31 / 33
27
しおりを挟む
「お待たせ致しました。ご注文の【メイドパフェ】でございます」
「おぉ!すっごーい!本格的なパフェだー!」
俺は三人分のパフェをテーブルに運んだ。
テーブルには、運ばれてきたパフェの写真を撮り出す七夏弥。
「うっ‥‥これまた甘そうなパフェですね」
甘いのが苦手なら注文しなければいいのに、注文したパフェを前にしかめっ面をする虎國。
「‥‥‥美味そうだ」
パフェを前に、キラキラと目を輝かせているように見える鷹雅。
この三人がいた。
「それでは、【メイドパフェ】の説明をさせていただきます」
「は~い!」
説明とは、パフェになぜ【メイド】がつくのかと関係している。
メニューには、【執事パフェ】【メイドケーキ】【執事ケーキ】など、様々なものがあるが、そのどれもが、オプションをつけることが出来る。
オプション内容は、写真だったり、食べさせてくれたり、好きなセリフを言ってくれるなどのものだが、これが結構キツかったりする。
「はい。あ~ん」
「あ~ん」
「はは。お嬢様?お口にクリームが」
「キャア////」
‥‥‥一部の奴は楽しんでいるが、主に女性だけだと言っておこうか。
今回三人はそれぞれ違うオプションを注文した。
「では、どなたからオプションを始めますか?」
「はいは~い!僕!僕が一番最初~!」
「‥‥では、失礼します」
七夏弥は世にゆう「あーん」のオプションだ。
「猫鳴様。どうぞ」
「え~?『あーん』って言ってくれないの~?それに声が短調~。あと、僕の呼び方は『七夏弥様』ね?」
「‥‥‥」
ふざけんな。望んでやってる事じゃないのに、なんでぶりっ子しなきゃいけないんだ。
七夏弥にパフェのアイスを乗せたスプーンを差し出すが、七夏弥は頑として食べようとはしない。その顔はニコニコと笑っている。
こいつ‥‥‥遊んでやがるな?
だんだんイライラしてくるのを感じながら、俺はため息をついた。
「はぁー‥‥‥七夏弥様‥‥あーん」
「あ~ん!」
なんとか食べてもらえたので、俺の七夏弥へのミッションは終了した。
「それでは、残りはご自分で」
「え~?」
「最初にご説明したとおり、オプションは一回だけです」
「ブー」
ふくれっ面になる七夏弥は放っておいて、俺は残りの二人を見た。
「次は俺だ」
次のオプションは鷹雅だった。
「それでは、失礼します」
俺は、パフェに刺さっているポッキーを鷹雅の口にくわえさせる。
鷹雅が注文したオプションは、ポッキーゲームだった。
マジ誰だよ。こんなオプションメニューに書いた奴!
「ムフフ~」
犯人はすぐにわかった。
先程まで女性の相手をしていた神羅だ。こちらを楽しそうな顔して見ている。
「‥‥それでは、いきます」
一瞬だが神羅を睨んでから、俺はゆっくりだかポッキーを口にした。
「「‥‥‥」」
無言で近づいてくる顔はとても綺麗で、鼻血を吹き出したら終わりだななんて考える。
というか、なぜ鷹雅はポッキーを折らないんだ?
他の客は、近づいてくる顔に我慢出来ず途中で折ってしまうのだが、鷹雅は全く折る気配がない。というか、逆に自分から食べ始めたんだが!?
「ちょ、鷹雅せぅ!?」
「‥‥‥」
我慢できなくなり、俺から顔を背けようとすると、鷹雅に頭をがったりと固定されてしまった。
クラスの中から黄色い悲鳴が上がった気がしたが、俺はそれどころでは無い。
男とキスなんかしたくないんだが!?本当に鷹雅どうしたんだよ!お前の相手は白蓮のはずだろ!?
