異世界に召喚されて、レアスキルもらったのでヤリたい放題したいと思います。

きつねころり

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第1章 【異世界召喚】アグストリア城 

第13話 アオイ決闘を受ける。

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 フローラの部屋を出る前日・・

「二人に聞きたい事があるんだけどいいかな」

 そう。明日この部屋を出る前に、どうしても確認しておきたい事があり、俺は椅子に座り、フローラとアリアはソファに座らせた。

「グズリンって知っているか?」

 アリアの顔があからさまに歪むのが分かった。

「ローズィリア国の第二皇子ですか……?どうしてアオイ様が?」

「実はな…。アリアには奴隷の術式が掛けられててな」

「まさかっ!」

 フローラは驚いてアリアの方を見る。

 それはそうだろう。自分の知らない所で奴隷だなんて。

「大丈夫だ。もう解除してあるから」

 そう言うと、少し安堵した表情を見せたフローラだったが、それでもアリアに心配そうに視線を向ける。

 アリアは黙って話を聞いている。多分、人生の汚点とか思って、悔しがってそう。あ、違う。ありゃ思いだして怒りに震えてる感じだわ。

「アリアに術式を掛けたヤツは恐らく…と言うか、まず間違いないんだが、グズリンだ。正確には別のヤツに掛けさせた。ってのが正しいかな。契約内容にさ……グズリン様以外がフローラを助けようとした場合、対象者を排除。ってあった訳なんだ。…助けようとした場合…ねぇ……」

 自分で言ってて、何処か腑に落ちた。

「待ってくださいっ、それだと私が倒れたのも……」

「グズリンだろうな。間違いなく」

 フローラは口をパクパクさせながら、声にならない声を上げていた。

「何の為にそんな事をって話なんだが……。そうだ、最近どこかでグズリンには会ってないか?」

「…会っております。姫様が倒れる前日です。あの日は、ローズィリア国の国王の晩餐会に招待されておりました。姫様はそこに出席しております。…私もですが…」

 思わずアリアは悔しさを浮かべる。その時何故気付けなかったのかと。

「フローラは覚えてるかい?その日の事」

「はい、何となくですが……」

 そしてフローラは、晩餐会での事を語り始めた。

 隣国の国王からの招待である為、余程の事が無い限り催し物は断らないそうだ。

 当日はアグストリア国王と王妃、そしてフローラとアリアを中心とした侍女が数名帯同した。他にはアグストリア国の貴族連中も何人か一緒に行ったそうだ。

 何の為の晩餐会だったのかは分からないが、暇を持て余した王族はそんなもんなんだそうだ。

 立食パーティーみたいな感じで、和やかに晩餐会は進み、各々談笑している自由時間の様な時だった。
 フローラの前に、グズリンと侍女らしき女性が挨拶にきた。

 グズリンはフローラに「将来妻にしてやろうっ。喜べ!」と、何ともふざけた事を言ってきたらしい。だがフローラはやんわりと拒否した。それを聞いたグズリンは、侍女の耳元で何事か囁いた。

 まぁ、その時だろうね。何かしらの術式か魔法か分からないけど、フローラを徐々に衰弱させるものを使ったんだろう。
 アリアに術式を仕掛けたのも恐らくそいつだろう。

 許せんな。

 とまぁ大体分かって来た。


「アリアの術式が解除された。それを気付かれていると考えていいだろうな……。そしたら、絶対こっちに様子を見に来ると思うんだよ。グズリンと一緒に」

「そうですね。グズリン様以外がフローラ様を助ける云々と勝手な契約をぶち込んで・・・・・来る位ですから、あの駄目皇子が助けに来た振りをして術式を解き、フローラ様に恩を売ろうとか考えたのでしょうね」

「寧ろそれ以外無いよな…普通に考えて……」

 その考えで間違いないとは思うのだが、問題は、その術者がどれ位のLVかと言うところだろう。気付かれない内に、無詠唱で?そんな事が出来るヤツは、相当ヤバイ奴と相場は決まっている。

