32 / 40
第4章 戦いに向けて
30話
しおりを挟む
ララ視点
「ララ、少し痛いけど我慢してね」
「うん……お願い……その前に何か口に加えるものがないかしら……舌を噛むといけないから……」
私はハンカチを借りると、口に加えて目をギュッと閉じた。
「いくよ、少しだけ我慢してね!」
ルークは私の背中に刺さっていた矢を握ると、素早く、一気に引っこ抜いた。
「んんんんぐうううううう!!!!」
言葉にならない悲鳴が医務室に響き渡り、あまりの痛みに涙が溢れて出てくる。
「ごめんね、消毒をするからもう少しだから頑張って!」
今まで経験した事のない激痛が全身に走る。さらに追撃をするように消毒がしみる。
「お疲れ様、よく頑張ったね。これでひとまず大丈夫だよ」
私は痛みの余韻に耐えながらこっくりと頷いた。もう悲鳴をあげる体力すら残っていない。今は少し休みたい……
「ねぇ、凄い悲鳴が聞こえたけど、何があったの?」
勢いよく扉が開いて、パトレシア様が部屋に飛び込んで来た。その目には不安と怒りが入り乱れていた。
「酷い……誰にやられたの⁉︎」
「多分、アモンだと思います……」
「またあの男の仕業ね、許せないわ!」
パトレシア様は綺麗に整った眉を歪めて目を釣り上げる。普段はニコニコしているから、より一層本気で怒っているのが分かる。
「あの……これを見てくれませんか? 矢に何か書かれています!」
無理やり体を起こして覗き込むと、確かに矢に文字が刻まれていた。
「これは……何かのメッセージね。えっと……えっ、3日後にアルバード王国を攻め落とす⁉︎ 送り主は隣国のウェルタニア王国……これって宣戦布告じゃない!」
パトレシア様は何度もメッセージを読み直すと、腕を組んだまま部屋をウロウロと歩く。
「宣戦布告? しかも3日後に攻めに来るのですか⁉︎」
ルークも口をあんぐりと開いてメッセージを覗き見る。
「とりあえず、この事はマルクスと相談するわ。ララはゆっくりと休んでいて」
「…………ありがとうございます」
私は力無く頷くと、ベットに身を任せた。今はとにかく戦いに備えて体力を回復させよう……
「パトレシア様、作戦会議に僕も同行させて下さい!」
「そうね……本当は来て欲しいけど、ルークはララの側にいてあげて」
「えっ、ですが……」
「弱っている時は信頼できる人が側にいてほしいのよ。だから側で守ってあげて」
「…………分かりました」
パトレシア様は宣戦布告の矢を強く握りしめて部屋を出て行った。
「ララ、今はゆっくり休んでね」
「うん……ありがとう」
ルークは私の隣に座ると、そっと手を握りしめてくれた。今まで仕事で怪我をする事は何度かあった。そのたびに不安な気持ちに苛まれて苦しかったけど今は違う。
「ララが元気になるまで僕が側にいるから安心してね」
「うん………」
信頼できる人が側にいてくれる。それだけで心が温まって安心できる。
「ルーク……少し眠ってもいいかな?」
「もちろんだよ。おやすみララ」
私は小さく頷くと、ルークの丈夫な手を握りしめて深い眠りに落ちた。
* * *
パトレシア視点
「ねぇ、マルクス、これを見て」
私はマルクスの部屋に向かうと、先ほどの矢をマルクスに見せた。
「ウェルタニア王国の宣戦布告⁉︎ しかも3日後に⁉︎」
マルクスはさっきの私と同じように驚くと、何度もメッセージを見返した。
「すぐに兵士を集めましょう。なんとしてでも国民とこの国を守らないと!」
「そうだね。バトラ将軍に伝えて迎え撃つ準備をしよう!」
「そうしましょう。私も戦場に向かって戦うわ!」
「えっ、パトレシアが戦場に⁉︎」
マルクスは私の両肩に手をおくと、真っ直ぐ目を見つめて叫んだ。
「そんなの危ないよ! もし君の身に何かあったらどうするの?」
「それはマルクスも同じよ。もし貴方の身に何かあったらどうするの?」
しばらくの間バチバチとぶつかり合う。でも先に折れたのはマルクスだった。
「分かったよ……でも、無茶なことはしないでね。危ないと思ったらすぐに下がるんだ。僕が必ず君を守る!」
「ふふっ、ありがとう。でも大丈夫。私がマルクスを守るよ!」
