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第2章 【異世界召喚】冒険者
第68話 無味無臭な悪意。
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栗色の髪の毛がバサリと音を立てながら背中を隠す様に広がった。
顔立ちはスッと通った鼻筋が目を引く。切れ長の目は、まるで他者を射抜くかの様に俺達を見ている。
んー、まぁ、どっちかって言うと美人さん?
「女の……人?」
思わず声が漏れてしまった。
「そうだよ、アオイ君。私は一応人間だよ。召喚なんかで呼び出されては居ないよ」
「何で召喚の話を?!」っと喋る前に、
「な?言っただろ。こういう事も世の中にはあるんだぜ。覚えておきな」
そうレオニードさんが言った。
そう、つまり……あの客間での会話は全て聞かれていたという事だ。
「いやぁさ、本当に偶々この近くを通った時にね、久々に感じた位大きな怨念が見えてたんだよ。しかも、酷く薄汚れた魂がその怨念を放ってるじゃ無いか。それはもう可笑しくてね。一体どんな人間がその怨念を――って考えたら楽しくなっちゃってさ。ついつい脱獄の真似事をしてしまったんだ。すまないね」
「おい!その薄汚いってのは、俺の……こっ……くほっ……」
グズリンが喚いている最中に、その女性はグズリンの首を片手で握る様に掴み持ち上げた。
「今はね、私が喋っていただろう?少しだけ静かにしていてくれるかな?ん?」
にっこりと微笑みながらグズリンに言い、そしてその手を離した。
「……っ!」
グズリンは地面に尻もちをつく様に着地し、青白い顔でその女性の方を見ている。何か言いたそうだが、次は多分殺される。そう確信しているのか、黙って首を縦に振っている。
「うん、良い子だね」
そうして俺達の方に向いて、再び喋り始めた。
「あぁ、先に謝っておくね。折角脱獄ごっこしたんだから、扉とか壊して置いた方がいいかなーっておもってさ。あ、そのついでに近くに居た人間を気絶させちゃったんだけど……ごめんね。いやー、流石に騒がれるのはマズイかなーって思ってね。で、なんだったっけ。あ、そうそう。このクズみたいな魂の持ち主がさ、ここまで恨む相手って少しだけ気になるじゃない?だから、少しだけ手を貸したんだ」
全く悪びれた様子も無く、それも楽しそうに喋っている。
レオニードさんは腕を組んで黙って話を聞いている。
「だから、どちらかと言えば、私はアオイ君に会ってみたかったんだよ。うん、そう。確かにこのグズからしたら……そうだね、眩しく見えちゃうのも良く分かるよ」
最早、助けてくれた相手からもグズ呼ばわりされているグズリンて……。
「んー、君は何だろうね。とても不思議なものを持っている気がするね。うん、実に興味深いね。君を見れただけでも価値はあったかも知れないね」
一人で納得して笑っている。
いや、これ危ない人じゃないか?
「レオニードさん……この状況、どうします?とりあえずグズリンを抑えますか?」
あの女性はヤバイ。いや、誰だってそう思うだろう。そもそも、転移を自由に出来て、怨念?を感じる事が出来て、尚且つ牢屋吹っ飛ばせる力があるって。もう情報が溢れすぎてる。
「あぁ、その有名人はレオニードって名前なんだね……。そうか。でも、そうだね……まだ……届いてはいないみたいだね」
届いてない?
