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第3章 到達! 滴穿の戴天
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■■小鳥遊 美晴 ’s View■■
試合が始まった。
初めて見る具現化の闘い。
そもそも私は闘いどころか具現化を見たことがない。
だって映像には具現化が映らないから。
魔力はその密度に対して一定のAR値がないと視認できない。
これは身体と魔力の親和性、つまりはAR値の問題。
AR値が低ければ身体が魔力を受け付けないのだから、魔力から放たれるエネルギーもわからない。
よほど密度の高い魔力でないと万人には見えないという。
結果、私や響ちゃんのような低AR値の人は魔力が見えない。
魔力で構成された魔法武器や魔法といった、具現化されたものも、だ。
正確に言うならば具現化とは、魔力が物理現象に変換されたものを言う。
武器や魔法の形状になっていても物理現象になっていないものは、具現化ではなく魔力が形を変えたもの。
だから魔力適正がなければ見えない。
映像に映らないとはそういうことだ。
物理的な光となって目に届くためには、具現化した結果、純粋な光エネルギーに変わる必要がある。
ネットワーク上に転がっている動画のほとんどは『視える人』が加工したものだ。
それっぽい画像を重ねて『視える人』の世界を再現しているに過ぎない。
・・・。
どうしてこんな小難しいことを考えてしまったのかというと。
私の目の前の舞台では、今、舞踏会が開かれていたから。
舞踏会であって、闘武会じゃない。
だって・・・試合をしてる人たちが皆、躍ってるようにしか見えないんだもの!
「響ちゃん。見える?」
「あ~、あんだけ上下に動いてるとストリートダンスだよね~」
「うんうん」
周りの観客は「炎が大きい!」とか「すごい技!」といった歓声をあげている。
たまに飛び交う火花が、強い魔力同士がぶつかった結果だと教えてくれる。
でも私たちには手に持っている武器らしきもの、魔法として放ったらしきものが何も見えない。
だから私たちには舞踏会だ。
「同時に止まったり動いたりするからパントマイムにも見えるよね・・・」
「おー、それいーね。ウケる」
向かい合ったふたりが同じタイミングで止まったり、跳ねたり、しゃがんだり。
きっと武器を重ねて競り合っているところ。
でも私たちにはダンスとか演劇と言われたほうが納得できる。
これ、ほかの人たちは見えてるのかな?
あ、高天原の学生なら当たり前に見えるんだっけ。
「みーちゃん。これ、最後まで見るの?」
「う~ん・・・」
例えばダンスに興味がないのにダンスを見るような感じ。
何が起こってるのかわからない謎ダンスを最後まで見たいかどうか、なのだ。
激しい戦闘なのはわかるんだけど・・・どうしても真面目に観覧できない。
どうしよう、ふざけているようにしか見えない・・・。
響ちゃんも似たような様子。
「ん~、先輩を見てから、かな・・・」
「むっつり先輩か。なら次の試合だーね」
対戦表では第2試合に先輩の名前があった。
対戦相手は世界戦線の人。軍人さんだ。
「むっつり先輩も盆踊りすんのかね~」
会場の端っこだから周りに人がいない。
私も響ちゃんも言いたい放題だった。
・・・よく考えたら。
これで先輩がダンスを始めたら、私、どう思うの?
先輩のこと・・・格好良く見られなくなるかも?
あ、そうだ!
そうやって幻滅すれば諦めが早いかも!
私が失礼なことを考えていると会場がどっと沸いた。
第1試合が終わっていた。
服が破れたりして激しい闘いだったように思う。
でも私からすると激しいダンスの応酬だった。
――続いて第2試合! 天の陣! 高天原学園3年生、ヤン リンファ! 同じく1年生、キョウゴク タケシ!
先輩と、あの凛花さんが壇上に現れた。
私は先輩の横顔を見て・・・どくん、と鼓動が大きくなった。
終わりにしようと、諦めようと思ったのに。
これだけ距離があれば画面越しに見ているようなものなのに。
私、どうしてこんなに意識してるの?
・・・落ち着け私。先輩は遠い。
・・・・・・。
・・・ふぅ。
少し落ち着くと、会場のどよどよと困惑したかのような空気に気付いた。
誰が登場してもこの熱気で、わぁ、と歓声があがるのかなと思っていた。
・・・?
