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三日目
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ミニバンで海沿いの道を走り出してすぐ、レンはおぞましい光景を目にした。
「なっ……なんだよ、これ……っ!」
エヌバイオファーマの研究所を過ぎたあたりから、そこらかしこの道端で、全裸になった老若男女の島民が、派手に喘ぎながら乱交に耽っている。
五十代くらいの男二人の間にしゃがんで、二本の肉棒を美味しそうに頬張っている小柄な少女。
四十代くらいの太った女(あのスーパーの店員だ)の上下の口を同時に犯して喜ぶ、若い男たち。
地面に仰向けになった痩せた少年の顔と下半身にそれぞれ跨って、激しく腰を前後させながら、互いの胸を揉み合っている二人の中年女――。
研究所のあの乱交部屋が満員で入りきれなかったのか、それとも、より大きな快感を得るため屋外で開放的なセックスを求めたのか、それはわからないが、ともかく、その古今東西の性交の大見本市みたいな光景は、どこまでもどこまでも、はるか遠くの町まで続いている。
「こいつら……完全に狂っちまってる……」
震える声で呟いたレンは、ミニバンのスピードをさらに上げて、そのまま町も港も一気に通り過ぎた。
ひたすら海沿いを走り、島の南端にひと気のない小さな公園を見つけると、ブロック造のトイレの陰にミニバンを停めて、そこで、ふたりはようやく一息ついた。
「……これから、どうなるの? わたしたち」
下着姿のままのキョウコは、暗い海を見つめながら、不安そうに言った。
「わからない……」
レンは、スマホをあの洋館に置いてきてしまったことに気づき、自分の愚かさを呪う。
「ここで朝まで待って、上手くフェリーに乗れたらいいけど。もし、それが難しかったら、どこかの公衆電話で家族か、本土の警察に助けを求めるしかないな……」
「そうね……」
キョウコは呟いて、切れ長の目から零れた涙を手で拭った。
「まさか、こんなことになっちゃうなんて……」
「……」
「もう、わたしたち、ふたりぼっちなんだね」
「……ああ」
「レン……。わたし、こわいよ」
言って、キョウコが幼い少女のようにしくしく泣きだすと、レンは、片腕を回して、彼女の細い肩を抱いた。
「……オレが守るよ。守ってみせる」
「うん……」
キョウコは、レンの肩に頭をあずけて、上目遣いに彼の顔をじっと見つめた。
「こうこうのときから……」
「え?」
「高校の時から、ずっとこうしたいと、思ってた……」
キョウコが少し恥ずかしそうに言うと、レンは戸惑いの目で相手を見た。
「…………」
しばし無言で見つめ合った後、キョウコは思い詰めたような眼差しで、言った。
「ねえ……キスして」
「……」
女が顔を上向けて目を閉じると、レンはしばし迷った末に、相手の口にそっと唇を触れさせた。
女はすぐにレンの首に両腕を回して、彼の口に舌を入れてきた。
出会ったふたつの舌は、すぐに情熱的に、艶めかしく絡み合い、ふたりは荒い息を吐きながら相手の口を貪り合った。
「なっ……なんだよ、これ……っ!」
エヌバイオファーマの研究所を過ぎたあたりから、そこらかしこの道端で、全裸になった老若男女の島民が、派手に喘ぎながら乱交に耽っている。
五十代くらいの男二人の間にしゃがんで、二本の肉棒を美味しそうに頬張っている小柄な少女。
四十代くらいの太った女(あのスーパーの店員だ)の上下の口を同時に犯して喜ぶ、若い男たち。
地面に仰向けになった痩せた少年の顔と下半身にそれぞれ跨って、激しく腰を前後させながら、互いの胸を揉み合っている二人の中年女――。
研究所のあの乱交部屋が満員で入りきれなかったのか、それとも、より大きな快感を得るため屋外で開放的なセックスを求めたのか、それはわからないが、ともかく、その古今東西の性交の大見本市みたいな光景は、どこまでもどこまでも、はるか遠くの町まで続いている。
「こいつら……完全に狂っちまってる……」
震える声で呟いたレンは、ミニバンのスピードをさらに上げて、そのまま町も港も一気に通り過ぎた。
ひたすら海沿いを走り、島の南端にひと気のない小さな公園を見つけると、ブロック造のトイレの陰にミニバンを停めて、そこで、ふたりはようやく一息ついた。
「……これから、どうなるの? わたしたち」
下着姿のままのキョウコは、暗い海を見つめながら、不安そうに言った。
「わからない……」
レンは、スマホをあの洋館に置いてきてしまったことに気づき、自分の愚かさを呪う。
「ここで朝まで待って、上手くフェリーに乗れたらいいけど。もし、それが難しかったら、どこかの公衆電話で家族か、本土の警察に助けを求めるしかないな……」
「そうね……」
キョウコは呟いて、切れ長の目から零れた涙を手で拭った。
「まさか、こんなことになっちゃうなんて……」
「……」
「もう、わたしたち、ふたりぼっちなんだね」
「……ああ」
「レン……。わたし、こわいよ」
言って、キョウコが幼い少女のようにしくしく泣きだすと、レンは、片腕を回して、彼女の細い肩を抱いた。
「……オレが守るよ。守ってみせる」
「うん……」
キョウコは、レンの肩に頭をあずけて、上目遣いに彼の顔をじっと見つめた。
「こうこうのときから……」
「え?」
「高校の時から、ずっとこうしたいと、思ってた……」
キョウコが少し恥ずかしそうに言うと、レンは戸惑いの目で相手を見た。
「…………」
しばし無言で見つめ合った後、キョウコは思い詰めたような眼差しで、言った。
「ねえ……キスして」
「……」
女が顔を上向けて目を閉じると、レンはしばし迷った末に、相手の口にそっと唇を触れさせた。
女はすぐにレンの首に両腕を回して、彼の口に舌を入れてきた。
出会ったふたつの舌は、すぐに情熱的に、艶めかしく絡み合い、ふたりは荒い息を吐きながら相手の口を貪り合った。
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