「そこまでです」
「あ」
「‥‥‥虎國」
どうやって避けようかと混乱する頭で考えていると、俺と鷹雅の間に手刀が入った。
手刀を入れたのは、額に青筋を浮かべた虎國だった。
「鷹雅。やりすぎです。ここをどこだと思っているんですか」
「‥‥そうだな。すまなかった」
「はぁー。さぁ、稜驊君。次は私ですよ?」
「あ、はい」
背後に黒いものが見える虎國に手を引かれ、俺達は大きなピンクハートがある場所へと移動する。
「それでは写真。撮りましょうか」
「はい」
虎國が注文したオプションは写真だ。だからこの写真ブースに来たのだが‥‥‥‥周りの目線が痛い。
「‥‥では、ポーズはどうしますか?」
「そうですね‥‥‥これはどうですか?」
「?うわぁ!」
俺の足は一瞬のうちに地面から離れた。
落ちないようにと慌てて虎國の首に腕を回すと、先程の鷹雅と同じぐらいの距離まで顔が近づいた。
「っ」
「あ、すみません!」
「い、いえ。大丈夫です」
慌てて顔を離すが、虎國にはそっぽを向かれてしまった。どうやら怒らせてしまったようだ。
「これで写真撮るんですか?」
「はい‥‥嫌ですか?」
「あ、いえ‥‥‥大丈夫デス」
俺を見た虎國の顔はとてもいい笑顔で、それが怖くて「違うポーズにしてくれ」なんてとても言えなかった。
近くにいた店員生徒に写真を撮ってもらい、満足そうに虎國は俺を降ろしてくれた。
「それでは、俺はここで」
「はい。頑張ってくださいね?」
「応援してるよん♪」
「‥‥頑張れよ」
三人それぞれから応援の言葉を貰い、俺は裏へと移動した。
「ねぇ!あの三人って生徒会だよね!知り合いだったの!?」
「あ、うん。そんな感じ」
「いつ!?どこで知り合ったの!?そういえば、保健室の鳥林先生と数学教師の巳蛇野先生とも親しそうだったよね!」
「え!何それ!稜驊君!どういうこと!?」
「何々?どうしたの?」
「「稜驊君の恋愛事情よ!それも男!」」
「「「「「え!聞きたい!」」」」」
「何!?いつの間に増えた!?仕事はどうした仕事は!」
いつの間にか増えた女子生徒に、俺は頭を抱えつつどう説明するか考えた。
家に送って貰ったこと‥‥これは話せない。かと言って、虐められた日に会ったとも言い難い。
「‥‥‥‥なりゆきで?」
「「「「「「もっと詳しく!」」」」」
「あーもう!この話はやめだやめ!さっさと仕事に戻れ!」
渋る女子を散らすことが出来たのは、その数十分後だった。
「おぉ!すっごーい!本格的なパフェだー!」
俺は三人分のパフェをテーブルに運んだ。
テーブルには、運ばれてきたパフェの写真を撮り出す七夏弥。
「うっ‥‥これまた甘そうなパフェですね」
甘いのが苦手なら注文しなければいいのに、注文したパフェを前にしかめっ面をする虎國。
「‥‥‥美味そうだ」
パフェを前に、キラキラと目を輝かせているように見える鷹雅。
この三人がいた。
「それでは、【メイドパフェ】の説明をさせていただきます」
「は~い!」
説明とは、パフェになぜ【メイド】がつくのかと関係している。
メニューには、【執事パフェ】【メイドケーキ】【執事ケーキ】など、様々なものがあるが、そのどれもが、オプションをつけることが出来る。
オプション内容は、写真だったり、食べさせてくれたり、好きなセリフを言ってくれるなどのものだが、これが結構キツかったりする。
「はい。あ~ん」
「あ~ん」
「はは。お嬢様?お口にクリームが」
「キャア////」
‥‥‥一部の奴は楽しんでいるが、主に女性だけだと言っておこうか。
今回三人はそれぞれ違うオプションを注文した。
「では、どなたからオプションを始めますか?」
「はいは~い!僕!僕が一番最初~!」
「‥‥では、失礼します」
七夏弥は世にゆう「あーん」のオプションだ。
「猫鳴様。どうぞ」
「え~?『あーん』って言ってくれないの~?それに声が短調~。あと、僕の呼び方は『七夏弥様』ね?」
「‥‥‥」
ふざけんな。望んでやってる事じゃないのに、なんでぶりっ子しなきゃいけないんだ。
七夏弥にパフェのアイスを乗せたスプーンを差し出すが、七夏弥は頑として食べようとはしない。その顔はニコニコと笑っている。
こいつ‥‥‥遊んでやがるな?
だんだんイライラしてくるのを感じながら、俺はため息をついた。
「はぁー‥‥‥七夏弥様‥‥あーん」
「あ~ん!」
なんとか食べてもらえたので、俺の七夏弥へのミッションは終了した。
「それでは、残りはご自分で」
「え~?」
「最初にご説明したとおり、オプションは一回だけです」
「ブー」
ふくれっ面になる七夏弥は放っておいて、俺は残りの二人を見た。
「次は俺だ」
次のオプションは鷹雅だった。
「それでは、失礼します」
俺は、パフェに刺さっているポッキーを鷹雅の口にくわえさせる。
鷹雅が注文したオプションは、ポッキーゲームだった。
マジ誰だよ。こんなオプションメニューに書いた奴!
「ムフフ~」
犯人はすぐにわかった。
先程まで女性の相手をしていた神羅だ。こちらを楽しそうな顔して見ている。
「‥‥それでは、いきます」
一瞬だが神羅を睨んでから、俺はゆっくりだかポッキーを口にした。
「「‥‥‥」」
無言で近づいてくる顔はとても綺麗で、鼻血を吹き出したら終わりだななんて考える。
というか、なぜ鷹雅はポッキーを折らないんだ?