私は手を握りしめると、力強く宣言した。すると、よほど嬉しかったのか、
「君が僕を守る……本当に助けられてばっかりだね」
マルクスは感極まった様子で声を震わせると、私をぐいっと引き寄せた。そして顔を近づけて……
「えっ、ちょっ、っんんんん!!」
息も詰まるような長めのキスをされた。ドキッと心臓が激しく飛び跳ねて、一気に体温が上昇する。
「んっはぁ! はぁ、はぁ……待って……今はこんなことしてる場合じゃ……」
危ない……意識が持っていかれそうだったわ……
「すまない、つい我を忘れてしまって……今は大切な時だというのに……」
「続きは無事に戦いが終わってからにしましょう」
私は口元を拭いて乱れた呼吸を整えると、どうにか真面目な顔を取り繕った。そこに誰かの足音が近づいてくる。
「あの……パトレシア様、噂で聞いたのですが……近いうちに戦があるのですか?」
部屋に来たのは大商人のイアンだった。ちょうど良いところに来てくれたわね。
「えぇ、そうよ。ちょうどよかったわ。実はお願いしたい事があるの」
私は2人の顔を見合わせると、ウェルタニア王国に勝つため作戦会議を始めた。
* * *
グレイオス視点
「いよいよだ、ついに明日だ。アルバード王国を攻め落とす! これであの国は私のものだ!」
ウェルタニア王国のグレイオス陛下は、不気味に目を光らせると、低い声で喉をうならせる。
「アモン、いるか?」
「はい」
「敵国の様子はどうだ?」
「そうですね……」
相変わらず不健康そうな殺し屋のアモンは、私の前に跪くと現状報告を始めた。
「兵士の数では圧倒的にこちらが有利。ただ地形の利は向こうにありますが……」
「そんなの関係ない。数で押し切ればよい!」
「それでどうにかなればいいですけど……あの姫様はやり手ですからね」
そう語るアモンの声はなぜか楽しそうに弾んでいた。
「とにかく、我々の勝利は間違いない、なんとしてでもあの国を落とすんだ!」
「お任せください」
アモンはゆっくりと立ち上がると、軽く一礼をして部屋を出て行った。
「もうすぐだ、もうすぐあの国が私の手に!」
アルバード王国はとても栄えている。いずれ全ての国の頂点に立つためには、必ずあそこを落とさなければならない。
「欲しい……なんとしてでもあの国が欲しい!」
クレア妃を殺し、次の王妃パトレシアを狙ったのも全てあの国を手にいれるための下準備だった。
「待っていろ、アルバード王国!」
グレイオス陛下は王座を立つと、窓際に向かい外を見下ろした。
後に歴史にも刻まれる大国同士の戦いが、今まさに始まろうとしていた。
「ララ、少し痛いけど我慢してね」
「うん……お願い……その前に何か口に加えるものがないかしら……舌を噛むといけないから……」
私はハンカチを借りると、口に加えて目をギュッと閉じた。
「いくよ、少しだけ我慢してね!」
ルークは私の背中に刺さっていた矢を握ると、素早く、一気に引っこ抜いた。
「んんんんぐうううううう!!!!」
言葉にならない悲鳴が医務室に響き渡り、あまりの痛みに涙が溢れて出てくる。
「ごめんね、消毒をするからもう少しだから頑張って!」
今まで経験した事のない激痛が全身に走る。さらに追撃をするように消毒がしみる。
「お疲れ様、よく頑張ったね。これでひとまず大丈夫だよ」
私は痛みの余韻に耐えながらこっくりと頷いた。もう悲鳴をあげる体力すら残っていない。今は少し休みたい……
「ねぇ、凄い悲鳴が聞こえたけど、何があったの?」
勢いよく扉が開いて、パトレシア様が部屋に飛び込んで来た。その目には不安と怒りが入り乱れていた。
「酷い……誰にやられたの⁉︎」
「多分、アモンだと思います……」
「またあの男の仕業ね、許せないわ!」
パトレシア様は綺麗に整った眉を歪めて目を釣り上げる。普段はニコニコしているから、より一層本気で怒っているのが分かる。
「あの……これを見てくれませんか? 矢に何か書かれています!」
無理やり体を起こして覗き込むと、確かに矢に文字が刻まれていた。
「これは……何かのメッセージね。えっと……えっ、3日後にアルバード王国を攻め落とす⁉︎ 送り主は隣国のウェルタニア王国……これって宣戦布告じゃない!」
