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始まりの城
悪役少女、女中見習いになる
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「本当に行くのか?」
「うん。だって、ここより確実に安全な場所ってないでしょ?」
「安全か…?」
桜鬼城の出入口らしき大きな木製の城門まで辿り着き銀色の髪の少年と共に見上げる。
狼から身を守るには狼より確実に強い最強の鬼達である鬼衆王がいる所に身を寄せるのが一番だ。まぁ、鬼衆王というより攻略対象者って言う方がほぼ等しいんだけどね。城の中にはヒロインもいる筈だし出来ればここには来たくなかった。でも、子供の身で狼から身を守るなんて不可能だし仕方ない。女中か何かの下働きとして雇ってもらおう!それなら、ゲームの月華とは違うし死も回避出来るはず…‥
意を決して、城門の扉を力強く叩く。
ドンドンドンッ!
「誰かいませんか?」
「…‥」
朝だからまだ誰も起きてないのかな?それでも、今じゃないと逃げきれない…っ!
意を決して、再度扉を力一杯叩く。
ドンドンドンッ!
「誰かいませんか?お願いします!誰か出て来て下さい!」
お願い!誰か出て来て…っ!
「…は~い!どちら様ですか?」
「っ…!?」
扉越しに女性の声が聞こえ叩く手を止めた。
キー…
「子供…?」
叩いていた城門ではなく城門の付いている潜り戸から長い黒髪を耳の横で束ね黒色の短冊の様なピアスを右耳に付け灰色の羽織りを着た紺色の瞳を持つ二十一歳ぐらいの女性が現れ視線が合うなり訝しげな表情で近付いて来た。
「桜鬼城に何の様かしら?」
あからさまに警戒心丸出しで睨みつける女性に対し、内心恐怖心に襲われながらも口を開く。
「鬼衆王の人達にお願いがあって来ました」
「鬼衆王に…?」
鬼衆王という言葉に女性は紺色の瞳が鋭さを増し眉間に皺を寄せた。
「はい。私達をここで雇って欲しくて…」
「私達?あなた一人しかいないけど?」
「え…」
女性の言葉に慌てて周りを見渡すといつの間にか銀色の髪の少年の姿が消えていた。
何で!?さっきまでいたのに!?でも、今は気にしてる場合じゃない。自分の命もかかっているんだから何とか桜鬼城に雇ってもらうのが先だよね…
腕を組んで訝しげに睨みつける女性に向き直り気を取り直して口を開く。
「鬼衆王の人達に会わせて下さい!ここで雇ってもらえるまでここから動きません!」
「ここを何処だと思っているの?あなたみたいなただの人間の子供が働ける様な場所じゃないの!諦めて帰りなさい!」
「嫌です!雇ってもらえるまで絶対にここから動きません!」
「話の分からない子ね。大体、その左目は何?目を怪我しているなら尚更ここで働くなんて無理よ」
左目を隠す黒い手拭いを指差し首を横に振る女性に、慌てて否定する。
「違います!怪我はしていません!」
「じゃあ、何でそんな手拭いなんかしているの?」
「それは…‥」
どうしよう?左目を見せたら尚更門前払いされそうだし…
本当の事が言えなくてそのまま黙り込むと、女性は嘲笑うかのように更に指摘した。
「ほら、見せられないって言う事はその左目に何かあるって事じゃない?」
「違います!何もないです!本当に何も…」
他にそれらしい言葉が見つからない…っ!
「ふんっ!じゃあ、取って見せなさいよ!」
「それは…‥出来ません」
女性の指摘に反論すら出来なくなり俯くと、女性は踵を返しながら念を押す様に再度口を開いた。
「出来ないならいいわ。私だってあなたみたいなただの人間の子供を鬼衆王様達に会わせる事はないから。分かったら大人しく帰りなさい」
「嫌ですっ!私は絶対に‥」
「いい加減にしなさいっ!その手拭いすら取る事が出来ないくせに…っ!」
「っ…!?」
変わらずに懇願し続ける言葉に、女性は振り返り怒鳴りつけながら左目を隠す黒い手拭いに手を伸ばし取り上げた。
あ…‥
左目の真っ赤な瞳が晒され嫌悪感を宿した紺色の瞳と視線を交わす。
「ば…‥化け物っ!」
「っ…!?」
次の瞬間、女性の手が上がり振り降ろされそうになり思わず瞼を閉じる。
叩かれる…っ!
バシッ!
っ…痛くな…い…?
