エリート先輩はうかつな後輩に執着する

みつきみつか

文字の大きさ
103 / 396
5 ある休み明け(多紀視点)

二 ふたり暮らしの夜(※)

しおりを挟む
 午後十時。
 うつ伏せた俺の体の上に和臣さんは乗っかって覆いかぶさって、俺の肩を引き寄せるように固定しながら、深く貫いてくる。

「あっ……せ、せんぱい、や……」
「多紀くん、好き。多紀くん、多紀くん」

 襟足に唇。全身で被さるようにされて動けないようにされて、つながっている部分をさらにごりごり押しつけてくる。

「ひ、い」
「痛い?」
「い、痛くない、です」
「苦しい? 大丈夫?」
「だ、大丈夫……きもちい……」
「多紀くん、大好き。気持ちよくなって」
「ん……、せんぱい、もっときて」
「多紀くん……」
「ああっ……あああっ」

 気持ち良すぎてさあ……。優しかったり甘かったり、かと思いきや、激しかったりとんでもなかったりで、翻弄されてる。
 肌が触れ合ってると痺れるように熱くなってくる。
 与えられる快感に身を任せていると、徐々に高まってくる。体の奥深くまでねじ込まれて、毎日のように味わわされてる。

「あ、出る、出ちゃう」
「いいよ、出して」
「や、やだ。中でいきたい、お、奥までして……」
「多紀くん、かわいい」

 和臣さんは両手で俺の尻を掴んで広げて、探るように何度か抽挿する。
 かき回しながら、和臣さんがさらに深く入ってくる。

「あっ……!」
「多紀くん、ここ大好きだね」
「か、カズ、せんぱい、は、はー……あ……あ……」
「好き?」
「すき、大好き、そこ、して……」

 何も考えられない。ただ喘ぎ声が漏れるだけ。突かれるたびにいやらしい鳴き声。これのことしか考えられなくなってる。

「あ、イく。せんぱい、イっちゃう、イっちゃう……イく、イく……!」
「一緒にイこうね。多紀くん、大好きだよ」
「俺も、せんぱい、好き……」

 顔をあげて、後ろを振り向くようにして、頬を寄せてくる和臣さんと口づけ合う。
 熱い吐息、唇を吸って、舌を出して絡めながら、繋がったまま、イきながら。
 一気に汗が吹き出てくる感じ。ぎゅうぎゅう押しつけてくる。和臣さんもイったんだな。俺の後頭部を吸ってる。

「多紀くん、好き。気持ちいい……」
「俺も……」
「よかった?」
「ん……はい、すごく……」
「多紀くん、可愛い。あっ、やばい、また固くなる……」

 耳のふちをかじりながら、また中をかき混ぜてくる。

「あ、やっ、動かさないで、待って」
「待てない。ごめん、動きたい……ん、ん」

 和臣さんが腰を揺らすたび、中で出された精液がにちゃにちゃと音を立てる。

「待って、先輩、待っ、あっあっ、せ、性欲強いですって」
「多紀くんが煽るせいだよ……」
「や、またイく、待って、イっちゃう……」

 射精と違って中でイくときは、何度でも連続でイける。だから求めてしまう。

「多紀くん、多紀くん。お尻、こすりつけてる。やらしい。可愛いね。可愛い。すっごく可愛い」
「あああっ」
「多紀くん、すごい、多紀くん……」

 和臣さんの両手が俺の乳首を探り当ててくる。つまんでこりこりしてくる。それ、だめだって。
 気持ちいいところをとことん突かれて、ねだるように擦り付けてしまう。強くしてほしい。
 ああ、もう、気持ちよすぎてたまらない。

「あっあっあっ、イく……!」

 うなじを甘噛みしながら、和臣さんも大興奮。
 濡れた意地悪な声。

「やーらし。多紀くん、もう一度されたかったんだね。多紀くんのアナル、俺の精液でぐちょぐちょだよ? いいの? いいよね?」

 肌がぶつかるたび、粘着質な音。

「あ……あ、だめ……」
「乳首もびんびんに尖ってる……だめじゃないよ。こんなの」
「やだ、せんぱい、言わないで……」
「言う。俺のちんぽ美味しそうにくわえ込んで俺の精液飲んでる多紀くんのここ、徹底的に犯すから。入り口、ひくひくさせていやらしいな……」
「っ……! せんぱい、せんぱい……!」
「多紀くん、気持ちよくなっちゃったね? 俺のちんぽでたっぷりイこうね」

 背中に舌を這わせられる。
 ぞくぞくする。どこもかしこも快感に震えてる。
 イく。気持ちいい。頭の中真っ白。
 電気が走るみたいに、全身が燃えるみたいに熱くて痺れていて、身悶えするほど。
 つながってピストンされながら、いちばん感じる場所を探して、追い求めていく。

「せんぱいっ、イく、イく……!」
「またイくの? ああ、可愛い……」

 ぐいっと腰を引かれて、腰が浮く。膝を軽く立てる。
 和臣さんはまた背中に覆いかぶさってくる。和臣さんのそれ、深い。
 両方の乳首を責められて悶えながら、さらなる刺激を求めて、俺は体の下から、自分の性器に両手を伸ばす。
 片手で扱きながら、もう片方の手を伸ばして、指先で、和臣さんと繋がっている部分をたしかめる。和臣さんの陰のうに触れる。
 和臣さんは少し速度をゆるめた。

「くすぐったいな。多紀くん、触ってるね」
「はい……」
「繋がってるのわかるね。俺と多紀くん、ひとつになってる。エッチしてる」
「……ん」

 耳元で囁かれる、発情しまくってる、低くてかすれたエロ声。

「きゅんきゅん締めてくるよ。多紀くん、俺とエッチするの好きだね。つながってるここ、嬉しそう。すごく悦んでる。多紀くんのちんぽも大きくなってるね。自分で扱いてえらいね。気持ちよくなりたいね」
「カズ先輩、おれ、おかしくなりそう……」
「イっていいよ。俺が扱いてあげよっか」
「お願い、します」
「じゃあ、多紀くん自分の乳首いじってね。もう片方の手は、自分のアナル広げて」

 右手の指で右の乳首をはさんで、さっきされたみたいにこりこりする。
 左手の中指と人差し指で、ローションや精液でぬめっている尻穴のふちを広げて、俺の指の間に、和臣さんのそれが触れる。
 むちむちに固く張りつめた、赤黒い巨大なもの。
 和臣さんの左手は俺よりも強く、左の乳首をこりこりしてくる。右手が、俺を握る。
 俺は嬌声をあげる。

「あっ、出る、出ちゃう、出ちゃう……!」
「まだだめ。おあずけ」

 根元を締め付けるように強く握られて、すんでのところで出せない。

「せんぱいっ、イきたいっ、出させて……!」
「もっとやらしく言って」

 性感帯のすべてを責められて苦しい。
 和臣さんの大きくて容赦のない手が、俺のそれを先端から溢れるぬめりを使って、上下する。けれど出しそうになると締めつけられる。
 自分の指で必死に広げている穴に、和臣さんの張りつめた太い肉棒が強く押し込まれてくる。
 指先の感覚って鋭敏で生々しい。そこがどうなっていて、何がおこなわれているのか、見えないのに見ているみたいにわかる。
 犯されてる。俺も和臣さんも、悦んでる。小刻みにしながら、奥深くまでねじ込まれて、ぴちゃぴちゃと音を立てる。
 俺は、シーツによだれを垂らしながら。

「カズ先輩のちんぽ、奥まで、お、俺の奥まで、挿入して……!」
「いいよ」
「んあっ、乳首きもちい、あっ、あん、せんぱい、おれ、乳首されるの好き、こりこりして……!」
「あー、すごい固いね。すぐ乳首イキできるね」
「んっんっ、あっ、あうぅぅ」
「多紀くんの喘ぎ声、可愛い……」
「あっ、かずせんぱい、ちんぽ届いてる、届いてるよぅ……あー……深くて、あ……感じる、あ、イく」
「あー、イきそう。多紀くんがいやらしいから、また射精しそう。中出ししちゃうね。多紀くんと同時にイきたいな」

 和臣さんの指先が俺のものを扱く。
 せり上がってくる。

「せんぱいっ、好きっ、せんぱいのエッチ好きっ、そこっ、あっあっあっ、せんぱいのちんぽでイっちゃう、気持ちよくてイっちゃう……!」
「多紀くん、出る、あ、イく……っ」
「おっきい、ちんぽいい、イく、あ、あああ……!! あっ、先輩っ、好き、大好き、せんぱい……! あー!」

 射精する瞬間のもっとも巨大になったものに、めり込むように深い場所を突き刺されながら。
 勃起したものを扱かれながら。乳首をつままれて尖らせながら。うなじに噛みつかれながら。
 俺は激しく達していた。
しおりを挟む
感想 341

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

美形な幼馴染のヤンデレ過ぎる執着愛

月夜の晩に
BL
愛が過ぎてヤンデレになった攻めくんの話。 ※ホラーです

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

寝てる間に××されてる!?

しづ未
BL
どこでも寝てしまう男子高校生が寝てる間に色々な被害に遭う話です。

処理中です...