の良い指揮官がいるのだろう。
こちらはオークゾンビを中心に砦の外に出て傭兵を迎え撃つ。
オークゾンビの装備している武器には予め麻痺性の毒を塗っておいたので乱戦が始まると次第に傭兵達の動きは遅くなり押され始めた。
指揮官は痺れを切らしたのあろう。
相手軍は弓兵を魔法使いを前進させ、オークゾンビと傭兵が乱戦しているところに遠距離攻撃を開始した。
そして矢と様々な属性の遠距離魔法の雨が降り注ぐ。
今回の指揮官は傭兵を捨て駒扱いするようだ。
非人道的ではあるが効果を発揮し、両軍共に多大な被害を出し、傭兵達は自分の命欲しさに戦線から離脱していた。
こちらの投入したオークゾンビも1/4と壊滅状態であるが仕方がない。
生き残ったオークゾンビはそのまま伏せさせて待機させる。
砦の外は傭兵とオークゾンビの屍体があちらこちらに倒れている。
その後首都から来た騎馬隊が、矢の様な隊列で門の扉が壊れている砦の入り口に向かって突撃を開始する。
おそらく表に出たオークゾンビがこちらの戦力だと思っているのだろう。
軽率な指示と言わざるを得ない。
騎兵は侵攻方向にいる傭兵の生き残りを踏みつけそのまま門に突入する。
同時に弓矢と魔法外壁上のスケルトンをけん制している。
まぁこちらが普通に守っていたのならこれでいいのだが、砦内には巨大な落とし穴をいくつも作っておりそこに騎馬隊は飲み込まれていった。
伊達にリバーウッド村で黙々と土木作業をしていたわけではない。
スケルトンを指揮してこの程度の罠を作るのは朝飯前である。
落とし穴がある狭い空間では騎馬隊の突撃能力と機動性は活かせない。
そこに外壁の上から内側を狙う弓兵と建物から出て来た槍兵に行く手を阻まれ落とし穴に足をすくわれた結果セントロイスは騎兵の半分を失う。
そして伏せていたオークゾンビの不意打ちが始まり砦の扉周りで乱戦が始まる。
砦の上からイオウダケとミニボムの詰まったタルを落とし悪臭と煙で撹乱させ、向こうの騎馬隊が撤退した時にはさらに半数を失っていた。砦には煙が立ち込め悪臭を放っている。
セントロイス側から見て砦の雄羊の仮面を被ったモンスターの親玉らしき者は健在。
セントロイス側は作戦を変更し砦を速攻で落とすのではなく、陣を敷きじっくりと攻め落とす様だ。以前一郎が観戦した丘の上に本陣を敷く様だ。
砦の全体像が見える場所なので悪い選択ではない。
ただしこちらからも陣の様子がダダ漏れであるのだがあちらは数でまだ有利だと思って余裕ぶっているのだろう。
こちらにとってはありがたい。
こちらの被害がオークゾンビ200体、槍スケルトン10体に対し、協会側は傭兵200の大半と騎馬隊150の350人撤退した負傷者もあわせるとある程度戦力を削れただろう。
そしてこの350の屍体はそのままこちらの戦力になる。
今の指揮官はオーク戦の時よりは馬鹿の一つ覚えに突っ込まないだけまともだが、こちらがアンデッド部隊だっということを忘れているのだろうか?それとも何かの罠なのか?不思議に思う一郎であった。
以前よりもスラムが増えみすぼらしい格好をした街の住民が増えたようである。以前活気のあった広場もどこか寂れている。
そして街にいたるところに張り紙貼ってあり法衣着たヒューマンが他種族を踏みつけている絵が貼られている。
選民化が以前よりひどくなっている。
そのうち鉤十字のマークが出て来てもおかしくない状態である。
一郎は一回り街を見た後、周囲に人気がいないのを確認したのち下水にアンデッド化した小動物達を放ち、忌々しい街を後にする。
そして砦に戻った後、一郎はフルフェイスの仮面と新しい杖を持ち着々と作業を進めていった。
落とし穴に杭を挿したトラップを砦の中に作成し塀の上には各種薬品の詰まった樽を配置、
そしてブラッドスケルトンとフォレストウルフスケルトンを砦の離れたところに埋めておく。
数日後、砦の周りに斥候と思われる人の反応が見られる。
こちらはゾンビオークをうろつかせて様子を見る。その数合計200程度、そしてフルフェイスの仮面をつけて塀の上から目立つように現れて斥候のいる方向を指差しスケルトンフォレストウルフを目立つ様に走らせる。
斥候達は撤退したのを見計らい鳥でその後を追いながら微笑む。
「作戦成功」
あとは餌に食いついた兵を待ち受けるだけである。
依頼を出してから1週間後砦に教会と貴族と傭兵に連合兵がやって来た。その数1000人。
今後セントロイス王国が攻めるのであればこの砦はその通過地点にある為、無視することができない。
本体が来る前に先発隊と街の勢力を集中して早急に障害を排除するようだ。
斥候の情報によりこちらの戦力の5倍を投入して来たことから本腰を入れてきている。
砦の建物から見るに首都から来た兵士は騎兵が多いようである。攻城戦で騎兵は不要ではと思うのだがあちらは突撃する気満々なのだろう。
そして今回は傭兵200名のみを前進させて来た。
罠の有無を確認しながら慎重に前進している。
前回のような全員突撃はなかったので少しは頭の良い指揮官がいるのだろう。
こちらはオークゾンビを中心に砦の外に出て傭兵を迎え撃つ。
オークゾンビの装備している武器には予め麻痺性の毒を塗っておいたので乱戦が始まると次第に傭兵達の動きは遅くなり押され始めた。
指揮官は痺れを切らしたのあろう。
相手軍は弓兵を魔法使いを前進させ、オークゾンビと傭兵が乱戦しているところに遠距離攻撃を開始した。
そして矢と様々な属性の遠距離魔法の雨が降り注ぐ。
今回の指揮官は傭兵を捨て駒扱いするようだ。
非人道的ではあるが効果を発揮し、両軍共に多大な被害を出し、傭兵達は自分の命欲しさに戦線から離脱していた。
こちらの投入したオークゾンビも1/4と壊滅状態であるが仕方がない。
生き残ったオークゾンビはそのまま伏せさせて待機させる。
砦の外は傭兵とオークゾンビの屍体があちらこちらに倒れている。
その後首都から来た騎馬隊が、矢の様な隊列で門の扉が壊れている砦の入り口に向かって突撃を開始する。
おそらく表に出たオークゾンビがこちらの戦力だと思っているのだろう。
軽率な指示と言わざるを得ない。
騎兵は侵攻方向にいる傭兵の生き残りを踏みつけそのまま門に突入する。
同時に弓矢と魔法外壁上のスケルトンをけん制している。
まぁこちらが普通に守っていたのならこれでいいのだが、砦内には巨大な落とし穴をいくつも作っておりそこに騎馬隊は飲み込まれていった。
伊達にリバーウッド村で黙々と土木作業をしていたわけではない。
スケルトンを指揮してこの程度の罠を作るのは朝飯前である。
落とし穴がある狭い空間では騎馬隊の突撃能力と機動性は活かせない。
そこに外壁の上から内側を狙う弓兵と建物から出て来た槍兵に行く手を阻まれ落とし穴に足をすくわれた結果セントロイスは騎兵の半分を失う。
そして伏せていたオークゾンビの不意打ちが始まり砦の扉周りで乱戦が始まる。
砦の上からイオウダケとミニボムの詰まったタルを落とし悪臭と煙で撹乱させ、向こうの騎馬隊が撤退した時にはさらに半数を失っていた。砦には煙が立ち込め悪臭を放っている。
セントロイス側から見て砦の雄羊の仮面を被ったモンスターの親玉らしき者は健在。
セントロイス側は作戦を変更し砦を速攻で落とすのではなく、陣を敷きじっくりと攻め落とす様だ。以前一郎が観戦した丘の上に本陣を敷く様だ。
砦の全体像が見える場所なので悪い選択ではない。
ただしこちらからも陣の様子がダダ漏れであるのだがあちらは数でまだ有利だと思って余裕ぶっているのだろう。
こちらにとってはありがたい。
こちらの被害がオークゾンビ200体、槍スケルトン10体に対し、協会側は傭兵200の大半と騎馬隊150の350人撤退した負傷者もあわせるとある程度戦力を削れただろう。
そしてこの350の屍体はそのままこちらの戦力になる。
今の指揮官はオーク戦の時よりは馬鹿の一つ覚えに突っ込まないだけまともだが、こちらがアンデッド部隊だっということを忘れているのだろうか?それとも何かの罠なのか?不思議に思う一郎であった。
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【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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