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第1章 【異世界召喚】アグストリア城 

第24話 マールの処遇

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 アリアに案内され、マールの部屋に着いた。

 また後で迎えに来ると言って、アリアは部屋から出て行った。

 どうやら気を使ってくれたみたいだ。




 マールが居る部屋は、何と言うか簡素な作りになっていた。

 ベッドは、フローラの部屋でアリアが使っていたベッドよりもしっかりした普通のもので、他には机と椅子が用意されている。

 トイレなどは無く、外の共同の水場を使っているそうだ。

 別に捕虜とかでは無い為、拘束されている訳では無く、普通の客人みたいに扱われていた。

 マールはベッドの上に座り、ぼーっとしている。

 支給されたのか、白っぽいワンピースの様な服を着ていた。

 
「マール。調子はどうだ? 流石に魔力の枯渇は治ったか?」

 椅子に座りながら、マールに調子を尋ねる。

「はい。大丈夫です。ご主人様?」

「いや、アオイでいいよ。俺の奴隷でも無いんだし」

 隷属状態ってわけじゃないからね。

「それよりさ。マールは今後どうしたい?俺としては奴隷にするつもりは無いんだけど」

「奴隷、じゃないんですか……?」

 何だろう。酷く怯えた感じなんだけど。

「あぁ、マールが望むなら、魔族領に帰れる様に頼むつもりなんだけど」

 そう言うと、マールは涙を流し始めた。泣いていると言うより、その感情を失った顔の目だけが、涙を流して感情を表現してる様な。

「お、おい。マール。大丈夫か。なんか泣いてるけど」

 俺は突然の事過ぎて、何がマールの琴線に触れたのか分からなかった。

「私……泣いてるんですね……。まだ、流れる涙ってあったんだ……」

 いや…これ相当重い気がするんだけど……。

 こういう時ってさ、俺に出来る事なんて何も無いんだよなぁ。実際。

 だからさ、必然とこうなる訳。

「泣きたいなら、泣いていいんだよ。マールはもう奴隷なんかじゃない」

 ベッドの横に移動して、そっとマールを自分の胸に抱きしめた。

 何かの線が切れた様に、マールは泣き出し。嗚咽交じりで、今までため込んできた感情を全て洗い流す様に。

 子供をあやす様に、抱きかかえたマールの頭を優しく撫で、落ち着くまでずっとそうしてやった。



「大丈夫か?」

「はい……。もう、大丈夫です」

 俺がマールの頭を離し、顔を覗き込む。

「あ、あの。酷い顔してると思うので……見ないでください……」

「あぁ、ごめんごめん」

 そう言って何となく椅子に座った。

「服、濡らしちゃって……ごめんなさい」

 確かにマールの言う通り、俺の服の胸元だけがビシャビシャになっている。

「まぁ、気にすんな。そのうち乾くしな」

「その…有難うございます…」

 マールは照れ臭そうに笑った。

 初めて感情を出した所を見た気がするな。

「落ち着いたところで、マールはこの先どうしたい?」

 俺の問いかけに暫く考えて、マールは語り始めた。

「正直……奴隷として扱われた期間が長すぎて、自分でも……どうしていいのか分からないのですが……。その、出来たら……ですけど。アオイ様のお傍に置いて頂く事は出来ませんか?勿論、奴隷としてでも構いません……」

 奴隷の期間が長すぎて……か。俺には想像も出来ない話だ。

「なぁ、何でマールは奴隷になんてなったんだ?あのグズリンなんて、マールの方が強いんだから、ぶった切っちゃえば良かったのに」

 マールの方がLVも高いし、何より職業が騎士だよ?魔法もスキルも使えて、正直グズリンに負けるはずが無いんだよ。

 その答えはこうだった。

 元々は、魔族の国で騎士として勤めていたらしいが、あまりに優秀だったので、同じ魔族の男等に罠に嵌められ、弱体化しているスキに奴隷の術式を使われたらしい。

 奴隷商人へと売り飛ばされ、暫くはその奴隷商人の元に居たそうだ。でも、その奴隷商人は、マールをぞんざいに扱う事はせず、何なら奴隷の術式まで教えてくれたらしい。

 なにそれ。めっちゃ良い人じゃん。

 だけど、どうしてもマールが欲しいという貴族が現れて、奴隷商人は仕方なくマールを手放したそうだ。どちらかと言うと、脅されていたみたいだけど。

 もしかしたら、その奴隷商人はマールに情が移ってたのかも知れないな。

 まぁ、そこからが地獄だったそうだけど。日本人である俺には、聞くに堪えない話だったから、それはまたどこかで。

 で、時は過ぎ、その貴族からグズリンがマールを奪った。という事らしい。

 グズリン自体は、LVが高くは無いけど【奴隷使役】みたいなスキル持ってたもんな。だから、マールもグズリンの言う通りに動いていたと。

 この頃になると、マールはもう自分の頭で何かを考える事を止めてしまったんだ。自分の心を守る為に。

 そりゃ、泣き方も忘れるって話。

 しかし、奴隷ねぇ。

 異世界と言えば奴隷文化はあると思ってたけど……。流石にこれは可哀そうだな。

 犯罪者じゃないんだよ?仲間に裏切られてとか許せなくない?

「有難う。話してくれて」

「いえ、詰まらないお話を聞かせてしまいました……すみません」

 どうしてあげたら良いのか、全く分からん。

「もう一度聞くけど、マールはどうしたい?」

「……」

 マールは答えなかった。答えられないって方が正しいのか?

「出来る事はしてあげるから、何でも言ってごらん」

「……あの……」

「うん、なんだい?」

「アオイ様の奴隷にしてもらえませんか?」

 おっふ。

「あ――、俺、奴隷とか別に要らないっていうか……」

「捨てないで…」

 ノーぉぉぉぉおお!俺が捨てたみたいになっちゃうの?!なんでだよー!

「す、捨てるとかじゃないんだけど、えっと……他にはないかな?」
「無いです」

 即答されたよね。

「そっか――……」

「奴隷にしてもらえませんか?性奴隷でも良いです。何でもしますので……」

「いや、性奴隷って。嫌だろ?好きでもない人と。そんな事言えないって」

「そうですよね、私なんか……奴隷の魔族の女なんか抱けませんよね」

 ヤバイ!ヤンデレか?!これは選択肢を間違えると、闇落ちしちゃう奴だ!どうする。どうする?

「い、いや、十分魅力的なんだけど……」

「良いんです。無理しないでください。忘れて下さい」

 あー!駄目だって!ダークサイドに落ちちゃう!魔族っ娘がダークサイドって、良くない事が起こる自信がある!ってか確信!!

 くっそぅ!ええい、ままよ!(←もうどうにでもなれ)

 俺は勢いに任せてマールを押し倒し、唇を奪った。

「んっ?!」

 マールは目を見開いてビックリしていたが、もう知らん。悪役にでも何でもなってやろじゃないか。

「んっ、ん、はぁ……っ無理……しないでいいです……」

 うるせー!まだ言うか!

「マール。今は俺がご主人様なんだろ?じゃあ、分かってるよな」

「……」

 マールは何も言わなかった。もうこれは無言の肯定として受け取ろう。

 俺はマールの唇を貪る様に、甘噛みする様に丹念に食べた・・・

 上唇を吸い、自分の口の中で舐めまわす。そうかと思えば、マールの口中に舌を侵入させ、唇と歯茎の間(上唇小帯)の部分をなぞる。歯茎の裏側も余す所無く舐め上げる。
 マールが俺の舌に合わせて動く様は無いが、そんなの気にしない。