おかしいな。
先輩たち、悪役みたいな扱いなの?
そういえば凛花さんと学年が違うのにペアになってるよね。
ソフィアさんたちの仲良し6人の誰かがペアじゃないの?
ほかの高天原学園の出場者は皆、同学年同クラスなのに。
先輩は相変わらずな雰囲気で、照れ隠しなのか面倒なのか頭を掻いていた。
一緒にいる凛花さんもちょっと気怠そうな雰囲気だ。
高天原学園の白地に金銀のラインが入っている素敵な制服が、それで台無しに見える。
なんとも先輩らしい。
それが周囲の反感を買っている面もありそう。
先輩・・・そんな調子で戦えるの?
「あ~、むっつり先輩っぽいなぁ~。文系のひょろい学生みたい」
「・・・ほんと」
――対するは原の陣! 世界戦線中東方面第5師団所属 アミル=カーリド! 同じくカルティク=バッタチャリヤ!
対戦相手は中東の人。浅黒い肌に黒髪。ふたりとも熊のような大きな身体。
世界戦線の所属だから正真正銘、軍人だ。
この闘神祭に出てくるくらいだからきっと具現化もすごい。
見た目だけじゃなく所属からして強そうだ。
格好も学生服じゃなくて軍服。グリーンの迷彩柄に大きな身体。
道でいきなり目の前に出てきたら卒倒しちゃいそう。
「あんなん、組み付かれたら即、負けじゃーね?」
「体格差がありすぎだよね・・・」
凛花さんと先輩はふたまわりくらい小さい。
力づくで抑え込まれたら絶対に抜け出せないやつだ。
いくら具現化ですごい武器を作っても、押し負けちゃいそう。
先輩、怪我しないで・・・!
はじめ、とアナウンスが入って試合が始まる。
先輩は武器を構えていない。
魔法を使うのかな?
それとも見えないだけで、また舞踏会になっちゃう?
私は腰を落として、徒競走のスタートラインのように構えた先輩に注視した。
「え?」
「あ?」
私と響ちゃんは同時に声をあげた。
開始5秒で相手のアミルさんが5メートルくらい宙に打ち上げられていた。
どうしてって、凛花さんが人間離れしたすごいスピードでスライディングして足払いし、宙に浮いた身体を、背中を蹴り上げたから。
瞬きする間もなく、とはまさにこのことだった。
そしてそれを先輩が、これまたすごいスピードで飛び上がって空中蹴りしていた。
アミルさんは為すすべなく、場外まで飛んで行った。
「ん~、むっつり先輩、溌剌しすぎ」
「え? え?」
私が知っている具現化は武器と魔法。
魔法だってRPGに出てくるような、炎とか水とか雷とか。
そういう技がほとんど。
大先輩の冊子で、そういったものを写真とイラストの組み合わせで見ただけだ。
相手の精神に干渉したり、身体を強化したり。
補助魔法があるというのもその冊子で見ていた。
でもあんな人間離れした動きができるなんて知らない。
5メートルもジャンプするなんて。
先輩、いつの間に人間を辞めちゃったの?
「うわ、あれじゃ試合にならねーよな~」
残ったカルティクさんが凛花さんに武器らしきものを突き付け、抑え込もうとしていた。
けれど凛花さんは、なんとその武器らしきものを腕で弾いた。
ばちぃぃん、という音と赤と緑の火花が散った。
魔力同士が衝突したんだろう。
そのまま凛花さんは驚いた相手の腕を掴み、背負い投げで相手を床に叩きつけた。
腕が抜けそうなものすごいスピードで。
どおん、と音がして床に亀裂が走っていた。
カルティクさんは目をまわしてしまったのか、そのまま動かなくなった。
結果、1分も経たないうちに勝負がついてしまった。
――勝者、リンファ&タケシ!
