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本編
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《一章》
昔々。人々が太古と呼ぶ神々がこの地を歩いていた時代。
獣達が仲良く暮らしている森に、男がひとりいた。
男は様々な動物達に囲まれ育ち、寂しさとは無縁に生きてきた。
男は摩訶不思議な力を使うことが出来た。
火・水・風・土・雷・音・空間・闇・光──様々なものを扱うことのできた男は、ある日、自分しか使えない力に恐怖し孤独を感じた。
だが、そんな時に、男はひとりの女と出会った。
女は男と同じ力を持ち、同じ悩みを持っていた。
男と女は支え合いながらすごし、そこに愛が芽生えるのに時間はかからなかった。
男は女と結婚し、いつしか子供が産まれた。
不思議な事に、子供達はそれぞれひとつずつ力を受け継いでおり、その力は、それだけであれば親である男と女をも凌ぐ力だった。
ある者は炎を、ある者は水を、ある者は空を、男と女は子供達に、それぞれの力でその物を司るように言った。
あらゆる物を司る者が生まれた瞬間だ。
いつしか賑やかになった男の周りには、幸せが満ちていた。
だが、その幸せも長くは続かなかった。
ある日のことだ。生まれた子供に魔の力を持っていた。
魔の力は男と女も持っていない力であり、2人はとても戸惑ったが、我が子として他の子と変わらない愛情を注いだ。
だが、魔の力を持つその子供は、自分しか持っていない力に酔いしれ、周りの子供達を取り込み始めた。
最初は闇を司る子供を。次は獣を司る子供を……。
ある日、魔の子供は光を司るようになった女を飲み込もうとした。
男は憤怒し、魔の子供と戦い勝利した。
ボロボロになり地面に横たえる魔の子供に、男はトドメをさせなかった。
1度は我が子と愛した子供だ。男は魔の子供を追放するために新たな大地を造った。
追放された魔の子供は、男への復讐のために軍隊を創った。男はその軍とも戦った。
圧倒的に勝った男は、その時魔の子供が飲み込んだ子供らを取り返すことに成功した。
男はさすがに見逃せないと、二度と魔の子供が悪さをしないよう、魔の子供がいる大地を世界から切り離した。
その後、魔の子供と戦った地にいることは出来ないと、男と女とその子供達は新たな大地へと移り住んだ。
だが、産まれ育った大地を捨てることは出来ず、新たな大地と産まれ育った大地をどちらも見守った。
そうしていると、ある日。小さな生命が新たに大地に産まれた。
それが今の人間である。
《二章》
ある日。人間のいる世界。人間界に、襲いかかるものが現れた。
『魔獣』と呼ばれたその生き物は、人間を喰い、食物を荒らし、大気を汚した。
魔獣は、魔の子供が男達への嫌がらせとして、人間界へ送った化け物だった。
人間は、対抗手段を持っておらず、ただ『魔獣』に脅かされる日々。それを見た男達は、人間に力を与えることにした。
それこそ、『魔法』の力であった。
魔法は、あらゆる恵を人間達に与えた。
水のないところで、水を出すことが出来た。火のないところで、火を起こすことが出来た。風のないところで、風を起こすことが出来た。
でも、魔法は便利なだけではなかった。
魔法を使えば、その場所に『魔素』と呼ばれるものが溜まっていく。男達は知らなかったのだ。
人間は、世界の『魔素』が固まり、そして細胞へと変質した姿であると。
魔法として使われた人間の魔素は、世界へと還元される。還元された魔素は、周りにいる獣や植物が取り込み、そのまま魔獣へと変わっていった。
男達は、人間を助けるため、1度魔獣を全て凄まじい力で討伐した。その爪痕は深く、大陸を真っ二つに裂き、片方の大陸を更地にするほどだった。
それでも人々は感謝し、男達を『神』と呼び、讃え始めた。
それを喜ばなかったのは、魔の“神”だった。
魔の神は、1度人間の世からいなくなった魔獣を、再び人間界へと送ったが、送った先は更地になった大陸だった。
