エリート先輩はうかつな後輩に執着する

番外編１２ おまけ６

２* タチをしたい多紀

「和臣さん、俺、今夜タチをしたいです！」
「えー、検討～」
「じゃあ週末！　週末しましょ♡」

（ネコ気持ちいいけど時々はタチがいい。和臣さんが俺の腕の中でぐすぐすして甘える様子めっちゃ可愛い、もっかい見たい、やりたい……！）
（うう、甘え声でおねだりする多紀くん……可愛い。なんでも聞いてあげたくなる……。しかもすでに若干雄顔してる……。ふだん、昼は貞淑で夜は……なのに。やらしいな……。でもネコか……べつにいいんだけど、慣れて気持ちよくなったら困るな……やっぱり多紀くんが俺の腕の中で乱れるのがいい……）

「でも今日木曜日じゃん。週末って明日でしょ」
「明日か明後日…！」
「やだよ、もう少し時間かかる…」
「じゃ、来週末…？」
「んー、再来年…？」

（なんでやねん！）

「和臣さん！！　いれたいです！！」

（涙目かわいー……必死でかわいー。なんて直接的なんだろう。こういうストレートなところが好き……）←自分は罠を張ったり奇襲作戦をするタイプ

「じゃあ、俺に勝ったらね？」
「よっしゃ、じゃんけん！」
「そんな一瞬で勝負がつくのじゃなくてさ。楽しみながらにしようよ」

（万一負けたら困るし）

「え、どういう？？」
「将棋、チェス…」
「ルールわかんないです」
「オセロは？」
「オセロ！　あっ！　いいですね！」

（まぁ、負けるはずないよね…）
（……………………オセロってルールこそシンプルで簡単だけど、ボードゲームって、知略だよな。和臣さん、めっちゃ強そうだな……？）

「……よく考えると、俺、勝てそうにないですね」
「よく考えたらわかってよかったね！^^」

（負けるつもりなさそう）
（勝てると思ってるのかな）

「……」
「あ、百回やったら一回勝つこともあるんじゃない？」←ない

（だめだ、これ絶対に勝てないやつ）

「ぷ、ぷよぷよにしません？」
「いいよ？」

（自信ありそー）

「えー、格闘ゲー……とか」
「いいよ？」

（）

「テトリス」
「いいよ！」
「ちなみにスコアは…」
「ぜんぜんわかんない。やったことないよ」

（初代999999、カンスト。百回やって一回も負ける気しない）
（やったことないなんて絶対うそ。もうやだこのひと…）




　めでたし（？）