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18話 翌朝(2)
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レンが吹き出した。
「なんだよ急に。話飛びすぎだろ」
「ご、ごめん気になっちゃって」
「いねえよ」
「うそっ!?あんなにモテモテだったのに!?」
「……は?」
レンがきょとんとしている。僕は慌てた。そうだ僕があっちのレンを知ってるってことは言っていないんだった。
「き、きっとモテたんじゃないかなあって、想像!しょっちゅう女子に告白されてたでしょ?……えっと、多分、予想」
「ん、まあ、告白はよくされたかな。でも付き合ったりはしてない。好きじゃない奴に告白されても意味ねえじゃん」
「へえ……」
レンは意外に真面目なんだな。
とりあえず付き合ってみて、やり捨て、みたいなことしてるイケメンいっぱいいそうなのに、そういうことはしないんだ。
やっぱりレンはいいなあ、って思ってから、気づく。
「もしかして、好きな子は、いたんだ?」
「あっ、うん……」
照れ臭そうにうなずいたレンは、とても可愛らしかった。
「そっかあ」
僕はちょっとだけ傷ついてしまう。まあ、いて当然か。
「どんな子だったの」
「どんな、うーん、守ってやりたくなるタイプ、ってのかな。大人しくてあんま人と話さないんだけど、俺にだけは笑ってくれてた」
「へえ、そっち系なんだ……」
きっと、清楚で上品なお嬢様タイプの、むちゃくちゃかわいい女の子なんだろうなあ。
「なんだよそっち系って。お前は?」
「え、僕?ぼ、僕もまあ、いたけど、片思いだけど」
「どんな女?」
女ではないけど……。
「モテてた。スポーツも勉強もできて、すごく綺麗な顔してて、誰にでも優しくて気さくで、いつもみんなの中心にいた」
レンが面白そうに眉を上げた。
「なんだその完璧女。高嶺の花狙いかお前、見かけによらねえなあ」
「い、いいだろ別に!片思いは自由だ」
「お、いいせりふだな。片思いは自由」
レンが髪をかきあげて目を細める。とても優しい眼差し。
きっと今、その子のことを考えているんだろう。いいなあ、レンにこんな風に思ってもらえるなんて。
「レンはきっと両思いだよ」
「まさか、俺も片思いだったよ。絶対に片思いって分かってるから、告白もできなかった」
「すれば良かったのに、レンに告白されて嫌がる女の子なんていないよ」
「ははっ、ありがとな。……お前は本当によく似てる。お前と話してると錯覚しそうになるわ……」
「え?僕が誰に似てるの?」
「なんでもねえよ」
「えー!?」
その時、庭の向こうの木の小屋から奇妙な鳴き声が聞こえてきた。
馬のいななきのようでもあり、牛のうなりのようでもあり。
「な、なに!?」
「あー、乗り物」
乗り物!?
レンは立ち上がるとその小屋の中に入って、中から奇妙な生き物を連れて出てきた。
馬によく似てるけど牛みたいな二本の角が生えた生き物。
「す、すごい!なんて生き物!?」
「現地人はジュダヌヌクルって呼んでるけど、俺は面倒だからウマつってる」
「じゅ、じゅだ、ぬぬ?え?」
確かに面倒だ、ウマでいい。
「じゃ、これ乗って街に買い物でも行くか」
「買い物!?でも現地人のお店だよね?つかまっちゃわないの?」
「変装すりゃ、そう簡単にはばれない」
そう言ってレンはポケットから何かを取り出した。
その手の中にあるものを見て、僕は首を傾げる。
それは三角に尖った、肌色の何かだった。
「ある所で仕入れた付け耳。こいつをこうやって……」
レンはその尖った何かを自分の耳の上に被せた。指でいじって調節して、よし、と一言。
「どうだ?」
尖った肌色のものは、レンの耳を見事に尖らせていた。むちゃくちゃリアルで、とても作り物には見えなかった。
僕はおお、と感嘆の声をあげた。
「すごいよ現地人みたい!」
「お前の分、今から買いに行こう。これあるとないとじゃ、安全度が大違いだからな。手に入れるまでの間は、フード被っとけ」
「わ、分かった!」
まさか現地人に変身できるとは。こんなすごいアイテムがあるなんて、と僕は感動していた。
確かにこれは、絶対に欲しい!