他の客は、近づいてくる顔に我慢出来ず途中で折ってしまうのだが、鷹雅は全く折る気配がない。というか、逆に自分から食べ始めたんだが!?
「ちょ、鷹雅せぅ!?」
「‥‥‥」
我慢できなくなり、俺から顔を背けようとすると、鷹雅に頭をがったりと固定されてしまった。
クラスの中から黄色い悲鳴が上がった気がしたが、俺はそれどころでは無い。
男とキスなんかしたくないんだが!?本当に鷹雅どうしたんだよ!お前の相手は白蓮のはずだろ!?
「そこまでです」
「あ」
「‥‥‥虎國」
どうやって避けようかと混乱する頭で考えていると、俺と鷹雅の間に手刀が入った。
手刀を入れたのは、額に青筋を浮かべた虎國だった。
「鷹雅。やりすぎです。ここをどこだと思っているんですか」
「‥‥そうだな。すまなかった」
「はぁー。さぁ、稜驊君。次は私ですよ?」
「あ、はい」
背後に黒いものが見える虎國に手を引かれ、俺達は大きなピンクハートがある場所へと移動する。
「それでは写真。撮りましょうか」
「はい」
虎國が注文したオプションは写真だ。だからこの写真ブースに来たのだが‥‥‥‥周りの目線が痛い。
「‥‥では、ポーズはどうしますか?」
「そうですね‥‥‥これはどうですか?」
「?うわぁ!」
俺の足は一瞬のうちに地面から離れた。
落ちないようにと慌てて虎國の首に腕を回すと、先程の鷹雅と同じぐらいの距離まで顔が近づいた。
「っ」
「あ、すみません!」
「い、いえ。大丈夫です」
慌てて顔を離すが、虎國にはそっぽを向かれてしまった。どうやら怒らせてしまったようだ。
「これで写真撮るんですか?」
「はい‥‥嫌ですか?」
「あ、いえ‥‥‥大丈夫デス」
俺を見た虎國の顔はとてもいい笑顔で、それが怖くて「違うポーズにしてくれ」なんてとても言えなかった。
近くにいた店員生徒に写真を撮ってもらい、満足そうに虎國は俺を降ろしてくれた。
「それでは、俺はここで」
「はい。頑張ってくださいね?」
「応援してるよん♪」
「‥‥頑張れよ」
三人それぞれから応援の言葉を貰い、俺は裏へと移動した。
「ねぇ!あの三人って生徒会だよね!知り合いだったの!?」
「あ、うん。そんな感じ」
「いつ!?どこで知り合ったの!?そういえば、保健室の鳥林先生と数学教師の巳蛇野先生とも親しそうだったよね!」
「え!何それ!稜驊君!どういうこと!?」
「何々?どうしたの?」
「「稜驊君の恋愛事情よ!それも男!」」
「「「「「え!聞きたい!」」」」」
「何!?いつの間に増えた!?仕事はどうした仕事は!」
いつの間にか増えた女子生徒に、俺は頭を抱えつつどう説明するか考えた。
家に送って貰ったこと‥‥これは話せない。かと言って、虐められた日に会ったとも言い難い。
「‥‥‥‥なりゆきで?」
「「「「「「もっと詳しく!」」」」」
「あーもう!この話はやめだやめ!さっさと仕事に戻れ!」
渋る女子を散らすことが出来たのは、その数十分後だった。
3
あなたにおすすめの小説
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
【完結】だから俺は主人公じゃない!
美兎
BL
ある日通り魔に殺された岬りおが、次に目を覚ましたら別の世界の人間になっていた。
しかもそれは腐男子な自分が好きなキャラクターがいるゲームの世界!?
でも自分は名前も聞いた事もないモブキャラ。
そんなモブな自分に話しかけてきてくれた相手とは……。
主人公がいるはずなのに、攻略対象がことごとく自分に言い寄ってきて大混乱!
だから、…俺は主人公じゃないんだってば!
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
事なかれ主義の回廊
由紀菜
BL
大学生の藤咲啓嗣は通学中に事故に遭い、知らない世界で転生する。大貴族の次男ランバート=アルフレイドとして初等部入学前から人生をやり直し、学園で出会う無愛想で大人顔負けの魔法の実力者であるヨアゼルン=フィアラルドと親友になるが、彼に隠された力に翻弄され次々と襲ってくる災難に巻き込まれる。終いには、国家の存続を揺るがす大事件にまで発展することに・・・
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
【完結】我が兄は生徒会長である!
tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。
名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。
そんな彼には「推し」がいる。
それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。
実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。
終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。
本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。
(番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる