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三日目
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それから六人で協力して、洋館の庭にバーベキューの準備を整えた頃、二階からアキが下りて来た。
「準備まかせちゃって、ごめんね」
アキが申し訳なさそうにいうと、キョウコがかぶりを振った。
「ううん。もう具合は大丈夫なの?」
「うん。もうすっかり元気。こんなにイイ気分なの、はじめてかも……」
柔らかく微笑んでいったアキは、そのままリクのそばにいって、そっと彼に耳打ちした。
「こん……、もう……ちきれない……」
ふたりのそばで耳をそばだてていたレンは、思わず不快感に顔を歪ませる。
(今夜がもう待ちきれない、だと……?)
(もう完全に、あっちの「仲間」だな……)
リクも笑って、女に何ごとか耳打ちしたが、そちらの声はまったく聴き取ることができなかった。
急に距離が近くなったリクとアキをみて、キョウコは少し戸惑ったような顔をしている。
(なんとかして、身の危険が迫っていることを永瀬に伝えないと……)
バーベキューがはじまると、レンはすぐにキョウコの隣の席に陣取ったが、彼女とふたりきりになれるチャンスは、なかなか訪れなかった。
そのうち、みんな満腹になると、メンバーの半分は水着に着替えて砂浜へ下りていき、残りの半分は庭で酒盛りをはじめた。
レンは、洋館の裏にひとりで立ち、砂浜で遊ぶ仲間たちをじっと眺めているリクのそばへ歩いていった。
「まさか、お前まで向こうの仲間になるとはな」
レンは、冷たく、挑発的に言い放った。
「八神たちの言いなりになって、恥ずかしくないのか」
背の高い男は振り向いて、微笑んだ。
「お前にはまだわからないだろうが、間違ってるのはお前のほうだ。一ノ瀬」
「オレが、間違ってる?」
「ああ。お前は、昨日までの俺と同じだ。すべてが間違ってる。だから、さっさとちっぽけなプライドなど捨てて、俺たちのもとへ来い。そしたら、俺たちがお前を真に正しい人間にしてやる」
レンは、怒りに顔を歪めた。
「……もう、何を言っても無駄みたいだな」
「いや、そんなことはない。いまのお前は間違ってるが、けして馬鹿ではない。そのうちきっと、俺たちのほうが正しい、とわかるはずだ。みんな、そう信じてる」
レンはうんざりして、大袈裟にため息をついてみせた。
「お前たちの目的は、何だ? お前たちはこの島で一体何をしようとしてるんだ?」
「もうすぐわかるさ。もうすぐに……」
リクは言って、また笑った。
「っ……」
レンは、己の無力さを呪いながら、その場を離れた。
(高宮……お前だけはちがう、と信じていたのに……)
(もう、オレにできることは、ひとつだけだ)
(なんとしてでも、永瀬だけは守り抜いて、この島から無事に出ていくんだ)
(いまは、それだけ考えていよう……)
「準備まかせちゃって、ごめんね」
アキが申し訳なさそうにいうと、キョウコがかぶりを振った。
「ううん。もう具合は大丈夫なの?」
「うん。もうすっかり元気。こんなにイイ気分なの、はじめてかも……」
柔らかく微笑んでいったアキは、そのままリクのそばにいって、そっと彼に耳打ちした。
「こん……、もう……ちきれない……」
ふたりのそばで耳をそばだてていたレンは、思わず不快感に顔を歪ませる。
(今夜がもう待ちきれない、だと……?)
(もう完全に、あっちの「仲間」だな……)
リクも笑って、女に何ごとか耳打ちしたが、そちらの声はまったく聴き取ることができなかった。
急に距離が近くなったリクとアキをみて、キョウコは少し戸惑ったような顔をしている。
(なんとかして、身の危険が迫っていることを永瀬に伝えないと……)
バーベキューがはじまると、レンはすぐにキョウコの隣の席に陣取ったが、彼女とふたりきりになれるチャンスは、なかなか訪れなかった。
そのうち、みんな満腹になると、メンバーの半分は水着に着替えて砂浜へ下りていき、残りの半分は庭で酒盛りをはじめた。
レンは、洋館の裏にひとりで立ち、砂浜で遊ぶ仲間たちをじっと眺めているリクのそばへ歩いていった。
「まさか、お前まで向こうの仲間になるとはな」
レンは、冷たく、挑発的に言い放った。
「八神たちの言いなりになって、恥ずかしくないのか」
背の高い男は振り向いて、微笑んだ。
「お前にはまだわからないだろうが、間違ってるのはお前のほうだ。一ノ瀬」
「オレが、間違ってる?」
「ああ。お前は、昨日までの俺と同じだ。すべてが間違ってる。だから、さっさとちっぽけなプライドなど捨てて、俺たちのもとへ来い。そしたら、俺たちがお前を真に正しい人間にしてやる」
レンは、怒りに顔を歪めた。
「……もう、何を言っても無駄みたいだな」
「いや、そんなことはない。いまのお前は間違ってるが、けして馬鹿ではない。そのうちきっと、俺たちのほうが正しい、とわかるはずだ。みんな、そう信じてる」
レンはうんざりして、大袈裟にため息をついてみせた。
「お前たちの目的は、何だ? お前たちはこの島で一体何をしようとしてるんだ?」
「もうすぐわかるさ。もうすぐに……」
リクは言って、また笑った。
「っ……」
レンは、己の無力さを呪いながら、その場を離れた。
(高宮……お前だけはちがう、と信じていたのに……)
(もう、オレにできることは、ひとつだけだ)
(なんとしてでも、永瀬だけは守り抜いて、この島から無事に出ていくんだ)
(いまは、それだけ考えていよう……)
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