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本編
【第7話】みどり・宗一郎・宗太 —— それぞれの心境
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自宅へと着き、寝るまでにしておきたい色々な事を一式終えたみどりは、ベットへとダイブした。ギシッと大きな音がベットからし、『やり過ぎた?』と一瞬心配になったが、飛び込む瞬間が楽しいので、ついやってしまう。
ベットの中、ゴロンと寝返りをうちながら、みどりがクッションを抱きしめている。そんな寛ぎタイムに考えるのは、やっぱり宗一郎の事だった。
宗一郎さんと一緒にいると…… すごくドキドキする。
優しい言葉一つ一つに嬉しくなり、全ての仕草にゾクゾクしたものが背中を走り、心が落ち着かない。
きっと、これが好きって気持ち。この感情は気のせいなんかじゃないはず…… 。
そう思うも、なかなかそれを言う度胸が自分にない事に、流石に半年も心に閉じ込めていると、少しやきもきしてきた。
誰かを好きだと感じる感情を持つ事は今までもあったが、ここまで体そのもので激しくそう実感させらてるのは初めてだ。
(伝えてしまいたい、もっと触れて欲しい、近くにいきたい…… )
短時間の間とはいえ、宗一郎の香りの強い車内は悩殺的過ぎで、いつも家に帰ると少し下着が濡れている。
頬をたまに触れる事がその後もたびたびあったが、その時はもう心臓が停まる思いだった。
高鳴る気持ちを落ち着けようと、帰宅後は即シャワーを浴びる日々。
(宗一郎さんは、私をどう思っているんだろう?)
嫌われてはいない、そうだとしたらこんなにも毎回は送ってなどくれないはず。頬にだって、あんなに切なそうな顔では触れてこないはずだ…… 。
でも、彼からはそれ以上のアプローチはなかった為、いまいち宗一郎の本心が掴めないでいる。電話番号も、どんな仕事を宗一郎がしているのかもみどりは知らない。
(なのに、何故こんなにも彼に惹かれるんだろう?いや、まぁ…… 魅力的過ぎるからだって事はわかってますけどね?でもね、でもさぁ…… あーもう宗一郎さんってば、素敵過ぎるっ)
みどりは不思議でしょうがないが、宗一郎の事を思い出しただけでも、心臓は早さを増す。
枕に顔を埋め、ドキドキする心臓が落ち着きを取り戻すまで少し待ってから、みどりはゆっくりと眠りについた。
今もまだ、宗一郎の仕掛けている罠に気が付かぬまま。
彼がみどりに差し出す紅茶のカップに、少量の『媚薬』を垂らしているのを夢にも思わないまま…… 彼女は深い深い眠りに落ちていった。
◇
宗一郎の部屋の電気は消えている。
机の上にある電気スタンドだけをつけ、自室のパソコンの前に座りながら宗一郎が眼鏡を外して目頭を押えた。
ふうと軽くため息をつき、再び眼鏡をかける。ネクタイを少し緩めながら、画面に視線を戻した。
ここ半年間、金曜に早く帰る為だけに、宗一郎は仕事を家に持ち帰っている。土曜も出勤、日曜も会社へ行く事が多くなったので、あまり休んでいない日が多くなった。
それでも、そうしてでも、みどりに会いたい……。
宗太とは違い、何時間も一緒に居たりなどは出来ないが、ほんの数十分という時間が彼は楽しみで仕方がなかった。自分の与えている『媚薬』のせいで、高揚したみどりの仕草は妖艶で美しく、無自覚でやっているのがわかる分、余計に宗一郎の心を刺激していた。
車内という密閉された空間の中、そんな彼女と一緒にいるせいか、どうしても肌へと手が伸び触れてしまう事があったが、その度に理性を保つのが大変だった。
(手に入れるつもりが、俺が先に堕ちたな…… )
苦笑しながら、宗一郎がそんな事を考える。仕事から気が逸れている事に気が付き、彼は作業を再開したのだった。
◇
ムスッと拗ねた表情で、宗太はベットに横になっている。
宗一郎に向ってみどりの見せる表情を思い出しては、イライラしていた。
自分に対してはまるで弟と話しているかのような顔しかみせないのに、宗一郎には女性らしい表情を向けている気がする。
たぶんそれは気のせいなんかじゃない。
第三者だからこそ見える事もある。
帰り際。宗一郎に会うと、みどりは頬を染め、少し体をもじもじとさせ始める。
兄がいなかっらた絶対に押し倒していると思うくらいに、みどりから雌の匂いを感じてしまう事もしばしばだ。ただでさえ色々と多感な時期の宗太には、みどりから感じる妖艶さは刺激が強過ぎ、困惑する事も多かった。正視する事が出来ない程に、色っぽい表情になる瞬間もあり、目のやり場に何度困った事か…… 。
でも、それも全て宗一郎に向けて見せるもので、自分に対してではないが気に入らなくてしょうがない。
明日も朝から部活の練習があるのだが、全然寝付けない。
(あんな奴のどこがいいんだよ…… )
兄に対して嫉妬し、憎悪に近い気持ちが心をじわじわと蝕む。
(俺の方がいっぱいみどりセンセと一緒にいんのに、何でこっち見ないかなぁ)
深いため息をつきながら、宗一郎の部屋がある方の壁を宗太が蹴った。少しの間の後、向こうからも壁を叩く音が聞こえる。
自分が蹴った時の音よりも大きく、ちょっとビックリした。
イライラを発散する事も出来ぬまま、宗太は自然と眠りにつくまで、暗闇の中をベットの上でゴロゴロしながら、なかなか寝付けぬ夜を過ごした。
ベットの中、ゴロンと寝返りをうちながら、みどりがクッションを抱きしめている。そんな寛ぎタイムに考えるのは、やっぱり宗一郎の事だった。
宗一郎さんと一緒にいると…… すごくドキドキする。
優しい言葉一つ一つに嬉しくなり、全ての仕草にゾクゾクしたものが背中を走り、心が落ち着かない。
きっと、これが好きって気持ち。この感情は気のせいなんかじゃないはず…… 。
そう思うも、なかなかそれを言う度胸が自分にない事に、流石に半年も心に閉じ込めていると、少しやきもきしてきた。
誰かを好きだと感じる感情を持つ事は今までもあったが、ここまで体そのもので激しくそう実感させらてるのは初めてだ。
(伝えてしまいたい、もっと触れて欲しい、近くにいきたい…… )
短時間の間とはいえ、宗一郎の香りの強い車内は悩殺的過ぎで、いつも家に帰ると少し下着が濡れている。
頬をたまに触れる事がその後もたびたびあったが、その時はもう心臓が停まる思いだった。
高鳴る気持ちを落ち着けようと、帰宅後は即シャワーを浴びる日々。
(宗一郎さんは、私をどう思っているんだろう?)
嫌われてはいない、そうだとしたらこんなにも毎回は送ってなどくれないはず。頬にだって、あんなに切なそうな顔では触れてこないはずだ…… 。
でも、彼からはそれ以上のアプローチはなかった為、いまいち宗一郎の本心が掴めないでいる。電話番号も、どんな仕事を宗一郎がしているのかもみどりは知らない。
(なのに、何故こんなにも彼に惹かれるんだろう?いや、まぁ…… 魅力的過ぎるからだって事はわかってますけどね?でもね、でもさぁ…… あーもう宗一郎さんってば、素敵過ぎるっ)
みどりは不思議でしょうがないが、宗一郎の事を思い出しただけでも、心臓は早さを増す。
枕に顔を埋め、ドキドキする心臓が落ち着きを取り戻すまで少し待ってから、みどりはゆっくりと眠りについた。
今もまだ、宗一郎の仕掛けている罠に気が付かぬまま。
彼がみどりに差し出す紅茶のカップに、少量の『媚薬』を垂らしているのを夢にも思わないまま…… 彼女は深い深い眠りに落ちていった。
◇
宗一郎の部屋の電気は消えている。
机の上にある電気スタンドだけをつけ、自室のパソコンの前に座りながら宗一郎が眼鏡を外して目頭を押えた。
ふうと軽くため息をつき、再び眼鏡をかける。ネクタイを少し緩めながら、画面に視線を戻した。
ここ半年間、金曜に早く帰る為だけに、宗一郎は仕事を家に持ち帰っている。土曜も出勤、日曜も会社へ行く事が多くなったので、あまり休んでいない日が多くなった。
それでも、そうしてでも、みどりに会いたい……。
宗太とは違い、何時間も一緒に居たりなどは出来ないが、ほんの数十分という時間が彼は楽しみで仕方がなかった。自分の与えている『媚薬』のせいで、高揚したみどりの仕草は妖艶で美しく、無自覚でやっているのがわかる分、余計に宗一郎の心を刺激していた。
車内という密閉された空間の中、そんな彼女と一緒にいるせいか、どうしても肌へと手が伸び触れてしまう事があったが、その度に理性を保つのが大変だった。
(手に入れるつもりが、俺が先に堕ちたな…… )
苦笑しながら、宗一郎がそんな事を考える。仕事から気が逸れている事に気が付き、彼は作業を再開したのだった。
◇
ムスッと拗ねた表情で、宗太はベットに横になっている。
宗一郎に向ってみどりの見せる表情を思い出しては、イライラしていた。
自分に対してはまるで弟と話しているかのような顔しかみせないのに、宗一郎には女性らしい表情を向けている気がする。
たぶんそれは気のせいなんかじゃない。
第三者だからこそ見える事もある。
帰り際。宗一郎に会うと、みどりは頬を染め、少し体をもじもじとさせ始める。
兄がいなかっらた絶対に押し倒していると思うくらいに、みどりから雌の匂いを感じてしまう事もしばしばだ。ただでさえ色々と多感な時期の宗太には、みどりから感じる妖艶さは刺激が強過ぎ、困惑する事も多かった。正視する事が出来ない程に、色っぽい表情になる瞬間もあり、目のやり場に何度困った事か…… 。
でも、それも全て宗一郎に向けて見せるもので、自分に対してではないが気に入らなくてしょうがない。
明日も朝から部活の練習があるのだが、全然寝付けない。
(あんな奴のどこがいいんだよ…… )
兄に対して嫉妬し、憎悪に近い気持ちが心をじわじわと蝕む。
(俺の方がいっぱいみどりセンセと一緒にいんのに、何でこっち見ないかなぁ)
深いため息をつきながら、宗一郎の部屋がある方の壁を宗太が蹴った。少しの間の後、向こうからも壁を叩く音が聞こえる。
自分が蹴った時の音よりも大きく、ちょっとビックリした。
イライラを発散する事も出来ぬまま、宗太は自然と眠りにつくまで、暗闇の中をベットの上でゴロゴロしながら、なかなか寝付けぬ夜を過ごした。
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