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番外編9 おまけ4(▲リバ注意▲)
※閲覧注意※ 一 イヌ派(笑)
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※※※閲覧注意(リバ注意)※※※
リバーシブル(攻めと受けが交代すること。また、役割分担を固定しないこと)です。
Twitterで、多紀×和臣について呟いたところ、とくに反対意見が出なかったことから載せてみることにします(責任転嫁)。
多紀が攻め、和臣が受けで最後までいってしまうので、リバが苦手な方は読まれないようにお願いいたします。
読まれる方は自己責任でお願いいたします(全4話です)。
※※※
一 イヌ派(笑)
お風呂上がり。
寝る前の休憩時間。
俺はソファで寛いでいるパジャマ姿の和臣さんの隣にかけて、肩を抱かれたのでもたれかかりながら、切り出した。
「この間、ネコなのか訊かれたんですよ」
「ネコ?」
ヒロから、多紀ってネコだよな、と訊かれた。イヌ派だよと言ったときの奇怪なものでも見るかのようなヒロの表情ときたら。
ゲイ用語で、男同士のセックスで入れられる側だという意味はそのとき知った。
まさに自分が当てはまるのだが、自分はけっして、男とセックスしたいとはやはり考えたことがない。
本来入れる側であったはずの(だが一度も入れる側をしたことはないのだが)自分は、ヒロに対する回答に苦しんだ。
センシティブな問題なので、とこれ以上踏み込むなという意味を込めて答えた。
ずけずけと物を言うヒロは、なにかを勘違いした。
「え、元係長もネコしたりすんの。意外」
その誤解を解く勇気がなかった。裏を返せば自分が一方的にやられていると肯定することになる。
話を聞いた和臣さんは眉を寄せ、口をへの字にしている。
倉本と俺が仲良く話すのも嫌だし、倉本に余計な情報を与えたくない、とむかし言っていた。
あいつ今度会ったらしめてやらないと、という、冷静な怒りを感じる。
「交代したことないよね」
「俺の消極的な嘘を真実にしたいです。事後的に」
「追認する? ほんとに? 取り消してきていいよ?」
「ちなみに和臣さん、ネコ……をしたことは?」
「ないない。あるわけない。多紀くんだけだよ。女性は苦手だけど男は嫌いだよ。多紀くんだけだよ。この意味わかる? ちゃんとわかってる?」
そんな半笑いで言われても、言っている意味はよくわからない。
和臣さんはあっちを向いて頬に手をやって考えている。
「多紀くんの童貞、欲しいけどさ……」
「お願いします、俺を男にしてください!」
「でも多紀くん、絶対にヘタだもん。下手下手下手下手下手下手下手下手」
早口でうるせぇよ。
「当然、下手の可能性は十分あります。でもやってみたら上手い可能性もあります」
「希望的観測じゃなくてさ」
「不本意ですが、やられ慣れてるし、なにをすればいいのかはわかります」
「セックスって慣れもあるけど、体の柔らかさと運動神経だよ。あとセンス。ほら、下手なの認めて。まずはそこからだね。はい復唱。下手」
「下手……かも」
「かも。俺の真似は絶対にしちゃだめかも~。はい、このお話は終了かも~」
立ち上がって逃げようとする和臣さんの胴体に腕を回して捕まえる。
「俺には選択権なかったのに! 納得できません!」
「仕方ないでしょ。やりたかったんだから。犯すことしか考えてなかったんだもん」
「開き直らないでください!」
「だって多紀くん相手に犯されたいなんてふつう思わないでしょ?」
喧嘩売ってるわ。
リバーシブル(攻めと受けが交代すること。また、役割分担を固定しないこと)です。
Twitterで、多紀×和臣について呟いたところ、とくに反対意見が出なかったことから載せてみることにします(責任転嫁)。
多紀が攻め、和臣が受けで最後までいってしまうので、リバが苦手な方は読まれないようにお願いいたします。
読まれる方は自己責任でお願いいたします(全4話です)。
※※※
一 イヌ派(笑)
お風呂上がり。
寝る前の休憩時間。
俺はソファで寛いでいるパジャマ姿の和臣さんの隣にかけて、肩を抱かれたのでもたれかかりながら、切り出した。
「この間、ネコなのか訊かれたんですよ」
「ネコ?」
ヒロから、多紀ってネコだよな、と訊かれた。イヌ派だよと言ったときの奇怪なものでも見るかのようなヒロの表情ときたら。
ゲイ用語で、男同士のセックスで入れられる側だという意味はそのとき知った。
まさに自分が当てはまるのだが、自分はけっして、男とセックスしたいとはやはり考えたことがない。
本来入れる側であったはずの(だが一度も入れる側をしたことはないのだが)自分は、ヒロに対する回答に苦しんだ。
センシティブな問題なので、とこれ以上踏み込むなという意味を込めて答えた。
ずけずけと物を言うヒロは、なにかを勘違いした。
「え、元係長もネコしたりすんの。意外」
その誤解を解く勇気がなかった。裏を返せば自分が一方的にやられていると肯定することになる。
話を聞いた和臣さんは眉を寄せ、口をへの字にしている。
倉本と俺が仲良く話すのも嫌だし、倉本に余計な情報を与えたくない、とむかし言っていた。
あいつ今度会ったらしめてやらないと、という、冷静な怒りを感じる。
「交代したことないよね」
「俺の消極的な嘘を真実にしたいです。事後的に」
「追認する? ほんとに? 取り消してきていいよ?」
「ちなみに和臣さん、ネコ……をしたことは?」
「ないない。あるわけない。多紀くんだけだよ。女性は苦手だけど男は嫌いだよ。多紀くんだけだよ。この意味わかる? ちゃんとわかってる?」
そんな半笑いで言われても、言っている意味はよくわからない。
和臣さんはあっちを向いて頬に手をやって考えている。
「多紀くんの童貞、欲しいけどさ……」
「お願いします、俺を男にしてください!」
「でも多紀くん、絶対にヘタだもん。下手下手下手下手下手下手下手下手」
早口でうるせぇよ。
「当然、下手の可能性は十分あります。でもやってみたら上手い可能性もあります」
「希望的観測じゃなくてさ」
「不本意ですが、やられ慣れてるし、なにをすればいいのかはわかります」
「セックスって慣れもあるけど、体の柔らかさと運動神経だよ。あとセンス。ほら、下手なの認めて。まずはそこからだね。はい復唱。下手」
「下手……かも」
「かも。俺の真似は絶対にしちゃだめかも~。はい、このお話は終了かも~」
立ち上がって逃げようとする和臣さんの胴体に腕を回して捕まえる。
「俺には選択権なかったのに! 納得できません!」
「仕方ないでしょ。やりたかったんだから。犯すことしか考えてなかったんだもん」
「開き直らないでください!」
「だって多紀くん相手に犯されたいなんてふつう思わないでしょ?」
喧嘩売ってるわ。
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