エリート先輩はうかつな後輩に執着する

みつきみつか

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番外編9 おまけ4(▲リバ注意▲)

※閲覧注意※ 二 試行錯誤(※)

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 二週間かけて説得を試みた。もう最後は泣き落とし。
 和臣さんも思うところがあったようで、一度だけやってみようという結論に至った。
 金曜日の晩。
 下も脱いで、ベッドの上に座って向かい合う。

「そういう視点で見ると、多紀くんって大きいんだよね……。やだな……入らないよ……? 排泄器官だよ? 入れる穴じゃないよ?」

 ん? 何言ってるんだろ?
 また怒らせようとしてる?

「和臣さんに比べるとフツーサイズかと」

 普段と同じように、口づけあったり、舐め合ったりしながら気分が高まっていく。
 お互いに乳首を指先で触ってみたり、つまんだり、舐めたり吸ったり。お互いに扱いて大きくなって、べとべとになって、汗かいて熱い。
 ここまではいつもどおり。
 それから、俺は、ローションを塗りたくった指で、和臣さんのそこに触れる。
 緊張するね。きつそう。ちゃんと準備したみたいだけど指は入らないや。
 そういうもんか。
 和臣さんとの肉体関係があるより以前に、ここに指を入れようと試みたことなんてないからわからない。

「……っ」

 和臣さんが呻いたので、俺は指を離して訊ねる。

「大丈夫ですか?」
「優しくして!」

 自己を省みるいい機会じゃない?

「無理ならまたでいいですよ。少しずつで……」
「いや、今日がんばる。後回しにしたら気が重くなりそう。あと平日にするのも無理。次の日絶対に違和感ある。お尻やられて仕事行けない」

 やられたことないのにしっかり想像できてる。俺は仕事行くけどね。
 俺は呆れる。自分のこと棚上げしちゃってさぁ。信じられない。意趣返ししたい。
 しかし俺は紳士。ちゃんと痛くないように、慣れるように、ものすごく時間をかけてほぐす。指一本から指二本が入るようになっていった。二本でしっかりほぐして、三本目をいれる。

「うう……へんな感じ……」
「痛くないですか? 大丈夫?」
「痛くは……ない……」

 指を抜いて、俺はゴムの袋を千切る。
 むかし試しにつけたことあるなぁ。いざというときのために。練習。成果を発揮する機会は訪れなかったんだよね。悲しいことに。いまか。いまだな。
 和臣さんがいつもするように、両足をあげてもらって、正常位で組み敷こうとする。
 足、重たいな。和臣さん、体でかいんだよね。手足めっちゃ長い。筋肉質でしっかりした足。足首は細くて足の形がきれい。肌は白くてすべすべで、毛は薄くしか生えてない。

「多紀くん。こわい……」
「大丈夫ですよ。楽にして、キスしましょ、ほら」

 体を組み敷きながら、俺は密着して口づけた。
 あ、挿入を試みながらだと届かないんだ。
 俺も体でかくなりたかったな。和臣さんは入れながらでもふつうにキスしてくるのに。
 上半身を起こして、先っぽをそこに当てて、少し押してみる。ぬるりと狭い感触。手や口とはまったく違う。
 あ、いけそう。

「和臣さん、入ってく、入ってる……」
「っ、きつい……全部入った?」
「いや、まだまだ。二センチぐらい」
「嘘だよね? 嘘ついてるよね?」

 言いたいことはわかるものの、嘘はまったくない。

「まだ。痛いですか?」
「少し。ほんとに二センチ? あと五センチもあるの?」

 ひとのサイズを勝手に短く見積もるんじゃないよ。

「残念ながら、あと十三センチはありますねー」
「気が遠くなりそう……」

 俺は進むのをやめた。腰を止めて、待機。

「今日はこれくらいにしておきましょうか。無理するのよくないですし」
「もう少しほぐせばなんとか……」

 一旦、ゆっくり抜いてみる。
 和臣さんは呻いた。

「っ……うあ、へんな感覚」

 また頑張ってほぐしてみる。
 しばらくして和臣さんの反応を見つつ、ふたたび挿入してみる。

「待って、動かないで、怖い、多紀くん、お願い、手、手さわって!」
「はい」

 手をつなぐと、必死にぎゅうっと握りしめてくる。
 涙目になって、俺の名前を何度も呼んでる。

「多紀くん、多紀くん。まだ?」
「和臣さん、こっち見て、ちゅ」
「ちゅ……」
「ぜんぶ入りましたよ」

 俺の童貞喪失相手がカズ先輩だって、高校生の俺が聞いたら間違いなく卒倒する。間違いない。
 しかし、痛くてもきつくてもがんばっている和臣さんを見ていると、むらむらするし、それ以上に胸に迫るものがあった。
 弱りながらも耐えている様子がいじらしくて、やたら可愛いのである。
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