 マールの舌の裏側を舐め、今度は下唇を舐めまわし、吸い上げ。

 俺の唾液でマールの口の周りがデロデロになっている。

 それを自分で掃除をする様に舐め、吸っていく。

 段々とマールがキスに合わせて舌を動かす様になった。

「マール。舌を出して」

 マールは言われた通り、舌を恐る恐る出して来た。

 俺はそれを優しく吸うと、口中で扱く様に自分の舌と唇を使って舐め上げる。

「あ、はぁはぁ……あぁ……」

 俺が舌を捕まえているせいで、喋れない様だけど……そんなの知らん。

 マールの口中と舌を堪能した俺は、優しくキスをする。

 マールも動きに合わせて自分から唇を合わせに来る。

 そのスキにマールの胸を触る。

 ワンピース越しに感じるマールの胸は中々……良い弾力だ。

「んっ!んっ!」

 唇は塞いでいるので、抵抗の声は聞こえない。自分の腕で胸を隠そうとするから、両手を頭の上にあげ、その両手を片手で抑えた。

 別に振り解こうとすれば、簡単に抜け出せる力だ。

 だがマールは、その後抵抗らしい抵抗はしないでされるがままだった。

 片手でマールの胸を服の上から揉みしだく。

 ブラなんか無いから、乳首の位置もバッチリ分かる。

 その乳首も掌で転がす様に刺激し、胸を揉み続ける。

「んんっ…んふぅ…んっ…」

 マールの反応が良くなって来た所で、唇を開放する。

 そのまま首筋にキスをし、無遠慮に舐める。そして耳元をペチャペチャと音を出して舐める。

「あぁっ!…はぁ…んっ…やぁ…」

 マールの反応を確かめつつ、胸を触っていた手を股の間に移動させる。

「あぁ…だめぇ…ですぅ…んっ」

 マールの秘部全体を布の上からマッサージでもするかの様に摩る。

 徐々にクリトリスが勃起してくる。自己主張を始めたクリトリスを重点的に円を描く様に撫で、時に強く擦る。

「んあぁぁああっ!やっ!んんっ……んはぁぁあ!」

 喘ぎ声がうるさいのでキスで唇を塞ぐ。

「んんっ!んふぅ!んっんっんんっ!」

 気にせず、マールの割れ目をなぞる。既に湿り気どころではない状態だ。

「んっ、ちゅっ、はぁ…レロ…はぁんっ!んっんっ」

 布の中に手を滑り込ませ、愛液でビシャビシャになっている膣穴の入り口をグニグニと弄る。

 マールの愛液をたっぷりと指に絡ませ、クリトリスを責める。滑りが良くなった指は、ここぞとばかりに円運動を速めて、クリトリスを攻め立てる。

「んっ!んっ!んっ!んっ!」

 マールが口中を蹂躙している俺の舌に反応しなくなってきた。どうやら下半身の刺激に耐えている様だった。

 俺は唇を開放した。

「マール…イって良いぞ」

 そう言うと、まるでクリトリスを往復ビンタでもしているかの様に、人差し指を高速で往復させる。

 チュクチュクチュクといやらしい音がする。

「あっ!あっ!だめっ!んっ!いやぁぁあああああ!」

 マールは下半身を天井に向かって仰け反らせた。

 ビクビクと身体を痙攣させた。

 その間も、マールの秘部からはドロドロと愛液が溢れ出していた。

「マールよ。エロ過ぎだろ…」

 マールが放心状態なのを良い事に、俺は起き上がり、秘部を隠していたびしょ濡れの布を脱がす。

 俺はズボンと下着を同時に脱ぎ捨て、マールに覆いかぶさる。

 邪魔なワンピースの裾を胸元まで捲り上げる。マールのたわわに実った胸が目に入る。

 マールの太ももを持ち、自分に引き寄せる。凶悪なまでにいきり立った肉棒をマールの秘部にあてがう。
 
 亀頭がキスをする様に、膣穴に触れる。

 チュクっ、チュクっと卑猥な粘膜の音が聞こえる。

 マールはまだ戻って・・・来てない様なので、このスキに。

 一気に挿入した。

「っあああああああぁぁぁ!」

 あ、戻って来たみたいだな。

 ギュウギュウと締め付ける膣肉が俺の肉棒の侵入を拒もうとするが、それ以上に愛液が溢れ潤滑液の役割を果たし、ズリュっ…ミチっ…と徐々に俺の肉棒が侵入していく。

 奥まで挿入しただけで、マールは軽くイってしまった様だ。

「あ…あぁ…はぁ…」

 だがまだ終わらんよ。

 俺はお構い無しに、前後運動を始めた。

「いやっ!んはぁ!あんっ!イってりゅっ!の!いやぁ!怖い!またっ…イっちゃうっ!」

 感情が戻って来た様で、良い傾向じゃないか。止めないけどな。

「ほら、気持ちいいのか?止めて欲しいか?続けるのか?」

 グチャっ、ヌチャっ、ネッチャっネッチャっ

 ピストンする度に、愛液が醸し出す卑猥な音が響く。

「あぁあっ!ぎもぢいいぃいいぃ!あっ!やめっ!ないでっ!あふっ!んぁああ!」

「良い子だなマールは」

 俺は容赦無く、マールの中を蹂躙する。

 蠢動するように、マールの膣内が収縮し俺の肉棒を締め上げる。

「あぁ、良いよ。マール。イキそうだ」

 マールの膣中を、奥に奥に掘り進める様に腰を打ち付ける。

 パンっ!パンっ!パンっ!

 その度にマールが微かに身体を震わせているが、気にせず打ち付ける。

 愛液が後から後から溢れてくる。

「受け止めろ!あーっ出る!」

 意識的に、マールの子宮口に向けて激しく打ち付ける様に腰を、肉棒を押し込んだ。

「あっ!んあぁあ!イキたっ…くない…!もういやぁっ!あぁあああ!ぎもぢぃいいぃ!」

 びゅーーーるっ!びゅるるっ!びゅーっ!びゅるるっ!

 待ってましたとばかりに、精子が尿道を駆け上がりそのままの勢いで飛び出した。

 吐精された精子は、マールの子宮の中を満たし、それでも足りないとばかりに外へと溢れ出して来た。

「あぁぁあああっ…はぁはぁはぁ…っ…熱い…お腹の中が…はぁはぁはぁ…んっ…」

 次の瞬間、マールは意識を手放した。 

 俺はマールから肉棒を抜き出し、尻もちをつくように後ろに倒れた。

 マールの秘部からは、精子とマールの愛液が混ざった粘液が止め処なく溢れてくる。

 シーツに水溜まりが出来てしまうんじゃないかと思う位。

 俺の陰毛も、陰嚢もビッショリと濡れているが、これは汗では無いのは明白だ。

 いやしかし…やっちまったな…。

 だけど後悔はしていない。こうするのが最善だったと思いたいが…。



 俺は呼吸が落ち着いて来て、ふっと我に帰り、何気なくドアの方を見ると……、
















 アリアさんがいました。










 あ、俺死んだかもしれないわ。






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