パトレシア様は何度もメッセージを読み直すと、腕を組んだまま部屋をウロウロと歩く。
「宣戦布告? しかも3日後に攻めに来るのですか⁉︎」
ルークも口をあんぐりと開いてメッセージを覗き見る。
「とりあえず、この事はマルクスと相談するわ。ララはゆっくりと休んでいて」
「…………ありがとうございます」
私は力無く頷くと、ベットに身を任せた。今はとにかく戦いに備えて体力を回復させよう……
「パトレシア様、作戦会議に僕も同行させて下さい!」
「そうね……本当は来て欲しいけど、ルークはララの側にいてあげて」
「えっ、ですが……」
「弱っている時は信頼できる人が側にいてほしいのよ。だから側で守ってあげて」
「…………分かりました」
パトレシア様は宣戦布告の矢を強く握りしめて部屋を出て行った。
「ララ、今はゆっくり休んでね」
「うん……ありがとう」
ルークは私の隣に座ると、そっと手を握りしめてくれた。今まで仕事で怪我をする事は何度かあった。そのたびに不安な気持ちに苛まれて苦しかったけど今は違う。
「ララが元気になるまで僕が側にいるから安心してね」
「うん………」
信頼できる人が側にいてくれる。それだけで心が温まって安心できる。
「ルーク……少し眠ってもいいかな?」
「もちろんだよ。おやすみララ」
私は小さく頷くと、ルークの丈夫な手を握りしめて深い眠りに落ちた。
* * *
パトレシア視点
「ねぇ、マルクス、これを見て」
私はマルクスの部屋に向かうと、先ほどの矢をマルクスに見せた。
「ウェルタニア王国の宣戦布告⁉︎ しかも3日後に⁉︎」
マルクスはさっきの私と同じように驚くと、何度もメッセージを見返した。
「すぐに兵士を集めましょう。なんとしてでも国民とこの国を守らないと!」
「そうだね。バトラ将軍に伝えて迎え撃つ準備をしよう!」
「そうしましょう。私も戦場に向かって戦うわ!」
「えっ、パトレシアが戦場に⁉︎」
マルクスは私の両肩に手をおくと、真っ直ぐ目を見つめて叫んだ。
「そんなの危ないよ! もし君の身に何かあったらどうするの?」
「それはマルクスも同じよ。もし貴方の身に何かあったらどうするの?」
しばらくの間バチバチとぶつかり合う。でも先に折れたのはマルクスだった。
「分かったよ……でも、無茶なことはしないでね。危ないと思ったらすぐに下がるんだ。僕が必ず君を守る!」
「ふふっ、ありがとう。でも大丈夫。私がマルクスを守るよ!」
私は手を握りしめると、力強く宣言した。すると、よほど嬉しかったのか、
「君が僕を守る……本当に助けられてばっかりだね」
マルクスは感極まった様子で声を震わせると、私をぐいっと引き寄せた。そして顔を近づけて……
「えっ、ちょっ、っんんんん!!」
息も詰まるような長めのキスをされた。ドキッと心臓が激しく飛び跳ねて、一気に体温が上昇する。
「んっはぁ! はぁ、はぁ……待って……今はこんなことしてる場合じゃ……」
危ない……意識が持っていかれそうだったわ……
「すまない、つい我を忘れてしまって……今は大切な時だというのに……」
「続きは無事に戦いが終わってからにしましょう」
私は口元を拭いて乱れた呼吸を整えると、どうにか真面目な顔を取り繕った。そこに誰かの足音が近づいてくる。
「あの……パトレシア様、噂で聞いたのですが……近いうちに戦があるのですか?」
部屋に来たのは大商人のイアンだった。ちょうど良いところに来てくれたわね。
「えぇ、そうよ。ちょうどよかったわ。実はお願いしたい事があるの」
私は2人の顔を見合わせると、ウェルタニア王国に勝つため作戦会議を始めた。
* * *
グレイオス視点
「いよいよだ、ついに明日だ。アルバード王国を攻め落とす! これであの国は私のものだ!」
ウェルタニア王国のグレイオス陛下は、不気味に目を光らせると、低い声で喉をうならせる。
「アモン、いるか?」
「はい」
「敵国の様子はどうだ?」
「そうですね……」
相変わらず不健康そうな殺し屋のアモンは、私の前に跪くと現状報告を始めた。