しん、と静まり返った会場にアナウンスだけが響く。
直後、会場からはまばらな拍手とブーイングが起きていた。
「引っ込め落ちこぼれ!」「視えないんだよ!」といった言葉が聞こえる。
具現化の試合を楽しむという意味では最悪の展開だったからだろう。
誰がどう見ても実力は申し分ないのに。
「むっつり先輩、溌剌ジャンプキックだけじゃ~ん」
「うん・・・」
先輩、確かにジャンプキックだけ。
見方によってはほぼ何もしてない。
でもあんなの、他の誰にもできないと思う。
助走ほぼ無しで5メートル飛び上がってキックだよ?
身体強化の魔法を使ったとしても筋力などは倍以上の能力にならないらしい。
だからあれは身体強化じゃなくて、別の何かだと思う。
あれはこの学園に入って身に着けたのかな?
それとも私が見えない具現化で何かしていたの?
先輩のわからないことばっかりだ。
やっぱり私と先輩の距離は大きい。
・・・でも。
私はひとつだけわかったことがあった。
「先輩・・・格好よかった」
無意識に呟いていたくらいにわかってしまった。
そしていつの間にか目頭が熱くなっていた。
先輩は盆踊りをしてくれなかった。
格好悪い先輩を見て諦めるつもりだったのに。
先輩の活躍を見た瞬間にほっとしている自分がいた。
ぐしゃぐしゃと頭を掻きながら退場する先輩の姿が、やたらライトアップされているように見えた。
◇
私と響ちゃんは先輩が負けるまで見ることにした。
想像以上に強かったから、もしかしたら優勝するかも?
そんな期待さえ抱きながら。
第4試合にレオンさんとソフィアさんが出場していた。
折角の美男美女なのに躍っちゃうのかな。
私は勝手にイメージダウンしてしまうことを心配しながらも、知っている人だからついつい観てしまう。
そうしてレオンさんが構えたとき。
「あっ!」
彼の手に赤い炎を纏ったような大きな剣が握られているのが見えた。
「あれ! 具現化が見える!」
「ん~? みーちゃん、見えてんの?」
そしてソフィアさんも・・・薄っすらと、エストックと呼ばれる剣を持っているのがわかった。
「見える! すごい!」
「あ~、何となく見えっかも!」
響ちゃんも興奮気味だった。
うん、私もそう!
自分の目で具現化が見える!
人生で初めて、自分の目で魔力を見た。
興奮するなというほうが無理だった。
具現化を視認するには4%の法則というものがある。
自分の魔力適合割合とその場にある魔力濃度をAR値に換算したものを掛け合わせる。
例えば私のAR値は8なので8%、数値なら0.08。
これにその場の魔力濃度、例えばAR値50相当なら50を掛ける。
すると計算結果は4。
4%だ。
この計算結果で4%を超えると具現化は視認できるという。
その法則からして私が視認できるのはAR値50くらいから。
そんな人、世界中を探してもほぼいない。
だから絶対に見ることはないと諦めていた。
「すげーな。あんなおっきな武器を振り回してんだ~」
「ほんと! 動きも速い」
走り方、跳び方、そして剣の扱い。
レオンさんもソフィアさんも、素人目ながら、どれをとっても一流のそれにしか見えない動きだ。
相手が持っている武器は見えないけど、ふたりに翻弄されていることはわかる。
「うわー! あの火花が受け止めたってことだよね!」
「ほえ~、お姉さん、何回突いてんの~」
視えてしまうとその華麗さが如実に感じられた。
まるで剣舞を奉納しているかのようだった。
そうして見惚れているといつの間にか試合が終わっていた。
――勝者、レオン&ソフィア!
アナウンスとともに、会場が割れんばかりの拍手で満たされた。
これまでの試合とは比較にならないくらいに。
・・・確かに華麗だったけど。
先輩たちとの差異はなに? この拍手の、空気の差は?
それだけ先輩たちが期待されてない・・・?
学園の人たちと何か確執でもあるの?
