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第2章 【異世界召喚】冒険者
第87話 生命の葉。
しおりを挟む俺はそっとサリーを地面に寝かせる。
そして自分のステータスを確認。
名前:アオイ
年齢:26
職業:冒険者
LV:72
HP:1740
MP:4300
状態:良好+
まず「奇跡②」をMP4000使用して発動。
「サリーを生き返らせてくれ!」
自分の両手を水を救うような形にしてイメージを作る。何でも良い。
不死鳥の尾でも、世界樹のあれでもいい!頼む!
すると、俺の両掌の上に透明に透き通る葉っぱの様な物が現れた。と同時に、身体からMPが抜き取られるような感覚を覚える。
いや、事実抜き取られているんだけども。
透明な葉っぱを手に取ると、葉っぱの上にキラキラと光る雫が溢れ出した。
「ア、アオイ君、それってもしかして生命の葉なんじゃあ……」
エリちゃんに返事をする前に、俺は直感でこの輝く雫をサリーに使うべきだと考え、零さない様にサリーの口に流落とした。が、2,3滴落とした所で、唇を伝い首筋に流れてしまっていた。
透明な葉っぱを見ると、雫はまだ残っているが輝きを失い始めた様に感じた。
俺はこの輝きが消えない内に!そう判断し、自分の口にその雫を注ぎ、透明な葉っぱをサリーの横に置き、両手で口を開かせそのまま口移しで流し込んだ。
後から考えれば、片手で口を開いて、もう片方の手で雫を注げば良かったのだろうけど。
アニメの見過ぎだと笑ってくれて構わない。けど、その時はそれが最善だと思ったんだ。
既に「死亡」と判断されているサリーが嚥下出来る訳は無い。が、それでもこれが正しかったと思った。
「頼むよサリー。戻って来てくれ」
俺は、それこそ祈る様にサリーの頬に触れた。
エリちゃんは透明な葉っぱを手に取り、興味深そうに見ていた。
その時、サリーの身体があの雫の様に輝いた。
ほんの数秒だった。
その輝きが消え、再びサリーを抱き起してみる。それと同時に鑑定も発動。
名前:サリーサ・ナイトレイ
年齢:17
身長:149cm
体重:42kg
職業:メイド
lV:15
HP:0/158
MP:0/75
状態:死亡
スキル:奉仕
:暗殺術LV1
:隠密
「駄目……だったのか……嘘だろ?」
サリーのステータスは死亡のままだった。
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