恐る恐る瞼を開けると目の前で銀色の髪が揺れ振り降ろした女性の手が少年の手で止められていた。
「何で…?」
何が何だか分からず呆然と声が漏れると、冷たく刺す様な声がその場に響き渡る。
「…早く呼んで来い。その鬼衆王とやらに俺も話がある」
「っ…」
「どうした?聞こえないのか?」
恐怖心を顕にする女性に銀色の髪の少年は再度冷たく問いかけた。
「わ、分かったわ」
女性は掴まれた手を外すと取り上げた黒い手拭いを地面に捨てその場から逃げ出すかのように踵を返して中まで走って行った。
…パタンッ!
「はぁ…‥」
もう駄目かと思った…‥
緊張の糸が途切れ深い溜息を吐くと銀色の髪の少年が振り返った。
「何で避けなかったんだ?」
「避けたら余計に怪しまれると思って…って何で急にいなくなったの!?」
「それより、これ…」
話を逸らす様に少年は地面に捨てられた黒い手拭いを拾い目の前に差し出した。
「あ…‥」
そう言えば、左目を見られたんだった…
どうしていいか分からず差し出された手拭いを取るのを迷っていると、少年は呆れた視線を投げかけながら差し出した手拭いを握り締め私の背後に回った。
「知ってた。だから、気にするな」
「え…‥」
いつから知ってたの…?一度も見せた事なんてないのに…
少年は淡々と言いながらも握り締めた手拭いで私の左目に当て背後で結び直した。
「痛くないか?」
「うん」
何でこんなにも普通なんだろう?他の人が見たら嫌悪するか罵るかするのに…
少年の微動だにしない反応に内心困惑しながらもどこか嬉しい気持ちにどうしていいか分からなくなった。
…ザッザッザッ…‥
誰か来た!?
扉越しに聞こえてきた誰かが歩いて来る音に気を引き締め目の前の城門を見つめる。
キー……
「お!確かに、子供だな」
重い城門がゆっくりと開かれて出て来たのは先程の女性と一緒に黒髪に黒い瞳の浅黒い肌を持つ二十二歳ぐらいの大柄な男と腰まである水色の長い髪に藍色の瞳を持つ十四歳ぐらいの少年が現れた。
この二人…知ってる。ゲームで見た事ある。黒髪に浅黒い肌の男は鬼衆王の一人でありながらヒロインの父親で、もう一人の腰まである水色の長い髪に藍色の瞳をした少年は同じく鬼衆王の一人であり攻略対象者の一人…‥
「お前達が桜鬼城に入りたいって言っている子供か?」
黒髪に浅黒い肌の男は前に出て来るなり優しい笑顔で話し掛けると、隣に立っていた銀色の髪の少年は首を横に振った。
「知らない。ここで偶然会った」
え!?何でそんな嘘…?
思わず銀色の髪の少年の方を見るが少年は見向きもせず話を続けた。
「さっき聞いた話だが、こいつもここで働きたいらしい」
「も…って事はお前もそうなのか?」
「ああ」
黒い瞳が水晶の様な水色の瞳を覗き込むとニヤッと口角を上げ面白そうに笑った。
「あははっ、やっぱり似てるなー!そうだろ?時雨」
「はぁ…それは、誰と比較して言っているんですか?」
「んー?さぁな?」
時雨と呼ばれた腰まである水色の長い髪に藍色の瞳をした少年は黒髪に浅黒い肌の男の隣に立つと目の前の銀色の髪の少年を見つめた。
「君、私についてきなさい」
「…はい」
少年は一瞬だけ私の方を見るなり直ぐに時雨に向き直り頷いた。
「あ、ちょっと待て」
…?
時雨が踵を返して城の中に戻って行くのを銀色の少年が追いかけようと歩き出すと、黒髪に浅黒い肌の男が呼び止め何やら耳打ちをするなり笑った。
「…じゃあ、そういう事だから頑張れよ」
ん?どういう事だ?
耳打ちされた少年には特に反応はなく無言のまま時雨の後を追いかけて行った。
「んじゃ、嬢ちゃんは俺についてきな?」
「はい」
ニッと笑った黒髪に浅黒い肌の男の言葉に頷くと背後にいた先程の女性に声を掛けた。
「夜ノ、この子が着る物を用意してくれ」
「はい、黒道様」
夜ノと呼ばれた女性は先程の態度と違い反論する事もなく真顔でそう言うと踵を返して城の中へと戻って行った。
「じゃあ、行くか」
黒道の大きな背中を追いかけながら私は先に行ってしまった銀色の髪の少年の事が心配になった。
大丈夫かな?まぁ、相手はあの時雨だし取って食われる事はないだろう。心配すべきは我が身だ。これから、ここで働くとしてある程度大きくなったら辞めればいいよね?この世界って退職金とかあるのかな…?