更地の大陸には、多くの魔獣が住み着き、人間から還元された魔素を取り込み、時が来るその日まで、力を蓄えている。
昔々。人々が太古と呼ぶ神々がこの地を歩いていた時代。
獣達が仲良く暮らしている森に、男がひとりいた。
男は様々な動物達に囲まれ育ち、寂しさとは無縁に生きてきた。
男は摩訶不思議な力を使うことが出来た。
火・水・風・土・雷・音・空間・闇・光──様々なものを扱うことのできた男は、ある日、自分しか使えない力に恐怖し孤独を感じた。
だが、そんな時に、男はひとりの女と出会った。
女は男と同じ力を持ち、同じ悩みを持っていた。
男と女は支え合いながらすごし、そこに愛が芽生えるのに時間はかからなかった。
男は女と結婚し、いつしか子供が産まれた。
不思議な事に、子供達はそれぞれひとつずつ力を受け継いでおり、その力は、それだけであれば親である男と女をも凌ぐ力だった。
ある者は炎を、ある者は水を、ある者は空を、男と女は子供達に、それぞれの力でその物を司るように言った。
あらゆる物を司る者が生まれた瞬間だ。
いつしか賑やかになった男の周りには、幸せが満ちていた。
だが、その幸せも長くは続かなかった。
ある日のことだ。生まれた子供に魔の力を持っていた。
魔の力は男と女も持っていない力であり、2人はとても戸惑ったが、我が子として他の子と変わらない愛情を注いだ。
だが、魔の力を持つその子供は、自分しか持っていない力に酔いしれ、周りの子供達を取り込み始めた。
最初は闇を司る子供を。次は獣を司る子供を……。
ある日、魔の子供は光を司るようになった女を飲み込もうとした。
男は憤怒し、魔の子供と戦い勝利した。
ボロボロになり地面に横たえる魔の子供に、男はトドメをさせなかった。
1度は我が子と愛した子供だ。男は魔の子供を追放するために新たな大地を造った。
追放された魔の子供は、男への復讐のために軍隊を創った。男はその軍とも戦った。
圧倒的に勝った男は、その時魔の子供が飲み込んだ子供らを取り返すことに成功した。
男はさすがに見逃せないと、二度と魔の子供が悪さをしないよう、魔の子供がいる大地を世界から切り離した。
その後、魔の子供と戦った地にいることは出来ないと、男と女とその子供達は新たな大地へと移り住んだ。
だが、産まれ育った大地を捨てることは出来ず、新たな大地と産まれ育った大地をどちらも見守った。
そうしていると、ある日。小さな生命が新たに大地に産まれた。
それが今の人間である。
《二章》
ある日。人間のいる世界。人間界に、襲いかかるものが現れた。
『魔獣』と呼ばれたその生き物は、人間を喰い、食物を荒らし、大気を汚した。
魔獣は、魔の子供が男達への嫌がらせとして、人間界へ送った化け物だった。
人間は、対抗手段を持っておらず、ただ『魔獣』に脅かされる日々。それを見た男達は、人間に力を与えることにした。
それこそ、『魔法』の力であった。
魔法は、あらゆる恵を人間達に与えた。
水のないところで、水を出すことが出来た。火のないところで、火を起こすことが出来た。風のないところで、風を起こすことが出来た。
でも、魔法は便利なだけではなかった。
魔法を使えば、その場所に『魔素』と呼ばれるものが溜まっていく。男達は知らなかったのだ。
人間は、世界の『魔素』が固まり、そして細胞へと変質した姿であると。
魔法として使われた人間の魔素は、世界へと還元される。還元された魔素は、周りにいる獣や植物が取り込み、そのまま魔獣へと変わっていった。
男達は、人間を助けるため、1度魔獣を全て凄まじい力で討伐した。その爪痕は深く、大陸を真っ二つに裂き、片方の大陸を更地にするほどだった。
それでも人々は感謝し、男達を『神』と呼び、讃え始めた。
それを喜ばなかったのは、魔の“神”だった。
魔の神は、1度人間の世からいなくなった魔獣を、再び人間界へと送ったが、送った先は更地になった大陸だった。
更地の大陸には、多くの魔獣が住み着き、人間から還元された魔素を取り込み、時が来るその日まで、力を蓄えている。
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