仮面の王子と優雅な従者

emanon

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第2章

従者と秘密

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「今日の業務を終えたら、王の執務室へ来てください」
 夕刻。離宮へ書類を受け取りに来た宰相が帰り際に、ライノアに耳打ちした。

 夜も更けた頃。訪れた王の執務室は、人払いがされていた。居るのは部屋の主であるベラディオと宰相、ライノアの三人だけだ。
 入室してすぐ手渡された封書には、隣国ディオハルト帝国の紋章が施された黒い封蝋。ライノアは、この紋章を嫌という程知っていた。
「今朝方届いた。──お前の兄からだ」
 ベラディオの静かな声が、ライノアの鼓動をより速くする。
 公式の書状ではないが、封蝋は細工が施されていて無理矢理中を見ようとすれば、中の用紙がインク塗れになって読めなくなる。ディオハルト帝国が密書でよく使う手法だ。
 封筒の宛名は、十年前に従者の名前と引替えに川の底へと沈んだ、哀れな王子の名前。
 開け方はよく知っている。ライノアは手順を踏んで開封した。
 少し震える手で用紙を広げれば、書面は至って簡素な物だ。そもそも、封蝋の色が黒い時点で内容は見なくてもわかっていた。──問題は誰が、という事だけだ。
 喪を表す黒い封蝋、書面には黒い縁取り。綴られた文字が表す人物の名前に、ライノアは深く息を吐いた。
「······女帝が、身罷られたそうです」
 緊張で口が乾く。声は少し掠れて、みっともない、とライノアは思う。
 他人行儀な言い回しになってしまったが、元より身内と思った事はない。
 先日、兄であるエルドレッドが非公式にライデンの城を訪問したのは、アルフォルトと宰相から聞いていた。
 手段はどうであれ、ライノアが帝国の人間と鉢合わせないようにと、書庫に閉じ込められたのは記憶に新しい。できれば兄に一目会いたかったと宰相を恨んだが、一国の王子が他所の城で単独行動を出来る訳もない。兄の側近が女帝と繋がっている可能性は捨てきれない為、会うことは叶わなかった。
 その際に女帝──ライノアの母がもう長くはない事は、報告を受けていた。
 書面から目を上げると、ベラディオは複雑そうな顔でライノアを見つめた。隣に控えている宰相も同じ様な顔だった。
「そうか。病に伏しているとは聞いていたが······命の危険が無くなったのであれば、国へ戻るか?」
 ベラディオの問いかけに、ライノアは手にしていた封書を暖炉に放り投げた。
 端から溶けるように燃えて、封書は跡形もなく消えた。まるではじめから存在しなかったように。
 炎を見つめたまま、ライノアは首を振った。
「今私が戻っても混乱するだけかと。おそらく内政が落ち着けば、帝国からの迎えが来るでしょう。──もしお許し頂けるのであれば、まだしばらくはアルフォルトの従者として、時期がくるまではこの国に留まりたいと考えております」
 ライノアの答えにベラディオは微笑んだ。
「それは構わないよ、好きなだけいなさい。アルフォルトもだが、私もお前がいた方が安心する。ただ、お前は本来傅かれる側の人間だ。こんな小国で人の下に付く立場からは程遠い──良いのか?」
 ベラディオの問に、ライノアは静かに頷いた。
「今まで私のような戦争の火種になりかねない人間を、危険を顧みず匿って頂いて、感謝の念に堪えません。そもそも一度捨てた身分です。今更傅かれるかれるのも──なにより、まだ女帝は崩御して間もない。もし私が生きていると知れば、あの世から蘇るかもしれませんよ」
 自嘲気味に、ライノアは口の端を吊り上げた。それはあまりにも仄暗く、笑顔とは程遠い顔だった。
     


「大丈夫ですか?」
 宰相が、伺うように問いかける。
 王の執務室を後にし、ライノアとオズワルドは長い回廊を足早に歩く。
 いたる所に配置された衛兵には聞こえない声で、ライノアも答えた。
「······そんなにひどい顔をしてますか?」
 質問に質問で返したライノアに、オズワルドは苦笑いする。
「少なくも、健康的には見えませんねぇ」
「命を狙われていたとはいえ、実母が死にましたので。少なからず動揺はしています」
 もう十年は会っていないし、そもそも自分は母の中ではした事になっている。
「気持ちはわからなくもないですが、アルフォルト様の前ではいつも通りでいて下さいね。あのお方は感情の機微に聡いですから」
 そんな事、言われなくてもわかっている。 
 誰よりも近くにいるのは自分なのだから。
 勿論、口にはしない。
 あえてオズワルドが言う位なのだから、自分は相当ひどい顔をしているのだろう。正直、自分がここまで動揺するとは思っていなかった。
「······肝に、命じます」
 隣国、ディオハルト帝国の第二王子。
 それがライノアの本当の身分だ。
 アルフォルトは、自分の正体を知らない。面倒事に巻き込まない為に、敢えて秘密にしている。十年隠し続けた、ライノアの秘密。
 アルフォルトの従者として生きるなら、王子の身分などいらない。
 昨日までは、自分はただの「ライノア」で良かった。
 自分の正体を知っているのは、王と宰相、アランと帝国にいる実兄、それから今は亡きアリアだけだ。
(いや、例外もいたな)
 いつかの孤児院で、ライノアに忠告してきた、得体の知れない赤い髪の女。
 彼女が何者なのかは、未だにわからない。
(それより、兄上は大丈夫だろうか)
 ライノアの兄は、ディオハルト帝国で唯一の味方だった。母である女帝が亡くなる今まで、生き残ったライノアを亡命という形でこのライデン王国に託し、存在を隠し通してくれた。
 エルドレッドは、十代の頃にライデン王国のアカデミーに留学生として席を置いていた事がある。
 その際、ライデン城が滞在先だった事もあり、ベラディオとは旧知の仲だった。
 まさか王子付きの従者が死んだはずの帝国の王子だとは思わないだろう。隠れ蓑としては最適だった。
 もし母に生きていると知られれば、アルフォルトは勿論、このライデン王国も危険に晒された可能性だってある。それでも、ライノアをずっと匿ってくれていた王家には感謝してもしきれない。
 深く息を吸って、ライノアはザワつく心をどうにか沈めようと努めた。   
   

 宰相と別れ、ライノアは足早に離宮へ向かう。アルフォルトに直接報告せずに離宮を出てしまったので、おそらく拗ねているか──あるいは、寝てしまっただろうか。
(早くアルフォルトの顔が見たい)
 感情の整理が着いてから戻れば良いのに、ライノアは歩くペースを落とさずにいる。
 頭の中がぐちゃぐちゃで、冷静にならなくてはいけないのに、思考もまとまらない。
 離宮までの道のりはこんなに遠かっただろうか。
 自分の足は、こんなに遅かっただろうか。
 アルフォルトは今、何をしているのだろうか。
 呼吸が浅くなる。
 心臓がうるさい。
 離宮の護衛がライノアに気づき、軽く会釈する。
 護衛の様子から、今夜は異常がないとわかり、少しだけ安堵した。
 ようやく目的のドアの前に着き、ライノアはアルフォルトの部屋のドアをノックもせずに開けた。

「あ、ライノアおかえり」
 寝間着にガウンを羽織り、ソファで本を読んでいたアルフォルトが、ライノアを見つめると微笑んだ。
「遅かったね。レンとメリアンヌは下がらせた······ぅわっ?」
 ソファに足早に近づいて、ライノアはアルフォルトを抱きしめた。
 アルフォルトの手から、読みかけの本が落ちる。
「ライノア?」 
 腕の中から困った声が聞こえるが、答えずにいると、伸ばされた手が優しくライノアの背を撫でた。
「また宰相にお小言でも言われた?」
 トントン、とあやすような手に、ライノアの鼓動が少し落ち着いてくる。ずっと無言でいたら、アルフォルトはライノアを一度押しのけた。もしかして痛かっただろうかと、少し手をゆるめると、アルフォルトはライノアを両腕の中に抱きしめた。
 小さな身体で頭をすっぽりと包み込む薄い胸が、穏やかな呼吸に合わせて上下する。
 アルフォルトからはいつも、花のような甘やかな香りがする。
「······アルフォルト」
「んー?」
 優しく頭を撫でてくる指先の感触が、ぐちゃぐちゃだったライノアの心を一気に宥めてくれる。髪を梳く指は少しひんやりしていた。
「まだ寝ていなかったのですね」
 アルフォルトの心音を聴きながら、ライノアは腕の中からアルフォルトを見上げると、紫の瞳を細めて、自分を見つめ返してきた。その眼差しに既視感を覚え、心臓を鷲掴みされたように苦しくなる。
「ライノアに『おやすみ』って言ってないからね。帰ってくるのを待ってた」
 少しゆっくりと話すアルフォルトは眠いのだろう。欠伸を噛み殺して微笑む。
 そのいじらしさに、ライノアの強ばった感情がほぐれていくのがわかった。
「遅くなってすみません。寝室までお連れしますね」
 ライノアは立ち上がると、アルフォルトを抱き上げる。羽織っていたガウンを落とさないように抑えながら、アルフォルトはライノアに身を委ねた。それから、クスクス笑いはじめる。
「どうしました?」
「ライノアって、何かと僕を抱き上げるよね」
 小さな子供じゃないから、ちゃんと歩けるよ?と茶化してアルフォルトは笑った。
「······ルトが、逃げないように」
 思わず口から出た言葉は、しっかりとアルフォルトに聞こえていたようで、じっと見つめてくる。全てを見透かすような瞳に、ライノアはドキリとした。
 失言を取り繕うように口を開こうとすれば、アルフォルトの言葉の方が早かった。
「逃げないよ」
 静かな声は決して大きくない。それでも、ライノアの耳には、アルフォルトの声しか聞こえない。
「ライノアを置いてどこにも行かないし、離れたくない。傍に居てくれないと嫌」
 きゅっと、ライノアの腕を掴むアルフォルトはどこか不安そうで、思わず抱きしめる腕に力が籠る。
「今は······その手でずっと捕まえていて。私は貴方の傍にいないと、きっと駄目になる」  

 今、自分は上手く笑えただろうか。
 そっと、アルフォルトの身体をベッドに降ろす。離れる直前、ライノアの両の頬を、アルフォルトが手を伸ばして包み込む。そのまま顔が近づいて来たと思ったら、唇に柔らかな感触。軽いリップ音と共にゆっくり離れる唇。すぐに逸らされた顔は、少しだけ赤い。
「おやすみ、ライノア」
 照れているのか、急いで上掛けの中に潜り込もうとしたアルフォルトの手を止めて、ライノアもアルフォルトに口付けた。ベッドのスプリングが、二人分の重さを受け止めて少しだけ軋む。まさかアルフォルトからキスしてくるとは思わず、ライノアはつい口付けを深くする。
「んぅ······!?」
 薄く開いた唇に、舌を差し込む。
 驚いて目を開いたアルフォルトと視線が絡んだ。上唇を舐めて小さな舌を絡め取り、口腔を犯す。
 くちゅ、と濡れた音は思いの外卑猥で、上顎を擽るように舌先でなぞれば、アルフォルトはビクリと身体を跳ねさせた。
 抵抗されるかと思ったが、アルフォルトは瞼を震わせてライノアの胸元に縋り付く。
 そのいじらしさにライノアはついタガが外れそうになるのを、どうにかなけなしの理性と自制心で押さえつけ唇を離した。
「ふぁ······」
 離した舌先から、唾液が糸を引いてアルフォルトの唇を濡らす。肩で息をするアルフォルトは、無意識なのか濡れた唇を舐めた。その仕草があまりにも艶めかしくて、再び押し倒しそうになるのを堪えた。
「ライノアの、馬鹿」
 顔を背けたアルフォルトに、ついやり過ぎたとライノアは反省した。触れるだけのキスならともかく、予告もなく情事を匂わせるような接触は控えるべきだった。
 もっと濃密に触れ合った事もあるが、それでも怖がらせてしまったかと、窺うようにアルフォルトを見ると──顔を真っ赤にして肩を震わせていた。どうやら怖がってはいないようで、ライノアは安堵した。
「ドキドキしすぎて、眠気がどっかいっちゃったじゃないか!!」
 猫が威嚇するみたいな仕草に、ライノアは思わず頬が緩む。
「すみません、つい」
「つい、じゃない!!······寝る前はやめてよ」
 心臓が持たない、と呟くアルフォルトに、ライノアは思わずその手を掴んだ。
「寝る前じゃ無ければいい、と?」
「ん?うん······まぁ······え!?」
 自分の発言を反芻し、アルフォルトは自分の失言に気づいたのか、さらに顔を赤くして狼狽えた。
「そーいう意味で言ったんじゃない!」
 恥ずかしさを誤魔化す様に、アルフォルトは手元のクッションを投げつけてくる。ライノアは落とさないようにキャッチし、アルフォルトの枕元に戻す。そのまま耳元で「それなら、朝にしたら······目が覚めていいかもしれませんね」と囁けば、アルフォルトはいよいよ布団の中に潜り込んだ。
「馬鹿な事言ってないで寝ろ!!おやすみ!!」
 あまりにも可愛い反応を返す主人に、ライノアの今までのぐちゃぐちゃだった感情が霧散していく。
「おやすみなさい、アルフォルト」
 寝室の明かりを落とし、ライノアはそっと部屋を後にする。
(──いつまでも、このままではいられない)
 猶予があるとはいえ、アルフォルトの従者としていられる時間は、もう残り少ない。
 アルフォルトと一緒にいる手段が、無い訳ではない。ただ、その方法は今後のライノアの立ち位置がどうなるかによって茨の道になる為、今の所良策とは言えない。
(いっそ、二人でどこか遠くへ行けたらいいのに)
 誰も自分達を知らない、はるか遠くで、静かに暮らせたらどんなに幸せだろう。
 有り得ない妄想に苦笑いを浮かべ、ライノアは自室へと戻った。
     
    


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