「もしその二人に出くわす事があったら、俺の後ろに下がってくれ。実戦経験は無いけど、多分何とかなるだろう」

「アオイ様。因みに今、LVはどの位上がったのですか?」

「んー、ちょっと待ってね」

名前:アオイ
年齢:26
職業:転移者
LV:59
HP:1480
MP:3650
状態:良好+
称号:転移者・初めてを奪いし者
スキル:健康LV4 精神耐性LV5
   :念話
   :反転
   :奇跡【1】
   :奇跡【2】
   :代用
   :鑑定LV5
   :処女狩り
   :アイテムボックス


「こんな感じだな」

 俺は二人に自分のステータスを教えた。

「まぁ…、何と言うか…」

「アオイ様は、英雄にでもなるのでしょうか……」

 アリアは半分呆れ、フローラに至っては遠くを見つめている。

「え、ヤバイ?」

「「やばいですね」」

 やばいらしい。


 有難うチュートリアル様っ。有難う女神様。って感じだな。セックスするだけでLV上がるなんて。これが期間限定じゃなければな…。何てな。それは贅沢な話か。 


☆☆☆☆☆


 そんな感じで当日を迎えたらこれだよ。

 ほら、グズリンめっちゃキレてんじゃん。俺、恨まれてるんだろうな。きっと。
 しかし、こいつはどうにでも・・・・・なるんだよ。

 魔族だよ。

 って、あれ?俺よりLV高くない?大丈夫だよね?俺、いきなり奴隷にとかならないよね??

「で、お前は何者なんだっ」

 おーっと、グズリン選手。我慢できなくなっちゃったのか?興奮やら嫉妬やらで感情が忙しそうだね、まったく。

「俺はアオイだ。そういうお前は?関係者・・・か?」

「貴様っ、俺様に向かって何て態度だ!不敬罪で処刑してやろうか!」

 やべー。物騒じゃん。

 え?何でそんな余裕なのかって?いや、グズリン自体はクッソ雑魚じゃん。全然怖くも何ともないわ。精神耐性のお陰かも知れんが。

「どうして国王様でもないのにそんな事が言えるのか。全く持って不思議でならないのだが。寧ろ聞きたいんだが、お前は何者なんだ?いきなり人に向かって不敬罪って。はっ。んで?お前は関係者なのか聞いている?それとも何か?フローラが衰弱していった事について何か知っているのか?」

 めちゃめちゃ煽ってやった。名前は知ってるけど、鑑定出来るって情報は出さない方が良いだろう。

「貴様…言わせておけばっ!」

「いや、だからさ。俺は名乗っただろ?どうしてお前は名乗らないんだよ。ってか、誰だよ。俺はお前みたいな小太りに知り合いは居ねえよ。んでさっきも聞いたけど関係者なの?お前」

 グズリンは怒りでフルフル震えている様だ。隣の魔族は動く様子は……無いな。

 これはあれか。グズリンの指示待ち的な?

