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17話 朝食 ガル
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次に目を覚ました時、私はまだガルの腕の中にいた。
窓の外は、すでに明るくなっている。彼の胸に耳を当てると、規則正しい、力強い心音が聞こえてきて、なぜかとても安心した。
(……変な感じ)
リアンの所にいた時はこんな朝もあったが、レナードの邸宅では基本誰かとともに寝ることなどなかった。
交わりが終われば、すぐに自分の空間に戻り、一人でいることを望んだはずなのに。
この、獣のように純粋で、不器用で、そして優しい男の腕の中は、不思議なほど居心地が良かった。
私が身じろぎすると、ガルがゆっくりと目を開けた。
私の顔を見るなり、彼は、また顔を真っ赤にする。
「お、おはよう……リリア」
「おはよう、ガル」
私は、彼の胸にすり寄ると、そのたくましい胸板にキスをした。
「……っ!お、おい!」
「ふふ、昨夜のお礼よ。とても、気持ちよかったわ」
私の大胆な言葉に、ガルはしどろもどろになる。
その反応が、面白くて、可愛くて、私は何度も彼をからかってしまった。
「さ、腹減っただろ!何か食いもん、持ってくる!」
彼は、慌ててベッドから抜け出すと、何かを食べさせることで、この気まずい空気を誤魔化そうとした。
その背中を見送りながら、私はクスリと笑った。
「リリア!パンとスープ、持ってきたぞ!」
ガルが、盆に食事を乗せて部屋に戻ってきた。
その、子供のように無邪気な笑顔で私に食事を差し出してきた。
サキュバスは食べても食欲は満たされないけれども、それを正直に言ってこの行動を無碍にするほど落ちぶれてもいない。
「ありがとう。ガル」
「おお。いっぱいあるから食べてくれ。」
硬いパンを千切り、スープを啜る。
少し酸味のあるパンで、スープはトマトと豆と鶏肉のような肉が入ったスープだった。
パンは固く食べ慣れないもので、レナードの家で食べた豪華な料理に比べれば、スープもかなり質素なものだけれど、それは私の心を温かくさせた。
「パン硬いだろう?スープに浸して食べると良い」
そう言ってパンにスープを少し浸し、スープに入っていた野菜と肉をパンに乗せて自分の口に放り込んだ。
「こうやって食べるんだ。スウクリ鶏の肉のスープはこう食べるのが一番だ」
同じように食べてみると、確かに食べやすく、パンの酸味は和らぎ、肉は柔らかい鶏むね肉のような食感でスープに独特の風味とパンの味があっていた。
「こっちの食べ方のほうが食べやすいし美味しいわよね」
「だろ。俺は毎日朝はこれって決めてるんだ。獣人だと朝からコス牛肉のステーキを食べるやつも多いんだが、あれは俺には重くてな……」
「そうね。朝からステーキはちょっとご遠慮願いたいわね」
こんなふうに人と穏やかな時間を過ごしたのはいつぶりだろう。
この世界に来て、サキュバスになってからはなかった気がする。
「はい。どうぞ……」
彼を喜ばせたくて私はガルの口元にスープに付けた具材のったパンを持っていた。
「えっ!!食べさしてくれんのか?」
「早く……パンのスープがこぼれちゃうでしょ?」
そうすると、驚きながらも私の差し出したパンを慎重に一口で食べた。
「うまい。リリアが食べさしてくれたから余計うまい。俺、マジで……幸せ……」
なんだかものすごく目をキラキラさせて喜ぶものだからこっちが恥ずかしくなってきた。
「そう。ならよかった。まだやってほしい?」
「おう。それも嬉しいが……俺もやっていいか……リリアに食べさせるの」
予想外の提案に驚いたが、別に断る理由もなかったので了承した。
「いいわよ。食べさせて?」
そう言うとパンの量はこれくらいか?とか悩みながら慎重に具を乗せ、私に差し出してきた。
私は自分で食べるときより少し具の多いパンを食べ、一緒に差し出された指をぺろりと舐めた。
「えっ!……ちょっ!……リリア!」
その後もガルとのなんでもない会話を楽しんだ。
初めて自分から誘って、サキュバスとして狩りをした。
