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天を仰いでいたペルシュはミケラウスに微笑みかけた。
「あぁ、これでも貴方の苦しむ顔を見たくはないんですよ。貴方は本当にリア様によく似ていらっしゃる。それも憎いんですがね。貴方がどれだけリア様に大切にされていたかわかりますか?」
「……」
「ハハッ、分からないでしょうねっ! リア様は手紙で最後まで貴方に謝っていましたよ。母親なのに何も分かっていなかった、合わせる顔がないと。リア様は悪くはないというのに……何も間違っていないと言うのに……魔力も豊富にありながら甘えていたなど……魔力の使い方を間違えたのは貴方でしょう? 」
「そんな……母上が……」
「それでも……貴方を愛している、と。不覚にも貴方の魅了に惑わされた時に思い出したそうですよ……
貴方にヤマユリを贈ったそうですね。背筋を伸ばして立っていても自信無さげに頭を下げてしまう貴方が、頭を上げさせた時に見せる大きな花のような綺麗な笑顔がよく似ている、と仰っていました……
それなのに……どうして……気付いてあげなかったんだ……どうして!!!……誰よりも近くにいたはずだろ?……私から奪ったんだ……私には、私には一度も愛してるなんて言ってくれなかった……戻してくれ……返してくれよ……
リア様を……返してくれ……」
「……母上…………すまない……私は」
「私は魔力がなくて苦しい思いをしたんだ。それなのにリア様まで奪った。甘えてばかりのお前がッ!!!」
不意にスイレンが大きな溜息をついた。
ミケラウスとペルシュは思わずスイレンに視線を向ける。
「あなた、さっきから自分の事ばっかりね……
あなたも十分に甘えんぼさんだと思うけど。あなたが王妃様に甘えている間、ミケラウスはどうしてたと思う? 十にもならない歳から母様に胸張れるように頑張って努力してたのよ? 足掻いて、頑張って……頑張ってもどうしようも無くなって、それでも肝心の縋りたいと思っている人が傍に居なくて……貰えるはずの愛を全部ぜーーーんぶあなたが持っていっちゃったんじゃない!!!! どうして自分だけが苦労してるなんて思えるの? 魔力がなかった? どうしようもなかった? だからなんだっていうのよ!
いい? 貴方には、差し伸べてくれる手が、たくさんの明るい未来があったはずよ。それを全部手離したのは貴方。貴方は今も過去に縋りついているだけ。 ミケラウスはちゃんと周りの人の支えに気付いて自分の足で立ち上がって、前を向こうとしてるの! それが許せないなんて、努力の方向性間違えた貴方に言える立場じゃないわ!!」
一気に言い切ったスイレンは、顔を真っ赤にしてペルシュを睨みつけた。
「うる…さい、うるさいうるさいうるさいっ!!! 小娘のお前に何が分かるっ!! リア様も私もお前たちに当たり前にある魔力がなくて苦しんだんだ! どうして、一緒に居ることも許されないんだ……」
「……王族の結婚とか、そういうのよく知らないけどその道を選んだのは王妃様でしょ? 王妃様もよく分からないけど……ミケラウスの母様だもの……きっと不器用な方ねっ!! 少なくとも、人の幸せを……家族を奪っていたのは貴方のほうよ」
「ワイバーンを送り込んだのはこの国だっ!! 何ができたと言うんだ!! 魔力があれば婚約しなくて済んだはず……魔力なく……どう生きていけばいいというんだ……」
「知りませんよ!! お友達じゃないんですからっ!
ねぇ、なんで治癒魔術があるのに薬草があると思う?
治癒魔術は即効性がある代わりに高額な料金がかかる。それに魔力の消費も大きい。だから、誰でも使えるわけじゃないんだよ。
でもね、薬草はみぃーーんなが使えるの。そこら辺の森に生えてるしね。毒草だって、気付け薬になったりするんだから! 皆の傷をゆっくり治してくれて、強くしていくの。私の母様は膝や肘に残った傷跡は思い出だって教えてくれた。どんなものだってね、何かを助けたり、笑顔にしたり……特別大きなことが出来なくても、役に立つんだよ?ねぇ、どうして気付かないの?」
「うぅ……てくれ、もう遅いんだ。やめてくれ……あの方が居ないと私はもう……」
ペルシュは蹲り、芝生の草を握りしめた。
ミケラウスがそっとペルシュに歩み寄り手を取る……
「あぁ、これでも貴方の苦しむ顔を見たくはないんですよ。貴方は本当にリア様によく似ていらっしゃる。それも憎いんですがね。貴方がどれだけリア様に大切にされていたかわかりますか?」
「……」
「ハハッ、分からないでしょうねっ! リア様は手紙で最後まで貴方に謝っていましたよ。母親なのに何も分かっていなかった、合わせる顔がないと。リア様は悪くはないというのに……何も間違っていないと言うのに……魔力も豊富にありながら甘えていたなど……魔力の使い方を間違えたのは貴方でしょう? 」
「そんな……母上が……」
「それでも……貴方を愛している、と。不覚にも貴方の魅了に惑わされた時に思い出したそうですよ……
貴方にヤマユリを贈ったそうですね。背筋を伸ばして立っていても自信無さげに頭を下げてしまう貴方が、頭を上げさせた時に見せる大きな花のような綺麗な笑顔がよく似ている、と仰っていました……
それなのに……どうして……気付いてあげなかったんだ……どうして!!!……誰よりも近くにいたはずだろ?……私から奪ったんだ……私には、私には一度も愛してるなんて言ってくれなかった……戻してくれ……返してくれよ……
リア様を……返してくれ……」
「……母上…………すまない……私は」
「私は魔力がなくて苦しい思いをしたんだ。それなのにリア様まで奪った。甘えてばかりのお前がッ!!!」
不意にスイレンが大きな溜息をついた。
ミケラウスとペルシュは思わずスイレンに視線を向ける。
「あなた、さっきから自分の事ばっかりね……
あなたも十分に甘えんぼさんだと思うけど。あなたが王妃様に甘えている間、ミケラウスはどうしてたと思う? 十にもならない歳から母様に胸張れるように頑張って努力してたのよ? 足掻いて、頑張って……頑張ってもどうしようも無くなって、それでも肝心の縋りたいと思っている人が傍に居なくて……貰えるはずの愛を全部ぜーーーんぶあなたが持っていっちゃったんじゃない!!!! どうして自分だけが苦労してるなんて思えるの? 魔力がなかった? どうしようもなかった? だからなんだっていうのよ!
いい? 貴方には、差し伸べてくれる手が、たくさんの明るい未来があったはずよ。それを全部手離したのは貴方。貴方は今も過去に縋りついているだけ。 ミケラウスはちゃんと周りの人の支えに気付いて自分の足で立ち上がって、前を向こうとしてるの! それが許せないなんて、努力の方向性間違えた貴方に言える立場じゃないわ!!」
一気に言い切ったスイレンは、顔を真っ赤にしてペルシュを睨みつけた。
「うる…さい、うるさいうるさいうるさいっ!!! 小娘のお前に何が分かるっ!! リア様も私もお前たちに当たり前にある魔力がなくて苦しんだんだ! どうして、一緒に居ることも許されないんだ……」
「……王族の結婚とか、そういうのよく知らないけどその道を選んだのは王妃様でしょ? 王妃様もよく分からないけど……ミケラウスの母様だもの……きっと不器用な方ねっ!! 少なくとも、人の幸せを……家族を奪っていたのは貴方のほうよ」
「ワイバーンを送り込んだのはこの国だっ!! 何ができたと言うんだ!! 魔力があれば婚約しなくて済んだはず……魔力なく……どう生きていけばいいというんだ……」
「知りませんよ!! お友達じゃないんですからっ!
ねぇ、なんで治癒魔術があるのに薬草があると思う?
治癒魔術は即効性がある代わりに高額な料金がかかる。それに魔力の消費も大きい。だから、誰でも使えるわけじゃないんだよ。
でもね、薬草はみぃーーんなが使えるの。そこら辺の森に生えてるしね。毒草だって、気付け薬になったりするんだから! 皆の傷をゆっくり治してくれて、強くしていくの。私の母様は膝や肘に残った傷跡は思い出だって教えてくれた。どんなものだってね、何かを助けたり、笑顔にしたり……特別大きなことが出来なくても、役に立つんだよ?ねぇ、どうして気付かないの?」
「うぅ……てくれ、もう遅いんだ。やめてくれ……あの方が居ないと私はもう……」
ペルシュは蹲り、芝生の草を握りしめた。
ミケラウスがそっとペルシュに歩み寄り手を取る……
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