151 / 175
終章 攻略! 虹色の魔王
144
しおりを挟む
<まえがき>
ラリクエをご覧の皆さまへ
ごめんなさい、諸事情により公開が1日遅くなりました。
今後も不定期で遅くなることがあるかと思いますが、その節はご容赦ください。
====================================
■■レオン=アインホルン's View■■
迫り来る魔物を切り裂き、弾き飛ばし、叩き潰す。
王者の剣を振るうたび魔物が魔力の残滓となって四散する。
この程度の魔物がいくら集まろうが物の数ではない。
俺の身を守るだけであれば体力の尽きぬ限り続けることができる。
「行ったか」
「はい~、無事に送り出せましたね~」
遠方に姿を消しつつある戦艦えちご。
俺は武と美晴を無事に送り出せたことに安堵した。
ずっと共闘していたデイジーが体力の限界を迎えていた。
彼女は息を整えるため桟橋で休んでいる。
そこに敵が近寄らないよう俺は立ち回っていた。
海の上に地上の魔物が来ることはない。
ここは敵の襲来を一方に限定できる絶好の防衛拠点だった。
「武、美晴。後は頼んだぞ」
俺は満足していた。
美晴の依頼を全うし、彼女のような弱い者を守ることができた。
そしてこれから人類が魔王と対峙するための切り札である武を逃がすことができた。
新人類の戦士としてこれ以上の役割はないだろう。
この後の武の活躍を見られないのが心残りだが先へ繋ぐリレーはできたはずだ。
「あらぁ、もうおしまいですか~?」
「いいや、まだ暫くは楽しませてもらう。余韻も大切だろう」
この満足感を今しばらく味わっていたい。
ならばこそ、先のない闘いだとしても簡単に終わるつもりはなかった。
飛来するガーゴイルやグリフォンといった魔物を叩き斬る。
王者の剣は焔を纏い存分に俺の手足として舞った。
「どうだ、動けそうか?」
「ふぅ、ありがとうございます~。そろそろ大丈夫です~」
まったく度し難い。
こんな役割を引き受けるなど俺だけでよいと思っていたというのに。
アレクサンドラも凛花も、関係者ではないはずのデイジーさえも。
ひと粒の希望を救い上げることへの犠牲になることに迷いさえないとは。
剣を振るう。
近寄って来た数匹の魔物を屠る。
デイジーも黄金色の十字架を構えて俺の横に立った。
死角をカバーしてもらうとそれだけ闘いやすくなる。
「またしばらく頼むぞ」
「うふふ、守っていただいてそのうえ共闘まで。ほんとうに素敵なお方です~」
そうして俺たちは終わりのない闘いに身を投じる。
アレクサンドラも凛花も奥の森で敵を堰き止めているままだ。
彼女らが居なくなればあの大群がこちらへ押し寄せる。
えちごがあれだけ離れたのだから彼女らもこちらに避難しても良い。
だがそうしないというのは用心に過ぎる。
もしかしたら抜け出せぬような事態なのかもしれない。
だがこちらから出向くというのは無謀にも過ぎる。
行けば死ぬだけだろう。
いや、それも今更か。
遅かれ早かれ似たような状態になるのだから。
彼女らもその覚悟をしてあそこで闘っているはずだ。無事を祈るしかない。
俺がそう割り切ろうとしたところにその音は響いた。
ウウウウウ、というサイレン音だ。
知らぬ魔物の唸り声かと警戒してしまったほどに反響して耳に届いた。
その前近代的な人工音は遥か沖合に浮かぶえちごから発せられたものだった。
「どうしたのでしょう~」