その結果は、思っていたより穏やかだったが、これも悪くないのかもしれないと思った。
窓の外は、すでに明るくなっている。彼の胸に耳を当てると、規則正しい、力強い心音が聞こえてきて、なぜかとても安心した。
(……変な感じ)
リアンの所にいた時はこんな朝もあったが、レナードの邸宅では基本誰かとともに寝ることなどなかった。
交わりが終われば、すぐに自分の空間に戻り、一人でいることを望んだはずなのに。
この、獣のように純粋で、不器用で、そして優しい男の腕の中は、不思議なほど居心地が良かった。
私が身じろぎすると、ガルがゆっくりと目を開けた。
私の顔を見るなり、彼は、また顔を真っ赤にする。
「お、おはよう……リリア」
「おはよう、ガル」
私は、彼の胸にすり寄ると、そのたくましい胸板にキスをした。
「……っ!お、おい!」
「ふふ、昨夜のお礼よ。とても、気持ちよかったわ」
私の大胆な言葉に、ガルはしどろもどろになる。
その反応が、面白くて、可愛くて、私は何度も彼をからかってしまった。
「さ、腹減っただろ!何か食いもん、持ってくる!」
彼は、慌ててベッドから抜け出すと、何かを食べさせることで、この気まずい空気を誤魔化そうとした。
その背中を見送りながら、私はクスリと笑った。
「リリア!パンとスープ、持ってきたぞ!」
ガルが、盆に食事を乗せて部屋に戻ってきた。
その、子供のように無邪気な笑顔で私に食事を差し出してきた。
サキュバスは食べても食欲は満たされないけれども、それを正直に言ってこの行動を無碍にするほど落ちぶれてもいない。
「ありがとう。ガル」
「おお。いっぱいあるから食べてくれ。」
硬いパンを千切り、スープを啜る。
少し酸味のあるパンで、スープはトマトと豆と鶏肉のような肉が入ったスープだった。
パンは固く食べ慣れないもので、レナードの家で食べた豪華な料理に比べれば、スープもかなり質素なものだけれど、それは私の心を温かくさせた。
「パン硬いだろう?スープに浸して食べると良い」
そう言ってパンにスープを少し浸し、スープに入っていた野菜と肉をパンに乗せて自分の口に放り込んだ。
「こうやって食べるんだ。スウクリ鶏の肉のスープはこう食べるのが一番だ」
同じように食べてみると、確かに食べやすく、パンの酸味は和らぎ、肉は柔らかい鶏むね肉のような食感でスープに独特の風味とパンの味があっていた。
「こっちの食べ方のほうが食べやすいし美味しいわよね」
「だろ。俺は毎日朝はこれって決めてるんだ。獣人だと朝からコス牛肉のステーキを食べるやつも多いんだが、あれは俺には重くてな……」
「そうね。朝からステーキはちょっとご遠慮願いたいわね」
こんなふうに人と穏やかな時間を過ごしたのはいつぶりだろう。
この世界に来て、サキュバスになってからはなかった気がする。
「はい。どうぞ……」
彼を喜ばせたくて私はガルの口元にスープに付けた具材のったパンを持っていた。
「えっ!!食べさしてくれんのか?」
「早く……パンのスープがこぼれちゃうでしょ?」
そうすると、驚きながらも私の差し出したパンを慎重に一口で食べた。
「うまい。リリアが食べさしてくれたから余計うまい。俺、マジで……幸せ……」
なんだかものすごく目をキラキラさせて喜ぶものだからこっちが恥ずかしくなってきた。
「そう。ならよかった。まだやってほしい?」
「おう。それも嬉しいが……俺もやっていいか……リリアに食べさせるの」
予想外の提案に驚いたが、別に断る理由もなかったので了承した。
「いいわよ。食べさせて?」
そう言うとパンの量はこれくらいか?とか悩みながら慎重に具を乗せ、私に差し出してきた。
私は自分で食べるときより少し具の多いパンを食べ、一緒に差し出された指をぺろりと舐めた。
「えっ!……ちょっ!……リリア!」
その後もガルとのなんでもない会話を楽しんだ。
初めて自分から誘って、サキュバスとして狩りをした。
その結果は、思っていたより穏やかだったが、これも悪くないのかもしれないと思った。
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