疑問がぐるぐると頭を駆け回った。
「映画観てるみたいだったね~」
「う、うん。素敵だった」
響ちゃんは良いものを見たといわんばかりに満足げな表情。
そう。劇や映画を見ているようだった。
それほどにレオンさんもソフィアさんも華麗だったから。
◇
私は先輩と凛花さんの立ち位置が理解できていなかった。
レオンさんとソフィアさんの具合を見て、その疑問が強くなった。
少なくとも学園の人たちからは良い感情を持たれていない。
どうしてだろう。
それに先輩はこの学園でハーレムを築いて青春を謳歌しているものとばかり思っていた。
橘先輩を1番にして、それからあの典雅耽美の6人とも。
桜坂の先輩たちでさえ、先輩のことを友達以上に慕っていた。
そこだけ切り取ればハーレムだ。
でも実際は学園の中で疎まれている。
そこには嫉妬だけじゃない何かがある。
「――ちゃん、みーちゃん」
「あ、ごめん、なに?」
「どーしたよ? 上の空だぜ~?」
「う、うん、ちょっと家のことが心配になっちゃって」
「あ~、1日空けてんもんね。あたしが一緒に謝っから心配すんなー」
慌てて誤魔化してしまう。
響ちゃんがそんな私を励まして頭を撫でてくれる。
先輩みたいにぐしゃぐしゃしないで、すっすっと優しめに。
人に触ってもらうと気持ちいい・・・うん、少し落ち着いた。
「あはは、ありがと。・・・ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね」
「あー、広いから迷子になんなよ~。荷物見てるぜ~」
「うん」
私は席を離れ、会場の端にあるお手洗いに行く。
端っこの席に座っていたので思ったよりすぐ近くだった。
そこは会場の端なこともあり人はまばらだった。
個室に入って一息ついていると、すぐに数人が入ってきた。
別に普通にしていれば良いのに、がやがやと話している中に出ていけなくて。
私はそのまま個室に篭ってしまった。
「生徒会も強引だよな。いきなり狂犬と黒モブのふたりだぜ?」
「特別参加というならあのレオンとソフィアの組み合わせのほうが納得いくわ、スサノオの優勝者、準優勝者なんだし」
「ああ、それな。今年から挑戦権だって設定されたらしいじゃん。そっちも急だったよな」
「ん~、レオンとソフィアは見てて麗しいから許す!」
「はは、あいつら目の保養だよな。でも狂犬と黒モブは納得いかねぇ。実績もねぇのに」
「1年の黒モブなんて歓迎会で暴れただけだよ? AR値が80超えってだけで会長に見初められてさ。碌な具現化も使えないって噂なのに。ああ、どうせならわたしを見初めてもらいたかったわ!」
「あんたみたいに物騒な鎌を振り回してりゃ、会長でさえ寄って来ねぇよ」
「なによ! あなたなんて狂犬に噛み殺されちゃえば良いのよ!」
「あはは。でも狂犬まで動かしてトーナメントで何をするんだかね」
「さぁ、荒らしたいだけなんじゃない? あるいは、狂犬と黒モブを潰す良い機会だと思ってるとか」
「ああ、それあるかもね! 狂犬なんて誰も相手にしたがらないって言うし!」
「黒モブも生意気にハーレム築いてるって言うじゃん。ちょうどいい機会なんじゃない?」
「きゃはは、それじゃひとつ、どこで負けるかを賭けるか」
「えー、そんなの次の試合じゃない? 相手がキャメロットだよ」
「予選でぶっちぎりだったキャメロットのふたりか。じゃ、あたしはそこに賭けよ」
「もう、それじゃ賭けに――・・・! ――・・・!!」
・・・。
・・・。
もう、誰もいないよね?
私は恐る恐る個室から出た。
・・・。
・・・うん、大丈夫。
黒モブ、か。
凛花さんなんて狂犬だ。
酷い言い方。
先輩も凛花さんも嫌われすぎだよ。
いったい、何しちゃったの?
それにどうして強引にこのトーナメントに参加しちゃったんだろう。
こんなに疎まれながら参加する理由ってなに?
私はぼんやりと歩き出す。
先輩が疎まれている。
その事実だけで心がちくりと痛んだ。
「・・・先輩」
不安に想いながら先輩のさっきの横顔を思い出す。
それだけで私の鼓動はやっぱり跳ねた。
・・・誰が何と言おうと。
先輩は私の先輩だ。
だから私は最後まで応援して見届けようと思った。
そのとき、会場がわっと沸いて決着がついた。
「え!? もう次が始まっちゃう!」
何とか気持ちの整理をつけたところで。
私は急いで響ちゃんのところへ戻って行った。
試合が始まった。
初めて見る具現化の闘い。
そもそも私は闘いどころか具現化を見たことがない。
だって映像には具現化が映らないから。
魔力はその密度に対して一定のAR値がないと視認できない。
これは身体と魔力の親和性、つまりはAR値の問題。
AR値が低ければ身体が魔力を受け付けないのだから、魔力から放たれるエネルギーもわからない。
よほど密度の高い魔力でないと万人には見えないという。
結果、私や響ちゃんのような低AR値の人は魔力が見えない。
魔力で構成された魔法武器や魔法といった、具現化されたものも、だ。
正確に言うならば具現化とは、魔力が物理現象に変換されたものを言う。
武器や魔法の形状になっていても物理現象になっていないものは、具現化ではなく魔力が形を変えたもの。
だから魔力適正がなければ見えない。
映像に映らないとはそういうことだ。
物理的な光となって目に届くためには、具現化した結果、純粋な光エネルギーに変わる必要がある。
ネットワーク上に転がっている動画のほとんどは『視える人』が加工したものだ。
それっぽい画像を重ねて『視える人』の世界を再現しているに過ぎない。
・・・。
どうしてこんな小難しいことを考えてしまったのかというと。
私の目の前の舞台では、今、舞踏会が開かれていたから。
舞踏会であって、闘武会じゃない。
だって・・・試合をしてる人たちが皆、躍ってるようにしか見えないんだもの!
「響ちゃん。見える?」
「あ~、あんだけ上下に動いてるとストリートダンスだよね~」
「うんうん」
周りの観客は「炎が大きい!」とか「すごい技!」といった歓声をあげている。
たまに飛び交う火花が、強い魔力同士がぶつかった結果だと教えてくれる。
でも私たちには手に持っている武器らしきもの、魔法として放ったらしきものが何も見えない。
だから私たちには舞踏会だ。
「同時に止まったり動いたりするからパントマイムにも見えるよね・・・」
「おー、それいーね。ウケる」
向かい合ったふたりが同じタイミングで止まったり、跳ねたり、しゃがんだり。
きっと武器を重ねて競り合っているところ。
でも私たちにはダンスとか演劇と言われたほうが納得できる。
これ、ほかの人たちは見えてるのかな?
あ、高天原の学生なら当たり前に見えるんだっけ。
「みーちゃん。これ、最後まで見るの?」
「う~ん・・・」
例えばダンスに興味がないのにダンスを見るような感じ。
何が起こってるのかわからない謎ダンスを最後まで見たいかどうか、なのだ。
激しい戦闘なのはわかるんだけど・・・どうしても真面目に観覧できない。
どうしよう、ふざけているようにしか見えない・・・。
響ちゃんも似たような様子。
「ん~、先輩を見てから、かな・・・」
「むっつり先輩か。なら次の試合だーね」
対戦表では第2試合に先輩の名前があった。
対戦相手は世界戦線の人。軍人さんだ。
「むっつり先輩も盆踊りすんのかね~」
会場の端っこだから周りに人がいない。
私も響ちゃんも言いたい放題だった。
・・・よく考えたら。
これで先輩がダンスを始めたら、私、どう思うの?
先輩のこと・・・格好良く見られなくなるかも?
あ、そうだ!
そうやって幻滅すれば諦めが早いかも!
私が失礼なことを考えていると会場がどっと沸いた。
第1試合が終わっていた。
服が破れたりして激しい闘いだったように思う。
でも私からすると激しいダンスの応酬だった。
――続いて第2試合! 天の陣! 高天原学園3年生、ヤン リンファ! 同じく1年生、キョウゴク タケシ!
先輩と、あの凛花さんが壇上に現れた。
私は先輩の横顔を見て・・・どくん、と鼓動が大きくなった。
終わりにしようと、諦めようと思ったのに。
これだけ距離があれば画面越しに見ているようなものなのに。
私、どうしてこんなに意識してるの?
・・・落ち着け私。先輩は遠い。
・・・・・・。
・・・ふぅ。
少し落ち着くと、会場のどよどよと困惑したかのような空気に気付いた。
誰が登場してもこの熱気で、わぁ、と歓声があがるのかなと思っていた。
・・・?
