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番外編 マルセル
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夜更けの静寂が砦を包む頃、ゆきはマルセルの私室をそっと訪れた。
その部屋は、他の男たちの殺伐とした空間とは違い、繊細なレースやきらびやかなキャンドル、仄かな香水の香りに満ちている。
まるで、戦いの拠点の片隅だけ異世界のサロンが出現したようだった。
マルセルは、大きな鏡の前で、絹のローブを纏って佇んでいた。
艶やかな黒髪を丁寧に梳いているその姿には、男と女、戦士と芸術家、様々な顔が重なって見える。
その背中に、ゆきはそっと歩み寄った。
「来てくれると思っていたよ、ユキ。今夜は、君が僕のものになってくれるって」
マルセルは静かに振り返る。
その瞳は、艶やかな欲望に濡れ、しかしどこか痛むような切なさも伴う。
ゆきが近づくと、彼はゆきの手を取り、掌に繊細な口づけを落とした。
「今夜は、宝石のように君を飾らせて欲しい。僕だけのゆきとして、夜の闇に浮かび上がらせたい」
ゆきが頷くと、マルセルは真珠色のガウンを脱がせ、肌の上に羽衣のようなレースを柔らかくまとわせる。
彼の指は魔法使いのように、ゆきの髪を優雅に梳き上げ、首筋や耳には淡い光のアクセサリーをそっとつけていく。
鏡に映る自分は、まるで白き女王であった。
胸の高鳴りと羞恥、そしてマルセルへの期待が混ざり合い、呼吸が熱を帯びていく。
「美しい……。この砦で、どんな宝石より、君が一番だ」
囁きながら、マルセルはゆきの頬にそっと唇を寄せ、確かめるように肌を味わう。
そのキスは滑らかで、ただの熱ではない。彼の息が、ひとつひとつの毛穴に溶け込むような感触。
体温が肌から伝わり、ゆきの鼓動が早まっていく。
マルセルはベッドへと導く。
その足元には柔らかな絨毯、薔薇の花びらが静かに散り敷いてあった。
ゆきを横たえ、彼は体の横に膝をつき、芸術品を扱うような優しい仕草でドレスの裾をまくり上げ、白い肌を露わにする。
「君の全てを、丁寧に堪能したい」
彼の手が太ももから腰へ、なめらかな曲線をなぞる。指先の熱と絹の質感が混ざり、ゆきの身体はじりじりと快感の予感で高揚していく。
マルセルは、胸元に顔を埋める。
花弁についた露を啜る蝶のように、唇と舌でゆきの乳房の先端を何度も愛撫する。
手のひらは腰を包み、体を寄せてくる熱にゆきは身を任せる。
「ん……っ、マルセル……」
甘い声が漏れると、彼はその声だけで悦び、自身の熱と期待を昂らせていく。
「君の声は、僕にしか聞こえない特別な音色だ」
彼は唇を滑らせ、うなじから肩、鎖骨、胸の谷間へと、愛撫を何度も繰り返す。
指先は腹部から太ももへ――その柔らかな膨らみを撫で、花園の境界に辿り着く。
指が下着のレース越しに優しく撫でると、ゆきは小さく身じろぐ。
「怖がらないで。痛いことなんて、しない」
マルセルは囁き、下着をそっと脇にずらし、花びらのような柔らかな秘所を指でゆるやかになぞる。
そのまろやかな感触を楽しむように、まずは表面だけを優しく愛でる。濡れ始めた蜜を感じると、彼は指でゆっくり円を描きながら、深部へと慎重に分け入る。
最初は遠慮がちな一指、やがて二指へと増え、ゆきの心も身体も徐々にほぐれていく。
マルセルは、ゆきの奥が彼を受け入れるのを確かめるように、吐息で囁き、花芯をそっと擦る。