「なんだよ急に。話飛びすぎだろ」
「ご、ごめん気になっちゃって」
「いねえよ」
「うそっ!?あんなにモテモテだったのに!?」
「……は?」
レンがきょとんとしている。僕は慌てた。そうだ僕があっちのレンを知ってるってことは言っていないんだった。
「き、きっとモテたんじゃないかなあって、想像!しょっちゅう女子に告白されてたでしょ?……えっと、多分、予想」
「ん、まあ、告白はよくされたかな。でも付き合ったりはしてない。好きじゃない奴に告白されても意味ねえじゃん」
「へえ……」
レンは意外に真面目なんだな。
とりあえず付き合ってみて、やり捨て、みたいなことしてるイケメンいっぱいいそうなのに、そういうことはしないんだ。
やっぱりレンはいいなあ、って思ってから、気づく。
「もしかして、好きな子は、いたんだ?」
「あっ、うん……」
照れ臭そうにうなずいたレンは、とても可愛らしかった。
「そっかあ」
僕はちょっとだけ傷ついてしまう。まあ、いて当然か。
「どんな子だったの」
「どんな、うーん、守ってやりたくなるタイプ、ってのかな。大人しくてあんま人と話さないんだけど、俺にだけは笑ってくれてた」
「へえ、そっち系なんだ……」
きっと、清楚で上品なお嬢様タイプの、むちゃくちゃかわいい女の子なんだろうなあ。
「なんだよそっち系って。お前は?」
「え、僕?ぼ、僕もまあ、いたけど、片思いだけど」
「どんな女?」
女ではないけど……。
「モテてた。スポーツも勉強もできて、すごく綺麗な顔してて、誰にでも優しくて気さくで、いつもみんなの中心にいた」
レンが面白そうに眉を上げた。
「なんだその完璧女。高嶺の花狙いかお前、見かけによらねえなあ」
「い、いいだろ別に!片思いは自由だ」
「お、いいせりふだな。片思いは自由」
レンが髪をかきあげて目を細める。とても優しい眼差し。
きっと今、その子のことを考えているんだろう。いいなあ、レンにこんな風に思ってもらえるなんて。
「レンはきっと両思いだよ」
「まさか、俺も片思いだったよ。絶対に片思いって分かってるから、告白もできなかった」
「すれば良かったのに、レンに告白されて嫌がる女の子なんていないよ」
「ははっ、ありがとな。……お前は本当によく似てる。お前と話してると錯覚しそうになるわ……」
「え?僕が誰に似てるの?」
「なんでもねえよ」
「えー!?」
その時、庭の向こうの木の小屋から奇妙な鳴き声が聞こえてきた。
馬のいななきのようでもあり、牛のうなりのようでもあり。
「な、なに!?」
「あー、乗り物」
乗り物!?
レンは立ち上がるとその小屋の中に入って、中から奇妙な生き物を連れて出てきた。
馬によく似てるけど牛みたいな二本の角が生えた生き物。
「す、すごい!なんて生き物!?」
「現地人はジュダヌヌクルって呼んでるけど、俺は面倒だからウマつってる」
「じゅ、じゅだ、ぬぬ?え?」
確かに面倒だ、ウマでいい。
「じゃ、これ乗って街に買い物でも行くか」
「買い物!?でも現地人のお店だよね?つかまっちゃわないの?」
「変装すりゃ、そう簡単にはばれない」
そう言ってレンはポケットから何かを取り出した。
その手の中にあるものを見て、僕は首を傾げる。
それは三角に尖った、肌色の何かだった。
「ある所で仕入れた付け耳。こいつをこうやって……」
レンはその尖った何かを自分の耳の上に被せた。指でいじって調節して、よし、と一言。
「どうだ?」
尖った肌色のものは、レンの耳を見事に尖らせていた。むちゃくちゃリアルで、とても作り物には見えなかった。
僕はおお、と感嘆の声をあげた。
「すごいよ現地人みたい!」
「お前の分、今から買いに行こう。これあるとないとじゃ、安全度が大違いだからな。手に入れるまでの間は、フード被っとけ」
「わ、分かった!」
まさか現地人に変身できるとは。こんなすごいアイテムがあるなんて、と僕は感動していた。
確かにこれは、絶対に欲しい!
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