主人公をいじめぬいて最後は殺される悪役王子だった事に気付いた10才の俺。

はるか

文字の大きさ
15 / 118
第1章

15 迷惑な奴がやって来た!

しおりを挟む
「キャオゥ!」


俺は侮蔑を含んだ瞳でそれ・・を見た。


小さなそれ・・は目をクリクリさせて俺を見ている。見た目はカメレオンサイズの蜥蜴。そこら辺を這っていたら踏み潰す自信がある。


「おいおい、どうしてこうなった?お前、生きているのが辛くないか?俺がいっそのこと……」


こんなに小さかったら俺の剣で楽に殺してやれるだろう。


【世界を救ってやった我に随分ではないか?】


やっぱり……


「お前、龍か。」


【いかにも。我は万物の王にして、絶対王、唯一無二の存在。エンラファンネストだ。】


あっ、そんな名前だったの。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


【特別に我の保護をお前にさせてやろう。】


「丁重にお断りします。」


俺はこの出会いをなかったことにしてその場を去ろうとした。


【何故だ!こんな名誉は他にはないぞ!!】


小さな蜥蜴がすがってくる。そんな素晴らしい名誉でしたら、他のかたに譲ります~!


【そうか、この世界を滅ぼされたいか……】


蜥蜴の癖に物騒な事を言う。洒落にならない雰囲気だ。ゴゴゴゴ……と後ろから渦巻く音が聞こえてきそうだ。


「あーもう!分かったよ!?何で俺なんだよ!!面倒くさい!」


【めっめんど……我はやつ・・との最終決戦の際、相討ちになり滅びかけた。気が遠くなるような永い年月を生きたのだ、それも良いかと思ったのだが最後の一瞬何かが胸の奥底に引っ掛かったのだ。】


悪い予感しかしない。


【何故かお前の生っ白い人形のような顔が浮かんだのだ。人形のような顔の癖に、快感に身を委ねている時は、壮絶な色気があった。あの時、我はお前に挿れられない事に絶望した。その絶望を胸に、やつ・・を滅ぼしに向かった。】



あのあとすぐ行ったんだね。絶望ってお前……


【これが終わったら、お前を抱き行く一心だったのだ。】


怖!?俺、貞操の危機?あんなデカいの今でも無理だって!!



【まだ死にたくない。この世に存在してから初めて思ったのだ。その時、神が久しぶりに姿を現した。】


神様が久しぶりって、あんた本当に何者ですか?


【我にやつ・・を倒したご褒美をやるのだといい、死の淵から条件付き・・・・で生還させたのだ。しかし、神でも我のような存在を完璧に復活させることは出来なかった。今の我は産まれた時と同じ姿だ。】


そうですか?力がないので俺に保護しろと。目の前のふんぞり返っている存在にイラっとする。もしかして、踏み潰せるんじゃないか?


【こんな姿でも、この国くらいなら一瞬で滅ぼせるぞ。】


なら保護いらないじゃん!


【お前の側を離れると我は滅びる。神が我を助ける為に出した条件だ。】


「なんだそれは!?」


【生まれて初めて愛したものを守れとの事らしい。】


蜥蜴はふんぞり返っている。


イヤイヤイヤ!それ愛じゃないから!!只の性欲だから!しかも変態入ってるから~~!面倒な奴を押し付けやがって神様の馬鹿野郎~!!
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

記憶を無くしたら家族に愛されました

レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない… 家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

寄るな。触るな。近付くな。

きっせつ
BL
ある日、ハースト伯爵家の次男、であるシュネーは前世の記憶を取り戻した。 頭を打って? 病気で生死を彷徨って? いいえ、でもそれはある意味衝撃な出来事。人の情事を目撃して、衝撃のあまり思い出したのだ。しかも、男と男の情事で…。 見たくもないものを見せられて。その上、シュネーだった筈の今世の自身は情事を見た衝撃で何処かへ行ってしまったのだ。 シュネーは何処かに行ってしまった今世の自身の代わりにシュネーを変態から守りつつ、貴族や騎士がいるフェルメルン王国で生きていく。 しかし問題は山積みで、情事を目撃した事でエリアスという侯爵家嫡男にも目を付けられてしまう。シュネーは今世の自身が帰ってくるまで自身を守りきれるのか。 ーーーーーーーーーーー 初めての投稿です。 結構ノリに任せて書いているのでかなり読み辛いし、分かり辛いかもしれませんがよろしくお願いします。主人公がボーイズでラブするのはかなり先になる予定です。 ※ストックが切れ次第緩やかに投稿していきます。

ドジで惨殺されそうな悪役の僕、平穏と領地を守ろうとしたら暴虐だったはずの領主様に迫られている気がする……僕がいらないなら詰め寄らないでくれ!

迷路を跳ぶ狐
BL
いつもドジで、今日もお仕えする領主様に怒鳴られていた僕。自分が、ゲームの世界に悪役として転生していることに気づいた。このままだと、この領地は惨事が起こる。けれど、選択肢を間違えば、領地は助かっても王国が潰れる。そんな未来が怖くて動き出した僕だけど、すでに領地も王城も策略だらけ。その上、冷酷だったはずの領主様は、やけに僕との距離が近くて……僕は平穏が欲しいだけなのに! 僕のこと、いらないんじゃなかったの!? 惨劇が怖いので先に城を守りましょう!

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

有能すぎる親友の隣が辛いので、平凡男爵令息の僕は消えたいと思います

緑虫
BL
第三王子の十歳の生誕パーティーで、王子に気に入られないようお城の花園に避難した、貧乏男爵令息のルカ・グリューベル。 知り合った宮廷庭師から、『ネムリバナ』という水に浮かべるとよく寝られる香りを放つ花びらをもらう。 花園からの帰り道、噴水で泣いている少年に遭遇。目の下に酷いクマのある少年を慰めたルカは、もらったばかりの花びらを男の子に渡して立ち去った。 十二歳になり、ルカは寄宿学校に入学する。 寮の同室になった子は、まさかのその時の男の子、アルフレート(アリ)・ユーネル侯爵令息だった。 見目麗しく文武両道のアリ。だが二年前と変わらず睡眠障害を抱えていて、目の下のクマは健在。 宮廷庭師と親交を続けていたルカには、『ネムリバナ』を第三王子の為に学校の温室で育てる役割を与えられていた。アリは花びらを王子の元まで運ぶ役目を負っている。育てる見返りに少量の花びらを入手できるようになったルカは、早速アリに使ってみることに。 やがて問題なく眠れるようになったアリはめきめきと頭角を表し、しがない男爵令息にすぎない平凡なルカには手の届かない存在になっていく。 次第にアリに対する恋心に気づくルカ。だが、男の自分はアリとは不釣り合いだと、卒業を機に離れることを決意する。 アリを見ない為に地方に移ったルカ。実はここは、アリの叔父が経営する領地。そこでたった半年の間に朗らかで輝いていたアリの変わり果てた姿を見てしまい――。 ハイスペ不眠攻めxお人好し平凡受けのファンタジーBLです。ハピエン。

【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』

バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。  そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。   最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m

悪役令息の兄って需要ありますか?

焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。 その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。 これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。

処理中です...