「ん?おお、そうだったな。こちらはグズリン皇子だ。隣国ローズィリア国の第二皇子だ。フローラを心配して来てくれたのだ」

 国王がそう紹介するが、あぁ、確かに心配だろうよ。色々バレちゃいそうだもんね。

「アオイと言ったか…貴様は必ず…」

グズリ皇子?・・・・・・でしたっけ?何です?」

「くっ!」

 国王が見ている所で、何かをするとマズイ事ぐらいは分かっているようだな。残念。もっと煽れば良かったかな。

「お前っ!その生意気な口を塞いでやる。決闘だ!」

「はぁ?」

 アオイはワザと悪態をつく。


 宰相であるガイアス・メウィザードは、この光景を冷静に観察していた。

 そして、グズリンが決闘までしなくてはならない理由を考えていた。

 何故なら、アオイの先程の煽り方は不自然であったし、グズリンのこの態度も気になる。

 一瞬で思考を加速していくと、一つの可能性にたどり着く。

 アオイに隠れる様にして、グズリンとその侍女を見つめるフローラとアリア。この二人が警戒しているのが分かる。そして、それを悟らせない様に矢面に立つアオイ。

 アオイは何かを知っている。知っていてワザと何かを引き出そうとしてグズリンを煽っているのでは。と。

 それでなければ、何度も「関係者」なんて聞かないだろう。と。

 宰相の持つ「看破」のスキルは、感情の揺らぎを可視化してみる事が出来るスキルだ。鑑定の様な便利なスキルではないが、早い話がうそ発見器の様なものだ。

 アオイからは嘘を感じない。だが、グズリンはどうだ。感情の揺らぎが大き過ぎる。

 宰相は瞬時に思考を加速させ、幾つも仮説を組み立てた。そして、アオイが何かを仕掛けていると考えるのが正しいと結論付けた。

 まぁ、そもそも宰相としては、国が揺らがないのならば他の事に関しては大体は問題ないと判断するきらいがある。
 

「では、決闘の場を持ちましょう」

 そう言って、一旦その場を取り仕切った。空気を変えたと表現した方がいいか。

「アオイ殿。すまないがグズリン様の決闘を受けてくれないか。まぁ、悪いようにはしない」

「貴方は?」

 知ってるけどね。

「あぁ、すまない。私は宰相を務めさせてもらっている、ガイアスだ。宜しくな」

「あ、はい。アオイです。宜しくお願いします」

 グズリンの時とは違い、普通に挨拶を交わした。

「状況が飲み込めんのだが?」

 国王は宰相に説明を求めるが、

「私にお任せ下さい。あぁ、制約を済ませましょうか。グズリン様。決闘には何を賭けるんです?」

 ガイアスは国王を無視して話を進めた。

 割と国王の扱いが雑な宰相。

 

 この国では決闘を申し込む場合、何かを賭けて戦うらしい。

 前例としては、ある貴族がお互いの爵位を掛けて決闘をし、負けた方は爵位はく奪の上、勝った方の貴族に取り込まれる。とか。

 お互いの奴隷を賭けて、奴隷同士で戦わせる。なんて事もあるそうだ。

 ただ、余程の事が無い限り決闘は受諾されない。

 そりゃ、自分が何か失うのは怖いもんな。勝つと分かってれば……まぁ、やるか。

「俺様は、この女を掛けよう。奴隷としてくれてやる。そして戦うのもこの女だ」

 グズリンはどや顔で隣に居る魔族を指名した。

「いや、そこはお前の皇子の位とかじゃなの?しかも、お前が決闘すんじゃないの?恥ずかしい」

「ふん。何とでも言え。その代わり、俺様が勝ったら、お前が俺の奴隷になれ」

「え、嫌ですけど」

 嫌でしょうよ。奴隷とか。意味分からんし。……え、そっち・・・もイケるタイプ?超怖い!!無理無理。異世界に来てにされちゃうの無理っ。

「嫌じゃねぇんだよ!」

「えー、宰相さん。これどーすんの」

「お前は黙って決闘すりゃぁ良いんだよ!このくそが!」

 グズリンが吠えている。

「ここは、受けて頂ければ助かりますな。なぁに。アオイ様が勝てば宜しいのです」

 簡単に言ってくれるな。宰相さん……。

 まぁしかし、やるしかないか。

「オーケー、オーケー。やろうじゃないか。後悔すんなよ?」

 グズリンは己が勝つことを確信している様な、悪い笑みを浮かべた。

「では、場所を変えましょう。こちらへ」

 一行は宰相さんに案内され、外にある訓練場にやって来た。




 訓練場には誰もおらず、国王ご一行の貸し切り状態だ。

 訓練場と言っても、いくつかある内の1つらしく、そんなに広くは無い。25m四方ってとこか。

「では、これより決闘を始めてもらう。どちらかが戦闘不能になったら終了だ。よいな?」

 魔族の女は軽くうなずく。

「いつでもどーぞ」

 俺は軽い感じで答える。準備は出来ている・・・・・・・・

 フローラは心配そうに、アリアは何故だか誇らしげに俺を見つめている。

 まぁ、大丈夫でしょう。

「それでは…始め!」

 宰相の掛け声で、魔族の女は動き出した。


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