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2章

41話

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日が落ち、家々に明るい光が灯す中、ネイガー宅で今後の方針会議が始まった。

会議のメンバーは各ギルドの代表や族長や元村長である。

その中にはラミア族の族長アルビーとリザードマン代表としてレウスも参加していた。

今回の会議は今後の避難してきた人々の対策である。

「今回は各々の代表者に集まってもらった理由はここから馬車で7日程の山が噴火した。

噴煙をあげ、マグマも吹き出ているとの報告があった。

山の周辺で生活を送っていた集落や村の被害は甚大であろう。

その中には昨日一郎達が護衛してきた村人の様に避難してくる人々もおるだろう。

その対応について前持ってみんなで話し合い方針を決めていきたいと思う」


その後、商人ギルドの代表から火山近くの情報を説明してくれた。

噴火した山の近くには大きな都市は幸いなことに無いが、鉄鋼資源が豊富な山だった様で村や集落が点在していると説明してくれた。

そしてその山から近い大規模な街はリバーウッドと山を挟んで反対方向にあるソルトロックという漁業と塩の生産が盛んな海辺の都市であった。

距離的にはリバーウッドの方が距離的に近いこと、モンスターの被害が減っている地域の為、避難してくる人が多いとのことである。

その数は推定数千人規模になることが予想された。

大きく発展したとはいえリバーウッドの居住スペースは確保できない。

森の中にできたリバーウッドでこれ以上の居住区の拡張には時間がかかる。

全ての人を受け入れることは困難である。

そしてその村や集落によって文化が異なり価値観も異なる為、争いが生まれる可能性が高い。

村長は「酷なことを言う様だがリバーウッドの人々の害になる様な集団を受け入れるつもりも余裕もない。

そういえば今朝一郎がまた妙案を出していたな。みんなに説明してくれないか?」

「わかりました。それでは……」

一郎はリバーウッドの外に難民キャンプの場を設営。

また街道の拡張と整地を行い、避難してきた住民達で自ら生活の場作ってもらいリバーウッドはサポートを行うことを提案した。

そのままリバーウッドにとどまり支援を受け続ける災害難民は、リバーウッドの物資の浪費と労働力の無駄に他ならない。

非情に思われるかもしれないが共倒れしては元も子もない。

速やかに新しい地で生活できる様にサポートするべきである。

リバーウッドは良くも悪くも実力主義「働かざる者食うべからず」である。

災害難民だからと保護し続けるつもりは毛頭ない。

今回の会議でリバーウッドの街から歩いて半日の所にある平地に仮設の難民キャンプ地を設営することになった。

設営の理由としては近くに水源となる川が流れ平地が広がっている為、施設が立てやすく水に困らないこと

更にリバーウッド続く道の途中に位置する為、避難して来た者が発見しやすい。

そこで難民を仮の拠点として疲れを癒してもらった後、この地域に新しい村を作り生活してもらう方針になった。

施設の設営の費用は商人ギルドとリバーウッドの寄付で賄うことになり、その他のギルドも設営に関する依頼は格安で受けてくれるそうだ。

また難民キャンプにギルドの出張所を作り活動してくれるとのことである。

一郎は隣にいた商人ギルドにの代表に何故費用を出してくれたのか聞いたところ「人のいる所には商機あり、難民キャンプで非難して来た住民に好印象を与えれば今後の商談も上手くいくでしょ?」とのことである。

成る程、どのギルドの代表も先見の目があるようで安心して任せられる。

一郎は一安心していると会議の最後にネイガー発言する。

「では細かい調整や進め方は案を出した一郎に全て任せるので後は頼んだ!」

「はい?!」

会議に参加していた代表が拍手する中、またしれっとネイガーに丸投げされた。


頭を抱える一郎であった。
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