「君の中、どんどん甘くなっていく……」
本能的な快感が波のように打ち寄せ、ゆきは何度も身をよじる。
「あ、はぁ、あっ……っん♡」
やがて、マルセルは身を起こすと、今度は自らの熱をゆきに重ねる。
自身の硬く熱い象徴を彼女の入り口にあてがい、ゆきの視線をしっかりと受け止めたまま、ゆっくりと、拒まれることなく滑り込ませる。
「っ……深い……」
ゆきは目を閉じて、身体の奥まで満たされる感触に身を震わせる。
マルセルは、苦悶にも似た快感に息を漏らしながら、細やかな動きで律動を刻み続ける。
決して乱暴ではなく、ゆきの声と息遣いを感じながら、求めるところを探し当てては、柔らかな花園を何度も優しく突き上げる。
「ユキ、愛してる。君の全てを僕だけに捧げて」
甘い囁きと共に、愛撫がさらに深くなる。
手は唇を覆い、腰を包み、脚を絡め、二人の身体と心が幾重にも重なり合う。
互いの名前を呼び、愛の言葉を交わしながら、快感の波が何度も押し寄せる。
「マルセル、良いよ♡……こんなに優しくされるの、初めて……っ」
マルセルはゆきの涙に似た微かな汗を舐め、
「ずっと、僕のものになって。君が僕以外に愛されるのが、怖いと思うぐらい」
甘く、倒錯した独占欲と愛が、熱い蜜となって二人の中心で爆ぜる。
最奥で一度、二度――限界まで貪り合い、やがて互いに身を震わせて、深く絡み合いながら絶頂へと達する。
「んっ♡…んあっ♡……ぁあああ♡」
交わりの余韻の中、マルセルはゆきを抱きしめ、何度も肌にキスを繰り返した。
「ありがとう、ユキ。今夜の君は、永遠に僕だけの女神だ」
その言葉を聞きながら、ゆきは満ち足りたままマルセルの胸で眠りに落ちていった。
そしてその夜、砦の静けさの中で、ふたりだけの薔薇色の夢が優しく明けていった。
その部屋は、他の男たちの殺伐とした空間とは違い、繊細なレースやきらびやかなキャンドル、仄かな香水の香りに満ちている。
まるで、戦いの拠点の片隅だけ異世界のサロンが出現したようだった。
マルセルは、大きな鏡の前で、絹のローブを纏って佇んでいた。
艶やかな黒髪を丁寧に梳いているその姿には、男と女、戦士と芸術家、様々な顔が重なって見える。
その背中に、ゆきはそっと歩み寄った。
「来てくれると思っていたよ、ユキ。今夜は、君が僕のものになってくれるって」
マルセルは静かに振り返る。
その瞳は、艶やかな欲望に濡れ、しかしどこか痛むような切なさも伴う。
ゆきが近づくと、彼はゆきの手を取り、掌に繊細な口づけを落とした。
「今夜は、宝石のように君を飾らせて欲しい。僕だけのゆきとして、夜の闇に浮かび上がらせたい」
ゆきが頷くと、マルセルは真珠色のガウンを脱がせ、肌の上に羽衣のようなレースを柔らかくまとわせる。
彼の指は魔法使いのように、ゆきの髪を優雅に梳き上げ、首筋や耳には淡い光のアクセサリーをそっとつけていく。
鏡に映る自分は、まるで白き女王であった。
胸の高鳴りと羞恥、そしてマルセルへの期待が混ざり合い、呼吸が熱を帯びていく。
「美しい……。この砦で、どんな宝石より、君が一番だ」
囁きながら、マルセルはゆきの頬にそっと唇を寄せ、確かめるように肌を味わう。
そのキスは滑らかで、ただの熱ではない。彼の息が、ひとつひとつの毛穴に溶け込むような感触。
体温が肌から伝わり、ゆきの鼓動が早まっていく。
マルセルはベッドへと導く。