「兵士の数では圧倒的にこちらが有利。ただ地形の利は向こうにありますが……」
「そんなの関係ない。数で押し切ればよい!」
「それでどうにかなればいいですけど……あの姫様はやり手ですからね」
そう語るアモンの声はなぜか楽しそうに弾んでいた。
「とにかく、我々の勝利は間違いない、なんとしてでもあの国を落とすんだ!」
「お任せください」
アモンはゆっくりと立ち上がると、軽く一礼をして部屋を出て行った。
「もうすぐだ、もうすぐあの国が私の手に!」
アルバード王国はとても栄えている。いずれ全ての国の頂点に立つためには、必ずあそこを落とさなければならない。
「欲しい……なんとしてでもあの国が欲しい!」
クレア妃を殺し、次の王妃パトレシアを狙ったのも全てあの国を手にいれるための下準備だった。
「待っていろ、アルバード王国!」
グレイオス陛下は王座を立つと、窓際に向かい外を見下ろした。
後に歴史にも刻まれる大国同士の戦いが、今まさに始まろうとしていた。
97
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
完結【強引な略奪婚】冷徹な次期帝は、婚姻間近の姫を夜ごと甘く溶かす
小木楓
恋愛
完結しました✨
タグ&あらすじ変更しました。
略奪された皇后を待っていたのは、冷徹な次期帝による「狂愛」という名の支配でした。
「泣け、香子。お前をこれほど乱せるのは、世界で私だけだ」
「お前はまだ誰のものでもないな? ならば、私のものだ」
大納言家の姫・香子には、心通わせる穏やかな婚約者がいた。
しかし、そのささやかな幸福は、冷徹と噂される次期帝・彰仁(あきひと)に見初められたことで一変する。
強引な勅命により略奪され、後宮という名の檻に閉じ込められた香子。
夜ごとの契りで身体を繋がれ、元婚約者への想いすら「不義」として塗り潰されていく。
恐怖に震える香子だったが、閉ざされた寝所で待っていたのは、想像を絶するほど重く、激しい寵愛で……?
「痛くはしない。……お前が私のことしか考えられなくなるまで、何度でも教え込もう」
逃げ場のない愛に心が絡め取られていく中、彰仁は香子を守るため、「ある残酷な嘘」を用いて彼女を試す。
それは、愛するがゆえに彼女を嫉妬と絶望で壊し、「帝なしでは息もできない」状態へ作り変えるための、狂気じみた遊戯だった。
「一生、私の腕の中で溺れていろ」
守るために壊し、愛するために縛る。
冷酷な仮面の下に隠された、
一途で異常な執着を知った時、香子の心もまた甘い猛毒に溶かされていく――。
★最後は極上のハッピーエンドです。
※AI画像を使用しています。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
事務仕事しかできない無能?いいえ、空間支配スキルです。~勇者パーティの事務員として整理整頓していたら、いつの間にか銅像が立っていました~
水月
恋愛
「在庫整理しかできない無能は不要だ」
第一王子から、晩餐会の場で婚約破棄と国外追放を告げられた公爵令嬢ユズハ。
彼女のギフト【在庫整理】は、荷物の整理しかできないハズレスキルだと蔑まれていた。
だが、彼女は知っていた。
その真価は、指定空間内のあらゆる物質の最適化であることを。
追放先で出会った要領の悪い勇者パーティに対し、ユズハは事務的に、かつ冷徹に最適化を開始する。
「勇者様、右腕の筋肉配置を効率化しました」
「魔王の心臓、少し左にずらしておきましたね」
戦場を、兵站を、さらには魔王の命までをも在庫として処理し続けた結果、彼女はいつしか魔王討伐勇者パーティの一人として、威圧感溢れる銅像にまでなってしまう。
効率を愛する事務屋令嬢は、自分を捨てた国を不良債権として切り捨て、再出発する。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】
iru
恋愛
第19回 恋愛小説大賞エントリーしています。ぜひ1票お願いします。
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる