女性一人読み台本

あったいちゃんbot

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手帳と枕と布団と明日。

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朝が嫌いだ。希望と一緒に目覚める朝なんて記憶にも予定にもない。
夜が嫌いだ。孤独と枕をともにして、涙で湿った布団でねむる夜が嫌いだ。

自分の存在を確かめたくて誰かにあいたくなる。
でも、傷つくのが怖くて誰にもあいたくない。
夢の世界の優しいまどろみのなかでさえ、私の孤独を癒すことは出来ない。あなたは夢にも出てきてくれない。
現実の世界のぬるい風が、私に私の存在を突き付ける。私はまだ生きている。

きっと、明日も生きている。

    
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