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翼が生えた王子、辺境伯領へ
32.貴方を乞う ※
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「……う……ふぅ……」
「ああ……泣かないで、ミシュー」
エドマンドはうっとりした口調で囁くと、僕の涙を舌で舐めとった。そして、寝台の傍らに置かれた布で手を拭う。そんな姿にすら動揺して動けない僕とは反対に、素早く自分の服を脱ぎ去った。
日頃から鍛えているエドマンドの体は均整がとれて美しい。しなやかな筋肉に包まれ、無駄な肉一つ見当たらない。泣いたことも忘れて見惚れていると、微笑んで口づけられた。エドマンドの手は、まるで魔法のようにするすると僕の服を剥いでいく。
「……ミシュー、とても綺麗です」
「ただ白いだけだよ……」
ろくに日に当たっていない薄い体。その体に残ったのは、首から背に流れる金鎖だけだ。何も身に着けていない姿よりも余程、恥ずかしい気がする。エドマンドの指が僕の首に輝く鎖を撫でた。
「貴方の透けるような肌に良く似合う。それに……鎖に付いた宝石は私の色です。ねえ、ミシュー。どうしてこの色を?」
「わ、わかってるくせに」
互いの色を身に着けるのは、所有の証だ。自分が相手の、相手が自分のものだと示すもの。
「……教えてください、ミシュー。貴方の口から……聞きたいのです」
縋るようなエドマンドの口調には、いつもと違って有無を言わせぬ強さがあった。思わず声が小さくなる。
「エ、エドの……だから」
エドマンドはにっこり笑って首を傾げた。聞こえないとでも言うのだろうか。僕はエドマンドを睨みながら、なんとか言葉を絞り出した。
「――ぼ、僕は……エドマンドの……だから」
エドマンドはその言葉を聞いた途端、噛みつくように僕の口を塞いだ。互いの素肌が重なり合い、火がついたように熱くなる。エドマンドの剛直が生き物のように僕の体の上で波打った。
「ミシュー、ミシュー……」
体のありとあらゆるところに、エドマンドの舌が這っていく。胸の先を転がされ、腿の内側に柔らかく歯が立てられた。果てたばかりの陰茎を舐められてエドマンドの指が後孔をゆっくりとなぞる。あっと思った時には、長い指が後孔につぷりと入ってきた。
「んっ!」
狭い肉襞の中を進み、気持ちのいいところをすり潰される。あまりの快感に何度も体が跳ねた。指が増やされすっかり中が蕩かされた時、エドマンドが体を起こした。
「もう……我慢できない」
吐息のような言葉が聞こえ、エドマンドは僕の体を反転させてうつ伏せにした。背中にぬるりとしたものが垂らされ、甘い花の香りが漂う。エドマンドの指がそれを尻の間から後孔へと塗り伸ばす。孔の入り口を浅く抜き差しされると、奥がきゅうと疼いた。
「エ、エドっ……」
「ミシュー、貴方の中に……今すぐ入りたい」
腰を掴まれ、後孔にぴたりと当てられたものは焼けた杭のようだった。散々蕩かされた中にぐっと押し入ってくる。
「あ、……ぁああっ!」
「……く……ぅ」
肉襞を思いのままに広げ、一気に奥へと入っていく。深くて、気持ちよくて、勝手に高い声が出てしまう。
「ぁん! エ、エドっ。……やっ」
「……気持ちいい、でしょう? ほら、こんなに蕩けてる」
僕の中で大きく脈打った熱杭が、中をごりごりとすり潰す。ゆっくりと腰を回され、快感のあまりに涙が浮かぶ。僕の先端からは、とろとろと蜜がこぼれていた。
「ねえ、ミシュー。一番気持ちいいことをしましょう」
「ぇ?」
体を繋げたまま、エドマンドが僕の右肩の少し下に口づけた。続けてじゅっと強く吸い上げた途端、体中に震えが走った。
「!?」
何が起こったのかわからない。
エドマンドは、左肩の少し下を舐めて吸い上げた。今度は全身がかっと熱く火照った。
「な、何、これ。な、なんで」
エドマンドは右に左にと同じ場所を舐めては吸い上げた。そこに触れられれば触れられるほど体が疼き、中に入ったままのエドマンドを締め上げてしまう。エドマンドは小さく呻くと、思い切り奥まで僕を突き上げた。
「ぁッ! やぁあっ!」
肌を打つ音が響き、頭が朦朧とする。寝台にくずれおちると、エドマンドはその背に覆いかぶさるようにして、僕を攻め立てた。頭も体もどろどろに溶かされた僕を抱きしめたまま、エドマンドが甘く囁く。
「――……貴方の中で果てたいのです」
一際大きく膨らんだ熱杭からどくどくと精が放たれて、胎の奥に浸み込んでいく。エドマンドの唇が、愛おし気に僕の背に触れる。僕は波のように繰り返す快感に身をゆだねながら、ようやく気がついた。
(ああ、そうだ。エドマンドが触れる、その窪んだ場所には……)
――少し前まで、真っ白な翼があった。