一方、先に城の中へと入った銀色の髪の少年は時雨の背中を追いかけながら黒道に言われたある言葉に頭を悩ませていた。
あれは、どういう意味だ?
『…時雨は、女嫌いの男色だから気をつけろよ?』
男色って何だ…?
「うん。だって、ここより確実に安全な場所ってないでしょ?」
「安全か…?」
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狼から身を守るには狼より確実に強い最強の鬼達である鬼衆王がいる所に身を寄せるのが一番だ。まぁ、鬼衆王というより攻略対象者って言う方がほぼ等しいんだけどね。城の中にはヒロインもいる筈だし出来ればここには来たくなかった。でも、子供の身で狼から身を守るなんて不可能だし仕方ない。女中か何かの下働きとして雇ってもらおう!それなら、ゲームの月華とは違うし死も回避出来るはず…‥
意を決して、城門の扉を力強く叩く。
ドンドンドンッ!
「誰かいませんか?」
「…‥」
朝だからまだ誰も起きてないのかな?それでも、今じゃないと逃げきれない…っ!
意を決して、再度扉を力一杯叩く。
ドンドンドンッ!
「誰かいませんか?お願いします!誰か出て来て下さい!」
お願い!誰か出て来て…っ!
「…は~い!どちら様ですか?」
「っ…!?」
扉越しに女性の声が聞こえ叩く手を止めた。
キー…
「子供…?」
叩いていた城門ではなく城門の付いている潜り戸から長い黒髪を耳の横で束ね黒色の短冊の様なピアスを右耳に付け灰色の羽織りを着た紺色の瞳を持つ二十一歳ぐらいの女性が現れ視線が合うなり訝しげな表情で近付いて来た。
「桜鬼城に何の様かしら?」
あからさまに警戒心丸出しで睨みつける女性に対し、内心恐怖心に襲われながらも口を開く。
「鬼衆王の人達にお願いがあって来ました」
「鬼衆王に…?」
鬼衆王という言葉に女性は紺色の瞳が鋭さを増し眉間に皺を寄せた。
「はい。私達をここで雇って欲しくて…」
「私達?あなた一人しかいないけど?」
「え…」
女性の言葉に慌てて周りを見渡すといつの間にか銀色の髪の少年の姿が消えていた。
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腕を組んで訝しげに睨みつける女性に向き直り気を取り直して口を開く。
「鬼衆王の人達に会わせて下さい!ここで雇ってもらえるまでここから動きません!」
「ここを何処だと思っているの?あなたみたいなただの人間の子供が働ける様な場所じゃないの!諦めて帰りなさい!」
「嫌です!雇ってもらえるまで絶対にここから動きません!」
「話の分からない子ね。大体、その左目は何?目を怪我しているなら尚更ここで働くなんて無理よ」
左目を隠す黒い手拭いを指差し首を横に振る女性に、慌てて否定する。
「違います!怪我はしていません!」
「じゃあ、何でそんな手拭いなんかしているの?」
「それは…‥」
どうしよう?左目を見せたら尚更門前払いされそうだし…
本当の事が言えなくてそのまま黙り込むと、女性は嘲笑うかのように更に指摘した。
「ほら、見せられないって言う事はその左目に何かあるって事じゃない?」
「違います!何もないです!本当に何も…」
他にそれらしい言葉が見つからない…っ!
「ふんっ!じゃあ、取って見せなさいよ!」
「それは…‥出来ません」
女性の指摘に反論すら出来なくなり俯くと、女性は踵を返しながら念を押す様に再度口を開いた。
「出来ないならいいわ。私だってあなたみたいなただの人間の子供を鬼衆王様達に会わせる事はないから。分かったら大人しく帰りなさい」
「嫌ですっ!私は絶対に‥」
「いい加減にしなさいっ!その手拭いすら取る事が出来ないくせに…っ!」
「っ…!?」
変わらずに懇願し続ける言葉に、女性は振り返り怒鳴りつけながら左目を隠す黒い手拭いに手を伸ばし取り上げた。
あ…‥
左目の真っ赤な瞳が晒され嫌悪感を宿した紺色の瞳と視線を交わす。
「ば…‥化け物っ!」
「っ…!?」
次の瞬間、女性の手が上がり振り降ろされそうになり思わず瞼を閉じる。
叩かれる…っ!
バシッ!
っ…痛くな…い…?
恐る恐る瞼を開けると目の前で銀色の髪が揺れ振り降ろした女性の手が少年の手で止められていた。
「何で…?」
何が何だか分からず呆然と声が漏れると、冷たく刺す様な声がその場に響き渡る。
「…早く呼んで来い。その鬼衆王とやらに俺も話がある」
「っ…」
「どうした?聞こえないのか?」
恐怖心を顕にする女性に銀色の髪の少年は再度冷たく問いかけた。
「わ、分かったわ」
女性は掴まれた手を外すと取り上げた黒い手拭いを地面に捨てその場から逃げ出すかのように踵を返して中まで走って行った。
…パタンッ!
「はぁ…‥」
もう駄目かと思った…‥
緊張の糸が途切れ深い溜息を吐くと銀色の髪の少年が振り返った。
「何で避けなかったんだ?」
「避けたら余計に怪しまれると思って…って何で急にいなくなったの!?」
「それより、これ…」
話を逸らす様に少年は地面に捨てられた黒い手拭いを拾い目の前に差し出した。
「あ…‥」
そう言えば、左目を見られたんだった…
どうしていいか分からず差し出された手拭いを取るのを迷っていると、少年は呆れた視線を投げかけながら差し出した手拭いを握り締め私の背後に回った。
「知ってた。だから、気にするな」
「え…‥」
いつから知ってたの…?一度も見せた事なんてないのに…
少年は淡々と言いながらも握り締めた手拭いで私の左目に当て背後で結び直した。
「痛くないか?」
「うん」
何でこんなにも普通なんだろう?他の人が見たら嫌悪するか罵るかするのに…
少年の微動だにしない反応に内心困惑しながらもどこか嬉しい気持ちにどうしていいか分からなくなった。
…ザッザッザッ…‥
誰か来た!?
扉越しに聞こえてきた誰かが歩いて来る音に気を引き締め目の前の城門を見つめる。
キー……
「お!確かに、子供だな」
重い城門がゆっくりと開かれて出て来たのは先程の女性と一緒に黒髪に黒い瞳の浅黒い肌を持つ二十二歳ぐらいの大柄な男と腰まである水色の長い髪に藍色の瞳を持つ十四歳ぐらいの少年が現れた。
この二人…知ってる。ゲームで見た事ある。黒髪に浅黒い肌の男は鬼衆王の一人でありながらヒロインの父親で、もう一人の腰まである水色の長い髪に藍色の瞳をした少年は同じく鬼衆王の一人であり攻略対象者の一人…‥
「お前達が桜鬼城に入りたいって言っている子供か?」
黒髪に浅黒い肌の男は前に出て来るなり優しい笑顔で話し掛けると、隣に立っていた銀色の髪の少年は首を横に振った。
「知らない。ここで偶然会った」
え!?何でそんな嘘…?
思わず銀色の髪の少年の方を見るが少年は見向きもせず話を続けた。
「さっき聞いた話だが、こいつもここで働きたいらしい」
「も…って事はお前もそうなのか?」
「ああ」
黒い瞳が水晶の様な水色の瞳を覗き込むとニヤッと口角を上げ面白そうに笑った。
「あははっ、やっぱり似てるなー!そうだろ?時雨」
「はぁ…それは、誰と比較して言っているんですか?」
「んー?さぁな?」
時雨と呼ばれた腰まである水色の長い髪に藍色の瞳をした少年は黒髪に浅黒い肌の男の隣に立つと目の前の銀色の髪の少年を見つめた。
「君、私についてきなさい」
「…はい」
少年は一瞬だけ私の方を見るなり直ぐに時雨に向き直り頷いた。
「あ、ちょっと待て」
…?
時雨が踵を返して城の中に戻って行くのを銀色の少年が追いかけようと歩き出すと、黒髪に浅黒い肌の男が呼び止め何やら耳打ちをするなり笑った。
「…じゃあ、そういう事だから頑張れよ」
ん?どういう事だ?
耳打ちされた少年には特に反応はなく無言のまま時雨の後を追いかけて行った。
「んじゃ、嬢ちゃんは俺についてきな?」
「はい」
ニッと笑った黒髪に浅黒い肌の男の言葉に頷くと背後にいた先程の女性に声を掛けた。
「夜ノ、この子が着る物を用意してくれ」
「はい、黒道様」
夜ノと呼ばれた女性は先程の態度と違い反論する事もなく真顔でそう言うと踵を返して城の中へと戻って行った。
「じゃあ、行くか」
黒道の大きな背中を追いかけながら私は先に行ってしまった銀色の髪の少年の事が心配になった。
大丈夫かな?まぁ、相手はあの時雨だし取って食われる事はないだろう。心配すべきは我が身だ。これから、ここで働くとしてある程度大きくなったら辞めればいいよね?この世界って退職金とかあるのかな…?
一方、先に城の中へと入った銀色の髪の少年は時雨の背中を追いかけながら黒道に言われたある言葉に頭を悩ませていた。
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