異世界に召喚されて、レアスキルもらったのでヤリたい放題したいと思います。

第2章 【異世界召喚】冒険者

第93話 サイテーな目覚め方。

「んっ……」

　サリーは額に手を当てながら、上体を起こした。

「私……城に向かっていて……あれ？アオイ様が居るって事は――お城に……」

　そう言って俺を見るが、俺があられもない姿なのに気付き、尚且つ、自分の服が真正面から真っ二つに裂かれている事に一瞬言葉を失った。

「――……なっ、なっ……」

　サリーの意識が戻って来るのと同時に、現状自分が置かれている状態を把握し、プチパニックに陥っている。

　だが、そんな事よりも、

「サリー！良かった！本当に良かった！もう駄目かと思ったんだからな！」

　俺は言いながらサリーに抱き付いた。




　全裸のまま。


「なっ！ちょっと！アオイ様！何なんですかその恰好は！というか離れて下さい！何なんですかこの状況は！？」

　サリーが抗議の声を上げるが、俺はお構いなしにきつくサリーを抱きしめた。


　そう、全裸で。

　
「あぁ、生きてる……。うっ……本当に……」

　俺は抱きしめながら、嗚咽を漏らしながら泣いた。

　その様子にサリーも只ならぬ様子を感じた様で、少しだけ落ち着いた様な声を発した。

「……良く分かりませんが……夢を見ている訳でも無く、これは現実なんですね？」

　こういう時って、自分以外の誰かが取り乱していると妙に冷静に慣れたりするよね。

　今のサリーが正にそれだと思う。

「あぁ、侍女さん。初めましてで申し訳ない。事情を説明させてもらっても良いかな？あー、因みに私は、アオイ君の協力者だよ。エリちゃんとでも呼んでくれるかな」

　エリちゃんが透かさず助け舟を出してくれた。

「……分かりました。お願い致します」

　サリーは渋々、エリちゃんの提案を受け入れた。

「それよりも……アオイ様！一旦離れて下さい！何かお腹の辺りに固い物が当たっているんですけど？！」

　激しくサリーに抗議され、俺はサリーを開放し距離をとった。

　俺の息子が膨張していたのは、きっと半裸のサリーの温もりを感じてしまったせいだろう……。


　多分。




　俺の膨張具合を見てしまい、

「はぁ……サイテー……」

　とサリーが言ったとか言わなかったとか。