おかしいな。
先輩たち、悪役みたいな扱いなの?
そういえば凛花さんと学年が違うのにペアになってるよね。
ソフィアさんたちの仲良し6人の誰かがペアじゃないの?
ほかの高天原学園の出場者は皆、同学年同クラスなのに。
先輩は相変わらずな雰囲気で、照れ隠しなのか面倒なのか頭を掻いていた。
一緒にいる凛花さんもちょっと気怠そうな雰囲気だ。
高天原学園の白地に金銀のラインが入っている素敵な制服が、それで台無しに見える。
なんとも先輩らしい。
それが周囲の反感を買っている面もありそう。
先輩・・・そんな調子で戦えるの?
「あ~、むっつり先輩っぽいなぁ~。文系のひょろい学生みたい」
「・・・ほんと」
――対するは原の陣! 世界戦線中東方面第5師団所属 アミル=カーリド! 同じくカルティク=バッタチャリヤ!
対戦相手は中東の人。浅黒い肌に黒髪。ふたりとも熊のような大きな身体。
世界戦線の所属だから正真正銘、軍人だ。
この闘神祭に出てくるくらいだからきっと具現化もすごい。
見た目だけじゃなく所属からして強そうだ。
格好も学生服じゃなくて軍服。グリーンの迷彩柄に大きな身体。
道でいきなり目の前に出てきたら卒倒しちゃいそう。
「あんなん、組み付かれたら即、負けじゃーね?」
「体格差がありすぎだよね・・・」
凛花さんと先輩はふたまわりくらい小さい。
力づくで抑え込まれたら絶対に抜け出せないやつだ。
いくら具現化ですごい武器を作っても、押し負けちゃいそう。
先輩、怪我しないで・・・!
はじめ、とアナウンスが入って試合が始まる。
先輩は武器を構えていない。
魔法を使うのかな?
それとも見えないだけで、また舞踏会になっちゃう?
私は腰を落として、徒競走のスタートラインのように構えた先輩に注視した。
「え?」
「あ?」
私と響ちゃんは同時に声をあげた。
開始5秒で相手のアミルさんが5メートルくらい宙に打ち上げられていた。
どうしてって、凛花さんが人間離れしたすごいスピードでスライディングして足払いし、宙に浮いた身体を、背中を蹴り上げたから。
瞬きする間もなく、とはまさにこのことだった。
そしてそれを先輩が、これまたすごいスピードで飛び上がって空中蹴りしていた。
アミルさんは為すすべなく、場外まで飛んで行った。
「ん~、むっつり先輩、溌剌しすぎ」
「え? え?」
私が知っている具現化は武器と魔法。
魔法だってRPGに出てくるような、炎とか水とか雷とか。
そういう技がほとんど。
大先輩の冊子で、そういったものを写真とイラストの組み合わせで見ただけだ。
相手の精神に干渉したり、身体を強化したり。
補助魔法があるというのもその冊子で見ていた。
でもあんな人間離れした動きができるなんて知らない。
5メートルもジャンプするなんて。
先輩、いつの間に人間を辞めちゃったの?
「うわ、あれじゃ試合にならねーよな~」
残ったカルティクさんが凛花さんに武器らしきものを突き付け、抑え込もうとしていた。
けれど凛花さんは、なんとその武器らしきものを腕で弾いた。
ばちぃぃん、という音と赤と緑の火花が散った。
魔力同士が衝突したんだろう。
そのまま凛花さんは驚いた相手の腕を掴み、背負い投げで相手を床に叩きつけた。
腕が抜けそうなものすごいスピードで。
どおん、と音がして床に亀裂が走っていた。
カルティクさんは目をまわしてしまったのか、そのまま動かなくなった。
結果、1分も経たないうちに勝負がついてしまった。
――勝者、リンファ&タケシ!
しん、と静まり返った会場にアナウンスだけが響く。
直後、会場からはまばらな拍手とブーイングが起きていた。
「引っ込め落ちこぼれ!」「視えないんだよ!」といった言葉が聞こえる。
具現化の試合を楽しむという意味では最悪の展開だったからだろう。
誰がどう見ても実力は申し分ないのに。
「むっつり先輩、溌剌ジャンプキックだけじゃ~ん」
「うん・・・」
先輩、確かにジャンプキックだけ。
見方によってはほぼ何もしてない。
でもあんなの、他の誰にもできないと思う。
助走ほぼ無しで5メートル飛び上がってキックだよ?
身体強化の魔法を使ったとしても筋力などは倍以上の能力にならないらしい。
だからあれは身体強化じゃなくて、別の何かだと思う。
あれはこの学園に入って身に着けたのかな?
それとも私が見えない具現化で何かしていたの?
先輩のわからないことばっかりだ。
やっぱり私と先輩の距離は大きい。
・・・でも。
私はひとつだけわかったことがあった。
「先輩・・・格好よかった」
無意識に呟いていたくらいにわかってしまった。
そしていつの間にか目頭が熱くなっていた。
先輩は盆踊りをしてくれなかった。
格好悪い先輩を見て諦めるつもりだったのに。
先輩の活躍を見た瞬間にほっとしている自分がいた。
ぐしゃぐしゃと頭を掻きながら退場する先輩の姿が、やたらライトアップされているように見えた。
◇
私と響ちゃんは先輩が負けるまで見ることにした。
想像以上に強かったから、もしかしたら優勝するかも?
そんな期待さえ抱きながら。
第4試合にレオンさんとソフィアさんが出場していた。
折角の美男美女なのに躍っちゃうのかな。
私は勝手にイメージダウンしてしまうことを心配しながらも、知っている人だからついつい観てしまう。
そうしてレオンさんが構えたとき。
「あっ!」
彼の手に赤い炎を纏ったような大きな剣が握られているのが見えた。
「あれ! 具現化が見える!」
「ん~? みーちゃん、見えてんの?」
そしてソフィアさんも・・・薄っすらと、エストックと呼ばれる剣を持っているのがわかった。
「見える! すごい!」
「あ~、何となく見えっかも!」
響ちゃんも興奮気味だった。
うん、私もそう!
自分の目で具現化が見える!
人生で初めて、自分の目で魔力を見た。
興奮するなというほうが無理だった。
具現化を視認するには4%の法則というものがある。
自分の魔力適合割合とその場にある魔力濃度をAR値に換算したものを掛け合わせる。
例えば私のAR値は8なので8%、数値なら0.08。
これにその場の魔力濃度、例えばAR値50相当なら50を掛ける。
すると計算結果は4。
4%だ。
この計算結果で4%を超えると具現化は視認できるという。
その法則からして私が視認できるのはAR値50くらいから。
そんな人、世界中を探してもほぼいない。
だから絶対に見ることはないと諦めていた。
「すげーな。あんなおっきな武器を振り回してんだ~」
「ほんと! 動きも速い」
走り方、跳び方、そして剣の扱い。
レオンさんもソフィアさんも、素人目ながら、どれをとっても一流のそれにしか見えない動きだ。
相手が持っている武器は見えないけど、ふたりに翻弄されていることはわかる。
「うわー! あの火花が受け止めたってことだよね!」
「ほえ~、お姉さん、何回突いてんの~」
視えてしまうとその華麗さが如実に感じられた。
まるで剣舞を奉納しているかのようだった。
そうして見惚れているといつの間にか試合が終わっていた。
――勝者、レオン&ソフィア!
アナウンスとともに、会場が割れんばかりの拍手で満たされた。
これまでの試合とは比較にならないくらいに。
・・・確かに華麗だったけど。
先輩たちとの差異はなに? この拍手の、空気の差は?
それだけ先輩たちが期待されてない・・・?
学園の人たちと何か確執でもあるの?
