125 / 159
You Could Be Mine
-8-
しおりを挟む俺は。
今まで汚え事たくさんしてきた。
自分が生き残る為に。
他人を蹴落とすのも騙すのも平気。
そんな俺のせいでみのりさんを危ない目に合わせた。
みのりさんは絶対俺が守る。
「どしたの。寝ないの?」
みのりさんがちょっと心配そうな顔する。
「ん。みのりさん抱っこしたいの」
仕事の手止めて。
みのりさんが俺んとこ来てくれる。
俺の可愛いみのりさん。
みのりさんがいない世界なんて。
俺には考えらんない。
生きる世界が違う。
そんな事わかってるさ。
それでも離さないってあん時決めた。
ずっとみのりさんを守るって決めた。
俺は今の世界にどっぷりハマッちまって簡単には抜けらんねえ。
みのりさんは未来がある人。
もし黎子さんが言うみたいな事になったら。
俺の大事なみのりさんの未来が壊れちまう。
そんなんダメだ。
絶対ダメだ。
小説家はみのりさんの選んだ道。
みのりさんの未来は明るいのに。
賞もらってたくさんの人に誉められて、この先も明るい場所歩かなきゃ。
これからも、もっとたくさんの人に認められて、そんで。
幸せにならなきゃ。
俺みたいな石ころにつまづいちゃダメだ。
俺みたいなヤツのせいでみのりさんの未来が潰れちまうなんて。
そんなん、絶対ダメだ。
「尊、おかしい!」
みのりさんが怒った様な泣きそうな顔する。
そんな顔しないで。
抱き締めてキスする。
サラサラの髪。撫でると指がすうっと通って気持ちいいんだ。
ちょっとぷっくりした可愛い唇。柔らかくてずっとキスしてたい。
細い肩も。小さいけど可愛い胸も。細い腰も。綺麗な足も。
全部大好きだよ。
みのりさんの全部に少しでも俺が残るよう。
いっぱいキスしとこう。
大好きで大好きで。
大好きでたまんないひと。
俺が大好きなみのりさんを守る為に出来る事。
俺にはもう。
関わらせない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
25
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる