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罪滅ぼしと嫉妬(side 慧史)
しおりを挟むドッキリが放送された日は、通常より視聴率が良かったらしい。
その日最高視聴率を記録したのは、皮肉にも彼女が落とし穴に落ちた瞬間だったという。
あの日から彼女は俺をひたすら無視している。
会って話がしたいとメールを送っても返事はなく、電話も尽く無視。
仕方なくマネージャーを通じて連絡を試みるも、それすら突っぱねられる始末。
謝罪の意を込めて贈ったプレゼントも突き返された。
どれだけ謝っても、許して貰う事は困難だろう。
自分の撒いた種だからこうなっても仕方がない。
けど、それでも彼女とどうにか対面したかった。
謝るのは勿論だけど、それ以上に自分の気持ちをはっきり伝えたくて。
でも、このままじゃ何にも言えずに終わってしまう……
「………はぁ……どうしたもんかな…」
嫌われ過ぎていて落ち込む。
溜め息を無駄に繰り返しながら、携帯を睨んだ。
すると、そこへ担当マネージャーの保科さんが下品な見出しの週刊誌を持って現れた。
「慧史、これ見てみ?この相手、お前と仲良い俳優だろ?」
手渡された週刊誌を手に取り、記事にざっと目を通す。
「…………酷いでっち上げだな」
吐き捨てるように言って、週刊誌をゴミ箱に放った。
保科さんが「おいおい、俺が買ったやつだぞ」と慌てながらそれを拾う。
彼女が男と密会、その後ホテルの方角へ消えたとするふざけた記事。
腸が煮えくりそうだった。
あの純朴な彼女が男とホテルなんか行く筈ない。
明らかな嘘記事だと分かってはいても気に入らない。
そして、相手が芹沢であるのが余計に腹が立つ。
『私、忍足さんみたいな人、正直、タイプじゃないです。どっちかと言えば、芹沢さんの方が好みですから』
負け惜しみとも取れる彼女の言葉が脳裏に過る。
もしこれが彼女の本心なら、芹沢に奪われるかもしれない……
そう思ったら、居ても立っても居られなかった。
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