疑問がぐるぐると頭を駆け回った。
「映画観てるみたいだったね~」
「う、うん。素敵だった」
響ちゃんは良いものを見たといわんばかりに満足げな表情。
そう。劇や映画を見ているようだった。
それほどにレオンさんもソフィアさんも華麗だったから。
◇
私は先輩と凛花さんの立ち位置が理解できていなかった。
レオンさんとソフィアさんの具合を見て、その疑問が強くなった。
少なくとも学園の人たちからは良い感情を持たれていない。
どうしてだろう。
それに先輩はこの学園でハーレムを築いて青春を謳歌しているものとばかり思っていた。
橘先輩を1番にして、それからあの典雅耽美の6人とも。
桜坂の先輩たちでさえ、先輩のことを友達以上に慕っていた。
そこだけ切り取ればハーレムだ。
でも実際は学園の中で疎まれている。
そこには嫉妬だけじゃない何かがある。
「――ちゃん、みーちゃん」
「あ、ごめん、なに?」
「どーしたよ? 上の空だぜ~?」
「う、うん、ちょっと家のことが心配になっちゃって」
「あ~、1日空けてんもんね。あたしが一緒に謝っから心配すんなー」
慌てて誤魔化してしまう。
響ちゃんがそんな私を励まして頭を撫でてくれる。
先輩みたいにぐしゃぐしゃしないで、すっすっと優しめに。
人に触ってもらうと気持ちいい・・・うん、少し落ち着いた。
「あはは、ありがと。・・・ごめん、ちょっとトイレ行ってくるね」
「あー、広いから迷子になんなよ~。荷物見てるぜ~」
「うん」
私は席を離れ、会場の端にあるお手洗いに行く。
端っこの席に座っていたので思ったよりすぐ近くだった。
そこは会場の端なこともあり人はまばらだった。
個室に入って一息ついていると、すぐに数人が入ってきた。
別に普通にしていれば良いのに、がやがやと話している中に出ていけなくて。
私はそのまま個室に篭ってしまった。
「生徒会も強引だよな。いきなり狂犬と黒モブのふたりだぜ?」
「特別参加というならあのレオンとソフィアの組み合わせのほうが納得いくわ、スサノオの優勝者、準優勝者なんだし」
「ああ、それな。今年から挑戦権だって設定されたらしいじゃん。そっちも急だったよな」
「ん~、レオンとソフィアは見てて麗しいから許す!」
「はは、あいつら目の保養だよな。でも狂犬と黒モブは納得いかねぇ。実績もねぇのに」
「1年の黒モブなんて歓迎会で暴れただけだよ? AR値が80超えってだけで会長に見初められてさ。碌な具現化も使えないって噂なのに。ああ、どうせならわたしを見初めてもらいたかったわ!」
「あんたみたいに物騒な鎌を振り回してりゃ、会長でさえ寄って来ねぇよ」
「なによ! あなたなんて狂犬に噛み殺されちゃえば良いのよ!」
「あはは。でも狂犬まで動かしてトーナメントで何をするんだかね」
「さぁ、荒らしたいだけなんじゃない? あるいは、狂犬と黒モブを潰す良い機会だと思ってるとか」
「ああ、それあるかもね! 狂犬なんて誰も相手にしたがらないって言うし!」
「黒モブも生意気にハーレム築いてるって言うじゃん。ちょうどいい機会なんじゃない?」
「きゃはは、それじゃひとつ、どこで負けるかを賭けるか」
「えー、そんなの次の試合じゃない? 相手がキャメロットだよ」
「予選でぶっちぎりだったキャメロットのふたりか。じゃ、あたしはそこに賭けよ」
「もう、それじゃ賭けに――・・・! ――・・・!!」
・・・。
・・・。
もう、誰もいないよね?
私は恐る恐る個室から出た。
・・・。
・・・うん、大丈夫。
黒モブ、か。
凛花さんなんて狂犬だ。
酷い言い方。
先輩も凛花さんも嫌われすぎだよ。
いったい、何しちゃったの?
それにどうして強引にこのトーナメントに参加しちゃったんだろう。
こんなに疎まれながら参加する理由ってなに?
私はぼんやりと歩き出す。
先輩が疎まれている。
その事実だけで心がちくりと痛んだ。
「・・・先輩」
不安に想いながら先輩のさっきの横顔を思い出す。
それだけで私の鼓動はやっぱり跳ねた。
・・・誰が何と言おうと。
先輩は私の先輩だ。
だから私は最後まで応援して見届けようと思った。
そのとき、会場がわっと沸いて決着がついた。
「え!? もう次が始まっちゃう!」
何とか気持ちの整理をつけたところで。
私は急いで響ちゃんのところへ戻って行った。
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