その足元には柔らかな絨毯、薔薇の花びらが静かに散り敷いてあった。
ゆきを横たえ、彼は体の横に膝をつき、芸術品を扱うような優しい仕草でドレスの裾をまくり上げ、白い肌を露わにする。
「君の全てを、丁寧に堪能したい」
彼の手が太ももから腰へ、なめらかな曲線をなぞる。指先の熱と絹の質感が混ざり、ゆきの身体はじりじりと快感の予感で高揚していく。
マルセルは、胸元に顔を埋める。
花弁についた露を啜る蝶のように、唇と舌でゆきの乳房の先端を何度も愛撫する。
手のひらは腰を包み、体を寄せてくる熱にゆきは身を任せる。
「ん……っ、マルセル……」
甘い声が漏れると、彼はその声だけで悦び、自身の熱と期待を昂らせていく。
「君の声は、僕にしか聞こえない特別な音色だ」
彼は唇を滑らせ、うなじから肩、鎖骨、胸の谷間へと、愛撫を何度も繰り返す。
指先は腹部から太ももへ――その柔らかな膨らみを撫で、花園の境界に辿り着く。
指が下着のレース越しに優しく撫でると、ゆきは小さく身じろぐ。
「怖がらないで。痛いことなんて、しない」
マルセルは囁き、下着をそっと脇にずらし、花びらのような柔らかな秘所を指でゆるやかになぞる。
そのまろやかな感触を楽しむように、まずは表面だけを優しく愛でる。濡れ始めた蜜を感じると、彼は指でゆっくり円を描きながら、深部へと慎重に分け入る。
最初は遠慮がちな一指、やがて二指へと増え、ゆきの心も身体も徐々にほぐれていく。
マルセルは、ゆきの奥が彼を受け入れるのを確かめるように、吐息で囁き、花芯をそっと擦る。
「君の中、どんどん甘くなっていく……」
本能的な快感が波のように打ち寄せ、ゆきは何度も身をよじる。
「あ、はぁ、あっ……っん♡」
やがて、マルセルは身を起こすと、今度は自らの熱をゆきに重ねる。
自身の硬く熱い象徴を彼女の入り口にあてがい、ゆきの視線をしっかりと受け止めたまま、ゆっくりと、拒まれることなく滑り込ませる。
「っ……深い……」
ゆきは目を閉じて、身体の奥まで満たされる感触に身を震わせる。
マルセルは、苦悶にも似た快感に息を漏らしながら、細やかな動きで律動を刻み続ける。
決して乱暴ではなく、ゆきの声と息遣いを感じながら、求めるところを探し当てては、柔らかな花園を何度も優しく突き上げる。
「ユキ、愛してる。君の全てを僕だけに捧げて」
甘い囁きと共に、愛撫がさらに深くなる。
手は唇を覆い、腰を包み、脚を絡め、二人の身体と心が幾重にも重なり合う。
互いの名前を呼び、愛の言葉を交わしながら、快感の波が何度も押し寄せる。
「マルセル、良いよ♡……こんなに優しくされるの、初めて……っ」
マルセルはゆきの涙に似た微かな汗を舐め、
「ずっと、僕のものになって。君が僕以外に愛されるのが、怖いと思うぐらい」
甘く、倒錯した独占欲と愛が、熱い蜜となって二人の中心で爆ぜる。
最奥で一度、二度――限界まで貪り合い、やがて互いに身を震わせて、深く絡み合いながら絶頂へと達する。
「んっ♡…んあっ♡……ぁあああ♡」
交わりの余韻の中、マルセルはゆきを抱きしめ、何度も肌にキスを繰り返した。
「ありがとう、ユキ。今夜の君は、永遠に僕だけの女神だ」
その言葉を聞きながら、ゆきは満ち足りたままマルセルの胸で眠りに落ちていった。
そしてその夜、砦の静けさの中で、ふたりだけの薔薇色の夢が優しく明けていった。
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