俺はゲームのモブなはずだが?

レラン

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「おーい!稜驊いつかー!遅刻するぞー?」

 両部屋の玄関の方から白蓮びゃくれんの声がする。
 今日はついに高校ゲームステージの入学式だ。
 大体のやつは今日寮に入るが、俺と白蓮は2日前に来て、自分の部屋の荷物整理を終わらせてのんびりしていた。
 ちなみに寮は2人部屋だ。
 人部屋が十分すぎるくらいの大きさで、風呂にキッチン。空調などの設備は全て整っている。
 俺は、制服を着ながら部屋の時計を確認する。すると、時計はまだ8時を回ったところだった。
 入学式は10時から開始だ。寮から学校まで10分かかるかかからないかのに、この時間から行くのはどう考えても早すぎる。

「お前は焦りすぎだ。まだ8時を回ったところだぞ?そんなに急いでいって何をするんだ」

 俺が玄関まで行くと、ネクタイは曲がり髪は寝癖だらけの白蓮がいた。

「俺、ワクワクしすぎて早く学校に行きたいんだ!なぁ!早く行こうぜ!」

 そう言って、犬っころみたいな雰囲気をだす白蓮。
 あ、やばいな。犬耳と尻尾の幻覚が見えてきた。心なしか、目も光ってる気がする。こう、なんて言うんだろう。アニメの効果音とかでよくあると思うんだけど、『キラキラ~』とかそんなの。
 アニメだったら、そんなやつを見たら大体のやつが『うっ。わかったよ』とか言ってたな。
 でも、俺は違う。
 こんな身だしなみのやつと歩いて入学式に行くなんて、真っ平御免だ。

「‥‥はぁー。白蓮はまず身だしなみをどうにかしろ。そんな身だしなみだったら、俺は今後一切!お前との縁を切る」

 そう言って、俺は制服を着るべく自分の部屋へと戻る。

「うわー!ごめん!ごめんって!ちゃんとするから俺を見捨てないでくれ~!!」

 白蓮はそう言いながら俺のあとをついてくる。
 俺的には、白蓮と縁を切ったほうが今後の平和な生活のためにはいいと思うのだが、何か白蓮を放っておけないし、白蓮が必死に俺と離れたくないとか言ってくるから、結局離れられない。

「はいはい。わかったからお前は寝癖直してこい」

 俺は白蓮に駆使を投げ渡して、白蓮のネクタイをしめ直してやる。
 白蓮は元気よく「おう!」と言って洗面台の方へと走っていった。

「‥‥さてと。自分の用意を終わらすか」

○○○○○

『ーーーーーーであるからして、ーーーーーー。
 それでは、皆さんのこれからの高校生活に花が咲きますように、本校一同、心より願っております。
 これで終わります。
  全校代表  学園長***』

 学園長の話が終わり、入学式が終わりになる。
 1組から7組の順に体育館から出ていく。
 俺は4組だから、それほど緊張もせずに体育館を出ていく。

「おぉーい!稜驊!一緒に教室行こうぜ!!」

 そう言って、俺にのしかかってきたのは、これから教室に行くまでにイベントが盛りだくさんの主人公君白蓮
 白蓮と一緒に教室へ行く?そんな自殺行為を誰がするか。

「いやだ。てかお前は1組だろ?俺は4組で教室までの最短距離が違う。俺は1人で大丈夫だから、お前も1人で行って来い」

 俺はそう言いながら、白蓮の腕の中から抜け出す。

「えぇー?そんな事言うなよ~。俺達は血を分けた兄弟だろ?冷たくしないでよダーリン~?」

「血は薄いし俺はお前のDarlingじゃない。はっきり言って迷惑だ」

「酷!!てか何気にダーリンの発音がものすごく上手い!流石の【弧ノ山このやま 稜驊いつか】君!」

「馬鹿野郎!」

 俺は慌てておしゃべり白蓮の口を塞ぐが、時すでに遅し。周りがザワつき出していた。
 指揮が終わったばかりだから、色々な生徒が親御さんに新しい制服や寮生活の楽しみを伝えているのに、こいつのせいで俺の方へ全員の視線が集まる。
 聞きたくないが、俺の耳は『嫌な事ほどよく拾う』耳なので、周りの声がどんどん聞こえてくる。

「おい。あいつが入試トップの成績のやつだってよ」ヒソヒソ
「ああ、新入生代表の言葉を退っていうやつか?」ヒソヒソ
「調子乗ってるよな」ヒソヒソ
「結構可愛くね?」ヒソヒソ
「そこのやつと双子なのか?両方可愛いよな」ヒソヒソ
「俺あいつ抱いてみてー」ヒソヒソ
「俺抱かれてみてー」ヒソヒソ
「俺はそれを見たい」ヒソヒソ

 ほら。ヒソヒソ話が始まった。
 てかおい!!最後の方のやつ!俺はホモじゃねーから絶対やだからな!?俺はこの学校を清いまま卒業するんだ!!てか、BL反対!俺はそっち系のやつじゃない!!
 あ、俺は今髪の毛を黒く染めている。
 流石に白髪は目立つから嫌だ。
 でも、何故か黒染めしても完全な黒にはならないから、少し灰色より黒髪だ。カラコンは怖いからてけていない。

「‥‥もういやだ。白蓮。俺に近づくな」

 俺はそう白蓮に告げてから、自分の教室へと足を向けた。
 後ろから、「ごめん!稜驊の嫌なことしちゃったのか?謝るから許してくれよ!」などと言う声が聞こえるが、そんなの無視だ無視。
 今後ろを向いたら、捨て犬のような雰囲気をかもし出している白蓮がいるに決まっている。
 それを見たら、動物好きの俺は許してしまう気がする。
 絶対に後ろは振り向かない!!

「あ!稜驊!!前!」

「はぁ?うわ!」

 俺は、教室に行くために階段を登ると、回り込んできた白蓮が横から何か叫んだ。
 次の瞬間、俺は目の前にいた集団にぶつかって、階段から落ちる感覚がした。













 え?死亡フラグが立つことなんて、何もしてないよな?
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