「あ?何の事か分からねーが、なんだ。俺を挑発でもしてんのか?」
「いやいやまさか。そんな事しても私には何の恩恵も無いだろうよ。今日のところは、帰るとしようか」
「っ!あ、あの!アイツを殺すって約束は!」
グズリンよ……。そんな願いを人に頼むんじゃないよ。全く。
「あぁ、それは無しにしようか。彼は今殺してはならないよ。それに、横の有名人が黙って見ててくれるはずも無いからね」
「そ……そんな……」
グズリンは地面に顔を向け、項垂れている。
「お前の負けだなぁ。いや、今回は運が無かったなぁ。まぁ、アオイ君だけだったら何とかなったのになぁ――」
そうやってワザとらしく言って笑う。
そして、グズリンの頭を片手で掴む。所謂アイアンクローだ。
ミシミシと音が聞こえてくる。
「あっ……!がぁ!」
グズリンは苦痛でうめき声を漏らす。
「まぁ、ここまでしてあげたんだ。駄賃位貰わないと割に合わないからね。君のその小汚い怨念だけは使えそうだから貰っておくねっ」
グズリンからドス黒い物が抜き出されていく。
「うんうん、ご馳走様っ。まぁ中々面白かったよ!」
グズリンの頭を開放し、少女の様な笑顔で俺達を見る。
「あ、こいつはもう用済みだから好きにして良いと思うよ?あ、それに、私は君達と戦うつもりは無いからねっ。それにほら、今戦うとお互い困っちゃうでしょ?お城の中には、街から連れて来たアオイ君の大事な人も居るんだろうし。ね?」
こいつ!人質にでもとったつもりか?!
ここで俺がどうにかしないと!
「止めとけ。相手さんが引いてくれるってんだ。態々手を出す必要はねぇよ。今の所はな」
そう言われてハッと我に返る。
「お前は女が絡むと面倒くせーんだよ。少しは落ち着け」
確かにその通りです……はい。
「すみません……」
「いやー、今のは中々良い味出てたね!でもまだまだ伸びそうだから、もっと自分を大事にしてね!それじゃーねー!」
まるでそこには誰も居なかったかの様に、その女性は姿を消した。
どうやら転移を使ったらしい。そして残ったのは放心状態のグズリンだけだった。
「まぁいいや。おい、お前ら。こいつをぶち込んで置いてくれ。んで、宰相さんに報告な」
歩きながらレオニードさんは警備していた兵士にそう伝えると、グズリンを引きずりながら連れて来た。
「分かりました!直ぐに!」
兵士の一人が城内に走って行った。
「さて、とりあえず今回はなんて事は無かったけどよ……随分と面倒臭そうなヤツに目を付けられたな。お前」
「いや、ほんと。それもグズリンのせいでってのが腹立ちますね」
「まぁ、諦めて対策でも考えようや」
レオニードさんは頭を掻きながら城内に戻って行った。
「はぁ……まじ何だったんだよ……もう」
俺も後を追う様に、城内に戻ったのだった。
顔立ちはスッと通った鼻筋が目を引く。切れ長の目は、まるで他者を射抜くかの様に俺達を見ている。
んー、まぁ、どっちかって言うと美人さん?
「女の……人?」
思わず声が漏れてしまった。
「そうだよ、アオイ君。私は一応人間だよ。召喚なんかで呼び出されては居ないよ」
「何で召喚の話を?!」っと喋る前に、
「な?言っただろ。こういう事も世の中にはあるんだぜ。覚えておきな」
そうレオニードさんが言った。
そう、つまり……あの客間での会話は全て聞かれていたという事だ。
「いやぁさ、本当に偶々この近くを通った時にね、久々に感じた位大きな怨念が見えてたんだよ。しかも、酷く薄汚れた魂がその怨念を放ってるじゃ無いか。それはもう可笑しくてね。一体どんな人間がその怨念を――って考えたら楽しくなっちゃってさ。ついつい脱獄の真似事をしてしまったんだ。すまないね」
「おい!その薄汚いってのは、俺の……こっ……くほっ……」
グズリンが喚いている最中に、その女性はグズリンの首を片手で握る様に掴み持ち上げた。
「今はね、私が喋っていただろう?少しだけ静かにしていてくれるかな?ん?」
にっこりと微笑みながらグズリンに言い、そしてその手を離した。
「……っ!」
グズリンは地面に尻もちをつく様に着地し、青白い顔でその女性の方を見ている。何か言いたそうだが、次は多分殺される。そう確信しているのか、黙って首を縦に振っている。
「うん、良い子だね」
そうして俺達の方に向いて、再び喋り始めた。
「あぁ、先に謝っておくね。折角脱獄ごっこしたんだから、扉とか壊して置いた方がいいかなーっておもってさ。あ、そのついでに近くに居た人間を気絶させちゃったんだけど……ごめんね。いやー、流石に騒がれるのはマズイかなーって思ってね。で、なんだったっけ。あ、そうそう。このクズみたいな魂の持ち主がさ、ここまで恨む相手って少しだけ気になるじゃない?だから、少しだけ手を貸したんだ」
全く悪びれた様子も無く、それも楽しそうに喋っている。
レオニードさんは腕を組んで黙って話を聞いている。
「だから、どちらかと言えば、私はアオイ君に会ってみたかったんだよ。うん、そう。確かにこのグズからしたら……そうだね、眩しく見えちゃうのも良く分かるよ」
最早、助けてくれた相手からもグズ呼ばわりされているグズリンて……。
「んー、君は何だろうね。とても不思議なものを持っている気がするね。うん、実に興味深いね。君を見れただけでも価値はあったかも知れないね」
一人で納得して笑っている。
いや、これ危ない人じゃないか?
「レオニードさん……この状況、どうします?とりあえずグズリンを抑えますか?」
あの女性はヤバイ。いや、誰だってそう思うだろう。そもそも、転移を自由に出来て、怨念?を感じる事が出来て、尚且つ牢屋吹っ飛ばせる力があるって。もう情報が溢れすぎてる。
「あぁ、その有名人はレオニードって名前なんだね……。そうか。でも、そうだね……まだ……届いてはいないみたいだね」
届いてない?
「あ?何の事か分からねーが、なんだ。俺を挑発でもしてんのか?」
「いやいやまさか。そんな事しても私には何の恩恵も無いだろうよ。今日のところは、帰るとしようか」
「っ!あ、あの!アイツを殺すって約束は!」
グズリンよ……。そんな願いを人に頼むんじゃないよ。全く。
「あぁ、それは無しにしようか。彼は今殺してはならないよ。それに、横の有名人が黙って見ててくれるはずも無いからね」
「そ……そんな……」
グズリンは地面に顔を向け、項垂れている。
「お前の負けだなぁ。いや、今回は運が無かったなぁ。まぁ、アオイ君だけだったら何とかなったのになぁ――」
そうやってワザとらしく言って笑う。
そして、グズリンの頭を片手で掴む。所謂アイアンクローだ。
ミシミシと音が聞こえてくる。
「あっ……!がぁ!」
グズリンは苦痛でうめき声を漏らす。
「まぁ、ここまでしてあげたんだ。駄賃位貰わないと割に合わないからね。君のその小汚い怨念だけは使えそうだから貰っておくねっ」
グズリンからドス黒い物が抜き出されていく。
「うんうん、ご馳走様っ。まぁ中々面白かったよ!」
グズリンの頭を開放し、少女の様な笑顔で俺達を見る。
「あ、こいつはもう用済みだから好きにして良いと思うよ?あ、それに、私は君達と戦うつもりは無いからねっ。それにほら、今戦うとお互い困っちゃうでしょ?お城の中には、街から連れて来たアオイ君の大事な人も居るんだろうし。ね?」
こいつ!人質にでもとったつもりか?!
ここで俺がどうにかしないと!
「止めとけ。相手さんが引いてくれるってんだ。態々手を出す必要はねぇよ。今の所はな」
そう言われてハッと我に返る。
「お前は女が絡むと面倒くせーんだよ。少しは落ち着け」
確かにその通りです……はい。
「すみません……」
「いやー、今のは中々良い味出てたね!でもまだまだ伸びそうだから、もっと自分を大事にしてね!それじゃーねー!」
まるでそこには誰も居なかったかの様に、その女性は姿を消した。
どうやら転移を使ったらしい。そして残ったのは放心状態のグズリンだけだった。
「まぁいいや。おい、お前ら。こいつをぶち込んで置いてくれ。んで、宰相さんに報告な」
歩きながらレオニードさんは警備していた兵士にそう伝えると、グズリンを引きずりながら連れて来た。
「分かりました!直ぐに!」
兵士の一人が城内に走って行った。
「さて、とりあえず今回はなんて事は無かったけどよ……随分と面倒臭そうなヤツに目を付けられたな。お前」
「いや、ほんと。それもグズリンのせいでってのが腹立ちますね」
「まぁ、諦めて対策でも考えようや」
レオニードさんは頭を掻きながら城内に戻って行った。
「はぁ……まじ何だったんだよ……もう」
俺も後を追う様に、城内に戻ったのだった。
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