僕はそれ以上考え続けることができず、エドマンドの腕の中で眠りについた。
「ああ……泣かないで、ミシュー」
エドマンドはうっとりした口調で囁くと、僕の涙を舌で舐めとった。そして、寝台の傍らに置かれた布で手を拭う。そんな姿にすら動揺して動けない僕とは反対に、素早く自分の服を脱ぎ去った。
日頃から鍛えているエドマンドの体は均整がとれて美しい。しなやかな筋肉に包まれ、無駄な肉一つ見当たらない。泣いたことも忘れて見惚れていると、微笑んで口づけられた。エドマンドの手は、まるで魔法のようにするすると僕の服を剥いでいく。
「……ミシュー、とても綺麗です」
「ただ白いだけだよ……」
ろくに日に当たっていない薄い体。その体に残ったのは、首から背に流れる金鎖だけだ。何も身に着けていない姿よりも余程、恥ずかしい気がする。エドマンドの指が僕の首に輝く鎖を撫でた。
「貴方の透けるような肌に良く似合う。それに……鎖に付いた宝石は私の色です。ねえ、ミシュー。どうしてこの色を?」
「わ、わかってるくせに」
互いの色を身に着けるのは、所有の証だ。自分が相手の、相手が自分のものだと示すもの。
「……教えてください、ミシュー。貴方の口から……聞きたいのです」
縋るようなエドマンドの口調には、いつもと違って有無を言わせぬ強さがあった。思わず声が小さくなる。
「エ、エドの……だから」
エドマンドはにっこり笑って首を傾げた。聞こえないとでも言うのだろうか。僕はエドマンドを睨みながら、なんとか言葉を絞り出した。
「――ぼ、僕は……エドマンドの……だから」
エドマンドはその言葉を聞いた途端、噛みつくように僕の口を塞いだ。互いの素肌が重なり合い、火がついたように熱くなる。エドマンドの剛直が生き物のように僕の体の上で波打った。
「ミシュー、ミシュー……」
体のありとあらゆるところに、エドマンドの舌が這っていく。胸の先を転がされ、腿の内側に柔らかく歯が立てられた。果てたばかりの陰茎を舐められてエドマンドの指が後孔をゆっくりとなぞる。あっと思った時には、長い指が後孔につぷりと入ってきた。
「んっ!」
狭い肉襞の中を進み、気持ちのいいところをすり潰される。あまりの快感に何度も体が跳ねた。指が増やされすっかり中が蕩かされた時、エドマンドが体を起こした。
「もう……我慢できない」
吐息のような言葉が聞こえ、エドマンドは僕の体を反転させてうつ伏せにした。背中にぬるりとしたものが垂らされ、甘い花の香りが漂う。エドマンドの指がそれを尻の間から後孔へと塗り伸ばす。孔の入り口を浅く抜き差しされると、奥がきゅうと疼いた。
「エ、エドっ……」
「ミシュー、貴方の中に……今すぐ入りたい」
腰を掴まれ、後孔にぴたりと当てられたものは焼けた杭のようだった。散々蕩かされた中にぐっと押し入ってくる。
「あ、……ぁああっ!」
「……く……ぅ」
肉襞を思いのままに広げ、一気に奥へと入っていく。深くて、気持ちよくて、勝手に高い声が出てしまう。
「ぁん! エ、エドっ。……やっ」
「……気持ちいい、でしょう? ほら、こんなに蕩けてる」
僕の中で大きく脈打った熱杭が、中をごりごりとすり潰す。ゆっくりと腰を回され、快感のあまりに涙が浮かぶ。僕の先端からは、とろとろと蜜がこぼれていた。
「ねえ、ミシュー。一番気持ちいいことをしましょう」
「ぇ?」
体を繋げたまま、エドマンドが僕の右肩の少し下に口づけた。続けてじゅっと強く吸い上げた途端、体中に震えが走った。
「!?」
何が起こったのかわからない。
エドマンドは、左肩の少し下を舐めて吸い上げた。今度は全身がかっと熱く火照った。
「な、何、これ。な、なんで」
エドマンドは右に左にと同じ場所を舐めては吸い上げた。そこに触れられれば触れられるほど体が疼き、中に入ったままのエドマンドを締め上げてしまう。エドマンドは小さく呻くと、思い切り奥まで僕を突き上げた。
「ぁッ! やぁあっ!」
肌を打つ音が響き、頭が朦朧とする。寝台にくずれおちると、エドマンドはその背に覆いかぶさるようにして、僕を攻め立てた。頭も体もどろどろに溶かされた僕を抱きしめたまま、エドマンドが甘く囁く。
「――……貴方の中で果てたいのです」
一際大きく膨らんだ熱杭からどくどくと精が放たれて、胎の奥に浸み込んでいく。エドマンドの唇が、愛おし気に僕の背に触れる。僕は波のように繰り返す快感に身をゆだねながら、ようやく気がついた。
(ああ、そうだ。エドマンドが触れる、その窪んだ場所には……)
――少し前まで、真っ白な翼があった。
僕はそれ以上考え続けることができず、エドマンドの腕の中で眠りについた。
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