「・・・まさか主砲を撃つのか!」
戦艦えちごは向きを変えこちらに腹を向けていた。
その巨大な砲塔をこちらへ向けて。
サイレンは撃つという合図なのか。
「デイジー、炎が見えたら直ぐに伏せるんだ」
「はい~、防御の姿勢ですね~」
たとえ直接の狙いが俺たちでないとしてもアレは危険だ。
そのエネルギー量から相当な衝撃が走る。
破片でも当たれば即死だ。
「レオン様!」
「! 伏せろ!!」
俺たちは反射的に魔物を無視し慌てて地に伏せる。
光ったと思うとほぼ同時に頭上を砲弾がびゅうと通過した。
1秒もしないうちに陸の奥が大きく爆発する。
その後にえちごからどうんという音が追いついた。
爆発音の最初は聞き取れないほどの振動だった。
衝撃に備えなかった俺たちの周囲にいた魔物は軒並み吹き飛んでいく。
魔物といえど存在する空間ごと動いてしまえば逆らえず飛ばされてしまうのだ。
「凛花! アレクサンドラ!」
砲撃が巻き上げた砂塵の中から飛び出して来た陰。
あの爆発の中でも無事だったようだ。
おそらく魔法盾を使ったのだろう。
あの混戦から脱出できたのだ、砲撃は良い援護と言えた。
「こちらだ!」
「そこは休めるのか!?」
凛花が満身創痍のアレクサンドラを抱えて来た。
桟橋に寝かされると彼女は呻き声をあげる。
背や肩に斬創があり脚は何かが貫通したのか拳大の穴が開いていた。
気丈なはずのアレクサンドラが声を出すなど、よほどの状態だ。
流血も酷く直ぐに手当てをせねば命に障るのが明白だった。
「デイジー! アレクを治せそうか!?」
「これは~随分と危ない状態です~」
「頼む、頼む! 死なせないでやってくれ!」
凛花が頭を下げるとデイジーは困った顔をした。
傷が酷く見込みが薄いのか躊躇しているのかもしれない。
だが今の状況で選択肢があるとは思えない。
「わかりました、すぐに取り掛かります・・・ですが相当なお時間をいただきます~」
「頼んだぞ!? 周りはアタイに任せろ!!」
「では・・・満ちたる生の躍動をここに――身体再生」
デイジーがアレクサンドラの治療に取り掛かる。
吹き飛ばされた魔物も戻って来た。
俺はふたたび彼女を守るよう闘い始めた。
「レオン、アタイも闘うぞ」
「頼りにしている」
凛花が加わり防衛はかなり楽になった。
彼女が正面を受け持ったので長物を得物とする俺が上空を意識すれば良くなった。
これならば当面は持ち堪えられる。
しばらくは生き永らえそうだ。
「レオン、避けろ! 吐息だ!!」
「なに!?」
凛花が飛んで避けた正面から炎の塊が迫る。
咄嗟に後ろに飛び下がり直撃を避けた。
俺の代わりに焼かれる桟橋。
鋼と陶片の混合物からなるそれはこの程度では破壊されない。
魔力が路面にこびりつき、ゆらゆらと炎が揺らめく。
地竜が放った強力な吐息はすぐに四散せずに留まっていた。
「アタイが向こうで抑えてたやつらが来てるぜ」
「なるほど。先程までは随分と世話になっていたようだな」
「このほうが手応えがあって良いだろう」
「ああ。武の修業と比べればまだ生温いくらいだ!」
俺は遠隔攻撃のできる魔物を優先的に叩く。
空から襲い来るのは小型翼竜であるワイバーンが吐息を使う。
見かければ積極的に斬り落とす。
凛花は突出して地竜やドラゴンといった竜種を吹き飛ばす。
それらは倒さずとも接近させなければ防衛には十分だった。
遠距離魔法を使うマンティコアやデュラハンといった魔物も凛花が叩き潰している。
ほかの有象無象は俺が剣を振るえば問題ない。
こうして戦法を組み替えることで何とか均衡を取り戻した。
デイジーの治療は順調のようだ。
白い光に包まれたアレクサンドラが苦痛で顔を歪めているがそれは回復の証。
流血は収まり皮膚に見える傷も消えつつある。
まだしばらくはかかりそうだった。
「レオン。お前はどうして大した奴だな」
「急にどうした」
「武と親しい6人の中でアタイが認めているって話だ」
キラーボアやダークベアを蹴り飛ばし、背中を向けたまま凛花が続けた。
「君には信念がある。他人に欠けるものを自身の持てる力で補うことを良しとするそれだ」
「俺の力は持たざる者の盾であり牙だ。そう誓ったからな」
「そう、それだ。誰もが見返りを求めるところを君はその信念だけで立ち向かう。尋常じゃないことだ」
「そんなものか?」
「ああ、普通なら釣り合いが取れないからな。ここに美晴を連れて来たのもそうだ」
言われて考えてみる。
確かに俺は請われるがまま美晴の要請に応えた。
武を追うための口実のつもりだったが実際には彼女を助けることを第一としていた。
そして今、俺はそのことに満足している。
だから緩慢な死を目の前にしてもこれがその結果だと素直に受け止められていた。
「その信念は素晴らしい。滅私奉公と評価され誰もが眩しくて目を細めるくらいに」
「ああ」
「だけどな、それは君が生きる理由に繋がらない」
「なに?」
10匹程度の飛行する魔物が徒党を組んで迫る。
ワイバーンが混じっているのが厄介だ。
俺は先制して飛び上がり、手前の魔物を難なく戦闘不能にする。
一瞬、空中に静止したそいつを足場にするよう蹴り下げて俺は高く飛び上がった。
そこから王者の剣を大きく振り抜きワイバーンを両断する。
残った魔物もまとめて斬り裂きながら桟橋へと着地した。
「君はまだレゾナンスをしたことがないだろう」
「・・・ああ」
「君はもっと求めて良いんだ。相手はさくらか武か。彼らと奏でてみればわかるぞ」
「ふっ、この期に及んで詮無いことを。今更、武やさくらに会えるとでも?」
「っははははは!」
彼女のその声に闘いながら呑気なものだと少し苛ついた。
「何が可笑しい」
「その未練があれば十分な理由になる。生きるためのね」
「この状況から生き延びることができるとでもいうのか?」
「おいおい、まさかアレクが玉砕を選ぶと思ってるのか? そんなわけないだろう」
「馬鹿な、戦艦えちごは去ったのだ! 俺たちが耐えられる1日程度で迎えが来るわけがない!」
そう、俺たちは置き去りだ。
アレクサンドラから「取り残される覚悟はあるか」と。
捨て石となる覚悟を問われ是と答えたのだ。
あらかじめ予測された結果であり受容した事実だ。
この状況で助かると甘い希望を抱くなど荒唐無稽だ。
助けが来るとしても早くて数日後。
そこまで耐えたとしてもこの地鳴りと噴火だ。
その前にアトランティス大陸が没するだろう。
「アタイはアレクを信じてるんだよ。アレクが言う道筋がこれなら助かる」
「とても信じられる状況ではないぞ」
「知らなければそうだろうな。なら賭けよう。このまま助からないならアタイから玉砕しよう。きつくなったら言え」
「・・・下らない賭けをするような状況ではないだろう」
「ああ、賭けにならないからね。助かったなら・・・そうだな、君はさくらに胸の内を語れ」
「俺が、さくらに?」
「そうだ。君が未練だと思ったことをその口から語るんだ!」
凛花が目の前の地竜を蹴り飛ばす。
あの細い身体でよくやるものだ。
「聞けレオン。求めることは恥でも悪いことでもない。人は互いに求め合って生きるんだ」
「その求めた結果で相手を殺めたとしてもか?」
「ああそうだ。想いの交流は従順な流れだけではない、時に渦巻き逆流さえする」
「死んでしまえば流れもしない。真綿のように締め上げる後悔だけが残るというのにか!」
「ああそうだ! 抑え込み機を逸した結果、終わることのない後悔に苛まれるよりもよほどにね!」
凛花の言葉にいちいち苛つく。
気を取られたせいか魔物の攻撃が俺の頬を掠った。
ひと筋の切り傷がつう、と一文字を描いた。
「だが俺は・・・この場に死地を見出している!」
そう、ここが、この大陸が俺の墓標だ。
あの日、マフィアに殺された何人もの俺の友。
彼らには俺が原因だと恨まれこそすれ感謝などされよう筈もない。
知りもせず中途半端に力をひけらかした俺の失態なのだ。
その贖罪は俺の死を以って償うしかない。
俺ひとりがのうのうと幸福に浸って生きる資格などない。
いつか来る最期のとき。
もうすぐ彼らの傍へ行けるというのに。
「諦めるんじゃない!」
凛花の蹴りが俺に向けて飛んで来る。
手が止まっていた俺はそれを避けもせず見届けた。
先ほどの傷をなぞるよう、すれすれを脚が通り過ぎた。
鈍い音がした。
彼女は俺の背後にいた魔物を蹴り飛ばしたのだ。
「君はその怨嗟の声を聞いたのか!? そのときに君にできることをしようとしたのではないのか!」
「・・・・・・」
凛花の口調が強くなる。
俺は答えられなかった。
確かに俺はできることを探した。
だが力なく何もできなかった。
そんな言い訳をしたところで失われた命は戻らない。
でも俺は彼らに直接に恨みを聞いただろうか。
そんなわけはない、そのときには事切れていたのだから。
聞きようがない。
「そうだ、誰にもわからない! 君自身が君を責めているんだ!」
「死んでしまった彼らの・・・心情を慮って当然だろう」
「その自己満足は終わりにしろと言っている!!」
ばしん、と俺のすぐ隣に空中から着地した凛花。
そこまで迫っていたキラーエイプを踏み潰していた。
「自己満足・・・だと?」
「そうだ! 今、君の死を喜ぶのは君だけだ! 君を求め君の死を悲しむ者はもっといる!!」
「・・・しかし、もう無理だろう。じきに終わる」
「いいや、レオン=アインホルン。楊 凛花の言うとおりだ、諦めるな」
「ああ、まだ動いてはいけません~」
「! アレク!」
見ればアレクサンドラが身体を起こしていた。
傷は治りきっていないが何とか回復しているようだ。
「ぅくっ・・・私は、玉砕するとは言っていないぞ。『取り残される』と言っただけだ」
「なに? この期に及んでも助かる術があるというのか」
「はぁ、はぁ・・・そうだ。見ろ、あれを」
アレクサンドラが沖合を指す。
ただの水平線が広がっている。
と、どこかからか、ボートらしきものが水飛沫をあげてこちらに向かって来ていた。
「はははは! こんな危険な場所へ来るなんて酔狂な奴がいたもんだな」
「まさか・・・あれは・・・」
俺は目を疑った。
どう考えても戻って来るなど自殺行為だ。
ただでさえ魔物に囲まれて油断すればすぐに殺される状況だ。
そんな場所なのに・・・あいつは・・・あいつという奴は・・・!!
「レオーン!! 凛花先輩!! 会長!! デイジーさーん!!」
「逃がしたはずなのに戻って来るとはな、京極 武」
「武・・・!!」
俺たちが決死の思いでえちごを発進させたというのに。
それを無駄にしてくれるとは。
相変わらずなその無謀な行動を見て。
死を確信していたはずの俺は、自然と口角を上げていた。
ラリクエをご覧の皆さまへ
ごめんなさい、諸事情により公開が1日遅くなりました。
今後も不定期で遅くなることがあるかと思いますが、その節はご容赦ください。
====================================
■■レオン=アインホルン's View■■
迫り来る魔物を切り裂き、弾き飛ばし、叩き潰す。
王者の剣を振るうたび魔物が魔力の残滓となって四散する。
この程度の魔物がいくら集まろうが物の数ではない。
俺の身を守るだけであれば体力の尽きぬ限り続けることができる。
「行ったか」
「はい~、無事に送り出せましたね~」
遠方に姿を消しつつある戦艦えちご。
俺は武と美晴を無事に送り出せたことに安堵した。
ずっと共闘していたデイジーが体力の限界を迎えていた。
彼女は息を整えるため桟橋で休んでいる。
そこに敵が近寄らないよう俺は立ち回っていた。
海の上に地上の魔物が来ることはない。
ここは敵の襲来を一方に限定できる絶好の防衛拠点だった。
「武、美晴。後は頼んだぞ」
俺は満足していた。
美晴の依頼を全うし、彼女のような弱い者を守ることができた。
そしてこれから人類が魔王と対峙するための切り札である武を逃がすことができた。
新人類の戦士としてこれ以上の役割はないだろう。
この後の武の活躍を見られないのが心残りだが先へ繋ぐリレーはできたはずだ。
「あらぁ、もうおしまいですか~?」
「いいや、まだ暫くは楽しませてもらう。余韻も大切だろう」
この満足感を今しばらく味わっていたい。
ならばこそ、先のない闘いだとしても簡単に終わるつもりはなかった。
飛来するガーゴイルやグリフォンといった魔物を叩き斬る。
王者の剣は焔を纏い存分に俺の手足として舞った。
「どうだ、動けそうか?」
「ふぅ、ありがとうございます~。そろそろ大丈夫です~」
まったく度し難い。
こんな役割を引き受けるなど俺だけでよいと思っていたというのに。
アレクサンドラも凛花も、関係者ではないはずのデイジーさえも。
ひと粒の希望を救い上げることへの犠牲になることに迷いさえないとは。
剣を振るう。
近寄って来た数匹の魔物を屠る。
デイジーも黄金色の十字架を構えて俺の横に立った。
死角をカバーしてもらうとそれだけ闘いやすくなる。
「またしばらく頼むぞ」
「うふふ、守っていただいてそのうえ共闘まで。ほんとうに素敵なお方です~」
そうして俺たちは終わりのない闘いに身を投じる。
アレクサンドラも凛花も奥の森で敵を堰き止めているままだ。
彼女らが居なくなればあの大群がこちらへ押し寄せる。
えちごがあれだけ離れたのだから彼女らもこちらに避難しても良い。
だがそうしないというのは用心に過ぎる。
もしかしたら抜け出せぬような事態なのかもしれない。
だがこちらから出向くというのは無謀にも過ぎる。
行けば死ぬだけだろう。
いや、それも今更か。
遅かれ早かれ似たような状態になるのだから。
彼女らもその覚悟をしてあそこで闘っているはずだ。無事を祈るしかない。
俺がそう割り切ろうとしたところにその音は響いた。
ウウウウウ、というサイレン音だ。
知らぬ魔物の唸り声かと警戒してしまったほどに反響して耳に届いた。
その前近代的な人工音は遥か沖合に浮かぶえちごから発せられたものだった。
「どうしたのでしょう~」
「・・・まさか主砲を撃つのか!」
戦艦えちごは向きを変えこちらに腹を向けていた。
その巨大な砲塔をこちらへ向けて。
サイレンは撃つという合図なのか。
「デイジー、炎が見えたら直ぐに伏せるんだ」
「はい~、防御の姿勢ですね~」
たとえ直接の狙いが俺たちでないとしてもアレは危険だ。
そのエネルギー量から相当な衝撃が走る。
破片でも当たれば即死だ。
「レオン様!」
「! 伏せろ!!」
俺たちは反射的に魔物を無視し慌てて地に伏せる。
光ったと思うとほぼ同時に頭上を砲弾がびゅうと通過した。
1秒もしないうちに陸の奥が大きく爆発する。
その後にえちごからどうんという音が追いついた。
爆発音の最初は聞き取れないほどの振動だった。
衝撃に備えなかった俺たちの周囲にいた魔物は軒並み吹き飛んでいく。
魔物といえど存在する空間ごと動いてしまえば逆らえず飛ばされてしまうのだ。
「凛花! アレクサンドラ!」
砲撃が巻き上げた砂塵の中から飛び出して来た陰。
あの爆発の中でも無事だったようだ。
おそらく魔法盾を使ったのだろう。
あの混戦から脱出できたのだ、砲撃は良い援護と言えた。
「こちらだ!」
「そこは休めるのか!?」
凛花が満身創痍のアレクサンドラを抱えて来た。
桟橋に寝かされると彼女は呻き声をあげる。
背や肩に斬創があり脚は何かが貫通したのか拳大の穴が開いていた。
気丈なはずのアレクサンドラが声を出すなど、よほどの状態だ。
流血も酷く直ぐに手当てをせねば命に障るのが明白だった。
「デイジー! アレクを治せそうか!?」
「これは~随分と危ない状態です~」
「頼む、頼む! 死なせないでやってくれ!」
凛花が頭を下げるとデイジーは困った顔をした。
傷が酷く見込みが薄いのか躊躇しているのかもしれない。
だが今の状況で選択肢があるとは思えない。
「わかりました、すぐに取り掛かります・・・ですが相当なお時間をいただきます~」
「頼んだぞ!? 周りはアタイに任せろ!!」
「では・・・満ちたる生の躍動をここに――身体再生」
デイジーがアレクサンドラの治療に取り掛かる。
吹き飛ばされた魔物も戻って来た。
俺はふたたび彼女を守るよう闘い始めた。
「レオン、アタイも闘うぞ」
「頼りにしている」
凛花が加わり防衛はかなり楽になった。
彼女が正面を受け持ったので長物を得物とする俺が上空を意識すれば良くなった。
これならば当面は持ち堪えられる。
しばらくは生き永らえそうだ。
「レオン、避けろ! 吐息だ!!」
「なに!?」
凛花が飛んで避けた正面から炎の塊が迫る。
咄嗟に後ろに飛び下がり直撃を避けた。
俺の代わりに焼かれる桟橋。
鋼と陶片の混合物からなるそれはこの程度では破壊されない。
魔力が路面にこびりつき、ゆらゆらと炎が揺らめく。
地竜が放った強力な吐息はすぐに四散せずに留まっていた。
「アタイが向こうで抑えてたやつらが来てるぜ」
「なるほど。先程までは随分と世話になっていたようだな」
「このほうが手応えがあって良いだろう」
「ああ。武の修業と比べればまだ生温いくらいだ!」
俺は遠隔攻撃のできる魔物を優先的に叩く。
空から襲い来るのは小型翼竜であるワイバーンが吐息を使う。
見かければ積極的に斬り落とす。
凛花は突出して地竜やドラゴンといった竜種を吹き飛ばす。
それらは倒さずとも接近させなければ防衛には十分だった。
遠距離魔法を使うマンティコアやデュラハンといった魔物も凛花が叩き潰している。
ほかの有象無象は俺が剣を振るえば問題ない。
こうして戦法を組み替えることで何とか均衡を取り戻した。
デイジーの治療は順調のようだ。
白い光に包まれたアレクサンドラが苦痛で顔を歪めているがそれは回復の証。
流血は収まり皮膚に見える傷も消えつつある。
まだしばらくはかかりそうだった。
「レオン。お前はどうして大した奴だな」
「急にどうした」
「武と親しい6人の中でアタイが認めているって話だ」
キラーボアやダークベアを蹴り飛ばし、背中を向けたまま凛花が続けた。
「君には信念がある。他人に欠けるものを自身の持てる力で補うことを良しとするそれだ」
「俺の力は持たざる者の盾であり牙だ。そう誓ったからな」
「そう、それだ。誰もが見返りを求めるところを君はその信念だけで立ち向かう。尋常じゃないことだ」
「そんなものか?」
「ああ、普通なら釣り合いが取れないからな。ここに美晴を連れて来たのもそうだ」
