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第2章 【異世界召喚】冒険者
第67話 これって襲撃ですか?
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第67話の予約投稿に失敗していた様で、先に68話が公開されてしまっておりました。
大変申し訳ありません。
☆☆☆☆
サリーが柄にも無い事をして、激しく後悔してるのは中々見られない光景だったな。
そう、あの後、メイド服の3人と一緒に夕食を済ませて軽くワインを飲んで……。
リンダが酔って寝てしまって。まぁ、緊張もしてただろうし、そりゃ流石に疲れただろうよ。
んで、リンダの事はアリアとサリーに任せて俺はレオニードさんの所へ向かう。
「じゃ、ちょっと行って来るよ」
俺はそうアリアに言って部屋を出た。
レオニードさんに後で来いって言われてるからな。
部屋を出る時に、
「アオイ様、お気を付けて」
って、キスされたのは内緒。誰にって?アリアに決まってるでしょ?
え、サリーじゃないよ?
「んと、レオニードさんの部屋っと……」
俺は、レオニードさんの部屋前でノックをしようとしたその時、
「おう、ちょっと待ってろ。今行く」
ドアを叩く前に、俺に気付いたらしいレオニードさんが部屋の中から声を掛けて来た。
いや、それどんな能力ですか。つーか怖いんですけど。
ガチャっと、ドアが開きレオニードさんが出て来た。
「うっし、じゃあちょっとついて来い」
そう言って何処かへ向けて歩き始めた。
「ちょっ……何なんですか、一体」
この呼び出しが無ければ、アリアとリンダと……ねぇ?
「まぁ、訓練だと思って気楽に逝こうぜ」
「く、訓練ですか……なにもこんな夜にやらんでも……」
明日でも良いんじゃないか?っつーか、さっきの行こうぜのニュアンスがおかしかった気がするのは気のせいか?
そんな感じで、訓練場とかではなく、城の正門から外に出た。
「外出ちゃいましたけど、ここで訓練するんですか?」
門を警備している兵士達も、不思議そうな顔で俺達を見ている。まぁ、そうだよね。
「いや、会議の時はああ言ったが、恐らく今夜動きがある筈だ」
「はあっ?!」
「誰が聞き耳立ててるか分かりゃしねぇんだ。ま、そう言うのは経験だろうがよ」
「いやいや、だとしてもですよ?宰相さんだって今日は無いって……」
「ははっ、いやあの男も気付いてたと思うぜ?だからこそ明日ってのを意識して喋ってたんだよ。今頃、城の中は警備を固めてると思うぜ」
えー、なにその暗黙の了解みたいなの。俺全然気付かなかったんですけど。
「お前が城に戻って来るのは想定してたんだろうな。だったら、その日の内に片を付けに来るんじゃねーの?」
「そんな上手くいきます?」
いやだって、仮にそこまであのグズが想像してたとして……つーか、それすらもあいつが考えられるとは思わないんだけども。
まぁ、もしそうだったとしてレオニードさんが此処に居る事は想像出来ないだろうな。
協力者が誰であれ……。
「あらあら、これは出迎えてくれたって事で良いのかな?」
俺達の正面の横にある暗がりから、男か女か分からない声が聞こえた。
そしてスゥ――と音も無く姿を現した。
黒いローブを目深にかぶり表情は見えない。体格的には、女性な気もする。けど、先入観は危険か。
「な?言っただろ?」
レオニードさんが笑顔で俺にそう言った。
「はははっ!予定道りだ!ここでお前を殺して、フローラを連れて帰ってやるぜ!」
そのローブの人物の後に続く様に、見覚えのあるヤツが姿を現した。
「さっきまで気配を感じませんでしたけど」
「あぁ、隠蔽の魔法だろうな」
「あ、成程」
俺は目の前の光景にも、恐ろしく冷静だった。え?だって、横に俺より強い人が居るんだもん。そりゃそうでしょ。
「いやー、このグズリンって子から話を聞いてね。中々面白そうだから手を貸したのだけれど……ふむふむ……なかなかどうして……」
ローブの人物は一人で何か考え事をしてる様で、攻撃してくる様子は無い。今の所。
「あいつです!あのオッサンじゃない方!アイツをズタズタにしてやって下さい!」
グズリンは俺を指さしながら、唾をまき散らして喚いている。
「いや、お前直接じゃ無いのかよ。相変わらずだな。グズ野郎」
俺はワザと挑発する。
「くそがぁ!お前なんか、このお方に掛かれば一瞬であの世行きだ!」
はぁ……何これ。
「それで貴方はどちら様ですか?あ、俺はアオイって言います」
答えてくれるかは兎も角、変ないちゃもん付けられても困るから名乗ってみた。
「あぁ、これは丁寧に……そうだね。確かにこのままだと失礼か」
ローブを被った人物は、そう言いながらフードを脱いだ。
大変申し訳ありません。
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サリーが柄にも無い事をして、激しく後悔してるのは中々見られない光景だったな。
そう、あの後、メイド服の3人と一緒に夕食を済ませて軽くワインを飲んで……。
リンダが酔って寝てしまって。まぁ、緊張もしてただろうし、そりゃ流石に疲れただろうよ。
んで、リンダの事はアリアとサリーに任せて俺はレオニードさんの所へ向かう。
「じゃ、ちょっと行って来るよ」
俺はそうアリアに言って部屋を出た。
レオニードさんに後で来いって言われてるからな。
部屋を出る時に、
「アオイ様、お気を付けて」
って、キスされたのは内緒。誰にって?アリアに決まってるでしょ?
え、サリーじゃないよ?
「んと、レオニードさんの部屋っと……」
俺は、レオニードさんの部屋前でノックをしようとしたその時、
「おう、ちょっと待ってろ。今行く」
ドアを叩く前に、俺に気付いたらしいレオニードさんが部屋の中から声を掛けて来た。
いや、それどんな能力ですか。つーか怖いんですけど。
ガチャっと、ドアが開きレオニードさんが出て来た。
「うっし、じゃあちょっとついて来い」
そう言って何処かへ向けて歩き始めた。
「ちょっ……何なんですか、一体」
この呼び出しが無ければ、アリアとリンダと……ねぇ?
「まぁ、訓練だと思って気楽に逝こうぜ」
「く、訓練ですか……なにもこんな夜にやらんでも……」
明日でも良いんじゃないか?っつーか、さっきの行こうぜのニュアンスがおかしかった気がするのは気のせいか?
そんな感じで、訓練場とかではなく、城の正門から外に出た。
「外出ちゃいましたけど、ここで訓練するんですか?」
門を警備している兵士達も、不思議そうな顔で俺達を見ている。まぁ、そうだよね。
「いや、会議の時はああ言ったが、恐らく今夜動きがある筈だ」
「はあっ?!」
「誰が聞き耳立ててるか分かりゃしねぇんだ。ま、そう言うのは経験だろうがよ」
「いやいや、だとしてもですよ?宰相さんだって今日は無いって……」
「ははっ、いやあの男も気付いてたと思うぜ?だからこそ明日ってのを意識して喋ってたんだよ。今頃、城の中は警備を固めてると思うぜ」
えー、なにその暗黙の了解みたいなの。俺全然気付かなかったんですけど。
「お前が城に戻って来るのは想定してたんだろうな。だったら、その日の内に片を付けに来るんじゃねーの?」
「そんな上手くいきます?」
いやだって、仮にそこまであのグズが想像してたとして……つーか、それすらもあいつが考えられるとは思わないんだけども。
まぁ、もしそうだったとしてレオニードさんが此処に居る事は想像出来ないだろうな。
協力者が誰であれ……。
「あらあら、これは出迎えてくれたって事で良いのかな?」
俺達の正面の横にある暗がりから、男か女か分からない声が聞こえた。
そしてスゥ――と音も無く姿を現した。
黒いローブを目深にかぶり表情は見えない。体格的には、女性な気もする。けど、先入観は危険か。
「な?言っただろ?」
レオニードさんが笑顔で俺にそう言った。
「はははっ!予定道りだ!ここでお前を殺して、フローラを連れて帰ってやるぜ!」
そのローブの人物の後に続く様に、見覚えのあるヤツが姿を現した。
「さっきまで気配を感じませんでしたけど」
「あぁ、隠蔽の魔法だろうな」
「あ、成程」
俺は目の前の光景にも、恐ろしく冷静だった。え?だって、横に俺より強い人が居るんだもん。そりゃそうでしょ。
「いやー、このグズリンって子から話を聞いてね。中々面白そうだから手を貸したのだけれど……ふむふむ……なかなかどうして……」
ローブの人物は一人で何か考え事をしてる様で、攻撃してくる様子は無い。今の所。
「あいつです!あのオッサンじゃない方!アイツをズタズタにしてやって下さい!」
グズリンは俺を指さしながら、唾をまき散らして喚いている。
「いや、お前直接じゃ無いのかよ。相変わらずだな。グズ野郎」
俺はワザと挑発する。
「くそがぁ!お前なんか、このお方に掛かれば一瞬であの世行きだ!」
はぁ……何これ。
「それで貴方はどちら様ですか?あ、俺はアオイって言います」
答えてくれるかは兎も角、変ないちゃもん付けられても困るから名乗ってみた。
「あぁ、これは丁寧に……そうだね。確かにこのままだと失礼か」
ローブを被った人物は、そう言いながらフードを脱いだ。
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