言われて考えてみる。
確かに俺は請われるがまま美晴の要請に応えた。
武を追うための口実のつもりだったが実際には彼女を助けることを第一としていた。
そして今、俺はそのことに満足している。
だから緩慢な死を目の前にしてもこれがその結果だと素直に受け止められていた。
「その信念は素晴らしい。滅私奉公と評価され誰もが眩しくて目を細めるくらいに」
「ああ」
「だけどな、それは君が生きる理由に繋がらない」
「なに?」
10匹程度の飛行する魔物が徒党を組んで迫る。
ワイバーンが混じっているのが厄介だ。
俺は先制して飛び上がり、手前の魔物を難なく戦闘不能にする。
一瞬、空中に静止したそいつを足場にするよう蹴り下げて俺は高く飛び上がった。
そこから王者の剣を大きく振り抜きワイバーンを両断する。
残った魔物もまとめて斬り裂きながら桟橋へと着地した。
「君はまだレゾナンスをしたことがないだろう」
「・・・ああ」
「君はもっと求めて良いんだ。相手はさくらか武か。彼らと奏でてみればわかるぞ」
「ふっ、この期に及んで詮無いことを。今更、武やさくらに会えるとでも?」
「っははははは!」
彼女のその声に闘いながら呑気なものだと少し苛ついた。
「何が可笑しい」
「その未練があれば十分な理由になる。生きるためのね」
「この状況から生き延びることができるとでもいうのか?」
「おいおい、まさかアレクが玉砕を選ぶと思ってるのか? そんなわけないだろう」
「馬鹿な、戦艦えちごは去ったのだ! 俺たちが耐えられる1日程度で迎えが来るわけがない!」
そう、俺たちは置き去りだ。
アレクサンドラから「取り残される覚悟はあるか」と。
捨て石となる覚悟を問われ是と答えたのだ。
あらかじめ予測された結果であり受容した事実だ。
この状況で助かると甘い希望を抱くなど荒唐無稽だ。
助けが来るとしても早くて数日後。
そこまで耐えたとしてもこの地鳴りと噴火だ。
その前にアトランティス大陸が没するだろう。
「アタイはアレクを信じてるんだよ。アレクが言う道筋がこれなら助かる」
「とても信じられる状況ではないぞ」
「知らなければそうだろうな。なら賭けよう。このまま助からないならアタイから玉砕しよう。きつくなったら言え」
「・・・下らない賭けをするような状況ではないだろう」
「ああ、賭けにならないからね。助かったなら・・・そうだな、君はさくらに胸の内を語れ」
「俺が、さくらに?」
「そうだ。君が未練だと思ったことをその口から語るんだ!」
凛花が目の前の地竜を蹴り飛ばす。
あの細い身体でよくやるものだ。
「聞けレオン。求めることは恥でも悪いことでもない。人は互いに求め合って生きるんだ」
「その求めた結果で相手を殺めたとしてもか?」
「ああそうだ。想いの交流は従順な流れだけではない、時に渦巻き逆流さえする」
「死んでしまえば流れもしない。真綿のように締め上げる後悔だけが残るというのにか!」
「ああそうだ! 抑え込み機を逸した結果、終わることのない後悔に苛まれるよりもよほどにね!」
凛花の言葉にいちいち苛つく。
気を取られたせいか魔物の攻撃が俺の頬を掠った。
ひと筋の切り傷がつう、と一文字を描いた。
「だが俺は・・・この場に死地を見出している!」
そう、ここが、この大陸が俺の墓標だ。
あの日、マフィアに殺された何人もの俺の友。
彼らには俺が原因だと恨まれこそすれ感謝などされよう筈もない。
知りもせず中途半端に力をひけらかした俺の失態なのだ。
その贖罪は俺の死を以って償うしかない。
俺ひとりがのうのうと幸福に浸って生きる資格などない。
いつか来る最期のとき。
もうすぐ彼らの傍へ行けるというのに。
「諦めるんじゃない!」
凛花の蹴りが俺に向けて飛んで来る。
手が止まっていた俺はそれを避けもせず見届けた。
先ほどの傷をなぞるよう、すれすれを脚が通り過ぎた。
鈍い音がした。
彼女は俺の背後にいた魔物を蹴り飛ばしたのだ。
「君はその怨嗟の声を聞いたのか!? そのときに君にできることをしようとしたのではないのか!」
「・・・・・・」
凛花の口調が強くなる。
俺は答えられなかった。
確かに俺はできることを探した。
だが力なく何もできなかった。
そんな言い訳をしたところで失われた命は戻らない。
でも俺は彼らに直接に恨みを聞いただろうか。
そんなわけはない、そのときには事切れていたのだから。
聞きようがない。
「そうだ、誰にもわからない! 君自身が君を責めているんだ!」
「死んでしまった彼らの・・・心情を慮って当然だろう」
「その自己満足は終わりにしろと言っている!!」
ばしん、と俺のすぐ隣に空中から着地した凛花。
そこまで迫っていたキラーエイプを踏み潰していた。
「自己満足・・・だと?」
「そうだ! 今、君の死を喜ぶのは君だけだ! 君を求め君の死を悲しむ者はもっといる!!」
「・・・しかし、もう無理だろう。じきに終わる」
「いいや、レオン=アインホルン。楊 凛花の言うとおりだ、諦めるな」
「ああ、まだ動いてはいけません~」
「! アレク!」
見ればアレクサンドラが身体を起こしていた。
傷は治りきっていないが何とか回復しているようだ。
「ぅくっ・・・私は、玉砕するとは言っていないぞ。『取り残される』と言っただけだ」
「なに? この期に及んでも助かる術があるというのか」
「はぁ、はぁ・・・そうだ。見ろ、あれを」
アレクサンドラが沖合を指す。
ただの水平線が広がっている。
と、どこかからか、ボートらしきものが水飛沫をあげてこちらに向かって来ていた。
「はははは! こんな危険な場所へ来るなんて酔狂な奴がいたもんだな」
「まさか・・・あれは・・・」
俺は目を疑った。
どう考えても戻って来るなど自殺行為だ。
ただでさえ魔物に囲まれて油断すればすぐに殺される状況だ。
そんな場所なのに・・・あいつは・・・あいつという奴は・・・!!
「レオーン!! 凛花先輩!! 会長!! デイジーさーん!!」
「逃がしたはずなのに戻って来るとはな、京極 武」
「武・・・!!」
俺たちが決死の思いでえちごを発進させたというのに。
それを無駄にしてくれるとは。
相変わらずなその無謀な行動を見て。
死を確信していたはずの俺は、自然と口角を上げていた。
0
あなたにおすすめの小説
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔道具は歌う~パーティ追放後に最高ランクになった俺を幼馴染は信じない。後で気づいてももう遅い、今まで支えてくれた人達がいるから~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界転生者シナグルのスキルは傾聴。
音が良く聞こえるだけの取り柄のないものだった、
幼馴染と加入したパーティを追放され、魔道具に出会うまでは。
魔道具の秘密を解き明かしたシナグルは、魔道具職人と冒険者でSSSランクに登り詰めるのだった。
そして再び出会う幼馴染。
彼女は俺がSSSランクだとは信じなかった。
もういい。
密かにやってた支援も打ち切る。
俺以外にも魔道具職人はいるさ。
落ちぶれて行く追放したパーティ。
俺は客とほのぼのとした良い関係を築きながら、成長していくのだった。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
転生したら遊び人だったが遊ばず修行をしていたら何故か最強の遊び人になっていた
ぐうのすけ
ファンタジー
カクヨムで先行投稿中。
遊戯遊太(25)は会社帰りにふらっとゲームセンターに入った。昔遊んだユーフォーキャッチャーを見つめながらつぶやく。
「遊んで暮らしたい」その瞬間に頭に声が響き時間が止まる。
「異世界転生に興味はありますか?」
こうして遊太は異世界転生を選択する。
異世界に転生すると最弱と言われるジョブ、遊び人に転生していた。
「最弱なんだから努力は必要だよな!」
こうして雄太は修行を開始するのだが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる